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知的障害者による突き飛ばし死 「家族の監督義務」の判断に注目大分市のマンションで2014年、知的障害のある住人の男性=当時(42)=が管理人の男性=同(62)=を突き飛ばし死亡させた事件(不起訴)を巡る民事訴訟の控訴審が12日、福岡高裁で始まる。住人が他人に危害を与えないよう監督する義務が家族にあったかどうかが争点。一審大分地裁判決は「義務はない」とし、管理人の遺族への賠償責任は負わないと判断した。高裁の審理が注目される。 民法の規定では、責任能力のない人が与えた損害は、その人を監督する法的義務がある「監督義務者」が賠償責任を負うとされる。管理人の遺族は住人の両親に責任があるとして、17年10月に提訴した。 地裁は昨年8月の判決で「同居する両親だからといって、危険な行為をしないよう見守る法的義務があるとは直ちにいえない」と指摘。事件以前に住人が両親以外のマンション居住者や管理人に暴力を振るうことがなかったことや、両親がいずれも70代と高齢で監督に限度があったことなどを考慮し、監督義務はないと結論付けた。 遺族は「被害者が我慢をしなければならないという一審判決は不公平で妥当とはいえない」と控訴した。両親側は控訴棄却を求める方針。 家族の監督義務を巡っては最高裁が16年3月、認知症の高齢男性が徘徊(はいかい)中に線路に立ち入り電車にはねられた事故の訴訟で「介護などの実態を総合的に考慮し、責任を問うのが相当といえるかどうかで判断すべきだ」との基準を示した。最高裁はこれに沿って妻や長男に鉄道会社への賠償責任はないと認定。大分地裁も同様の基準で判断した。<メモ> 事件は2014年10月に発生。訴訟の一審判決などによると、住人は1人で外出中、マンションの2階通路から管理人を突き飛ばした。管理人は非常階段の踊り場に転落し、頭を強く打って死亡。住人は傷害致死の疑いで書類送検されたが、大分地検は障害の程度などから刑事責任を問えないと判断し、17年10月に不起訴処分にした。住人は同11月、病死した。 [47NEWS]事件から既に6年が経ち、住人は既に病死。何故その行為に出たかも今では想像の世界です。高裁の審理がどう出ても、とてもやるせない事件ですね。☄
2020.01.31
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<23区の予算案>板橋区 発達障害の大人を支援 今秋、大人の発達障害に対応する支援センターを設ける予定。これまでは「子ども発達支援センター」で、おおむね十五歳以下を対象にしてきたが、新しい支援センターでは、十六歳以上の当事者や家族らを対象とする。 向原三に建設中の福祉施設に入居し、社会福祉士や精神保健福祉士など四人が常駐する。関連予算は三千七百六十七万円。 坂本健区長は「社会参加の拡大と就労支援を促進する」と話した。 避難所環境の向上や災害情報を発信する事業には、四千九百五十七万円を計上した。昨年の台風で千葉県で大規模停電などが起きたことを教訓に、三十時間以上の電源を確保できるLPガスを用いた発電機などを全指定避難所に配備する。 一般会計は税制改正などの影響で、特別区交付金が四十一億円の大幅減となり、財政調整基金から五十億円を繰り入れた。 目的別では、福祉費が保育所の待機児童対策などで前年度比2・0%増、教育費が学校施設の改築・改修、中央図書館の改築などで同35・0%増となった。[東京新聞]発達障害に限らず、様々な障害に苦しむ大人の心の支えになるといいですね。☄
2020.01.30
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支援員確保に苦慮、民間学童保育閉鎖 19年末、浜松 放課後児童会(学童保育)の待機児童数が県内最多の471人に上る浜松市で昨年末、待機児童削減に貢献しようと参入していた公益財団法人が運営する民間放課後児童クラブが閉鎖し、年度途中で28人いた児童の居場所がなくなる状況に追い込まれた。背景にあるのは、公設施設でも困難となっている支援員の確保。保護者からは戸惑いとともに、質の高い教育内容に閉鎖を惜しむ声も上がる。 閉鎖したのは大和教育財団(浜松市西区)が2015年10月、中区の市立萩丘小の隣に開設したオイスカキッズクラブ。公設の放課後児童会と同じ年250日以上運営することを条件に市が年間106万円を補助する、市内唯一の「民間放課後児童クラブ」だった。 財団は昨年8月に保護者に通知し、12月末に同クラブを閉鎖。保護者によると、同校近くの他の学童保育に移れた児童もいたが、少なくとも10人は約2キロ離れた学童保育に送迎車で通うことになった。預け先が決まらず、「子どもに家で留守番させ、勤務時間の変更で対応している」という母親もいる。 財団関係者は取材に対し、定員40人に児童が28人しか集まらず、支援員も3人程度と少なかったため「経営が厳しかった」と語る。農業やサッカーなどの体験教育を行い、公設学童保育より1時間遅い午後7時まで運営して需要獲得に努めた。 「子どもを預かるだけでなく質の高い教育をしたかった」と財団関係者。月額利用料は公設学童保育の2千~5千円より割高な1万6千~1万8千円だった。ある保護者は「教育内容を見れば安すぎた」と閉鎖を悔やむ。 支援員と児童を増やして経営を改善したかったが、支援員は教員や保育士などの有資格者が条件。市内141の公設学童保育も支援員確保に苦労する中、「後から参入した民間施設には厳しかった」と財団関係者は話す。 ■市、公設の運営見直し 浜松市教委は、放課後児童会の待機児童削減に向けて期待していた市内初の民間放課後児童クラブの撤退に、「非常に残念」とショックを受けている。児童を指導する支援員の確保は公設学童保育にとっても最大の課題で、市教委は公設施設の運営方式の抜本的改革を進めている。 同市の公設施設は学区の自治会や保護者会などでつくる健全育成会による運営が主体だった。だが健全育成会は任意団体のため支援員と雇用契約が結べず、待遇に恵まれない有償ボランティア扱いであることも確保を難しくしている。 このため市教委は、支援員と雇用契約できる法人などに運営を委ねる「委託方式」に移行を進めている。2020年度は25カ所の運営を1団体に一括委託する予定だ。[静岡新聞SBS]昨年末で閉鎖したオイスカキッズクラブ。市立萩丘小(左奥)などの児童が利用していた=1月上旬、浜松市中区浜松市内で運営されている学童保育の主な種類唯一の民間学童施設が閉鎖とは残念ですね。まずは親同士の助け合いが必要なんでしょうね。☄
2020.01.29
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自閉スペクトラム症、道具とらえる感覚鈍く 静岡大など研究結果発達障害「自閉スペクトラム症(ASD)」の当事者が道具を使った運動や作業が苦手なのは、道具を身体の一部のように感じられない可能性がある-。国立障害者リハビリテーションセンター研究所(埼玉県所沢市)と静岡大の研究グループがこのような研究結果をまとめ、4日に英国の科学誌で発表した。 研究グループによると、コミュニケーションに困難を抱えるASDの人には球技や書道、工作などが苦手な傾向が見られ、周囲の理解を得られずに孤立することがある。同研究所発達障害研究室の和田真室長は「ASDの症状はさまざま。一人一人の障害特性に応じた支援や訓練につなげたい」と話す。 研究グループに参加した静岡大情報学部の宮崎真教授らは、手にした道具の上で起きる錯覚現象についてASDの人と健常者各13人を比較した。長さ約10センチの細いアルミニウム製の棒を左手と右手の人さし指の上に置き、目の見えない状態で最初に左手の指の上を0・8秒間隔で連続2回、0・1秒後に右手の指の上を1回たたいて、どのように感じるかを調べた。 多くの場合、脳が棒を体の一部として捉え、ウサギがはねるように2回目は棒の真ん中、3回目は右手の少し左側という、たたかれていない場所に刺激を感じる「皮膚ウサギ錯覚」が生じる。健常者13人は錯覚を認識したのに対し、ASDの人のうち5人は2回目の棒上の刺激をほとんど感じなかった。5人全員が球技などの運動が苦手だったという。 和田室長は「研究を発展させれば、リハビリや職業紹介など日常生活の質の向上に役立つ」としている。 <メモ>自閉スペクトラム症 精神発達障害の一つ。女性よりも男性に多く見られる。対人関係が苦手、特定の物や状態への執着心が強い、言語発達の異常などを示し、日常生活に支障が出る。原因は不明だが、脳機能障害によると考えられている。[静岡新聞SBS]皮膚ウサギ感覚とは感覚も経験が増えることで認知度も上がるのでしょうね。☄
2020.01.28
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あなたはあなた、それで十分 発達障害の心理士が著書発達障害がある臨床発達心理士で、朝日新聞島根版・石見版のコラム「元気力」も執筆する松江市の難波寿和(ひさかず)さん(38)が、著書「こちら、発達障害の世界より」(本の種出版)を出した。障害当事者で支援者としても働く半生をつづった一冊。「生きづらさを感じている人に読んでほしい」と話している。 難波さんは岡山県出身。大学で障害児教育を専攻し、修士課程も修了した。大学院生だった22歳ごろから「自分は発達障害ではないか」と考えるようになったが、精神科や心療内科は受診せず、福祉施設で心理士として働き始めた。 当時の状況について、著書でこう振り返る。 「なんとか自分の力だけで、自己努力で解決できるのではないか、社会人でもあるし、支援者なのだから、自分自身をコントロールできなければ失格だと、プレッシャーをかけた」 だが、文書の間違いを繰り返し指摘されたり、出勤簿に印鑑をうまく押せなかったりとミスが続き、職場で孤立。転職も繰り返した末、30歳の時、精神科を受診し、自閉症スペクトラム障害と社交不安障害の診断を受けた。 「『やはりボクは、普通の人とは違う世界の人間だったのか』と心の中で繰り返した。(中略)頭の中では、常にリセットボタンを押し続けていた。でも終わらなかった人生に、毎日絶望した」 著書には、幼少期から感じていた違和感、周りの支えで少しずつ立ち直っていった日々、発達障害の子らの支援者としても働く中で感じた思いなどがつづられている。障害を受け入れながら、生きやすく生きようと重ねてきた難波さんなりの日々の工夫もまとめた。 最後の第4章は「あなたへの手紙」と題し、さまざまな困り事に苦しむ障害当事者らに宛てたメッセージをまとめた。普通であることを求めがちな当事者には「命を賭してまで普通にならなくていいんだよ。『あなたは、あなただから、それだけで十分』」。当事者の家族には「『助けて』って(中略)本当につらくなったときには、声を出して伝えてください。保護者の方が少しでも楽に生きやすく生きられることが、当事者の子どもにとっての生きやすさにつながるのですから」と呼びかけている。 難波さんは「障害がなくても、生きていて大きな挫折を経験する人は多いと思う。人生のどん底からはい上がった例として読んでもらい、こんな世界もあることを知ってもらえれば」と話している。 1870円(税込み)。山陰の書店やネット書店などで購入できる。[朝日デジタル]こちら、発達障害の世界よりー生きやすく生きることを求めて (ミライのパスポ) [ 難波 寿和 ]双方の立場に立つことでよりよい理解者になれるのでしょうね。402万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント感謝です。☄
2020.01.27
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障害者控除の控除額っていくら? 受けられる優遇措置って?所得控除の一つに障害者控除というものがあります。今回は障害者控除によって控除される金額や控除を受けるための手続きなどについて解説します。障害者控除ってなに?障害者控除とは、本人や扶養している一定範囲の配偶者、親族などが所得税法上における障害者に当てはまる場合に所得控除を受けられる制度です。所得控除を受けることで、同じ所得でも所得税と住民税が低くなります。なお、その中でも特に障害の度合いが重いと判断される場合、特別障害者として通常の障害者控除よりも高い控除を受けることができます。・障害者控除の対象者の要件 障害者控除の適用を受けるには次のうちのいずれかに該当することが必要です。なお、障害が特に重いと判断される場合は特別障害者に該当し、通常の障者控除よりも控除額が大きくなります。 (1)精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある人(特別障害者)(2)児童相談所、知的障害者更生相談所、精神保健福祉センター、精神保健指定医の判定により、知的障害者と判定された人(重度と判定されれば特別障害者となります)(3)精神保健および精神障害者福祉に関する法律の規定により精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人(障害等級が1級の場合は特別障害者)(4)身体障害者福祉法の規定により交付を受けた身体障害者手帳に、身体上の障害がある人として記載されている人(程度が1級または2級の場合は特別障害者)(5)精神または身体に障害があり、かつ、満65歳以上の人で、障害の程度が(1)、(2)または(4)に掲げる人に準ずるものとして市町村長や福祉事務所長などの認定を受けている人(特別障害者に準ずると認定されれば特別障害者)(6)戦傷病者特別援護法の規定により戦傷病者手帳の交付を受けている人(恩給法に定める特別項症から第3項症に該当すると特別障害者となります)(7)原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律の規定により厚生労働大臣の認定を受けている人(特別障害者)(8)その年の12月31日現在、引き続き6ヶ月以上にわたって身体の障害により寝たきりの状態で、複雑な介護を必要とする場合(特別障害者)・控除される金額について障害者控除によって控除される金額は区分に従い下記のとおりとなります。なお、同居特別障害者とは、特別障害者である同一生計配偶者または扶養親族であり、かつ、納税者自身、配偶者、生計を一にする親族のいずれかと同居を常としている方です。障害者控除の手続き会社員やパート・アルバイトの方は年末調整によって障害者控除の適用を受けることができます。勤務先に給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を提出すれば、あとは特別な手続きなど必要ありません。ただ、年末調整に関して、雇用契約を結んで就労していても給与が2000万円を超えるような方や日雇い労働者といった方は対象外となりますのでご注意ください。 個人事業主の方や年末調整の対象外となるような方は確定申告によって障害者控除の適用を受けることになります。障害者控除独特の添付書類は原則必要ありません。実際にどの程度変化するのか障害者控除によって減免される金額は障害者控除の額に課税所得によって定められた所得税率を掛けて計算することで算出できます。では、障害者控除によってどれだけの差が出るのか所得税を例に計算してみましょう。ただし、詳細な条件設定については割愛させていただきます。・モデルケース(1)まずは課税対象となる所得金額が350万円となる方が障害者に該当するご家族を一名扶養していると仮定しましょう。課税所得が350万円の場合、所得税の税率は20%と所得税法により定まっています。また、先に確認したとおり障害者に該当する家族を一名扶養している場合に控除される金額は27万円です。つまり、本事例において実際に控除される金額は27万円×20%で5万4000円となります。・モデルケース(2) 次は扶養している配偶者が同居特別障害者と認められたケースで計算していきましょう。課税対象となる所得金額は320万円と仮定してみます。この場合、所得税の税率は10%と所得税法により定められています。また、同居特別障害者による所得控除は75万円です。今回控除される金額は75万円×10%=7万5000円となります。まとめ納税者や扶養している家族が障害者に該当する場合、障害者控除を受けられることがあります。障害者控除の適用を受ける場合には、年末調整または確定申告の手続きを忘れないようにしましょう。 執筆者:柘植輝 行政書士[YAHOO ニュース]ちいさな図表は、リンク先からご覧ください。面倒がらずに手続きは必要ですね。☄
2020.01.26
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児童生徒増加で特別支援学校新設へ 川西市、24年度の開校計画兵庫県教育委員会は27日、知的障害者を対象とした新たな特別支援学校を2024年度、同県川西市に開設する計画を発表した。小学部、中学部、高等部を設け、定員は120人を想定。こやの里特別支援学校(伊丹市)の児童生徒数が増加し校舎が手狭になったため、過密化解消を図る。こやの里の通学区域のうち、川西市と猪名川町を新設校に振り分ける。県教委は28日に開かれる「総合事業等審査会」に計画を諮る。 こやの里は1978年に定員約200人で開学。児童生徒数が年々増えて19年度は323人に達し、運動場に校舎を増築するなどして教室を確保してきた。[神戸新聞]少子化の時代に子どもが増えている地域は生き生きとしていいですね。☄
2020.01.25
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初の知的障害向けがん保険 告知不要で加入しやすく 東京海上とぜんち共済障害者向けの保険会社「ぜんち共済」(東京)と東京海上日動火災保険が25日までに、知的障害者やその家族らを対象とした日本初のがん保険の販売を始めた。リスクに備えたくても、障害による服薬や通院などによって、既存の保険へ入ることには障壁がある。がん患者数が増える中、知的障害の告知が不要で加入しやすい保険を新たに開発した。 がんの罹患リスクは同じなのに、保険に加入する前の「入り口」の段階で事実上締め出されてしまっている現状を改善したい考えだ。 この保険は「手をつなぐがん保険」。1月1日から販売を始めた。知的障害者や発達障害者、その家族らを主な対象としている。現在は保険料を安く抑えるために団体保険としており、加入するには知的障害者や親、支援者らでつくる「全国手をつなぐ育成会連合会」の会員となる必要がある。[産経新聞]備えあれば憂いなし、ですね。☄
2020.01.24
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知的障害児 いじめで転校 学校側の対応不十分 宮崎市の小学校で、特別支援学級に通っていた軽い知的障害のある児童が通常の学級の同級生らからいじめを受けて不登校になり、今月、別の小学校に転校していたことがわかりました。宮崎市教育委員会は学校側の対応が不十分だったことを認め、謝罪しました。宮崎市教育委員会によりますと、いじめを受けていたのは宮崎市の小学校に通う軽い知的障害のある5年生の男子児童です。男子児童は当時通っていた小学校で通常の学級の理科や社会などの授業に参加していましたが、2年生の時から同級生らに「きもい」などと暴言を吐かれたり、水をかけられたりしたほか、上履きを隠されるなどしていたということです。男子児童の父親が対応を求め、学校は口頭で注意したものの、「児童どうしのトラブル」としていじめと認めなかったということです。去年4月、父親が市の教育委員会に訴え、学校が聞き取り調査などを行った結果、初めていじめがあったことを認め、校長が男子児童と保護者に謝罪したということです。その後、いじめはなくなりましたが、男子児童は去年11月から不登校になり、今月、市内の別の小学校に転校したということです。宮崎市教育委員会学校教育課の押川幸廣課長は「長い間、児童や保護者につらい思いをさせてしまい大変申し訳ない。学校への指導を徹底したい」と話しています。[NHK NEWS WEB]転校先で、元気に楽しく登校できるといいですね。学校の対応が遅いとそれだけで不信感が増してしまいますね。☄
2020.01.23
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【ベストセラー健康法】発達障害の人と誤解なく接するには 岩波明氏『誤解だらけの発達障害』ここ数年で広く耳にするようになった「発達障害」。イメージだけが先行して、「実際にはよくわかっていない」という人もいるのではないだろうか。そのような人こそ読んでみたいのが『誤解だらけの発達障害』(宝島社新書)。著者で昭和大学医学部精神医学講座主任教授の岩波明氏は、発達障害について多くの著書を持ち、発達障害研究の第一人者ともいえる存在だ。「メディアには発達障害に関する情報があふれていますが、中には首をひねるようなものも。本書は、発達障害に関する事実だけを明らかにすることを目的としており、原因、症状、発達基準、治療法など現時点での最新情報が知ることができます」(編集を担当した宝島社の宮川亨さん) 発達障害には、アスペルガー症候群を中心とする自閉症スペクトラム障害(ASD)、不注意で落ち着きがないなどの症状がある注意欠陥多動性障害(ADHD)、限局性学習障害(LD)といったさまざまな疾患がある。 ASDは、相手の心情を表情や言葉のニュアンスから察することが難しかったり、場の雰囲気を感じ取ることができないなどの症状で知られる。そのイメージが強いからなのか、「KYな人=ASD」だと決めつけるケースも多々見られる。しかし、指摘を受けて専門外来を受診するも、周囲の思い込みだったり、生まれつき内向的な性格というだけのこともあるそうだ。実は、ASDの診断には、対人関係の症状だけでなく、特定の物事に執着するといった「こだわりの症状」を伴う必要があるという。 また、近年話題になっている「大人の発達障害」という言葉の印象から、「大人になってから急に発達障害になることがある」という誤解も広まっている。しかし、発達障害は生まれつきのものであり、子供時代に問題行動がなかったために見逃されていただけ。発達障害を疑う場合は専門の医療機関などに相談し、適切な治療を受けることが必要だという。 読者諸氏の中には、発達障害を抱える部下への対応に苦慮している人もいるかもしれない。本書によれば、まず重要なのは、本人の特性をいかした部署に配置することだという。ASDのある人は、ルールに従って物事をコツコツこなすことが上手なので、経理や財務管理、システムエンジニアなどが向いているそうだ。 一方、ADHDのある人は、フットワークが軽いので、営業職やソーシャルワーク、他にもデザイナーなどクリエーティブな仕事も適しているという。 加えて、本人にとって仕事をしやすい環境を整えることも大事だ、としている。たとえば、指示は文書で出す、1日のスケジュールをはっきりさせる、大切な締め切りや約束の時間は前もって声をかけるなどだ。 「面倒だな」と思うかもしれないが、トラブルを未然に防ぐことにつながり、本人の得意分野で力を発揮させれば、職場にとってもプラスになるだろう。 自らの発達障害に悩む人はもとより、発達障害の家族や部下を持つ人にとっても参考になる1冊だ。■発達障害の治療のポイント (1)医療機関を受診して正しい診断を受ける (2)本人ひとりひとりに適切な環境調整を行う (3)自分の特性について学び、得意不得意を知ることで学校や職場における適応を改善する (4)自分の得意な分野を生かして、苦手な部分をカバーし、問題となっていることに工夫や対策を考え実践する (5)薬による治療で、問題となる症状を改善する (6)認知行動療法や集団精神療法によって、生活場面における行動の仕方について学ぶ ※著書から抜粋[zakzak]誤解だらけの発達障害 (宝島社新書) [ 岩波明 ]発達障害という言葉だけが独り歩きしているような現状もありますね。☄
2020.01.22
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発達障害の保護者必見! 参加者1万人を超えた驚きのコミュニケーション上達ワークショップ発達障害を抱える人、もしくは生きづらさを抱えている人は、上手にコミュニケーションが取れなくて人間関係に苦しむ傾向がある。特に会話が苦手だと社会経験が不足しがちになり、さらに生きづらさを抱えて悪循環になりやすい。そのうち自分の心の殻に閉じこもって、引きこもりになってしまうこともある。 だからこそ必要なのは、コミュニケーションを磨く場所だ。失言したり、感情が抑えられなかったり、他人を制して自分だけ話し続けてしまったり、あらゆる失敗を受け止めて、コミュニケーションの向上を図る場所があれば、辛い悪循環を断ち切れるかもしれない。『アイスブレイク&ワークショップ』(冠地情:著、かなしろにゃんこ。:漫画/講談社)は、発達障害の支援者や保護者にオススメの1冊だ。 まずは本書の説明をしたい。著者は、発達障害当事者で当事者会「イイトコサガシ」代表の冠地情(かんち じょう)さん。イイトコサガシとは、コミュニケーションの力を伸ばすためのワークショップだ。43都道府県で1000回以上も開催しており、参加者はのべ1万人を超える。さらにテレビや新聞などのメディアに50回以上取り上げられるなど、いま注目の会なのだ。 本書では、特別支援学校などの支援機関の職員、発達障害の親の会、当事者会の主催者など、発達障害の支援者や保護者に向けて、冠地情さんがワークショップ開催のノウハウを伝授している。ここからは本書のノウハウを一部ご紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。■自己紹介を上達させる「自分三択クイズ」 本書を読んで感じるのは、イイトコサガシがものすごく楽しそうな場所ということだ。この会では、主催者であるファシリテーター(話しやすい雰囲気を作る進行役)と参加者が、ルールに沿ってコミュニケーションを試していく。 たとえば自己紹介だ。私たちは人生で何回も初対面の人と会う。自己紹介はその都度行われるコミュニケーションであり、第一印象を決める重要な場面だ。 けれども発達障害を抱えている人ほど、「私はこういう人だ」と自分で自分を決めつけている。冠地さんはこれを「無意識のブロック」と表現する。出会う人や場所に応じて、自分が持っている様々な一面を上手に出すには、やはり普段からのコミュニケーションが欠かせない。 そこでイイトコサガシでは、自己紹介を上達させる方法として「自分三択クイズ」を行う。印象的な経験や大切なものなど、自分と深く関わるエピソードで三択クイズを出題するのだ。具体的にはこのような感じ。「僕はサッカーが大好きなんです。サッカー界には素晴らしい選手がたくさんいますが、そのなかでも僕がサッカーを好きになるきっかけになった選手は誰でしょう? ひとりめは中田英寿です。彼がワールドカップを出たときに…(以降、クイズが続く)」 このクイズ式自己紹介を行うことで、自分を分かってもらうために、熱意をもって自分のことを話せるようになる。さらに参加者が他の人の自己紹介を聞くことで、自分以外の人にも興味がわいてくる。そこから誰かとの会話につながり、コミュニケーションを試すきっかけになるのだ。 この会では、基本的にお互いの「いいところ」を探しながらコミュニケーションを交わす。「サッカーの話をしているときが熱かったです」。「とてもいきいきしていました」。このように全員が全員をほめながら、コミュニケーションを試していくので、とても前向きになれる雰囲気が漂う。「イイトコサガシ」という名前のゆえんはここにあるのだ。 本書では「自分三択クイズ」のような発達障害者のコミュニケーションを上達させるアイスブレイク&ワークショップを40種類紹介している。参加者が楽しく自然に会話を行えるものばかりなので、発達障害の支援者は本書を参考にするとよいだろう。自宅でできるものもあるので、保護者が読んでも参考になるかもしれない。 人と人の会話は実に不安定だ。会話をする場面や相手の感情に合わせて上手に言葉を選びながら話す必要があるので、誰でも時々は失敗するもの。しかし発達障害を抱える人は、その回数が多いがために苦手意識を持つのだと思う。イイトコサガシの会のように、お互い平和に交わせる会話もあるのだと知ることができれば、心を閉ざしていた人も少しずつ表情が明るくなっていくのではないか。[ダ・ヴィンチニュース]発達障害の人の会話力がぐんぐん伸びる アイスブレイク&ワークショップ (こころライブラリー) [ 冠地 情 ]かなしろ にゃんこさんの講演会、昨年行く予定でしたが、台風で延期になって以来行けないでいます。多くの有難い発信がありますね。☄
2020.01.21
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発達障害の子どもが授業で困難を覚えたとき、スマホやタブレットの活用による支援を学校に相談するには?スマホやタブレットを使って、学校の授業を受ける子どもが増えているという。ハイテクな授業を受けているわけじゃない。発達障害がある、もしくは授業を受ける上で何かしら困っている子どもたちが、テクノロジーによる学習支援を受けているのだ。 発達障害がある子どものなかには、読み書きや計算などが困難なために授業についていけない子がいる。そうした子は、どれだけ努力しても困難が解消しないと、やがて自分に自信をなくし、心を閉ざしてしまうことさえある。 しかし、スマホやタブレットなどのツールを活用すれば、子どもたちの困難を減らすことができる。『発達障害の子を育てる本 スマホ・タブレット活用編』(中邑賢龍、近藤武夫:監修/講談社)は、そうした学習支援の方法を、イラストや図解を交えながら分かりやすく解説する1冊だ。■学校で活用できるツールはたくさんある 本書は、発達障害の子の学習支援のために特別な機器を購入することを求めているわけじゃない。家庭にあるごくごく普通のスマホやタブレットなどを、子どもに必要な支援に応じて活用する方法を紹介している。 例えば文字や文章を読むのが苦手な子どもには、音声読み上げソフトやアプリが活用できる。本書に登場するのは、「VoiceOver」や「TalkBack」などだ。スキャナで読み取った印刷物を音声読み上げ用のテキストデータにできるのが「Office Lens」。紙の教科書を使うのが苦手な子ども向けに、教科書を音声で聞ける音声教材もある。これらを活用すれば、学校の教科書やプリントが読めなくて苦労している子どもの学習を支援できる。 板書を書きとったり、先生の話を聞きながらメモを取ったりするのが苦手な子どももいる。そんな子どもには、スマホのカメラや録音アプリを活用する方法がある。 計算や筆算が苦手な子どもには、計算アプリや、筆算支援アプリが活用できる。会話や作文が苦手な子どもには、考えを図にまとめて整理する「マインドマップアプリ」を使う方法がある。 大切なのは、子どもが授業に困難を覚えたときに、苦手なことを無理にがんばらなくてもよい、と伝えることだ。そして、問題を解消できるような代替手段を示してあげること。それぞれの子どもにあったツールを探して、積極的に試してみよう。 本書によれば、小学校1年生からスマホやタブレットの基本的な活用ができるそうで、学習に苦手意識が出てきたら、家庭内の日常生活でツールを活用し始めることを勧めている。特に高学年になると学習の難易度が上がるので、必要と感じたらできるだけ早く検討したい。■入試でツールの活用を認めてもらえるかもしれない ただ、ツールの活用を検討するだけでは、子どもの支援につながらない。子ども本人の意欲や周囲の支えが不可欠だ。特にスマホやタブレットを学校の授業で活用するなら、教師をはじめとする大人たちの連携が不可欠だ。 本書では、教師に授業を受ける上での困難を相談し、実際に子どもが授業でツールを活用するまでの大まかな流れを解説している。どのような困難が生じているかの状況確認、使用する機器や場面などの環境確認、使用するためのルール作りなど、話し合うことは多岐にわたる。「そもそも授業でスマホを活用することが許されるの?」と戸惑う人もいるだろう。それに関しては、心配ない。2016年に「障害者差別解消法」が施行され、発達障害などの障害がある人に対し、公立学校は「合理的配慮」をすることが法的な義務となった。だから親や子どもが必要だと感じたら、本人と一緒に先生に相談したい。 ただし「合理的配慮」は明確に線引きされているわけじゃない。子どもが授業で困難を覚える場合は配慮の対象となるが、参考情報として「明らかに支援が必要だと現認できる様子」が見られたり、「適切な判断基準に基づく医学診断書」が必要となったりする場合もある。 本書では、進級先での「移行支援」や入試での合理的配慮の申請例についても解説している。近年は、入試で合理的配慮を相談する子どもが増えているそうだ。例としては、高校入試の場合は、中学校から受験先の高校へ合理的配慮を申請する場合が多く、大学入試の場合、本人から受験先へ申請するケースが多い。注意点として、診断書が必要になる可能性がある上、その診断自体に数カ月かかる可能性もある。本書では、申請までのスケジュールの一例も紹介されている。 学習支援にスマホやタブレットを使うのは、視力の低い人が眼鏡を使うのと似たようなものである。ツールを活用することで、子どもたちはもっと勉強しやすくなるかもしれない。もし、子どもが授業を受ける上で困難に直面していると気づいたならば、早めに検討してみよう。[ダ・ヴィンチニュース]発達障害の子を育てる本 スマホ・タブレット活用編 (健康ライブラリー) [ 中邑 賢龍 ]日常的に有効活用できる本が、また出版されましたね。401万アクセス、達成しております。いつもご訪問にコメント感謝です。☄
2020.01.20
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全校百人一首大会 白熱の勝負[動画あり]秋田市の下北手中学校で行われた全校百人一首大会。毎年この時期に行われていて今年で6回目の開催です。大会には秋田市の支援学校の生徒や保護者も参加しました。下北手中学校は「遊びを楽しみながら古典への理解を深めてくれれば」と話していました。[日テレニュース24](リンク先から動画が見れます。)百人一首は、今では全国的に学校年中行事となりつつありますね。☄
2020.01.19
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別のやまゆり園で虐待 風呂場で入所者に水掛ける神奈川県の黒岩祐治知事は21日の記者会見で、同県厚木市の知的障害者施設「愛名やまゆり園」で、複数の入所者に対し、職員が風呂場で水を掛けるなどしていたと明らかにした。厚木市が虐待と認定し、20日に県へ報告した。運営法人は県の委託を受けた「社会福祉法人かながわ共同会」で、殺傷事件があった相模原市の「津久井やまゆり園」も運営している。 県によると、食事制限がある入所者に大量に食べさせたり、夜中に1~3時間トイレに座らせたりもしていた。黒岩知事は「こんなことが支援現場で行われ、信じられない。大変な衝撃を受けた」と述べた。県は今後、改善を指導する方針。 また、県は21日、津久井やまゆり園の運営実態を検証する第三者委員会の第2回会合を開催。委員長の佐藤彰一弁護士は終了後の会見で、平成30年4月以降に少なくとも3人を居室に長時間閉じ込めていたと明らかにし、虐待の疑いがあるとの見解を示した。[産経新聞]後から後から色々と表面化してくるのも残念ですね。☄
2020.01.18
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旧斎川小が就労支援施設に 白石市が地元法人に無償貸与2018年3月末で閉校した白石市斎川小の校舎を、市内の社会福祉法人が障害者の就労継続支援施設とする利活用策が決まり、市役所で20日、契約調印式があった。 同市の白石陽光園が、同市福岡長袋で運営する「白石あけぼの園」を移転させ、7月の開設を目指す。知的障害者ら38人が同園を拠点に稲作や受託作業、清掃などに従事。現在の施設が築39年と老朽化し、移転先を探していた。市は25年3月末まで同法人に無償貸与する。 式典で保科惣一郎理事長と山田裕一市長が調印。保科理事長は「斎川地区とは農作業や行事で古くから交流があった。地元や行政と連携を図りながら、地域の福祉向上に寄与したい」とと述べた。 同法人は築約30年の校舎を改修し、作業室に加えて交流スペースも設け、住民に開放する。山田市長は「農福連携を考えながら地域に根差したまちづくりに貢献してほしい」と話した。[河北新報]少子化で廃校になっている小学校があらゆる形で再利用されているのも最近の風潮ですね。☄
2020.01.17
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聖徳大学が2月1日に「第14回子どもの発達シンポジウム」を開催 -- 「胎児期から新生児期の環境がおよぼす心の発達~より良い理解が支援につながるように~」がテーマ聖徳大学児童学研究所(千葉県松戸市)は、2月1日(土)に「第14回子どもの発達シンポジウム」を開催する。胎児期から新生児期の環境がおよぼす心の発達について、具体的な事例や研究結果をもとに、作田亮一氏(獨協医科大学埼玉医療センター 子どものこころ診療センター教授)、山口真美氏(中央大学文学部心理学研究室教授)、出口貴美子氏(出口小児科医院院長、慶應義塾大学解剖学教室講師)の3名が講演を行う。入場無料、事前申込み不要、誰でも参加可。 14回目となる今回の「子どもの発達シンポジウム」は、「胎児期から新生児期の環境がおよぼす心の発達~より良い理解が支援につながるように~」のテーマのもと、3名のシンポジストを招いて開催する。 1人目の作田氏は、発達の遅れや偏りがある子どもへの対応方法を事例を提示しながら解説。子どもはなぜ褒めて育てるべきなのかなど、発達障害児の顔認知に関する研究結果も紹介しながら話をする。 続く山口氏は「視る力から知る:赤ちゃんの心の発達」を取り上げる。かつては新生児は目が見えず耳も聞こえないとされていたが、心理学の実験から隠れた能力がわかってきた。新生児でも目は見えるが、大人とは違う世界を見ていることもわかってきており、そのような不思議な世界について解説する。 最後に出口氏が、胎児の脳の発達や早産で生まれた子どもの脳の発達に関する最新の知見と、超早産児の脳の発達の問題として近年知られる神経発達症(発達障害)について、その特徴と支援方法について言及する。 シンポジウムを通して、妊娠から出生、その後の発達まで切れ目のない支援を模索する。概要は以下のとおり。■第14回子どもの発達シンポジウム「胎児期から新生児期の環境がおよぼす心の発達~より良い理解が支援につながるように~」 【日 時】令和2年2月1日(土)13:00~17:00【場 所】聖徳大学1号館3階1323教室 【アクセス】 JR常磐線・JR乗り入れ地下鉄千代田線・新京成線とも松戸駅下車、東口より徒歩5分 【定 員】100名(事前申込み不要) 【参加費】無料 【プログラム】 「子どもと母を育む:発達障害の特性の理解と対応」 作田亮一氏 (獨協医科大学埼玉医療センター 子どものこころ診療センター教授) 「視る力から知る:赤ちゃんの心の発達」 山口真美氏 (中央大学文学部心理学研究室教授) 「小さな命(早産児)の脳と心の発達」 出口貴美子氏 (出口小児科医院院長、慶應義塾大学解剖学教室講師(非常勤)) 【主 催】聖徳大学児童学研究所 【協 力】聖徳大学大学院児童学研究科、聖徳大学児童学部 【後 援】松戸市、松戸市教育委員会、我孫子市、我孫子市教育委員会、市川市教育委員会、柏市教育委員会、取手市教育委員会▼本シンポジウムに関する問い合わせ先 聖徳大学児童学研究所(知財戦略課) 〒271-8555 千葉県松戸市岩瀬550 TEL: 047-365-1111(大代表) URL: http://www.seitoku.ac.jp/chizai/event/ ▼本件に関する問い合わせ先 聖徳大学総務課広報渉外グループ住所:〒271-8555 千葉県松戸市岩瀬550番地TEL:047-365-1111(大代表)FAX:047-363-1401メール:kohog@seitoku.ac.jp【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/[Digital Platform] 年度末を控えて、シンポジウムが多く開催される時期でもありますね。☄
2020.01.16
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自閉症の男の子との出会いから生まれた、チリ発のピクトグラムつき絵本に、日本オリジナルの続編が登場! 株式会社偕成社(出版社 本社:東京都新宿区 代表取締役社長:今村正樹)は、『いっぽんのせんとマヌエル ピクニックのひ』を1月中旬に刊行します。 自閉症の男の子との出会いから生まれた絵本2017年に刊行された前作『いっぽんのせんとマヌエル』は、線が大好きな自閉症の男の子マヌエルくんと、著者マリア・ホセ・フェラーダさんの出会いから生まれた絵本です。いっぽんの線が基調になって、短い言葉とシンプルなイラストにより、ストーリーが進行していきます。線をたどっていくと、その線が道になったり、ブランコになったり……絵本の画面で迷うことがなく、物語をたどることができるよう、工夫された構成になっています。 日本語版には、ピクトグラムつき! スポーツの国際大会でも注目を集める「目でみることば」『いっぽんのせんとマヌエル』の日本語版の大きな特徴は、原書のイラストレーター自身による「ピクトグラム」を加えて刊行したことです。ピクトグラムピクトグラムとは、単語の意味をシンプルなわかりやすい絵で表現した、「目で見ることば」です。言葉が通じない国では、このピクトグラムが、どの国の人にもわかる世界共通の指標として、看板などの案内の理解を助けてくれます。東京でスポーツの国際大会が開催予定で、海外からの観光客が多数見込まれる今年、注目が集まっている視覚的な記号です。マヌエルくんのような自閉症の子は、ことばの意味が絵ではっきりと表現されるこのピクトグラムがあると、より物語をわかりやすく楽しむことができるため、日本では専門家の監修を経て、オリジナルのピクトグラムをつけて刊行しました。 「線」と「ピクトグラム」この2つの特徴が、幅広い子どもたちの物語への理解を助けます。 著者が日本の子どもたちと出会って生まれた、日本オリジナルの続編 特別支援学級での教材としても線をたどったり、ピクトグラムに触れたり、オリジナルのピクトグラムを使って自分でお話をつくったりするなど、さまざまな楽しみ方ができる『いっぽんのせんとマヌエル』は、出版後、特別支援学級での教材としてご活用いただいている事例もあります。 支援を必要とする子もそうではない子も、みんなが物語を楽しめる工夫に満ちたユニークな絵本です。ぜひ2作あわせて、貴媒体でご紹介ください。 書籍概要【著者紹介】 (作)マリア・ホセ・フェラーダ1977年生まれ。チリのジャーナリスト、作家。スペインのバルセロナ大学アジア太平洋研究科修士課程を修了。子どもむけの本を多く手がけ、さまざまな国で出版されている。チリ言語アカデミー賞、スペインのオリウエラ市詩賞、イタリアのオレステ・ペラガッティ賞。メキシコのイスパノアメリカ子どものための詩賞など受賞歴多数。金子みすゞ 日西バイリンガル詩選集『El alma de las floresー花のたましいー』を、星野由美と の共編訳でスペインで刊行。 (絵)パト・メナ1980年生まれ。チリの絵本作家、イラストレーター、漫画家。作品はさまざまな国で出版されている。米国のインターナショナルラテンアワード最優秀絵本賞、スペインの児童文学フェスティバル最優秀賞絵本ウォーター タワー賞などを受賞。児童書の国際ブックフェアでは、チリ公式代表団にも選出。現在はスペインのバルセロナで暮らし、スペインを拠点に活動している。 (訳)星野由美1969年生まれ。主にスペイン語圏の絵本 翻訳と、紹介につとめている。訳書に『まぼろしのおはなし』(ワールドライブラリー)、『お話の種をまいて』(汐文社)、共編訳に 『ペルー日系詩人ホセ・ワタナベ詩集』(土 曜美術社出版販売)、金子みすゞ日西バイリ ンガル詩選集『El alma de las floresー 花のたましいー』(Satori Ediciones)な ど。絵本サイト「ころりん ころらど」を運営(http://colorin-colorado.info/)。 【書籍詳細】書名:いっぽんのせんとマヌエル ピクニックのひ作:マリア・ホセ・フェラーダ絵:パト・メナ訳:星野由美 定価:1,300円 + 税 対象:3歳から サイズ:17cm×20cmページ数:36ページISBN コード:978-4-03-202780-8発売時期:2020年1月9日◎偕成社HP書誌情報:https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784032027808 書名:いっぽんのせんとマヌエル作:マリア・ホセ・フェラーダ絵:パトリシオ・メナ訳:星野由美 定価:1,300円 + 税 対象:3歳から サイズ:17cm×20cmページ数:36ページISBN コード:978-4-03-202770-9発売時期:2017年8月◎偕成社HP書誌情報:https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784032027709*著者の希望により2巻目は、画家の表記がパトリシオ・メナ→パト・メナとなっています。1巻目も重版よりパト・メナに変更予定です。[PR TIMES]とても愛らしくて分かり易い絵本、幅広く活用されるでしょうね。☄
2020.01.15
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米津玄師、いじめ・大ケガ・自閉症に苦しむも確かに見せつけていた“大物の片鱗”DAM年間ランキング』歌手別1位など、ランキングで33冠を達成。『紅白歌合戦』では、菅田将暉『まちがいさがし』、嵐『カイト』など楽曲提供した曲が3曲も披露されるなど、2019年は“米津玄師イヤー”となった。なぜ彼は短期間でこれだけの偉業を成し遂げることができたのか。関係者たちの証言で振り返る──。この世に誕生した瞬間からビッグだった 代表曲の『Lemon』は、'18年の発売ながら、昨年の多くのチャートで1位を獲得。ライフスタイルの変化や音楽の多様化が進んだことで、国民的ヒットが生まれづらくなった昨今の音楽業界において、ここまで世代を超えて愛されるのは稀有(けう)だろう。 今や彼の楽曲や名前を聞かない日はないほど、日本を代表する歌手へと成長した米津玄師(よねづけんし)。彼の原点は、四国の徳島県にあった──。県庁所在地がある徳島市で'91年に誕生した米津。生まれたときは4500グラムもあったそうで、この世に誕生した瞬間からビッグだった。 川と海に囲まれた自然豊かな町で育ったが、過去の音楽誌のインタビューによると、《今になって思い返してみると、精神的にも肉体的にも貧しい家庭だった》と語っている。母親はチラシを作る内職をしており、決して恵まれた家庭環境ではなかったようだ。「特徴的な名前もあって、子ども時代はいじめられることも多かったみたいです。あと幼稚園のときだったかな? 遊んでいたときに人とぶつかってしまい、大出血するほど唇を大ケガして、病院に運ばれたことがありました」(実家の近所に住む住民) 現在も唇が少し腫れているように見えるのは、その名残のようだ。この出来事は音楽誌のインタビューでも、《汚いものを見るような感じで受け入れられて(中略)自分が怪獣のようなものになってしまったんだなという感覚があったなあと思いますね》と独特な表現で振り返っている。子どもの頃から普通の人になりたかった 規格外のサイズで誕生したことや個性的な名前、幼少期のトラウマなどもあり、成長とともに生きていることに居心地の悪さを感じるようになった米津。 あまり友達もおらず、休み時間などは、自分の頭の中で作りあげた架空の人物と話すことを、心の拠り所にしていたと音楽誌で語っている。《僕はずっと普通の人になりたかったんですよ、子どもの頃から。普通ではないっていう感覚によって苦しい思いをしてきた自覚もあって》 その違和感の理由がわかるのは、20歳のころ。「人とコミュニケーションがうまくとれないことなどに疑問を感じて病院を訪れたところ、《高機能自閉症》と診断されたそうです。コミュニケーション能力に乏しかったり、こだわりが強いといったことなどが特徴の病気なので、当時クラスメートになじめていなかったのも今思うと納得です」(中学の同級生) 当時の彼は、人とは違う自分にコンプレックスを感じながら、普通にできないということに悶々とするしかなかった。 そんな彼が初めて自発的に行動を起こしたのが中学2年生のとき。当時流行っていた『スピッツ』や『BUMP OF CHICKEN』などのバンドに憧れ、こんな存在になりたい! と、2万円のギターを購入。仲のいい友達を誘ってバンドを結成する。「中学の文化祭ではオリジナルの曲を披露して、みんなを驚かせていました。田舎の学校なのでオリジナル楽曲を披露するような人は、米津くんたちが初めてだったと思います」(同・中学の同級生) 当時からクリエイティブな才能の片鱗(へんりん)を見せつけていた。しかし、高機能自閉症による影響もあり、バンド仲間に自分がやりたいことをうまく伝えることができず、高校に入学してから自然消滅の形で解散してしまう。 そんなときに出会ったのが、動画配信サービス『ニコニコ動画』だった。高校在学中にニコ動を知った彼は、当時のバンド仲間で現在もサポートメンバーとして彼を支える男性に作曲した曲を演奏してもらい、音源を投稿するように。 1か月に3曲投稿することもあり、その世界にのめり込んでいった。インターネット上に居場所を見つけたこともあり、学生時代にはすでに音楽で食べていく覚悟を決めていたようだ。「“将来、絶対に売れてみせるから写真は残したくない”と学生時代から周囲に言っていたのは有名な話。メジャーデビュー前からセルフプロデュースに長けていて、取材を受けた際は自分で写真チェックをするほど、こだわりが強かった」(音楽ライター) ひとりで楽曲制作を始めたものの、バンドへの憧れは捨てきれず、バンド仲間を見つけるために高校卒業後は大阪にある美術系の専門学校へ進学する。しかし、そこで結成したバンドでもうまくいかず……。そんなときに、ヤマハが開発した音声合成技術『ボーカロイド』に出会う。「リアルな歌声を合成するためのソフトウエアで、この技術を使用したキャラクターボーカル『初音ミク』などを使って、制作した楽曲を歌わせる動画がブームになりました」(同・音楽ライター)自分の周りには支持者はひとりもいない 米津も『ハチ』名義でデビュー作『お姫様は電子音で眠る』を'09年5月にニコニコ動画上で発表。その後も動画が次々とミリオン再生を達成するなど、ボーカロイド界のトップクリエイターとして、その名が知られていくことに。「SMAPなどへの楽曲提供で知られる音楽プロデューサーのヒャダインさんもニコニコ動画の出身です。動画投稿サイトの普及で、才能さえあれば年齢や住んでいる場所など関係なくチャンスがつかめる時代になった。 20年前なら、米津さんのような地方出身でコミュニケーションが上手でないタイプは世に出ることはなかったと思います。デジタル時代だからこそ誕生した“時代の寵児(ちょうじ)”ですね」(レコード会社関係者) ボーカロイド界では頂点を極めたものの、《画面の向こうには支持してくれる人はいたものの、自分の周りにはひとりもいない》と音楽誌で吐露し、身近な人たちを喜ばせられないことに疑問を感じ始めていた。 これでは意味がないと気づいた彼は、これまで築いたものを捨て本名の“米津玄師”として活動することを決意。これが国民的歌手への序章となっていく……。 [livedoor.ニュース]色々な偶然が重なって、今の名声へと繋がっているんでしょうね。記念すべき、400万アクセスです。いつもご訪問にコメント感謝です。☄
2020.01.14
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歩道橋男児投げ落としから13年、答えは見えたか 本人の思い尊重と再犯防止のはざまで 司法×福祉、次の10年へ(3)2007年1月、大阪府八尾市の近鉄八尾駅前で3歳の男の子が歩道橋の上から男に投げ落とされた。男児は一命を取り留めたが、不可解な犯行は社会に衝撃を与えた。逮捕、起訴された森田大介(仮名、54)には軽度の知的障害がある。通所先の施設で人間関係に不満があったことが犯行の動機とみられた。森田は4年余りの服役後、府立の訓練施設を経て、以前と同じ障害者施設に戻った。(敬称略、共同通信) ▽手厚い見守りが裏目に 施設の運営元は同市の社会福祉法人「ゆうとおん」。再犯しないよう細かなルールを定め、手厚い見守り態勢をつくったが、森田はかえってストレスを募らせた。戻って1年足らずの16年3月、施設を飛び出すと、路線バスに乗り込んで高齢女性の首を絞め、再び服役した。 「本人に寄り添った支援ができず申し訳なかった。本人が望むなら何度でも引き受ける」。同法人の理事長、畑健次郎(72)は再度受け入れを表明。森田も愛着がある同法人に帰りたいという強い希望を持っていた。だが、障害のある刑務所出所者を福祉につなぐ大阪府の「地域生活定着支援センター」や保護観察所は、再犯を防げなかった法人の支援力を疑問視した。「被害者の気持ちも無視できない」。ゆうとおんを帰住先に認めず、刑務所も畑ら同法人の関係者に面会を許可しなかった。 ▽精神科病院に入院 約1年後に出所した森田は、いったん精神科病院に入院した。その間、定着支援センターは新たな受け皿を模索。行政や研究者、協力関係にある障害者施設と勉強会を重ねた。「再犯は本人にとっても最大の不利益」との観点から、犯罪学の最新知見を踏まえて森田の成育歴や行動原理を分析。再犯防止の手だてを探った。 ただ、森田は希望がかなわない状況にいらだち、病院内の物品を壊すなど問題行動を繰り返した。「本人の自己決定がないがしろにされ、支援者側の事情で入院させられている」。見かねた畑が大阪弁護士会に対応を要請すると、センターは一転、「ゆうとおん」に帰す方針を決めた。森田は入院から半年後、18年3月に退院した。定着支援センターの山田真紀子所長は「ゆうとおんに戻れば、地域で『犯罪者が戻ってきた』と後ろ指を指されかねない。彼にとってどこで暮らすのが最善か、私たちなりに検討していた。こちらの考えを押しつけるつもりはなかった」。何が正解か簡単に答えを出すことができなかった苦悩をにじませた。 ▽本人参加のもとリスク管理 「元気にやってますよ」。19年10月下旬、ゆうとおんが運営する通所施設を訪ねると、森田は穏やかな表情で話した。商品の袋詰めなどの作業に取り組み、夜はグループホームで世話人と過ごす。気に入らない利用者がいると落ち着かなくなるなどの心配も残るが、深刻なトラブルは起こしていない。 ゆうとおんの職員は無料通信アプリLINE(ライン)を使って情報を共有し、何かあれば迅速に対応する態勢を築く。森田の体調やメンタルの状態を青黄赤の信号になぞらえ、対応策を示した「クライシスプラン」も、森田と一緒に作成した。週1回の支援チームの会合には森田も参加し、その都度、自身の生活上の困り事や気持ちを伝えている。 本人の幸福を追求する福祉と、社会防衛的な側面がある司法は、時に相いれない。しかし、16年に施行された再犯防止推進法は、罪を犯した障害者や高齢者への生活支援が「再犯防止」を目的に進められるリスクをはらむ。 「人は生きているだけで大なり小なり過ちを犯すリスクを抱えているものだ。再犯防止ばかりを優先して、本人の思いを中心に置かない支援はおかしい」。ゆうとおんの畑はそう訴えている。(続く)[YAHOO ニュース]遥か昔にこんな事件があったんですね。なにが原因で突発的な行動に出るか、常に見守り、様子を把握しておくことの大切さを感じますね。☄
2020.01.13
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「子育ての本当の目的」とは?子どもの「自律」を促す37のヒント一昔前までは「名門大学を出て、大手企業に勤める」というのが最も理想的な人生であるとされていましたが、それも今は昔の話。終身雇用制度が崩れ、たとえ大手企業に勤めることができたとしても、いつ首を切られてしまうかわからない時代になったということは、多くの人が感じているのではないでしょうか。今は「このレールに乗って走っていけば人生、一生安泰だ」という「正解」がない時代です。そしておそらく、これからも、この「正解がない時代」は続いていくでしょう。このような時代において、子どもをどう育てたらよいのか戸惑い、その不安を今すぐにでも払拭したいと「すぐにできる」「これをやると子どもが伸びる」と謳うコンテンツに次から次へと飛びついている人は多いのではないでしょうか。しかし、まったく同じ人が一人として存在しないように、子どもも一人ひとりまったく違います。顔はもちろん、性格や性質、能力、環境など、どれをとってもバラバラです。そのため、世の人々が謳う「これがいい」がわが子にピッタリ合うことはほぼあり得ません。それなのに、わが子がオンリーワンの存在であることをすっかり忘れ、「これがいい」を「こうしなければいけない」と思い込み、理想の子育てを追い求め過ぎて、子育てに息苦しさを覚えている親御さんは少なくないでしょう。そのような親御さんの息苦しさを少しでも取り除きたいと筆を執ったのが、公立中学校とは思えない数々の教育改革を行い、日本中から注目を集めている千代田区立麹町中学校長の工藤勇一先生です。工藤勇一先生はその著書『麹町中校長が教える 子どもが生きる力をつけるために親ができること』の「はじめに」において、次のように語っています。「こういった時代をいきていくためにもっとも必要なのは『自ら考え、自ら判断し、自ら行動する資質』」「時代の大きな変換点を迎えている現代において、『学校の本当の目的』と同様に『子育ての本当の目的』を考え直さなくてはならない時期に来ている」工藤先生は「自ら考え、自ら判断し、自ら行動する資質」を「自律」と定義づけ、子どもの「自律」を促すことこそが、学校教育及び子育てにおいて重要なポイントだと考え、「37のヒント」を提唱しています。「ヒント」と言っているくらいですから、よくある子育てハウツー本のように「これをやったらこうなる」といった類の実践本ではありません。きっと、工藤先生が出すヒントをもとに、親に子育てについて考えてもらうことを目的として編まれた本なのでしょう。工藤先生の言葉を紐解くと、子どもが「自ら考え、自ら判断し、自ら行動する資質」を身につけるためには、親も子育てについて自ら考え、判断し、行動することが大切と思わされます。今回は、工藤先生の経験知がぎっしり詰まった37のヒントの一部を、ほんの少しだけ紹介しましょう。「発達障害」が問題になるのは周囲の大人の「多様性への不寛容」が原因ここ十数年で世の中の人々に広く知られるようになった「発達障害」。多くの親御さんが「わが子にも発達障害があるのではないか?」と不安に思った経験を持っているのではないでしょうか。また、わが子に発達障害があることが明らかになり、その将来を不安に思っている人や、わが子の発達障害に起因する理解できない行動に悩まされている人も少なくないでしょう。工藤先生はそのような親御さんに寄り添うべく、実際のケースを紹介しながら、発達障害があると考えられる子や発達障害を抱える子に寄り添うヒントを提唱しています。中でも印象的なのは、工藤先生の「大人や学校が過剰に反応しすぎて、多様な人間がいる場を奪ってはいけない」という言葉です。たとえば、参観日に多くの子どもたちが親に自分の活躍を見せようと手を挙げている中、わが子だけが手を挙げていなかったらどう思うでしょうか。おそらく、多くの人はわが子にも元気に手を挙げてもらいたいとヤキモキし、人によっては、家に帰ってから「何で手を挙げなかったの?」と叱りつけてしまうかもしれません。たしかに、わが子が皆と同じ行動をとることができていないと、わが子がダメな子なのではないかと不安になってしまうでしょう。しかし、それは親の「多様性への不寛容」による過剰反応でしかありません。もしかしたら、わが子は「たくさんの人が手を挙げている中で手を挙げても当ててもらえる可能性は低いから、今は手を挙げないでおこう」という「合理的な考え」のもと、手を挙げなかっただけかもしれません。それなのに、手を挙げなかったことを叱責したとしたら、わが子の「合理的な考え」をつぶしてしまうことになるでしょう。工藤先生は大人が「多様性への不寛容」によって過剰反応をすることで、子どもの能力の芽を摘んではいけないと警鐘を鳴らしています。発達障害をはじめ、わが子が「問題」を抱えていると悩んでいる人は、工藤先生が示すこのヒントを参考に、もう一度考え直してみてはいかがでしょうか。もしかしたら、わが子の「問題」が「才能の芽」に見えるようになるかもしれません。「違いを認めてリスペクトする」ことが「いじめ」のない社会への第一歩思春期を迎える子どもたちを持つ親御さんにとって、「いじめ」の問題は他人事ではないでしょう。工藤先生はいじめについても、自身の豊富な経験に基づいたヒントを提唱しています。世の中では「みんな仲良く」や「いじめを許さない」という言葉が躍っていますが、工藤先生はそれらの言葉を「ましてや、この多様性を排除する言葉がいじめを生み出す原因になったり、いじめを解決できなくする原因になったりするように、私は感じています」と一刀両断。そして、これを解決するために必要なのが「おわりに」に掲載されている「卒業生のことば」にある「違いを認めてリスペクトする」ことだと提言しています。これについて、工藤先生は「大人でも苦労する」と述べていますが、工藤先生の教えを受けた卒業生はたった15歳でこの真理に気づいたというのですから驚きです。この他、いじめ問題で悩む人にとって、金言といえるものが『麹町中校長が教える 子どもが生きる力をつけるために親ができること』にはたくさん詰まっています。わが子に関わるいじめ問題を解決に導きたいという人は、ぜひ、工藤先生のヒントをなぞってみてください。[eduNavi]麹町中校長が教える 子どもが生きる力をつけるために親ができること [ 工藤 勇一 ]麹町中学校の教育方針は独特で全国から脚光を浴びていますね。☄
2020.01.12
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「抑えられなかった…もう育てられない」発達障害の小6長男暴行―子供3人抱える47歳シングルマザー逮捕小学校6年生の長男の腹を蹴ったとして北海道平取町の介護士の女(47)が、暴行の疑いで逮捕されました。女は長男含め子供3人を抱えるシングルマザーで、長男は発達障害でした。 警察によりますと、女は小学生の長男や長女、次女の計3人の子がいて、2020年1月12日午後8時40分ごろ、自宅で小学校6年生の長男の下腹部を2回蹴った疑いが持たれています。 女はこの日の日中、長男に洗濯物を干すよう頼み出かけましたが、長男はやり終えず洗濯物をベッドの下に隠しました。女が帰宅後、洗濯物を見つけ、さらに、ベッドの下にカビが生えたり、腐った食べ物が出てきたということです。 食べ物は、女が仕事をしている間に、子供たちが食べるために用意した食事の一部で、長男が好き嫌いをして残したものとみられます。 長男にケガはなく、長女と次女にもケガはありません。 警察によりますと、長男は対人コミュニケーションの障害から生きづらさを抱えるとされる「自閉症スペクトラム障害(ASD)」などの発達障害で、頻繁に家出を繰り返していたということです。 2018年9月には、女が家出をした長男の頭をたたいたり、耳を引っ張る暴行をした疑いで書類送検されましたが、不起訴処分となっています。 家庭の支援していた役場職員の女性が、女から暴行の話を聞き、警察に通報しました。 調べに対し女は「怒ったとき開き直られたので、我慢できず感情に任せてしまった」と容疑を認めたうえで、「また手を挙げたら捕まってしまうと思っていたが自分で自分を止められなかった。もうこの子を育てられない。無理です」と供述しています。 3人の子供は児童相談所に保護されているということです。[YAHOO ニュース]通報するのは簡単でも、逆に何かさしのべる支援の手はなかったのかと残念ですね。☄
2020.01.11
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大地震で泣いた知的障害の娘、避難をあきらめた日から共生を掲げながら、過去の災害では障害のある人や動けない高齢者が犠牲者の多くを占めてきた。障害のある人を取り残さないために、どうすればいいのか。大分県別府市で挑戦が始まり、全国に広がっている。 ガタガタ……。別府湾をのぞむ大分県別府市のアパートが揺れ始めると、重度知的障害のある潮月ゆみさん(32)は、大声で泣き始めた。 2016年4月の熊本地震で、大分県では震度6弱の地震が起き、別府市内の32カ所の避難所に最大5千人が避難した。余震が続く中、母美恵子さん(58)は、慣れない環境では騒いで寝られない娘を案じて「迷惑になる」と避難所には行かず、自宅で過ごした。 この年「別府モデル」と呼ばれる取り組みが始まった。障害者と健常者がともに避難訓練や避難所運営を作り上げていく。テーマは「誰ひとり取り残さない防災」。 契機は07年に同市内で起きた火災と地震だ。マンション火災で車いすの障害者が犠牲になった。別府を震源とする最大震度4の群発地震では揺れは60回超に及んだ。多くの障害者が自宅やコンビニの駐車場で避難生活を送った。障害当事者でつくる団体を中心に市も加わり対策を探った。阪神淡路大震災から要援護者の避難について研究してきた同志社大の立木(たつき)茂雄教授(福祉防災学)をアドバイザーに迎えた。 立木教授らの調査によると、東日本大震災で、在宅の障害者の割合が高い宮城県では、障害者の死亡率は全体死亡率の2・3倍だったことが分かった。 国は13年に災害対策基本法を改正。災害時に自力で避難が困難な人(要支援者)の名簿を作るよう市町村に義務づけた。全国で名簿を元に、支援者や避難経路なども決める個別計画の策定を求めている。だが、支援者の負担が壁になり、取り組みは鈍い。 そこで別府モデルでは、相談支援専門員やケアマネジャーが介護方法を決める平時の仕組みに目をつけた。日頃から当事者をよく知る人に災害時の支援計画を作ってもらうことにした。それを元に自治会長や自主防災組織、行政も一緒に知恵を出しあい、避難訓練や避難所運営訓練を行い、計画が実現可能かも検証する。 善意に頼りすぎないために、災害時の避難計画作成に1人当たり7千円が事業所に支払われる。日本財団の助成で始め、市は19年度から予算化した。避難誘導の実効性を高めるため、あえて特定の支援者を決めるのではなく、自治会全体で情報共有するのが特徴だ。 17年夏、ゆみさん親子は別府モデルに参加し避難計画作りを始めた。ゆみさんを長年担当する相談支援専門員の首藤辰也さん(60)が声をかけた。 「どんなことが不安?」 首藤さんはゆみさん親子のアパートを訪ね、災害時の避難について聞いた。 「介助がないと転びやすい」「長く歩くのは無理」と母の美恵子さんが答えながら、薬や水、食料などの必要な備えと一緒に「防災帳」に書き込んでいく。 海と火山に挟まれている別府市では、南海トラフ地震で最大5メートルの津波も想定している。親子の近所づきあいは、あいさつ程度だった。自宅は海抜2メートルにあり、避難路は急坂で狭い。歩いての避難は困難だ。 自治会役員や民生委員ら約15人が集まり、実現可能な避難計画を作成した。「うちにあるリヤカーは3、4人は乗れるよ」「ロープを持って行って引っ張ればお母さんと乗っても大丈夫」。住民たちから次々と提案が出された。 約200人が参加した同年12月の年に1度の避難訓練。ゆみさんらも計画を試した。平地は車いす、急坂はリヤカーで押してもらい、1キロ先の避難所にたどり着けた。 その後避難所生活についても、「他人がいると騒ぐので本人も周囲の人も眠れない」という課題について話し合った。積極的な意見が出された中で、皆の合意で、家族だけで過ごせる部屋を準備することになった。 人口11万の別府市で障害のある要支援者は約6千人。高齢者も含めると約8千人。災害時個別支援計画を作ったのは3年間で44人。取り組みは始まったばかりだ。 別府モデルの調整役で市の防災推進専門員の村野淳子さん(56)は、社会福祉協議会の職員だった。数々の災害支援現場を見てきた。「災害支援とは究極の福祉。でも、多くの人が福祉は自分事になりにくい。であれば、近年誰もが強い関心を寄せる防災を突破口に、ともに生きることを実現できるよう進められるはず」と期待を込める。村野さんは平時からの備えこそ重要だとの思いで市内を走り回ってつなぎ役になっている。 自治会長の後藤敏之さん(72)は「話し合いや訓練を通して、顔見知りになり、その後も地域で視覚障害の人もおしゃべりするようになった」。母親の美恵子さんは、極限の災害時に訓練通りに助けてくれるかは分からないという。「でも顔を合わせて取り組みを続けることが大事なのだと思った」 別府モデルは国の社会技術研究開発センターの支援を受け、被災経験のある兵庫県の36市町や岡山県和気町などを中心に滋賀県、静岡県、大阪府東大阪市などに広がり、インドネシアやトルコなど海外でも導入が検討されている。[朝日デジタル]人に迷惑を掛けるからとあきらめずに、一歩進んでみることも大事ですね。☄
2020.01.10
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相模原45人殺傷の被害者母が手記 覚悟の名前公表[2020年1月8日5時1分] 相模原市の知的障がい者施設「津久井やまゆり園」で2016年、入所者ら45人が殺傷された事件で、殺人罪などに問われた元職員植松聖被告(29)の裁判員裁判が8日、横浜地裁(青沼潔裁判長)で始まる。事件で犠牲になった19人の1人、19歳の女性の母親が報道各社に手記を寄せ、名前を公表した。「会いたくて会いたくて仕方ありません」と心境をつづった。 ◇ ◇ ◇「美帆は一生懸命生きていました。その証しを残したいと思います。美帆の名を覚えていてほしいです」。母親によると、美帆さんは人の心をつかむのが上手な性格。自閉症で言葉はなかったが、仲良くなりたい人の隣にすっと近づき、以前から知り合いのように接した。そうして周囲の人から自然と優しさを引き出したという。「笑顔がすてきで、かわいくてしかたない自慢の娘でした」電車が好きで、絵本に描かれた車両を指しては名前を言うようせがんだ。人気グループ「いきものがかり」の曲が流れると、リビングの決まった場所で踊った。中学の途中から園とは別の児童寮に入所。最初は一時帰宅後に寮に戻っても「家にいる」と車から降りなかったが、2年ほどたつとリュックを背負って戻るようになった。月に1回会いに行くと、庭でおやつを食べ、母が歌うアニメソングや童謡をずっと聴いていた。泣くことも、母の後を追うこともなく、戻る後ろ姿を見て「ずいぶん大人になったな」と感じた。「私がいなくなっても寮でこんなふうに生きていくのだなと思っていました。人と仲良くなるのが上手で、人に頼ることも上手でしたので、職員さんたちに見守られながら生きていくのだなと思っていました」最後に会ったのは事件の2日前。入園して4カ月だった。成人を控え、髪があと少し伸びたら晴れ着で一緒に写真を撮ろうと楽しみにしていた。名前の公表に踏み切ったのは、裁判で娘が記号で呼ばれることに納得できなかったから。「うちの娘は甲でも乙でもなく、美帆です」。ただ、「怖い人が他にもいるといけないので」と姓は伏せた。裁判では、量刑だけでなく二度と事件が起きないためにどうすべきかを社会全体で議論し、考えてほしいと思っている。「障がい者やその家族が不安なく、落ち着いて生活できる国になってほしいと願っています。障がい者が安心して暮らせる社会こそが健常者も幸せな社会だと思います」[日刊スポーツ]奪われた命の無念さを想うと、皆さんの名を公表してあげたくなりますね。☄
2020.01.09
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【レビュアー:岸田繁】「仕方ない」について考えること。そしてまばゆいほどの宝石でつくられた椅子に座る。『自閉症の僕の七転び八起き』 東田直樹氏の著書。涙なしでは読むことのできないこの本は、未来の私たちが生きる世界において、様々な困難に振り回されてしまった私たちのことを、決して見捨てることはないでしょう。そして、聡明な氏の思想と思考は、多くの人々にとって未来への指標となることでしょう。 人間は成長の生き物です。人間にとって成長とは、心のあり方です。心が透き通り美しい人も、そうでない人も沢山います。それは、それぞれ人間に与えられた成長のためのメッセージと、それぞれの物語なのです。そんなことを、氏は美しい物語にして巻末に収めてくれています。 本当の「仕方ない」とは一体何なのか。もしあなたがこの本を読み耽ったならば、氏の豊かでひたむきな日々の記録を紐解き、誰にでも訪れる困難との向き合い方をゆっくりと理解できるはずでしょう。氏は、リアリティのある言葉や文章を、そのまま丁寧に伝えてくれるはずです。 私たちはここ日本において、未来に関わるいくつかのことを試されています。心のあり方について、大きく考えさせられる一冊です。「ダ・ヴィンチ 2020年2月号」より▼東田直樹『自閉症の僕の七転び八起き』詳細はこちら(KADOKAWAオフィシャルページ)https://www.kadokawa.co.jp/product/321906000216/[カドブン]本来、持って生まれた人間の本能を、改めて呼び起こさせる表現法なんでしょうね。☄
2020.01.08
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自閉症の少女が殺される9日午後7時45分ごろ、ケソン州タヤバス市イババンブカルで16歳の少女の遺体が発見された。警察の調べによると、少女の父親が遺体を見つけ、バランガイ(最小行政区)事務所に通報した。少女は全身にあざがあった上、首には刃物による刺し傷も確認されたため、殺害されたと断定された。少女の母親は警察に、娘が自閉症スペクトラム障害を抱えていたと伝えている。警察は、約13時間後に同じ地区に住む農家の男(33)を殺人容疑で逮捕した。(10日・テンポ)[まにら新聞]例え、外国でもこういう事件を耳にするのは辛いですね。☄
2020.01.07
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埼玉の障害者虐待通報最多に 30年度 意識向上が背景平成30年度の県内の障害者虐待の通報届け出件数が前年度比20・6%増の369件と過去最多を更新したことが県障害者支援課の調査でわかった。虐待認定件数は同7・1%増の106件だった。県障害者支援課は通報届け出件数が過去最多となった理由について「虐待防止の法律や条例が施行され、通報ダイヤルも設置され、県民の意識が高まり、通報が増えている」と分析している。 虐待の通報届け出件数の内訳をみると、家族などの養護者による虐待の相談・通報件数は前年度比34・1%増の240件だった。うち市町村が虐待と認定した件数は同10・1%増の76件だった。 虐待行為の内訳(複数回答)は身体的虐待56件、心理的虐待17件、放棄・放置13件、経済的虐待10件、性的虐待1件。虐待を受けた人の種別(同)は知的障害40人、精神障害24人、身体障害16人、発達障害2人、その他1人。一方、虐待を行った人の間柄(同)は父29人、母19人、夫5人、妻5人、息子2人、兄弟姉妹13人、その他6人。 また、障害者福祉施設の職員などによる虐待の相談・通報件数は前年度比1・6%増の129件だった。うち市町村が虐待と認定した件数は前年度と同じ30件だった。 虐待が行われた施設は、放課後に利用するデイサービス8件、施設入所支援7件、グループホーム5件、就労継続支援A型4件、療養介護2件、生活介護2件、居住介護1件、短期入所1件。 虐待行為の内訳(同)は身体的虐待17件、心理的虐待13件、放棄・放置3件、経済的虐待2件、性的虐待2件。虐待を受けた人の種別(同)は知的障害26人、身体障害10人、精神障害6人、発達障害5人だった。 虐待を行った人の間柄(同)は管理者10人、生活支援員10人、児童発達支援管理責任者1人、その他従業員11人だった。 虐待の認定件数は高い水準を維持しており、県障害者支援課は「市町村職員や施設の職員向けの研修を徹底し、早期発見・迅速な対応につなげていきたい」としている。[産経新聞]常に他人事と考えずに適切に対処することの大切さを感じますね。399万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント感謝です。☄
2020.01.06
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発達障害の子の成長、親が語る講座が好評 リアルな体験談を共有 さいたま市のNPOが企画発達障害の子どもが幼少期から大人へと成長していく過程を、保護者が報告する連続セミナーが埼玉県内で開かれ、評判を呼んでいる。子どもが何につまずき、子育てや学習を通してどんな力を身につけていくのか。その実例を参考にしようと、同じ境遇で不安を抱える親や学校関係者らが集まっている。20代の息子 就職までの成長記録、母が発表 セミナーは、さいたま市のNPO法人「教育を軸に子どもの成長を考えるフォーラム」が主催。代表理事で医療ライターの知覧(ちらん)俊郎さん(67)が「発達障害が注目される中、長期にわたる具体的な成長記録が社会で共有されていない」と感じ、2017年に始めた。 昨年10月に川口市であったセミナーに登壇した母親は、言葉の遅れや多動などが見られた20代の長男が昨年春に就職するまでの半生を紹介。5歳で自閉症と診断され、「大学を無事に卒業する姿は、全く想像できない子どもだった」と本音を明かした。「無理させない」から「できると信じる」へ 転機は、小学校入学前から、発達障害の子が対象の学習教室に通わせたことだった。そこでの指導で長男の成長を目の当たりにし、母親自身が「この子には無理をさせない」との接し方から「できると信じる」との意識に変わったという。 覚えることが苦手だった長男は読み書きやあいさつの練習を繰り返し、幼い頃から学習の習慣が定着。こうした効果で自信をつけ、難関大に合格した。 セミナーでは本人も発表に加わり、「相手の目を見て話すなどのルールを徹底させられたのが良かった」と当時の指導を振り返った。「個性」ではなく「課題」 伸びる子もいる 知覧さんはこうした実例から、発達障害を「個性」として強調する考え方に異を唱える立場だ。「課題と捉えて教育し努力すれば、伸びる子どももいることを知ってほしい」と話す。 18回目となる次回は2月22日午前10時から、川口市のメディアセブンで「諦めなさいと見放された子が教育の力で飛躍する」をテーマに開催。定員80人で、事前申し込みが必要。参加費800円。問い合わせは、NPO法人「教育を軸に子どもの成長を考えるフォーラム」=電話080(8726)1000=へ。[元記事:東京新聞 TOKYO Web 2020年1月9日][東京すくすく]継続してこういうフォーラムを続けることで地域が活性化するのでしょうね。☄
2020.01.05
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障害者殺傷事件 被告 殺害など認めるも法廷で暴れる 相模原市の知的障害者施設で入所者19人が殺害されるなどした事件の裁判が始まり、被告は殺害などについて認めましたが、直後に暴れだし、午後は被告がいないまま審理が進められました。検察が被告には完全に責任能力があったと主張したのに対して、被告の弁護士は無罪を主張しました。平成28年7月、相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者が次々と刃物で刺され19人が殺害されたほか、職員を含む26人がけがをするなどした事件では、施設の元職員、植松聖被告(29)が殺人などの罪に問われています。事件からまもなく3年半となる中、8日から横浜地方裁判所で裁判員裁判が始まりました。・・・2月19日に結審 3月16日に判決の予定8日は検察が提出した証拠について審理する予定でしたが、変更して午後2時半前に閉廷しました。裁判は証人尋問や被告人質問などが行われ、来月19日に結審して3月16日に判決が言い渡される予定です。植松被告 横浜拘置支所に戻る午前中の法廷で突然暴れ、午後、姿を見せなかった植松被告はすでに横浜拘置支所に戻っているということです。8日夕方、NHKの記者が接見を求めたのに対し、対応する職員が「きょうは遠慮するとのことです」と述べました。[NHK NEWS WEB]長文なので、中抜きしていますが、リンク先から本文に入れます。障害者を差別するような言動も何かしら自分の成育歴で受けた中傷などに要因が潜んでいるのかも知れないですね。☄
2020.01.04
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自閉症の人たちが語る、子どもの頃大人にしてほしかったことJenna Gensicさんは、息子が自閉症スペクトラムと診断されたのをきっかけに、詳細なリサーチを始めました。まずは、医師やセラピストといった専門家のアドバイスを集めましたが、まだ重要な視点が欠けていると感じていました。自分がまだ当たっていなかった情報源。その1つが、自閉症コミュニティだと気づきました。成長していくうえで、どんなことが役に立ち、どんなことに傷つくのか。そういったことについて、自閉症の人たちの考えやアドバイスをもっと知りたいと思ったのです。自閉症の子どもが本当に必要なものは?そこからGensicさんが学んだのは、予想とはまったく違うこと。そしてそれは、息子を育てる助けになることでもありました。そこで、Gensicさんは自身のリサーチを、同じような子を持つほかの親のために1冊の本にまとめたのです。それが、『What Your Child on the Spectrum Really Needs: Advice from 12 Autistic Adults(自閉症の子どもが本当に必要としているもの:自閉症のおとな12人からのアドバイス)』です。ありのままを受け入れる取材を始めたときのGensicさんは、これまでに試した治療法や戦略、その中で役に立ったものやうまくいったもの、そうでなかったものが話題になるのだろうと予想していました。しかし、ほとんどの人が話したがったのは、自分がどう扱われたかということでした。自閉症の子どもが成長する中で出会う専門家の多くは、自閉症の人たちにとって難しいことについて話す傾向があります。自閉症の人たちは常に、こうした症状を克服しようとしながら生活を送っています。(略)けれども、彼らの望みは受け入れてもらうことであり、自閉症としての前向きなアイデンティティを持って生きていくことでした。目立たないようにするために、自閉症であることを隠しながら生きることを彼らは望んでいなかったのです。親は、自分の子どもが(目立ち)いじめられたくないと思うものです。そのため、身体をゆすったり、手をひらひらさせたりなどの症状や行動にフォーカスすることがあります。しかし、Gensicさんが話を聞いた人の多くは、そうした行動は自分を制御する上で役立つものであり、逆にその行動を絶えず隠そうとすることはとても疲れるのだと語っています。良し悪しで区別しない問題は、「目立たないようにすること」と「うまく生きること」が同一視されていることにある、とGensicさんは気づきました。私は、息子がとても幼い頃から、下された診断について彼に話してきました。(自閉症は)悪いと見なされるようなものではなく、「息子がどんな人間なのか」「どんなふうに生きているのか」ということにすぎないのです。私たち親子は、自閉症をさまざまな考え方の集合として捉えて話をしています。息子は自閉症の脳を持っていて、私は定型発達の脳を持っている。良いとか悪いとかの話ではないのです。必要なサポートは個人によって違うGensicさんが取材した人の多くは、治療について語り、そうしたタイプのサポートの必要性を口にしていました。しかし、もっと情報がほしいとも話していました。特に、「自分自身が目標にしたいこと」に関する情報です。ある取材協力者が、「誰もが社交的なスキルのことしか話したがらない」と言っていたのを覚えています。けれども彼女自身は、それを重視したいとは少しも思っていなかったのです。自分のことは自分で決めさせるどんな戦略をとるのか、何を重視するのか。その点については、とりわけ子どもが小さいうちは、親や専門家が手を貸して導く必要がありますが、本人に発言権を与え、会話に参加できるようにすることも大切です。小さい子でも、青少年でも、若年成人でも、自分の目標や取り組みたいことは自分で決めることができます。それに、そのほうがずっと効果があります。自分のしたいことをするわけですから。取材協力者の多くは、セラピストと患者の関係も重要だと語りました。子どもに必要なのは、「理解されている」「受け入れられている」と感じることなのです。Gensicさんは、著書を執筆して以来、自閉症のおとなの取材を続けています。これまでに100人を超える人へのインタビューをブログに掲載し(その数は増え続けています)、自閉症の子を持つ親たちに、さらなるヒントを提供しています。[lifehacker]とても興味深い記事ですが、本人の尊厳を大事に、普通に接することということなんでしょうね。☄
2020.01.03
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池袋マクドナルド行列で2歳児の腹を蹴った専門学校生 両親と弁護士を直撃 埼玉県に住む専門学校生の男(23)が、東京・豊島区の路上で、都内に住む男児(2)の腹を右足で蹴り、暴行の容疑で警視庁池袋署に現行犯逮捕された事件。男は「泣き声がうるさくてイライラしたので蹴った」などと容疑を認めており、警視庁は身柄を送検した。「週刊文春デジタル」では男の両親と担当弁護士に話を聞いた。 暴行事件が起きたのは12月23日午後0時50分頃。男は、豊島区西池袋の「マクドナルド池袋西口店」前の路上にて、入店しようと列に並んでいた2歳児の腹を右足で蹴り、軽傷を負わせた。 「事件当時、2歳児は『おもちゃ屋に行きたい』と駄々をこねていた。男は2歳児の前に並んでいて急に振り向き、暴行を加えそのまま2歳児の父親に取り押さえられ現行犯逮捕された。その後、容疑は傷害に切り替わり12月25日の朝に送検された」(社会部記者) ネット上では身勝手な男の行動に批判が集まっているなか、男は現在保釈され埼玉県内の自宅で静養している。 近隣住民が話す。 「一人っ子で両親から大切に育てられ、高校、大学を卒業した後、映像関係の専門学校に通っていた。親子は仲がよく、一緒によく外に出かけている。小さい頃から障害があったようで、色々なところに相談して治療に取り組んできたが、今も悩んでいらっしゃる。彼は最近体調が優れないときがあったようで、家の近くでじっと座り込んでいた」(近隣住民) 男の両親に話を聞いた。「世間をお騒がせしていることや、被害者、家族の方には本当に申し訳ないと思っています。警察もまだ捜査の途中みたいで、詳しくお話できません。詳しくは弁護士先生とお話をしてください」 代わって、担当する弁護士が説明した。接見した弁護士には「足を蹴ったつもりだった」と……「接見のとき、彼は『足を蹴ったつもりだった』と言葉少なに話していました。それが子供の足のことを言っているのか、それともそういう判断ができなくて大人の足なのかは分からない。問い詰めると呼吸が苦しくなる感じになってしまった。ただ『足』ということは言っていて、『腹』という認識はなかった。 彼は発達障害を患っているんです。1999年に療育手帳、2013年に障害者手帳2級を取得しています。感情のコントロールができず、音に対して反応してしまったようです。以前には物に当たることがあったけど、人に当たるのは初めてだと家族から聞いています。子供に向かって、『うるさい、黙れ』ということで蹴ったわけでなく、反射的に蹴ってしまったのだと思います」 2歳児は救急搬送をされ、幸い軽い怪我で済んだとはいうが、心の傷が残らないことを祈りたい。「週刊文春デジタル」編集部/週刊文春デジタル[YAHOO ニュース]恐らくは聴覚過敏なのでしょうから、普段から細心の注意が必要だったのでしょうね。☄
2020.01.02
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元農水事務次官の長男殺害に当事者団体が声明 親子を苦しめたのは「昭和の呪縛」元農水事務次官の長男殺害事件に対する実刑6年の判決は、しっかり監視された中で被告が自分の過ちを見つめてもらう時間としても、最低限必要であろう量刑だったと思う。 長男が「アスペルガー症候群だった」ことが明らかになるのは、2015年になってからであり、それまでの長い間、学校や職場などで、周囲の理解や配慮の必要性、親子それぞれに合った社会資源の情報を得られる機会がなかったのは、不幸なことだったかもしれない。 裁判で、精神科医の証人尋問によれば、長男は「発達の特性」として、「記憶力が非常に鮮明で、写真のように覚えている」という特徴があり、「いじめを受けたときの嫌な記憶に苦しんだと思う」と証言している。 そして、「対応できないイライラが、言葉以外の表現になることも多い」が、その表現は「相手を攻撃するのが目的でもない」とも話している。 また、「学校生活は相手の反応に応じて臨機応変に対応しないといけない集団生活なので、強いストレスを受けた結果、家に帰ると爆発したのではないか」と推測する。 弁護側は、最終弁論で「被告はアスペルガー症候群について医師にも相談し、自分でも本やネットで調べ、理解を深めていた」「被害者を支えようと、大変な努力をしてきた」などと訴えた。 一方、母親の証人尋問によれば、事件の6日前、長男が突然「お父さんはいいよね。東大出て何でも自由になって。私の44年の人生は何だったんだ」と突っ伏して泣いた、というエピソードが印象的だ。 「普通に生んであげればよかった」と思ったという証言からは、苦しむ子を支えてきた親としての気持ちが伝わってくる一方で、その言葉を子が聞いたら「健常者だったら良かったのに」とも受け取れるのではないかという、何とも言えないもどかしさを感じる。 また、被告が「目白(長男を住まわせていた自宅)のごみ清掃しなきゃ」というと、長男が暴力を振るうなど、「ごみという言葉に反応していた」という。長男は清掃したくてもできない特性を持っているのに、被告が「迷惑をかけるから」と清掃させようとしていたことに対する、長男なりの表現だったようにも感じられる。 認められたい親に否定され続けた子の心情 そんな中、発達障害当事者団体が18日、元次官の事件について、「“暴力行為を行っていた長男にも非がある”という意見が多数見受けられ、常識的子育て論が横行していることを懸念」しているとしたうえで、「最も認められたい両親に、幼少期から否定され続けた被害者の心情を想像すると、同じ発達障害の当事者として、親を憎みたくなる気持ちを理解できるし、挙句に殺害される最期になってしまったことが非常に悔しい」と綴り、背景や成育歴の十分な検証を求める声明文を公表した。 発表したのは、関西地方の当事者会と家族会、計23グループで構成する「さかいハッタツ友の会」(石橋尋志代表)。2006年に大阪府堺市で発足して以来、年間のべ2千人が参加している。 自らも「ADHD」当事者である石橋代表(41歳)は、判決後のツイッターでのつぶやきの反響が大きかったことから、「発達障害の子を持つ両親に、それぞれの考え方が違っていたのではないかということに気づいてほしくて」、声明を出すことにしたという。 「団塊世代の両親は、右肩上がりの昭和の時代に生きてきたから、頑張れば結果が出た時代だった。でも僕らがいま生きているのは、頑張っても結果が出ない時代。社会がまだ昭和の価値観を引きずったままだから、結果が出ない人は頑張っていないとみなし、自分の子をつぶしてるのに気づいてない親が多い」 石橋代表は、そうした背筋の凍るような価値観の支配を「昭和の呪縛」だと表現する。 生きてほしいと思うのなら親は口出ししない 声明文によると、<我が子が発達障害と判明した時点で、「適切な療育方法」を提示することができれば、このような事件は未然に防ぐことができた>としている。 <大多数の親御さんは、我が子のためを思って、厳しくしつけをしたり、愛のある叱責をなされてると思いますが、結果として、それらは発達障害の生育にマイナス要因にしかならず、親御さんの意図に反して、結果として我が子の社会性を奪うことになる>と指摘。報道に対しても、<「子供を甘やかした結果である」というコメントは、まったく的外れであるだけでなく、むしろ正反対の認識が世間一般になされている証左>だと訴える。 同会は、現実的な施策として、<発達障害児を持つご家庭向けの子育て講習会を市町村主催で定期的に開催する><発達障害の当事者や子育て経験者を「ピアサポーター」として育成し、社会資源として活用する制度の創設>、市町村が認定する<発達障害認定書(仮)の発行>などを要望している。 石橋代表は、こういう。 「社会で生きてほしいと思うのなら、親は口出ししないこと。働いてほしいと思うのをやめれば、結果として働くようになる。就労支援に行かそうとすると、余計就職できなくなる。本来の発達特性を持った個性的な子の姿を見ずに、親としてどうあるべきかとか、よそ様に恥ずかしくないようにとか、自分が恥ずかしくないように、という子育ての仕方は、昭和と違って今の時代には間違っていることが、事件で明白になったのではないか」[YAHOO ニュース]元農水事務次官という呼び方も違和感を覚えます。このお父さんはそうした自分の立場を逆に利用して事件を起こすことで何かしら社会に訴えたかったのかと感じてしまいます。398万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント感謝です。☄
2020.01.01
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