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障害者や要介護者を災害から守る 富岡町で研修会双葉郡の福祉施設で働く人たちが障害者や要介護者を災害から守るための備えなどについて学ぶ研修会が富岡町で開かれました。この研修会は双葉郡の8つの町村の福祉施設や行政の担当者らで作る協議会が企画し、8日は障害者施設や介護施設の職員など15人が参加しました。はじめに、災害が発生した時の職員の招集や施設利用者の避難について話し合い、参加者からは「通信アプリのLINEで利用者や職員の安否などの情報共有を実施している」とか「知的障害者は避難することへの理解が難しい場合もあるので事前の計画と準備が大事だ」などといった報告や意見が出されていました。これに対し、講師を務めた防災士の藁谷俊史さんは「地域の人たちとふだんから顔が見える関係を作り、助けてもらえる態勢を準備しておくことも大切です」と、アドバイスしていました。このあと参加者は、災害時に身近なものを役立てる体験を行い、ゴミ袋に穴をあけて頭と腕を通して寒さをしのぐことや、新聞紙を折りたたんでスリッパ代わりにする方法などを学んでいました。参加した楢葉町の介護施設の職員は「12年前の原発事故の経験から広域の避難計画を作っているところなので研修で学んだことを生かしていきたい」と話していました。NHK NEWS WEB[福島 NEWS WEB]動画あり有意義な研修会、折に触れて開催されるといいのでしょうね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.31
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臨床経験30年以上の発達障害専門の精神科医・本田秀夫氏による、初めての10代向けメンタル本が発売決定!『10代からのメンタルケア 「みんなと違う」自分を大切にする方法』2023年2月20日(月)発売!株式会社KADOKAWA(代表取締役社長:夏野剛、本社:東京都千代田区、以下KADOKAWA)は、2023年2月20日(月)に、本田秀夫著『10代からのメンタルケア 「みんなと違う」自分を大切にする方法』を発行いたします。自分の特性に悩む10代のための、読むメンタルケア。発達を専門とする人気精神科医・本田秀夫氏による、10代から知っておきたい人生のヒント集。「先生の話に集中できない」「友達と話が合わない」「自分のペースを大事にしたい」…自分の特性に悩む人の特徴をおさえ、対処法をまとめました。文章だけではなくマンガと図を組み合わせて解説しているので、気になったところから気軽に読むことができます。また、漢字にはすべてフリガナを振っています。子どもの気持ちを理解したい保護者、教育関係者、支援者にもぜひ手に取ってほしい1冊です。【書籍概要】『10代からのメンタルケア 「みんなと違う」自分を大切にする方法』著者:本田 秀夫定価:1,540円(本体1,400円+税)発売日:2023年02月20日(月)判型:四六判ページ数:176PISBN:978-4-04-897411-0発行:株式会社KADOKAWA【KADOKAWAオフィシャルページ 書誌詳細ページ】https://www.kadokawa.co.jp/product/322112001210/ 【著者プロフィール】本田 秀夫(ほんだ ひでお)信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授。精神科医師。医学博士。1988年、東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院、国立精神・神経センター武蔵病院、横浜市総合リハビリテーションセンター、山梨県立こころの発達総合支援センターなどの勤務を経て、2014年より信州大学医学部附属病院子どものこころ診療部部長。2018年より現職。発達障害の臨床に30年以上従事し、学術論文や著書多数。日本自閉症スペクトラム学会会長、日本児童青年精神医学会理事、日本自閉症協会理事、特定非営利活動法人ネスト・ジャパン代表理事。[PRTIMES] 10代からのメンタルケア 「みんなと違う」自分を大切にする方法 [ 本田 秀夫 ]本田先生の書籍も実に幅広い年齢層向けへと拡大されていますね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.30
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発達障害と付き合うには 当事者らが服薬や通院パンフレット作製発達障害のある人は、障害の特性とうまく付き合うための通院や服薬を巡って悩むことが多い。「薬って本当に必要?」「副作用が怖い」「お医者さんに生活をする上での困り事が伝わらない」。そんな不安や疑問を持つ人に寄り添いたいと、自身も発達障害がある神経科学者らが、対処法をまとめたパンフレットを作った。 パンフレットは「発達障害の当事者とまわりの人のための薬はじめてガイド」。薬の種類や作用の仕組みのほか、薬との付き合い方、医師とのコミュニケーションのコツなどをまとめている。自閉スペクトラム症(ASD)と注意欠陥多動性障害(ADHD)の当事者で、神経科学者の仲田真理子さん=筑波大助教=が発案し、パートナーで同じく神経科学者の瀬戸川剛さん=富山大助教=も製作に加わった。 仲田さんは、医療界でも発達障害への理解が進んでいなかったころ、当時かかっていた医師に「忘れものが多い」と伝えても「皆そうだから」と片付けられた。日常生活にも影響が出ていることを、自分の言葉で表現できずに苦労したという。「生まれたときから『困り事』が当たり前の状態で、何を訴えたらいいのかもわからなかった」と振り返る。 考えを文字で書いて整理したり、文章を教員に添削してもらったりすることで、表現力を徐々に伸ばしていった。それでも、20歳で初めて精神科を受診してから、医師に困り事が伝わってADHDと診断を受け薬を処方されるまで、7年あまりかかった。 それまではじっとしていることが苦手で、日常生活で心身ともに疲れ切ってしまうことが多かった。新しい薬を飲むと集中力が続きやすくなった。研究生活では、大学の学習支援室のスタッフに不得手だったスケジュール作りを手伝ってもらい、博士論文を書き上げることができた。 数年前、当時の職場の同僚から、発達障害の通院や服薬について相談を受けた際、当事者向けのパンフレットがほとんどないと気づいた。「同じ苦労をしてほしくない」と、自分の経験を生かしてガイドを書くことを決めた。仲田さんの主治医で発達障害が専門の許斐(このみ)博史さんが製作を後押ししてくれ、監修を引き受けた。 ガイドは「医師に困り事がうまく伝わらない」という悩みには、困り事が起きる頻度と状況▽生活や体調、気持ちへのダメージ▽困り事に対して試した対策と効果――を具体的に話すよう助言している。 薬の働きなど専門的な内容も含めて、中学生が理解できるような平易な記述を心掛けた。例えば、ADHDの薬の場合、脳内の神経物質に作用して情報伝達を助ける働きがあり、集中力を保ちやすくなる効果がある点を記した。ただし、薬によって発達障害がない人に生まれ変われるわけではない。より快適な生活を送るためにあり、ガイドでは「自分自身がどういう人生を送りたいか」が治療を決める上で重要であることを強調している。 民間団体の助成金を活用して2021年11月に発行して以降、当事者や医療機関、学校、福祉事業所、企業の人事部から問い合わせがあり、用意していた6000部がなくなった。クラウドファンディングで得た資金で新たに2万部を印刷し、2月にも発送を再開する。想像以上の反響に瀬戸川さんは「発達障害の人に共通の悩みがあると理解できた」と話す。 「注意力がない」「人の気持ちがわからない」など、否定的に語られがちだった発達障害。ガイドでは、障害の特性について「何に注意が向くかは自分の意志で選べないことが多い」「こだわりは、予測のつかない不安な世界で自分を守り、生き延びるための手段」と説明する。仲田さんは「当事者と周囲が一緒になって、困り事に向き合っていけるようになれば」と望んでいる。 ガイドはホームページから無料でダウンロードでき、活字が苦手な当事者に向け、文章を読み上げた動画もある。パンフレット発送は無料で応じている。申し込みはホームページ(https://www.kuracilo.com/)。 ◇発達障害 生まれつきの脳の働き方の違いにより、幼い頃から行動や情緒に特徴が表れる。自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)などがある。文部科学省が2022年12月に公表した調査では、通常学級に通う公立小中学校の児童生徒の8・8%に発達障害の可能性があることが分かるなど、認知が広がりつつある。薬物療法の他、カウンセリングなどによるケアもある。毎日新聞[YAHOOニュース]何より慎重に、自分でしっかり理解した上で服薬できるのが理想ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.29
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教諭「本当に言葉知らんな」と2年男児を発達障害と決めつけ…滋賀・野洲市がいじめ報告書 滋賀県野洲市立小学校で教員による児童へのいじめが2件相次いだ問題で、市総合教育会議が1日、市役所で開かれ、教職員間で助け合い、相談できる関係を築くことなどを盛り込んだ報告書をまとめた。会議は教育委員と栢木進市長ら計7人で構成し、報告書は2日、市のホームページで公表した。この学校では2021年11月、男性臨時講師が4年生男児をアニメのキャラクターの名前で呼び、男児は他の児童にからかわれた。22年5月以降も別の男性教諭が2年生男児に「本当に言葉を知らんな」などと発言し、発達障害と決めつけて母親に受診を勧めた。[読売新聞]先ずは、学校の管理職がきちんと教師の質を見極めて採用しないと、ですね。546万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント感謝です。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.28
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「電車内で奇声をあげる男性にぶつかられて…」 山陽電車を動かした一件の相談電車内で大声を出したり、ぶつぶつと独り言をつぶやいたり、うろうろと歩き続けたりする人に遭遇した経験はないだろうか。そういった行動の背景には、知的障害による特性が考えられる。山陽電気鉄道株式会社(山陽電車)が、それらの行為に理解を求める啓発ポスターを製作し、反響を呼んでいる。 電車内で大声を出すのはなぜか 兵庫県南部の瀬戸内海に沿って姫路と神戸をつないで走る山陽電車は、2021年6月から「私のこと知って下さい」と題したポスターを全49駅や各車両、系列のバス車内などに掲示している。 ポスターでは知的障害がある人が電車内で取りやすい5つの行動を挙げ、その背景にどのような理由があるのかが書かれている。 《「おおごえ」…不安などで、聴覚が過敏になって耳をふさいだり自分の声で落ち着こうとしていることもあります。》《「うろうろ」…不安で飛びはねたり気持ちが落ち着かないとき歩き回って平静を保とうとすることもあります。》《「いつもの場所」…気に入った場所だと安心します。》 《「ぶつぶつ」…嬉しくて独り言で趣味の世界を楽しんだり出来事を繰り返し思い浮かべ気持ちの整理をしていることもあります。》 《「あつめる」…コレクションのようにチラシ等を集めることにこだわる人もいます。》 このポスターを作るきっかけとなったのは、乗客同士のトラブルだった。 「2018年の夏頃、車内で障害のある男性の体が女性客に当たったことがありました。後日、女性のご家族から『奇声を上げた男性にぶつかられて怖い思いをした。迷惑行為である』と山陽姫路駅に申し出がありました。ですが、トラブルがあった当日ではなかったので、駅としてもどうしようもありませんでした」(山陽電車鉄道営業部の担当者、以下同) その数日後、今度は障害のある男性の家族が姫路駅を訪れた。「知的障害があって電車内で声を上げたりするが、迷惑行為などしない」と駅員に事情を説明したという。行動の背景を知る これまで山陽電車には、知的障害・精神障害がある方への理解を求めるポスター掲出はなく、具体的な対応方法について教習も実施されていなかった。姫路駅に勤めていた社員2名が提案し、その後、全社的な取り組みとなった。 ポスター製作にあたっては、沿線の「明石地区手をつなぐ育成会」の協力を仰いだ。「まずは、現状を把握するため現場係員に日々の業務において、知的障害・精神障害がある方への対応で困ったこと等があるかアンケートを実施しました。アンケート結果を踏まえ、知的障害のある方の行動にどのような理由があるのか、私たちが勉強しようということになりました。『手をつなぐ育成会』による講習会に職場代表が参加し、知的障害のある方の行動の背景を知った上で、電車の中や駅で係員はどのように対応したらいいのか考えました」 さらにポスターにある5つの場面について、具体的な対応例を盛り込んだ教材を製作し、全現場係員に教習を実施した。「ポスターを作ってお客様に周知するだけでなく、現場の係員が対応を学ばなければいけませんから」 教習後、把握度をチェックするアンケートを行ったところ、障害のある乗客への対応について「行動しようと思う」と回答した係員は95%にのぼった。 「これまでは行動の理由が分からず、対応に躊躇することもあったようです。特にトラブルになっていない限りは見守ることで十分ですが、行動の背景を知ることで前向きな意識を持ちながら見守ることができるようになったと思います」ポスターの効果は? 2021年11月には、全国の鉄道会社が研究発表を行う「第42回運転業務研究発表会」(主催・一般財団法人日本鉄道運転協会)において、会長賞を受賞した。 「新聞などでも取り上げられ、SNSを通じて全国から好意的な意見が寄せられています」 ポスターを掲出することでトラブルは減ったのだろうか。 「実は、これまでお客様から会社にご意見をいただくことは、年に数件程度でした。ですので、ポスターの効果で減ったのかというのは分からないんです。ポスターを見て『そういう理由があったんや』と好意的に見てくださっている方が大勢いるのだと思います。とはいえ、ポスターが貼られる前からお客様の多くは、知的障害のある方が大きな声を出したり、電車内を歩いているのを見かけても、暗に理解してくださっているといいますか、行動の具体的な理由は分からなくても見守ってくださっていたのだと思います」イラストもデザインも社員の手で ポスター製作の中心を担ったのは、発案者の一人で当時姫路駅に勤めていた車掌の樫原雛乃さん(23)だ。 「キャッチフレーズ『私のことを知って下さい』というのは、彼女が考えました。障害のある方と同じ目線に立って、理解を求めるポスターにしたいという思いが込められています」 学生時代にデザインを学んだ経験を活かし、イラストの作成やポスターのデザインも樫原さんが手掛けた。こんな“気づき”もあった。「細かな修正は何度も行いましたが、実は一度、イラストのデザインを大幅に変更しています。最初は、親しみやすいポスターにしようと可愛らしい子どものイラストにしていました。それを『手をつなぐ育成会』のみなさまにお見せしたところ、『実際に電車の中などのトラブルで困っているのは成人が多い。子どもなら親が押さえるなどしてやめさせることができる』と教えていただきました。当事者ならではの視点だと感じました。いただいたアドバイスを反映し、大人のイラストでシャープなタッチに改善した今のデザインが完成しました」 知的障害者の行動に対する理解を啓発する意図ではあるものの、その背景が分かっても不安が残る乗客のことも忘れない。「乗客のみなさまに『障害から来る色々な行動について理解を求める』との思いで作ったポスターではありますが、電車内でお困りごとがあった場合は係員に伝えてください」デイリー新潮編集部[YAHOOニュース]以前にもこのポスターは、他のニュースで紹介したことがあります。立場変れば、それぞれの言い分がありますね。どこまで許容し、寄り添えるかなんでしょうね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.27
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ヤングケアラー、ケアリーバー… 群馬県、若者負担の支援を強化 センター設置や調整役を配置へ 若い世代が希望を持てる社会を目指し、群馬県は新年度、医療・福祉体制を充実させる。大人に代わって家事や家族の世話をする「ヤングケアラー」の支援で学校や関係機関との連絡調整を担うコーディネーターを配置するほか、突発的に自身や他人を傷つける行動が見られる「強度行動障害」のある人、施設などの保護を離れた「ケアリーバー」の支援も強化する。 ヤングケアラーは、病気や障害のある家族の介護や世話を担う子どもを意味する。自らの置かれている状況や大変さを自覚できていない例が目立つため、県は本年度に実態調査を行い、潜在化する子どもの掘り起こしを進めている。 コーディネーターは2人で、民間団体に委託する。学校などからの相談を受け、関係機関との間に入って要望を取り次ぐといった調整役を務める。 ケアリーバーは、施設や里親家庭などから若くして自立を迫られた人を指す。社会生活になじめず、困窮や孤立に陥りやすいとされる。県内の児童養護施設や自立援助ホームに担当職員を置き、退所前の心のケアや退所後の相談に応じて切れ目のない支援体制を構築する。 発達障害者や知的障害者がなりやすいとされる強度行動障害を巡っては、対象者を受け入れている入所施設やグループホームに対し、専門家が接し方や対処法を助言。高崎市の国立重度知的障害者総合施設「のぞみの園」と連携し、施設で支援の中心となる指導者を養成する。対象者の安定のため、間仕切りをして個室を設けるなどの施設改修費も補助する。 日常的に医療的なケアが必要な子ども(医療的ケア児)と家族を支援するセンターの設置事業も予算化した。県立小児医療センター(渋川市)に中核的な支援センターを置き、全地域を網羅するために東毛と西毛で1カ所ずつ、社会福祉法人に委託して運営する。[上毛新聞]幅広い支援の構築は全国的に見習う余地がありますすね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.26
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自閉症は個性のひとつ。ダイバーシティが当たり前となった今、「普通」ということの意味を問いかけるなにごとも「普通」がいい――日々を無難に過ごすために、自然にこうした思考を持つことはないだろうか。ここでいう「普通」ってなんなのだろう?何に対して「普通」なんだろう?「普通」じゃないことってなんなのだろう?こんなこと、あまり深く考えたことがないかもしれないが、私たちは知らず知らずのうちに「自分は大半の人たちと同じ」で、それが「当たり前=普通」だと考えがちだ。でも、この世には一人として自分と同じ人間はいないわけで、勝手に自分が「普通」に属すると思い込んでいいのだろうか? 自閉症であるアメリカ人のジョリー・フレミングが自分の頭の中を語る『「普通」ってなんなのかな 自閉症の僕が案内するこの世界の歩き方』(ジョリー・フレミング、リリック・ウィニック:著、上杉隼人:訳/文藝春秋)は、さらにそんな「普通」への意識を揺るがせる貴重な一冊だ。ジョリーにとっては自分とは違う「定型発達者」が「普通」の人であり(定型発達者がマジョリティなので「普通」の基準になるのだ)、小さい頃からうまく話せなかったり、相手の気持ちがわからなかったりしたジョリーは普通の小学校に入れなかった(母を先生にホームスクールで学んだ)。だけど最終的にはサウスカロライナ大学を出て、イギリスのオックスフォード大学院に進み、修士号を取って研究者になるという普通の人の中でも高学歴といえるキャリアを築いている。本書はそんなジョリーが、聞き手であるリリック・ウィニックの質問にひとつひとつ丁寧に答えながら、世界と人間をどう見て、どう考えて、どうつきあっているかを正直に教えてくれる。確かにジョリーの頭の中は「普通」とされる人たちとはちょっと違う。たとえば普通の人は「あれは木だ」「あれは本だ」のように対象物と言葉を結びつけるが、ジョリーは目にした情報を解釈して、木や本に関する過去の記憶を引き出して認識するので言葉を使わない。あるいは普通は単純な作業は大変ではないと思われがちだが、ジョリーにとっては逆で高度な能力が求められる仕事のほうが楽だったりする……教えてくれる思考はどれもユニークではあるが、「その考え方は違う!」などと判断する筋の話ではない。読みながら自然に「なるほどそういう考え方もあるのか」と、人が持つ思考方法のバリエーションのひとつ、個性のひとつだとわかるはずだ。 なんとか自分なりの方法をみつけて社会と折り合いをつけてきたジョリーだが、現在も普通と同じ思考法をマスターしたというわけではなく、わからないことはわからないし、精神エネルギーを使い果たしてしまうこともあるという。それでも「どのように生きるか? それについては僕の知性がどう判断するかによって決めています。僕を表現するには徹底的に楽観主義を取るのがいいと思います」と前向き。その姿には救われるし、こちらまで前向きになる気がする。 もしかすると本書を読んで、「なるほど自閉症の人はこう考えるのか」とジョリーを自閉症の典型例と捉えてしまう人もいるかもしれない。だが「自閉症は深いレベルで一人ひとり大きく異なる」とジョリーが言うように、安易に類型化するのは無意識の「普通」認識と同じだろう。人は一人ひとり違う。それを当たり前に受け止めることが本当のダイバーシティだと、あらためて教えてくれる一冊だ。[ダ・ヴィンチweb]「普通」ってなんなのかな 自閉症の僕が案内するこの世界の歩き方 [ ジョリー・フレミング ]自閉症は、自分を閉ざすと書くけど、実は真逆で、本来は前向きで明るい者が多いんですよね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.25
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男の子を守れなかった2022年4月、広島市西区の市立保育園から5歳の男の子の行方がわからなくなり、その後、近くの川で溺れて亡くなっているのが見つかりました。専門家らによる検証が行われ公表された報告書では、施設の点検の不適切さや体制面での不備などが指摘されました。なぜ、悲しい事故が起きてしまったか。子どもたちをどのように守ればいいのか。悩み、模索しながら取材を重ねました。(広島放送局記者)癒えぬ遺族事故からおよそ8か月後、男の子の両親がコメントを出しました。「息子が亡くなって8か月たった今でも私たち家族はつらい気持ちでいます。息子は発達障害で言葉の意味をほとんど理解できない子でした。(全ての発達障害の子に当てはまる事ではありません。個人差があります。)それでも息子は『バイバイ』や『おとうさん』『おかあさん』と言葉が言えるようになり、ちょっとずつ成長してて、これからももっと言葉を覚えて会話もできるようになっていくのかなと楽しみにしていたやさきに、こんな事になってしまった。本当につらく悲しいです。息子は笑顔がすてきで、みんなに愛される子でした。本当にかわいかった。息子に会いたい。抱きしめたい。川の水がいっぱい入ってきて、つらかったね苦しかったね。助けてあげられなくてごめんね。私たち家族みんな、あなたの事をずっと愛してるよ」この文章を初めて読んだ時、私は2人の悲しみと男の子への愛情の深さを改めて感じました。一方で、男の子は最善の注意を払って守られるべき園児だったということを知りました。保育園で遊んでいたけれど…2022年4月16日土曜日。午前9時すぎに登園した男の子は、10時すぎから保育園の庭で、保育士2人が見守る中、ほかの3歳以上の園児らとともに遊んでいました。午前11時20分ごろ、保育士の1人が手洗い場でミニカーを持って遊んでいるのを確認していましたが、その10分後の11時30分ごろに、男の子がいなくなっているのに気づきました。保育園の中や周辺を探しましたが見つからず母親に連絡。自宅にも帰っていないことを確認し、午後0時29分ごろ、警察に通報しました。その後、警察官らと一緒に範囲を広げて捜索しますが、午後2時34分、保育園からおよそ155m離れた太田川の岸辺で男の子が倒れているのを保育士が見つけました。男の子は病院に運ばれましたが、死亡が確認されました。溺れて亡くなりました。この当時、私は事件や事故を担当していました。警察に取材したところ、保育園から川岸までの間にある防犯カメラや、川のそばの道路を走っていた車のドライブレコーダーなどに、男の子が1人で歩いているのが映っていて、事件性は「極めて低い」ということでした。同じ道のりを歩いてみると155mは、幼い子どもにとって、かなりの距離。男の子は、どんな思いで保育園の外に出たのか。なぜ川に向かったのか。素朴な疑問をもった私は、2日後に、男の子が通ったとみられる道のりを歩いてみました。保育園を出ると、住宅街にある1車線の市道を進みます。歩道はありませんが、通行量は多くありません。ただ太田川の手前には土手があり、急な階段を上らないと、川岸にはたどり着けません。さらに土手の上には、交通量の多い市道がありますが、近くに横断歩道はありません。大人の私でも、危険を感じる場所がたくさん。どうやってたどりついたのか。それ以上に、多くの大人が男の子を目撃していたはずなのに、誰も声をかけなかったのか。悲しい気持ちになりました。浮かび上がった問題点事故の後の去年5月、事故が発生した原因を分析し、再発防止策を検討するため、保育園や幼稚園の団体の代表や弁護士、それに大学教授など10人による検証部会が立ち上がりました。検証部会は合わせて7回の委員会を開催して審議を行い、去年12月に報告書をまとめました。この中では、保育園の施設や体制に、多くの課題や問題点があったと指摘されました。主な内容としては、外に出ることができたと考えられる箇所が複数あったことや保育士の配置人数が適切ではなかったこと、それに110番通報が遅かったことなどが挙げられました。発達障害の子ども育てる保護者は多くの問題が重なって起きたと言える今回の事故。発達障害があり療育手帳を所持していた男の子は守られませんでした。悲しい事故が二度と起きないよう、できることはないか。そう考えた私は、男の子と同じように発達障害がある子どもを育てる保護者を取材できないかと考えました。予想がしづらい行動をしがちな子どもを抱える保護者ならではの悩みや不安などを聞けば、事故を防ぐヒントが得られるのではないかと考えたからです。取材に応じてくれた広島県呉市に住む渡邉未来さん、3人の娘を育てています。このうち、6歳の長女、心陽さんと4歳の次女、陽望さんは自閉症です。渡邉さんには子育ての中で、不安を覚えたでき事がありました。2年前、三女の陽和さんが生まれてすぐの時期に自宅で昼寝をしていた時のことでした。渡邉さん「陽和が寝ていて、陽望もウトウトしてたから、『ちょっと寝ようか』と言って、主人も私も寝ていたんです」およそ5分後に起きた時、当時3歳だった陽望さんの姿が見えないことに気付きました。渡邉さん「主人がぱっと起きて、『外の音がすごい聞こえる』って言いだして。見たらドアが開いていて。陽望がいなくなっていたんです」渡邉さん「なんかもう頭が真っ白になりました。まさか自分の子どもが出て行ってしまうということは頭の中にはなかったので、すごくびっくりしました」「日々の生活の中で予想外のことばかり起こるので不安は尽きません。こういう子がいることをまず知ってもらい、1人でいるとか、『何かおかしいな』と、少しでも思ったら声をかけるとか、保護するとか、気にかけるとかしてもらうと、すごくありがたいです」保護者と園で情報共有を浮かび上がった保護者の不安を和らげ、子どもたちを守っていくためにはどうすればいいのか。保育が専門で、幼稚園の園長も務めている広島大学大学院の七木田敦教授は次のように指摘しています。七木田教授「いろいろな特性がある子どもの理解が必要になってくる。園で見せてないお子さんの様子を保護者が理解していたり、保護者が理解できてない園の様子もあったりするので、相互に情報交換したり、情報を共有したりすることが必要なのではないか」取材は終わらない年が明けて2023年1月。広島市は報告書を踏まえて保育士の配置基準を独自に見直したり、無線通信システムを一部の保育園で試験的に導入したりするなどの方針を策定し再発の防止に乗り出しました。ただ、私の取材はまだ終わりません。心残りがあるからです。それは男の子の両親に直接話を伺っていないことです。同じ世代の子どもやその保護者の取材を重ねても、やはり当事者でないとわからないことばかりです。引き続き、取材していきます。広島放送局記者昇遼太2020年入局警察・司法担当を経て、現在は広島市政を担当[NHK NEWS WEB]この事件はまだ記憶に新しいけど、当時感じたのはやはり園の設備の不備です。我が子を預ける親も、入園前に縁側の受け入れ態勢をしっかりと見極めておく必要があるものの、どんなに見守っていても、子どもは大人の隙を狙っているのも事実。見守る保母さんの人数が足りないなどの不安な状況下では、敢えて外遊びさせずに、室内で過ごさせることも考慮すべきですね。防げたはずの事故だけに、本当に辛く、残念無念ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.24
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バレンタイン商戦 異常あり?2月14日は、バレンタインデー。茨城県庁では2日から、毎年恒例の「世界チョコレートフェスティバル」が開かれています。甘党たちが集うフェスティバル会場を取材してみると、ある変化が生じていました。(取材 水戸放送局)【水戸市は「チョコ好き」?】なぜ、茨城県庁で「チョコレートフェスティバル」なのか。その理由を調べていて、行き当たったデータがありました。2020年の総務省の家計調査によりますと、1世帯あたりの年間のチョコレートへの支出額は、水戸市は6587円で全国7位。8位の横浜市を150円余り上回っています。【世界のチョコレートが大集合】今回で11回目を迎える「世界チョコレートフェスティバル」。会場には、フランスやベルギー、ドバイなど、ヨーロッパを中心に海外の10か国からおよそ150種類のチョコレートが集まりました。水戸ならではのチョコレート菓子を生み出そうというレシピコンテストも開かれ、梅の果肉をチョコレートに練り込んだものなど、独創性あふれるスイーツが並びました。【会場に目立ったのは・・・】チョコレート一色に染まり、熱気あふれる会場。そこで私が気になったのが、男性客の多さでした。さっそく声をかけてみると・・・。(男性客1)「チョコレートが好きなので、自分へのご褒美という意味も込めて、探しに来ました。」(男性客2)「これがドバイのチョコレートで、こちらはベルギーのチョコレート。買っちゃいました。チョコレートへの熱意?強いです。」実はチョコレートが大好きで、バレンタインにはチョコレートを買いに行きたいと思いながらも近づきがたさを感じていた私。なんだか勇気がわいてきました。【「お菓子から健康にいい食べ物に」】チョコレートを購入する男性が増えているのか、それはなぜなのか。チョコレートの普及活動を行う日本チョコレート・ココア協会に聞きました。(日本チョコレート・ココア協会)「ここ数年、チョコレートの健康効能に関する研究が広がり、チョコレートは単なるお菓子から健康にいい食べ物へと位置づけが移行してきています。このため男性の購買層が増えていると考えられます。」【みんなで楽しむバレンタイン】女性が中心だったバレンタインで起こり始めたこの変化。女性はどう見ているのでしょうか。(女性客)「バレンタインっていう縛りがなくなった。誰でも好きな人に好きなものを贈ろうという流れになったと感じています」最後に、実行委員会の中川純一さんに聞きました。(世界チョコレートフェスティバル実行委員会 中川純一さん)「自分のためのチョコレートを楽しんでいただければと思います。水戸が日本一のチョコレートの消費の地域になればいいなと思います。」世界チョコレートフェスティバルは2月5日まで開かれていて、売り上げの一部は知的障害がある人への支援などに寄付されます。NHK NEWS WEB茨城 NEWS WEBアメリカでは男女問わず、好きな友に、チョコに限らず、思いを伝える日なんです。日本も原点に戻って来たんでしょうね。5日までとは、短いですね。バレンタインまで開催されるといいですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.23
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増える発達障害 「尾木ママ」こと尾木直樹が「受け止めて」と発信した理由ニッポン放送「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」(1月22日放送)に、教育評論家の尾木直樹が出演。発達障害児童・学生増加のニュースについて語った。淵澤由樹(アシスタント):去年(2022年)12月13日に文部科学省は、発達障害の可能性があり特別な支援が必要な小中学生は通常の学級に8.8%、11人に1人程度在籍していると推計される、との調査結果を発表しました。前回(10年前)の調査から2.3ポイント増加しています。 自見はなこ:「学習面や行動面で著しく困難を示す」とされた児童生徒の割合が、8.8%だったそうです。1クラスに2~3人という印象ですが。淵澤:尾木さんは調査結果が報道された日に、ご自身のブログで「増える発達障害は受け止めて」とコメントされています。この調査結果を受けて、どのような感想をお持ちですか? 尾木:発達障害の認知がだんだん広がってきています。ただ、発達障害を認知して下さることはありがたいのですが、親御さんが「うちの子は発達障害だったんだ。それなら仕方ない」と、変に割り切って諦めてしまう傾向があります。また、将来の夢や希望を絶ってしまう親御さんもいたりします。そうではなく、「こういう脳の特性がある」としっかり受け止め、付き合っていくという感じで考えていただく。親も学校も友達もみんな、そういう付き合い方をして欲しいと思います。 淵澤:尾木さんは22年間、高校や中学校で教師を務められました。発達障害の可能性がある生徒の方々と、どのように接してきたのでしょうか?尾木:中学の義務教育の現場では大勢いました。とても個性的であり、私が最も気を付けたのは、その子たちは集団的な行動や学習の場面で目立つのです。そのときにいじめを受けないよう、仲間外れにされないように、学級の他の子どもたちに指導したりしました。また本人に対しては、「尾木先生は絶対的な味方だから安心してね」と話しました。「尾木先生は味方であり、居場所でいてくれる」という心の安定感を持ってもらおうと考えていました。自見:居場所は大事ですよね。 尾木:私は22年間、教員を務めていましたが、1人も不登校の生徒はいませんでした。だいたい2日~3日休んだ段階で「心配だな」とわかりますし、打つ手はあるのです。敏感に子どもの心がわかる担任になりたいと思っていました。日本放送[YAHOOニュース]障害の有無に関係なく、子どもを受け止める、育児と教育の基本ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.22
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行方不明の小3男児「この子には障がいがありますマーク」で無事発見 母親の思いとは2023年1月、駅で突然姿を消した小学3年生のかなとくん。両親とともに外出した際、大好きなエレベーターを見つけて我慢できず一人で乗ってしまい、そのまま行方不明になってしまいました。かなとくんは自閉症で、中度知的障害があります。その後、無事発見に至ったのですが、そのきっかけになったのは、「この子には障がいがありますマーク」。当時の様子を、かなとくんの母親に聞きました。行方不明から2時間後に発見、両親も予想外の場所に「エレベーターに勝手に乗っちゃだめだよ、とは言ってたんですが、我慢できなかったんでしょうね。ちょっと目を離した隙に乗ってしまって、そのまま見失ってしまったんです。主人と手分けして、駅の構内や周辺はもちろん、自宅まで戻ったり、見かけたら連絡をくれるよう友人・知人にメッセージを送ったりして探し回りました。近くの交番にも相談し、警察の方にも一緒に探してもらって。探し始めてから1時間半から2時間くらい経って、警察犬を出動させようかという話が出たときに、私の携帯に電話があったんです」 その電話は、「男の子が一人で電車に乗っていますが、もしかして迷子ですか」というものでした。かなとくんは一人でいくつかの電車を乗り継いで、行方不明になった駅から電車で1時間ほどかかる、離れた場所にいました。発見者は、かなとくんがつけている「この子には障がいがありますマーク」を見て、裏側に記載された母親の携帯番号に連絡をくれたのです。子どもが地域に出るきっかけに「この子には障がいがありますマーク」のことは、約1年前に知人を介して偶然知り、それ以来外出の際にはかなとくんのリュックに付けていたという母親。「障がいがある」とストレートな言葉で書かれているため、付けるのを躊躇する人もいるようですが、かなとくんの母親は、このマークが障がいについて知るきっかけになれば、と話します。 「かなとに限らず自閉症の子は、パッと見ただけでは障がいがあるとわからないと思います。でも、むやみにエレベーターのボタンを押してしまったり、突然大きな声を出したりと、一般的にみると『困った行動』をしてしまう。そのたびに親は、謝ったり冷たい視線を浴びたり心無いことを言われたりして、その積み重ねでだんだん子どもを家から出さなくなってしまう人もいるんです。でもこのマークを付けていることで、周囲の方の対応がちょっと変わるように感じています。障がいのある子が『困った行動』をしてしまっても、このマークがあれば少し寛容になれるはずだし、『障がいがあるとこういう行動をしてしまうんだな』という理解にもつながる。そうやって、障がいのある子がどんどん地域に出て、社会と接することが大切なんだと思うんです」多様性を認め合える社会に「この子には障がいがありますマーク」を作ったのは、障がいのある子どもとその家族への支援事業を行う団体、パラリンビクス協会。代表を務める穐里明美さん自身も、障がいのある子どもを育てています。 「最初は私自身が、長男が2歳のときに病院から『この子には障がいがあります』と書かれたバッジをもらって利用していて、そのバッジに何度も助けられた経験があったんです。その後、バッジが古くなったので新しいものを探したんですが、もう手に入らなかったんですね。それなら自分で作ろうと、クラウドファンディングで資金を募って作りました」 2021年9月にマークが完成し、それから半年間はクラウドファンディングの支援金や自己資金で希望者に無料配布。今は協会のオンラインショップで販売しています。 「障がいのある子どもとの外出ってかなりの労力が必要なんです。外出している間だけでなく、その前日から段取りして頭のなかでシミュレーションしたりして。その心理的な負担を少しでも下げて、もっと気軽に外に出られるようになればという思いがあります。また、それまではお子さんの障がいのことをなかなか積極的に話せなかったけど、このマークを付けることで自らオープンに話せるようになったという声もあります。障がいのある子だけに限らず、いろんな個性がある人間がいて、そのことをお互い認め合えるような社会になってほしいと思っています」 最後に、かなとくんの母親がこう話してくれました。 「私は息子が障がい者だとは思っていなくて、息子と社会との間に障がいがあるんだと思っているんです。障がいがあるからといって子どもの行動を制限したくないし、今はどんどん行動範囲が広がる時期。かなとと私の間での約束事やルールはきちんと守ってもらいつつ、かなとのできることを少しずつ増やしていってあげたいです」ほっとせなニュース[YAHOOニュース]障害児をよく理解した方に見つけて貰えて良かったですね。こういうバッジをつけていても、実際どう対処していいか分からない方が殆どでしょうからね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.21
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知的障害夫婦、支えられ育児 名古屋 ヘルパーが週2訪問北海道江差町のグループホーム(GH)で、知的障害のある入所者が結婚や同居を望んだ場合に不妊処置を提案されていた問題は、障害者の権利や支援を巡る課題をあらためて浮き彫りにした。ヘルパーの支援を受けながら女の子を育てている知的障害のある夫婦は「出産や育児には応援してくれる人の存在が重要」と訴える。 猫や犬の大好きなぬいぐるみを抱き締めながら、広川克美ちゃん(2つ)が名古屋市港区のアパート内を走り回る。一人娘のそんな姿を見守るのは、父親の克利さん(45)と母親の夢津美さん(31)。両親ともに軽度の知的障害がある。 同じ作業所に通っていた縁で結婚した。約三年前に付き合い始めた当初、夢津美さんは民間会社が運営するGHで暮らしていた。そこは交際相手を招き入れてはいけないのが「ルール」だった。克利さんに会うために外泊するようになり、職員からGHを出るように促されたという。 アパートを見つけ、克利さんと暮らし始めると、間もなく妊娠した。「すぐ子どもができると思っていなかったので驚いたけど、うれしかった」と夢津美さんは振り返る。 実家の親や作業所の人たちは妊娠を喜んでくれた。一方で「本当に育てられるの...中日新聞読者の方は、無料の会員登録で、この記事の続きが読めます。[中日新聞]周りに温かく見守られての結婚、妊娠に子育て、問題は山積みでも、何より理想的ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.20
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東大阪市の小学校でいじめ 発達障害と診断された児童の母親が第三者の調査求める 学校の対応に不信感 東大阪市の小学校に通う6年の男子児童が、いじめが原因で不登校になり、母親が、第三者による調査を求める文書を市に提出しました。 いじめを受けた児童の母親「鬼ごっこの最中に『宇宙人』とか言葉をいじられる、『うるさい黙れ』『日本語しゃべれ』こういうことを言われたり、いじめを受けたり」 東大阪市立の小学校に通う6年生の男子児童は、発達障害と診断されていて、うまく話をすることができないことがあります。 同級生から、言葉をからかわれるなどのいじめを受けたことが原因で昨年5月から、不登校になっています。 東大阪市教育委員会は、昨年8月「重大事態」と認定。学校による調査が行われ10月、その報告書が母親に手渡されました。 調査報告書で学校は、児童の内面に対する教員の理解が不十分だったと認めました。しかし、いじめの事実認定は、母親側の主張の一部に留まりました。 さらに、調査報告書がまとめられた後も、事前の説明に反して修学旅行で、男子児童と加害児童を同じ部屋にするなど、母親は、学校側の対応に不信感を募らせています。 母親「学校自体の支援に対する認知が低いんじゃないかなと感じる。第三者が入ることで、教育関係者とは違った目線で見てもらえるという点では、息子の心情に寄り添った見解で見てもらえるのではないか」 こうした状況を受け、母親は26日、第三者委員会による再調査を求める意見書を市に提出しました。 これに対し市教育委員会はー。 東大阪市教育委員会 鳥居淳史・参事「教育委員会として、学校への指導助言が十分でなかったと捉えています。今後も誠意をもって保護者と対話しながら支援をつづけてまいりたいと思います」 市教委は、改めて学校による追加調査を行うとしていますが、母親側が求める第三者による再調査については、今後協議するとしています。読売テレビ(動画あり)[YAHOOニュース]言葉での弄り、加減の差はあれど、どこの学校でも有得ることですね。どこまで親が加担するか、教師に完全に任せられるといいのでしょうが・・。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.19
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知的障害のある子どもに性教育を 元養護教諭がワークシートを書籍化、全国に広がる 千葉県立柏特別支援学校の元養護教諭高瀬初美さん(63)は、知的障害のある子どもへの性教育の方法を全国の保護者や教員に伝える活動をしている。在職時に同僚や専門家と制作した教材は、多くの特別支援学校に広がった。「学校と家庭が連携し、あきらめずに繰り返し、性の知識を教えることが大切」と話す。性被害に声を上げられない… 「子どもは、性被害にあっても声を上げられないことが多いです」。11月下旬、同校の保護者らに向けて行われた性教育の研修会。高瀬さんは「子どもへの性の教え方に困ったら、気後れせず学校に相談を」と呼びかけた。 大学卒業後、千葉県内の複数の特別支援学校に養護教諭として勤務。寂しさを抱えた子どもが見知らぬ人に近づいて体を触らせる代わりに金銭をもらったり、男の子が異性の胸を触ってしまったりすることがあった。生理用ナプキンをつけていられず、スクールバスの窓から投げ落としてしまう子もいた。「性の知識がないまま卒業してほしくない」との思いで独自の教材を作り、保健指導の際の性教育に力を入れてきた。 重視するのは、家庭との情報共有。「『人前で自分の性器を触らない』と学校で教えても、親が許していたら意味がない。学校で習ったことを家庭に伝え、同じ支援をすることが重要」と訴える。イラストでわかりやすく説明 2018年、柏特別支援学校に在職中には、同僚や専門家らとともに、授業で使用していた性教育用のワークシートをまとめ、書籍『ワークシートから始める特別支援教育のための性教育』(ジアース教育新社)を出版。障害児向けの性教育の教材は珍しく、現在は全国の特別支援学校や支援学級で使われている。 ワークシートは、言葉での理解にハンディのある知的障害の子向けに、イラストを多く使用。「妊娠したらすぐ出産するわけではないと教えて」など、各項目ごとに家庭に向けたメッセージを盛り込む。性のトラブルに巻き込まれた時の相談相手を生徒が書き出せる一覧表もある。 2020年に退職後も全国を飛び回り、講演や研修会などで、特別支援学校の教員や保護者、福祉施設の職員に性教育の方法を伝えている。「情報化社会の現代は、子どもが性に関する情報に触れることは避けられない。性の知識は、世の中を生きる上でとても大切。繰り返し教えればきっと身に付く」[元記事:東京新聞 TOKYO Web 2023年1月12日][東京すくすく]ワークシートから始める特別支援教育のための性教育 子どもが変わる保護者が変わる [ 松浦賢長 ]これは障害の有無に関わらず、役立つ一冊ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.18
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知的障害者集め指示か 特殊詐欺グループ リーダー格を逮捕知的障害を持つ男らに指示をしていたとみられる、特殊詐欺グループのリーダー格が逮捕された。 別府将光容疑者(21)は2021年、仲間らとともに埼玉県の70代の女性から現金200万円をだまし取った疑いが持たれている。 このグループには、軽度の知的障害を持った男らが4人がいて、警視庁は全容解明を進めている。フジテレビジョン(動画あり)[YAHOOニュース]ここまで社会の秩序が侵されてしまうと自立へ向けて成長を見守るのにも限界が出てきますね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.17
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“発達障害”診断増える中、支援体制に課題… 名古屋市が診療機関を新設へ発達障害と診断される子どもへの支援体制の不足が課題となっている名古屋市では、専門の診療機関を設置するため、2023年度の予算案に費用を盛り込む方針であることがわかりました。発達障害と診断される子どもの数は年々増えていて、市内5か所の「療育センター」だけでは必要な支援を行う医療体制が不足していることが課題となっています。名古屋市は2023年度、こうした子どもへの支援を充実させるため、名古屋市立大学病院の中に専門の機関を新たに開設する方針であることが、市などへの取材でわかりました。 市は、来年度の一般会計予算案に事業費8000万円を盛り込む方針で、診療機関の運用にかかる費用は市が負担するということです。CHYUKYO TV NEWS[YAHOOジャパン]ただ、事態を静観しているだけでなく、こうして一歩前進することが大事ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.16
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山崎育三郎「発達障害という“でこぼこ”に寄り添える人が増えて欲しい」当事者医師を演じる意気込みを語る変幻自在の声色と抜群の表現力を活かし、どんな役柄でも印象に残る演技を見せてくれる山崎育三郎さん。本日20日(金)スタートの主演ドラマ『リエゾン-こどものこころ診療所-』では児童精神科に挑戦。発達障害をはじめ繊細なテーマが盛り込まれた作品ながら、「こんな作品に出たかった」と語るほど作品の世界観に共感。ビジュアルからセリフの言い回し、細かな仕草に至るまで丁寧に作り込んでいる様子。いつもの“育様”らしい上品さを保ちながらも、少し熱を帯びた語り口で使命感を語ってくれました。山崎育三郎 1986年1月18日生まれ。東京都出身。研音所属。2007年にミュージカル「レ・ミゼラブル」のマリウス役に抜擢。以降、「モーツァルト!」、「エリザベート」などミュージカルを中心に数多くの舞台で甘く気品のある歌声、確かな演技力で観客を魅了する。近年は、2017年実写映画「美女と野獣」で野獣役(日本語吹替)や2020年連続テレビ小説「エール」、2021年大河ドラマ「青天を衝け」などに出演。現在トークバラエティ「おしゃれクリップ」ではMCを務めている。想いが重なる今の自分だからこそ挑める大切な作品――『リエゾン-こどものこころ診療所-』は、児童精神科クリニックを舞台に、自らも発達障害を抱える院長と研修医のコンビが、生きづらさを抱える子どもたちに寄り添う姿を描いた物語。原作漫画に触れてどんな感想を抱きましたか? 山崎育三郎さん(山崎):普段から自分自身が子育てで感じていることや想いが重なる部分が多く、原作漫画を読んでいたら涙が溢れました。悩ましい事例を解決に導いたり、明確な答えを提示するわけでないけれど、主人公の佐山さんが発達障害という名の“凸凹”を抱える子どもたちに寄り添うシーンでは、すごく温かい気持ちになって。今の自分だからこそ挑める大切な作品に出会えたと思いました。――研修医の遠野志保を演じる松本穂香さんとは、2021年公開の映画『ミュジコフィリア』でも共演されていました。久しぶりにお芝居で掛け合いをされてみた感触を教えてください。山崎:以前から感じていましたが、松本さんが役に誠実に向き合っていて、繊細かつストイックにお芝居と向き合っているので、一緒のシーンでは安心して撮影に集中できるし、僕自身も引き出してもらっている感覚があります。今回は専門的な用語も多く、しかも志保さんは一気にまくしたてるように喋る場面も多いのですが、基本的に間違えないんですよ。重要なシーンのお芝居も、ほぼ一発で決めてしまう。すごく尊敬している役者さんです。――撮影現場ではどんな会話をすることが多いですか? 山崎:「温かいもの食べたいね」という話ばかりかもしれません(笑)。物語の舞台となるクリニックが大自然の中にある一軒家で、換気のために窓を空けて撮影していることもあって、いつも部屋がキンキンに冷えているんですよ。子どもたちも多い現場なので、寒さに負けず伸び伸びとお芝居してもらうために、ラーメンを差し入れさせていただきました。・・mi-mollet[YAHOOニュース]新春の新たな番組が展開していますね。寒い冬、ドラマで心にも栄養を、ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.15
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発達障害の女児いじめで転校 訴訟始まる 堺市側は争う姿勢堺市内の小学校で、発達障害のある女子児童がいじめを受け、転校を余儀なくされたのは学校側の対応が原因として、損害賠償を求めている裁判が19日、大阪地裁堺支部で始まり、市側は争う姿勢を示しました。 訴えによりますと、堺市内の小学校に通っていた女子児童は、小学4年生ごろまで、同級生から靴に小石や枝を詰められたり、持ち物をごみ箱に捨てられたりするなどのいじめを受けました。 保護者は学校や市の教育委員会に、いじめについて何度も相談したほか、女子児童は発達障害もあり、特性を理解し対応してほしいと求めたものの改善されませんでした。 女子児童は自殺を考えるようになり、3年前に転校を余儀なくされたとして、堺市などに対し約160万円の損害賠償を求めています。 裁判で、堺市側はいじめの事実については認めたものの、対応については争う姿勢を示しました。読売テレビ(動画あり)[YAHOOニュース]いじめは今は残念ながら日常茶飯事。うまく対応してくれなかった学校に執着せず、転校して今が幸せならそれで十分ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.14
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発達障害の中学生を拘束・監禁 NPO理事長に実刑判決「人格無視」発達障害のある中学生を拘束し、監禁したとして、逮捕監禁罪に問われたNPO法人「さるく」理事長の坂上慎一被告(58)=福岡市早良区=に対し、福岡地裁は20日、懲役3年(求刑懲役4年)の判決を言い渡した。伊藤寛樹裁判官は「恐怖や屈辱を負わせる程度が強く、人格を無視している」と述べた。判決によると、坂上被告は2017~21年、当時13~15歳の男子中学生3人の自宅で、「暴れたら殴るぞ」などと脅して手足をベルトで拘束したり、頭に袋をかぶせて殴ったりした。さらに山道に連行し、「埋めるか、川に溺れさせるぞ」などと脅迫。施設などに監禁した。朝日デジタル[YAHOOニュース]求刑に対して、減刑されたのが不甲斐ないですね。またいずれ社会に出てくるのかと思うとそれだけで恐怖心に襲われますね。545万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント感謝です。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.13
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実家で兄の頭をハンマーで殴って殺害か24歳男に懲役15年求刑 自閉スペクトラム症の影響争われる兄の頭をハンマーで殴り死亡させたとして殺人の罪に問われている男の裁判員裁判が行われ検察は、懲役15年を求刑しました。殺人の罪に問われているのは富山市の無職、高畠春樹被告(24)です。起訴状などによりますと高畠被告は2020年11月、富山市の実家で兄の丈治さん(当時25)の頭をハンマーで複数回殴り死亡させたとされていて、裁判では高畠被告の自閉スペクトラム症が犯行に影響していたのか争われています。19日の公判で、検察側は、「自閉スペクトラム症の影響で犯行時パニック状態に陥っていたとしても、殺害は事前に計画していたものであり、責任が軽くなる程ではない」として懲役15年を求刑しました。一方、弁護側は、「兄との確執が強くなって殺意を抱き犯行を抑止することが困難だったのは自閉スペクトラム症の影響だった」として、情状を酌んで懲役8年とするよう求めました。判決は今月31日に言い渡されます。富山テレビ放送[YAHOOニュース]以前にも紹介していたこの事件、母親の思いは如何なものなんでしょうね。兄弟の険悪な状況は以前から続いていたようで、次男さんの障害が分かった時点で、それぞれの自立の道を模索できていたら、と、防げたはずの事件だけに残念ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.12
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児童発達支援事業所で職員が幼児に暴行 吐くまで食べるよう要求群馬県太田市内の児童発達支援事業所で、職員が発達障害のある幼児に苦手な食べ物を吐くまで食べるよう要求し、肩や腹を強く押してけがをさせたとして、市は18日、施設に聞き取り調査を実施した。事業所の男性管理者は幼児に対する行為を認めた上で、再発防止策を検討するとしている。 関係者によると、女性職員が1月中旬、食事指導の際に、年中クラスの幼児1人に対して苦手な食べ物を吐くまで食べるよう要求。さらに髪を引っ張ったり、無理やり椅子に座らせようとしたりし、幼児が立とうとすると肩や腹を強く押したという。母親が幼児の体のあざを見て市に通報した。その後、事業所側もあざを確認して県や市、県警に報告。17日に保護者向け説明会を開いた。 管理者によると、この職員と幼児との間には、2022年夏ごろにも首にひっかき傷が生じる事案があり、職員から「服の着脱がうまくいかなかった」との説明を受けたという。職員は現在は業務から外れ、退職の意向を示している。管理者は取材に「二度と起きないように対策を講じる」と話した。再発防止策として職員への研修や、教室内への防犯カメラ設置などを検討している。 この施設は、2歳から就学前の幼児約30人を4クラスに分け、各クラスに職員3人を充てて支援しているという。毎日新聞[YAHOOニュース]各クラスに職員3人がいたにも関わらず、誰もそれを黙認していたのも、解せないですね。女性職員の年齢や職歴が分かりませんが、対処がよく分からない環境への配置がこういう事態を招きかねませんね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.11
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企業の障害者雇用率 段階的に引き上げ 3年後に2.7%に 厚労省企業に義務づけられている障害者の雇用率について、厚生労働省は現在の2.3%から段階的に引き上げ3年後に2.7%とすることを決めました。障害者雇用促進法では企業に対し従業員に占める障害者の割合を一定以上にするよう義務づけていて、現在は2.3%となっています。これについて、厚生労働省は、障害者の働く場をさらに確保するため、3年後に2.7%とすることを18日開かれた審議会で決めました。引き上げは2段階に分けて行い、▽2024年4月に2.5%とし、▽2026年7月に2.7%にします。また、国や地方公共団体の雇用率は現在の2.6%を3年後に3%に、教育委員会は現在の2.5%を3年後に2.9%に引き上げます。審議会では、障害者団体から雇用率の引き上げにあわせた対応の強化を求める声が上がった一方、企業側からは数字の達成のみを優先すると雇用の質の向上が難しいとして率の設定や引き上げる時期への懸念も出されました。こうした意見も踏まえ、会議の冒頭に厚生労働省が示した案では2.7%への引き上げ時期を3年後の4月としていましたが、結局、3か月後の7月となりました。厚生労働省によりますと去年6月時点で企業で働く障害者は61万人余りと増え続けていますが、雇用率を達成した企業は48%にとどまっていて、厚生労働省は障害者の雇用を増やす企業への助成金を拡充するなどの対応も進めることにしています。障害者雇用と法定雇用率障害者の働く場を確保するため障害者雇用促進法では、企業に対し、従業員に占める障害者の割合を一定以上とすることを義務づけています。この前身となる法律ができたのは、▽1960年で、戦争で負傷した兵士を雇用することを目的に、身体障害者を対象として、職種によって1.1%や1.3%といった雇用率を設定していました。その際、企業での障害者雇用は努力義務でした。▽1976年には、法改正によって障害者雇用が義務化され、雇用率は1.5%に設定されました。▽1987年には障害者雇用促進法という、今の法律の名称に変わり、雇用率は、▽1988年に1.6%に、▽1998年には、知的障害者を対象に含めたうえで1.8%に、▽2013年には、2%に引き上げられました。また、▽2013年の法改正では、精神障害者も対象に含めることになりました。その後、雇用率は、▽2018年に2.2%▽2021年に2.3%と、随時、引き上げられ現在に至っています。さらに、▽去年の法改正では、短時間勤務を希望する精神障害者がいることなどを考慮して、週10時間以上20時間未満で働く障害者についても、雇用率に反映させることになりました。現在、従業員100人以上の企業では、雇用率を達成していない場合、不足分1人につき、5万円の納付金を納めることになっています。障害者の雇用率をめぐっては2018年に複数の中央省庁で水増しが行われていたことが問題となりました。この問題を調査した検証委員会の報告書では、中央省庁の28の機関で合わせて3000人以上の水増しが行われ、障害者手帳を確認せずに、人事記録などをもとに計上していたケースや、障害者雇用の対象とならない職種を計上するケースがあったと指摘されました。専門家 “「量」から「質」の時代へ 障害者雇用に詳しい慶應義塾大学の中島隆信教授は「障害者雇用は、数合わせのように雇用率を達成する「量」の時代から、企業の収益に貢献する業務に関わってもらうために、仕事の内容を見直す「質」へと転換してきている。機械的な雇用率の引き上げだけでなく、幅広い視点から議論を行っていくべきだ」と指摘しています。そのうえで、「障害者雇用の場では、調子の波が出てしまう精神障害、発達障害の人たちの働く場を、どう広げるかが課題となっている。そうした人たちを1つの企業、部署で雇うのは難しいので、複数の障害者を複数の企業で雇い、その日に調子のいい人が働くなど、「働き方」の方法を考えていくことが必須になってくる」と話していました。[NHK NEWSWEB]ただ、雇用すればいいではなく、やはり入念な雇用方法を考慮し、きちんと器を用意して欲しいですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.10
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【話題本】子どもの特性=発達障害と向き合うこと【おすすめの話題本】発達障害の人が見ている世界昨年発売された『発達障害の人が見ている世界』。発達障害の特性を持つ人、特にADHD(注意欠如・多動症)とASD(自閉スペクトラム症)の人が”見ている世界”について紹介する1冊です。発達障害の人には独特な言動が見られることも多々。ややもすると、周りの人を戸惑わせたり怒らせたりすることがあります。でもそれは、必ずしも悪気があってのことではなくて。状況を読んだり他人の気持ちを推測したりする脳の働きが定型発達の人より弱く、それは言わば「脳機能の特性」。注意して簡単に直るものではなく、だからこそ周りの人がアプローチを変えていくことも大切…というわけです。最近では大人・子どもに関わらず発達障害にまつわる話題が多くなっていますよね。来月発売されるLEE3月号でも「発達凸凹な子どもとの暮らし」という特集が組まれるようです。・・[LEE]発達障害の人が見ている世界 [ 岩瀬利郎 ]一見の価値ある一冊ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.09
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障害者運動の歴史を描く書籍の刊行記念トークイベントを紀伊國屋本店で開催 1月22日(日)13時30分より紀伊国屋書店 新宿本店およびオンラインにて実施重度訪問介護事業を全国で展開する株式会社土屋(本拠地:岡山県井原市)は、当社顧問で障害当事者である安積遊歩氏による新著『このからだが平和をつくる――ケアから始まる変革(大月書店)』の刊行を記念し、トークイベントを開催いたします。イベントでは、障害者運動の経験と文学をつなぐ著作で注目される荒井裕樹氏をお招きし、著者と共に「非力さ」を変革の手掛かりに「~障害者運動の歴史と現在をつなぐ〜」と題してトークを展開いたします。同書籍は、株式会社土屋の出版部門「土屋パブリッシング」から2021年に出版された書籍を再編集し、大月書店から出版されました。【イベント概要】『このからだが平和をつくる』刊行記念トークイベント「非力さ」を変革の手掛かりに~障害者運動の歴史と現在をつなぐ~・開催日時:2023年1月22日(日)13:30~15:30・参加料:無料 予約申込制・会場:紀伊國屋書店 新宿本店 3階アカデミック・ラウンジ①会場参加 20席(車いす優先席あり)座席での観覧予約には、事前の書籍購入が必須となります。定員を超えた場合は立ち見での観覧も可能です(予約不要・書籍購入条件なし)。②オンライン配信(ビデオ会議ツール「Zoom」を利用したライブ配信)・主催:株式会社土屋・株式会社 大月書店■イベント詳細ページhttps://peatix.com/event/3446514/【新著「このからだが平和をつくる――ケアから始まる変革(大月書店)」について】わずか40年前、駅のエレベーターが「当たり前」でなかった時代がありました。そうした社会を変えてきたのは、いつの時代も障害をもつ当事者たちの捨て身の運動でした。彼ら、彼女らの熱量と行動が行政や企業を動かし、制度をつくり、社会の認識を変えてきたのです。『このからだが平和をつくる――ケアから始まる変革』は、車いす利用者として果敢に街に出ることで「障害者が当たり前に街で暮らせる」社会をつくってきた安積遊歩氏が、その半生を振り返り執筆した本です。2022年12月15日に、大月書店から刊行されたことを記念し、障害者運動の経験と文学をつなぐ著作で注目される荒井裕樹氏(二松学舎大学文学部准教授)との対談を企画いたしました。「多様性」や「バリアフリー」「合理的配慮」などの言葉が日常化する現代社会ですが、一方では車いす利用者に対するネット上でのバッシングも話題になるなど、今なお課題は積み残されています。安積さん、荒井さんのお二人と、70年代以降の障害者運動から現代に至るまでの軌跡を振り返ります。■著者 登壇者 安積遊歩(あさか ゆうほ)1956年生まれ。骨が弱いという特徴を持って生まれた。22歳のときに親元から自立。アメリカのバークレー自立生活センターで研修後、ピアカウンセリングを日本に紹介する活動を開始。優生思想の撤廃や、子育て、障害を持つ人の自立生活運動などさまざまな分野で当事者として発言を 続ける。著書に『癒しのセクシー・トリップ』『車イスからの宣戦布告』(以上、太郎次郎社)『いのちに贈る超自立論』(太郎次郎社エディタス)『多様性のレッスン』『自分がきらいなあなたへ』(以上、ミツイパブリッシング)、共著に『生の技法〈第3版〉』(生活書院)等がある。株式会社土屋 顧問。■登壇者 荒井裕樹(あらい ゆうき)1980年生まれ。二松学舎大学文学部准教授。専門は障害者文化論、日本近現代文学。障害や病気とともに生きる人たちの自己表現活動をテーマに研究・執筆を続ける。著書に『隔離の文学』(書肆アルス)『生きていく絵』(亜紀書房)『差別されてる自覚はあるか』(現代書館)『障害者差別を問いなおす』(筑摩書房)『車椅子の横に立つ人』(青土社)『まとまらない言葉を生きる』(柏書房)『凛として灯る』(現代書館)などがある。【申込方法】①会場参加以下のチケット販売ページより、チケットをご予約ください。https://peatix.com/event/3446514/②オンライン参加以下の配信専用イベントページより、ご予約ください。https://0122konokarada-online.peatix.com/■株式会社土屋の詳細・会社名 :株式会社土屋・所在地 :岡山県井原市井原町192-2 久安セントラルビル2F・代表取締役:高浜 敏之・HP :https://tcy.co.jp/・従業員数 :2184名・設立 :2020年8月・事業内容 :障害福祉サービス事業及び地域生活支援事業、介護保険法に基づく居宅サービス事業、講演会及び講習会等の企画・開催及び運営事業、研修事業、訪問看護事業【本件に関するお問い合わせ先】 広報/Email:akio.kusuhashi@ako-inc.com[PR TIMES]このからだが平和をつくる ケアから始まる変革 [ 安積 遊歩 ]駅のエレベーターも、エスカレーターさえも無かった時代があったこと、忘れてはいけないですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.08
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温かいご飯、被災者を元気に 阪神大震災後、障害者施設が配食事業兵庫県西宮市上大市五の障害者施設「すばる福祉会」は、一九九五年の阪神大震災をきっかけに被災者らへの配食事業に取り組んでいる。二〇一一年の東日本大震災や一六年の熊本地震など全国の被災地にも炊き出し隊を派遣。西定春理事長(75)は「被災して苦しい時でも温かいご飯を食べて元気になってほしい」と話す。...中日新聞読者の方は、無料の会員登録で、この記事の続きが読めます。[中日新聞]困った時の助け合い運動、根付いていて素晴らしいですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.07
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「相模原の事件に触発された・・・」精神障害の兄をハンマーで殺害した弟 犯行に至った自身の生い立ち語る 富山兄の頭をハンマーで殴り殺害したとして殺人罪に問われた無職、高畠春樹被告(24)の裁判員裁判。12日の被告人質問で、犯行について高畠被告は、7年前に入所者など45人が殺傷された相模原市の知的障害者施設、津久井やまゆり園の事件に触発されたと語りました。12日に行われた被告人質問。高畠春樹被告は、終始うつむきながら細々とした声で語りました。「相模原の事件に触発されました」弁護人「何で障害者は生きる価値がないと思ったんですか?」高畠春樹 被告:「身内に障害を持っている人がいると自分の人生が思い通りにならない。からかわれたりいじめられたりすると思っていました」兄を殺害したきっかけが、相模原市の障害者殺傷事件だと語った無職、高畠春樹被告(24)。■誰もいない実家で兄の帰りを待った…事件があったのは、2020年11月13日。この日、高畠被告は誰もいない実家で、病院から帰ってくる兄と母親を待ちます。正午すぎ母親と兄が帰宅すると、持ってきたハンマーで背後から兄に殴りかかりました。「もうやめてよ」と泣き叫ぶ母親の制止を振り切り、何度も兄の頭をハンマーで殴り殺害しました。兄の頭には少なくとも18か所の傷がありました。高畠春樹 被告:「攻撃を止められませんでした」■小学校低学年の頃からいじめられていた…12日の被告人質問で高畠被告は、自分の生い立ちについて、うつむきながら細々とした声で語りました。高畠春樹 被告:「小学生のころ、家族以外の人に話しかけられるとパニックになってしまい、頭が真っ白になり何も言葉が出ませんでした。相手の言葉に対して、うまく反応できませんでした」弁護人:「周りの友達と違うと思ったことは、何かありますか」高畠春樹 被告:「たくさんあります」弁護人:「例えばどんなことがありましたか」高畠春樹 被告:「周りの人から、からかわれたりうまくなじめなかったり浮いているという状態でした」高畠被告は、小学校低学年のころから友人とうまくコミュニケーションがとれず、いじめられていたといいます。■いじめられる原因は精神障害のある兄にあると思い込み・・・弁護人:「自分の日常や人生をどのように考えるようになりましたか?」高畠春樹 被告:「小学校は地獄のような場所でした。人生ってこんなにつらいものなのだと。生きているのがつらいと思いました」中学に進学してもいじめはエスカレートし、天然パーマの髪型を「わかめ」というあだ名で呼ばれたり、体を殴られたりすることが日常的にあったといいます。その原因が精神障害のある兄にあると思い込みます。兄は統合失調症と広汎性発達障害を抱えていて、高畠被告とは幼いころからトラブルがつきなかったといいます。高畠春樹 被告:「障害を持ったお兄さんが身内にいるせいで人から好かれないし、女性にももてないと思いました」「自分はZ世代。Z世代の人から笑われたりけんかを売られたり、ばかにされたり屈辱的に感じました。どこかで爆発するのではないかと…」弁護人:「そのストレスを誰かに向けましたか?」高畠春樹 被告:「家族やお兄さんに向けました」■3か月前、兄と口論になり追いかけられた高校を卒業後、埼玉県の自動車整備工場で勤務した高畠被告…。そこでも同僚とトラブルになり、ふたたび富山に帰ってきました。両親は兄弟の仲が悪いことを不安に思い、高畠被告を富山市内のアパートで生活させます。そして事件の3か月前、兄と口論になり、包丁を持って追いかけられたといいます。高畠春樹 被告:「いつか殺さないと、自分が先にやっておかないと。やられる前にやっておかないと、と思うようになりました」その後、スマートフォンで、「兄を殺したい」「死体処理方法」などと検索するようになり兄の殺害を決意しました。高畠春樹 被告:「相模原の死刑囚の発言に触発されました」弁護人:「どんな発言ですか?」高畠春樹 被告:「障害者なんて死んだほうがいい、そんな言葉です」■今までの自分の行動が、ふに落ちた…高畠被告は逮捕後、発達障害の1つASD・自閉症スペクトラムと診断されていました。弁護人:「障害者は生きる価値がないといいますが、あなたも事件後、ASD(自閉症スペクトラム障害)と診断されました。あなたも生きる価値がないということになりますよ」高畠春樹 被告:「はい。」弁護人:「自分がASD(自閉症スペクトラム障害)と診断されたことをどう受け止めましたか?」高畠春樹 被告:「自分が発達障害とは知らず、はずかしいと思った」弁護人:「わたしはあなたにASD(自閉症スペクトラム障害)の特性を伝えましたが、あなたはどう感じましたか?」高畠春樹 被告:「自分の今までの行動がふにおちました」「人間関係を築けなかったのはASD(自閉症スペクトラム障害)だったからだと思いました。」弁護人:「今も障害者は生きている価値がないと思いますか?」高畠被告:「いいえ違います」「人としてよくないと思います」事件を起こさなければよかったと話した高畠被告。検察側は、『強固な殺意に基づいた執拗かつ残忍な犯行態様である』と主張しました。一方の弁護側は、『ASD(自閉症スペクトラム障害)により対人相互性と強迫症状があった被告が、長年確執があった兄を殺害しなければならないという考えに固執するようになった』などとして、情状面を考慮するよう求めてました。裁判官と裁判員は被告が抱えるASDの影響をどう判断するのか。裁判の争点は量刑で1月31日に判決が言い渡されます。[TBS NEWS DIG]1つの事件に触発される。今の社会で最も起こりやすい負の連鎖、いかに防ぐかが今後の課題ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.06
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<社説>子供の発達障害 包摂と支援充実が肝要公立小中学校の通常学級に通う児童生徒の8・8%に発達障害の可能性があることが文部科学省の調査で明らかになった。35人学級であれば、どのクラスにも3人ほど在籍する計算になる。 生まれつきの脳の働き方に起因する発達障害のある子供は、学校生活を送る上で学習や対人関係の困難に直面しがちだ。 だが約7割は支援が必要との学校の判断を受けておらず、十分な支援が行き届いていない。 教育を受ける権利は障害の有無にかかわらず、全ての子供が等しく持っている。多様性を尊重し、手を差し伸べる必要がある。 文科省や教育委員会は専門的な知識や技能を持つ教員を増やし、一人一人の特性や状況に応じた支援の充実を急ぐべきである。 発達障害は、読み書きや計算が困難な学習障害(LD)、不注意や衝動的な行動がある注意欠陥多動性障害(ADHD)、対人関係が苦手で特定の事象へのこだわりが強い高機能自閉症などがある。 早期発見と継続的な支援が困難の軽減につながる。周囲の理解を得にくく、いじめ被害を受けたり不登校になったりする例もあり、適切に支えることが肝要だ。 2005年施行の発達障害者支援法は、発達障害がある子供への教育的支援を国や自治体が行い、学校に対しては個別の支援計画の作成を求めている。 通常学級で学びつつ必要に応じて対人関係の構築や学習の指導を別室で受ける「通級指導」が広がっているものの、支援の網から外れている子供は少なくない。 障害を理解し、適切に対応できる教員の養成や増員が急務だ。校内で情報を共有し子供を支えることが鍵を握る。医療福祉機関との連携に加え、悩みを抱える保護者への支援も忘れてはならない。 成長や発達に応じて支援の必要性や内容は変化していく。親子と学校側が話し合い、支援の中身を状況に合わせることも大切だ。 普及が進むデジタル端末は、文字の読み上げや拡大などの機能を使えば学習面の支援の底上げにつながる。積極的に活用したい。 今回の調査では、該当する児童生徒の割合が10年前より約2ポイント増えた。発達障害への理解や認知が近年進んだことが背景にあろう。世界的潮流は障害の有無にかかわらず一緒に学ぶ「インクルーシブ(包摂)教育」の重視へ向かう。日本でも、発達障害のある子供が特別な存在ではなく共に歩む仲間であるとの認識を深めたい。[北海道新聞]最近、こうして発達障害の社説が増えてきたのも、関心が深まっているのでしょうね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.05
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発達障害の子の心を傷つけない社会に…元刑事、苦い記憶と長男誕生で療育施設を運営 発達障害などがある長男の誕生を機に大阪府警の刑事をやめ、障害児の療育(発達支援)を手がける会社を運営している男性がいる。北村耕太郎さん(40)(大阪府箕面市)。ある事件で発達に遅れがある無実の少年を犯人扱いした失敗を思い起こし、心を傷つける「二次障害」をなくしたいと転身した。「障害のある子どもが周囲の人々に理解され、輝く社会に」と願う。無理解「見て、お花!」。北村さんが経営する株式会社「エコルド」の療育施設「エコルド箕面西小路教室」(箕面市)。光るブロックを組み合わせて遊ぶ子どもの弾む声に、北村さんが「上手にできたね」とほほえむ。発達障害や知的障害、ダウン症などがある1~6歳の約60人が通う。児童福祉法に基づく「児童発達支援」などを行う施設として大阪府の指定を受けている。 小学生の頃、「正義の味方」の警察官に憧れた。専門学校卒業後に広島県警に採用された。家庭の事情で2009年に県警をやめて大阪府警に入った。刑事として様々な事件の捜査に携わった。13年12月、長男(9)が生まれた。直後に医師から「脳に障害があるかもしれない」と告げられた。将来を案じ、障害について調べる中、周囲の無理解が原因で障害児の心が傷つき、うつ病などになる二次障害を知った。無実と判明 苦い記憶がよみがえった。大阪府警時代、ある窃盗事件で疑いをかけた少年を任意同行し、「おまえがやったんだろう」と厳しく問い詰めた。少年は「やりました」と泣いて認めたが、裏付け捜査を進めると無実だと分かった。迎えに来た母親から「発達の遅い子なんです」と聞かされた。発達障害の子どもは意思疎通が苦手なケースが多く、事実でないのに相手の言葉に合わせることがある。「あの子を二次障害にしたのではないか。息子も将来、同じ目に遭うかもしれない」。二次障害のない社会を作るため、起業したいとの思いが膨らんだ。 翌14年3月、府警を退職。当面の生活のために職を探したが、面接では、安定した公務員の職を手放したことに「不祥事でやめさせられたのでは」と疑われた。何十回も落ちたがくじけず、夜間のコールセンターの仕事を見つけた。 日中は長男と療育施設に通い、夜は仕事、空き時間は起業に向けた猛勉強。そんな日々が約3年間続いた。その間、箕面市内で発達障害児の親の会を結成。専門家による講演会などを重ね、知識を深めた。府警を退職して4年後の18年4月、療育施設の開業や運営を支援する「エコルド」を起業。「二次障害にさせない」を理念に掲げた。子どもをたくさん褒めて「だめ」などの否定的な言葉は決して使わない。「自己肯定感を高め、二次障害を防ぐ」と話す。SNS発信 仕事は徐々に軌道に乗り、全国14か所で運営や開業を支援するほか、大阪府内3か所で療育施設を直営。フランチャイズ施設も8か所ある。障害児に対する社会の理解を深めたいと、SNSによる発信や講演にも力を入れる。 長男は発達障害のほか、知的障害もあり、特別支援学校に通う。出勤時には車に乗せ、通学バス乗り場に送り届けるまで、何げない会話を楽しむ。「ゆっくりでも日々成長している」。それがうれしい。 エコルドの子どもたちも同じだ。日々の小さな成長に喜びを感じる。「この仕事を始めてよかった」。元刑事の顔には充実感があふれる。[読売新聞]多くの経験を積んでこそ、逆に刑事として本領発揮して欲しかった気持ちもありますね。人間、やはり経験こそが実を結びますね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.04
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「失敗しても温めれば、作り直せる」従業員の6割は心や体に障がい 多様な人々が織りなすチョコレート作りの現場「チョコレートは失敗しても温めれば、作り直すことができる」。一度失敗したらともすると立ち直れないほどのダメージを負う現代社会で、こんなにも優しいメッセージを送る映画が、東京・ポレポレ東中野などで公開された。それが『チョコレートな人々』(監督・鈴木祐司、製作・配給 東海テレビ、1月2日から全国公開)だ。愛知県豊橋市に本店を置くチョコレート専門店『久遠チョコレート』代表の夏目浩次さんとそのスタッフが繰り広げる日常を、19年間にわたって撮影したドキュメンタリーである。 約570人の従業員のうち、6割は心や体に障がいがあり、ほかにも子育て、介護中、シングルペアレント、セクシャルマイノリティ、引きこもりなど、多様な人々が映画に登場する。監督の鈴木祐司さん(東海テレビ)は「悩んでいたり落ち込んでいたりする若者に、ぜひこの映画を見て、勇気をもらってほしい」と語った。(ルポライター・樋田敦子) ●1カ月働いても月4000円 代表を務める夏目さんと監督の鈴木さんは、豊橋市内の花園商店街で障がい者雇用の促進を進める「花園パン工房ら・ばるか」の代表と、商店街の再生をテーマにニュースを商店街に取材に来たディレクターとして2002年に出会った。脱サラしたばかりの25歳の夏目さんの「障がいのあるなしにかかわらず、みんなで働けて、みんなで意見を出し合って、稼いでいける職場を作りたい」という言葉が鈴木さんの琴線に触れた。 「1カ月働いても障がいのある人は、月に4000円くらいしか稼げない」とあって、夏目さんは、健常者と同じように愛知県の最低賃金の時給681円(当時)を保障し、障がい者3人を含む7人でパン屋をやっていた。 「パン屋は手間がかかる割に利益が薄い。しかも障がい者雇用は簡単ではありません。たとえば、指定難病のプラダー・ウィリー症候群という病気の美香さんは、仕事がうまくいかないと頭を壁にぼんぼん打ち付け、それを抱えるようにして夏目さんがフォローしている。 その状態が1時間以上続くのですが、真剣に“僕が社会を変える”みたいなことを言う夏目さんの姿が魅力的で気高かった。そこから撮影を始めることにしたのです」しかし経営はうまくいかなかった。最賃を保障するあまり、夏目さん自身が借金まみれになった。社会福祉法人を設立、日本で初めて障がいのある人を派遣する人材紹介会社への経営参画などアイデアは良かったが、半歩先を歩いていたのかもしれずうまくいかなかった。資金繰りは苦しかったが事業を続け、経営の勉強もしながら10年余が流れた。●「チョコレートは障がいのある人にピッタリの食材」 2013年、夏目さんは日本のトップショコラティエの野口和男さんと出会う。 鈴木さんは撮影がなくても休みの日に交流を続けていたのだが、そのときに夏目さんがチョコレート専門店を開店させると目を輝かせながら話すのを聞き「きっと良いものを見つけたんだ」と思った。「チョコレートは障がいのある人にピッタリの食材。作業スピードがゆっくりの人でも大丈夫、高温で扱わないのでやけどする心配もない。短い時間で高単価なものを作れる。正しく食材を扱えばより誰でもおいしいチョコレートが作れる」。そんな魔法の食材だった。 「2人は凄いめぐりあわせをしたと思いましたね。夏目さんの熱意が伝わり、野口さんが力を貸してくれることになった。2人でタッグを組んで “日本一をとろう”と約束したそうです。夏目さんは弱者とか支援とかそういう言葉を使うのは大嫌いです。みんな同じだから、それぞれが得意なことを生かし合って、うまく組み合わせてやっていこうとしています。彼は実行の男で自分で道を切り開いてきました」 世界30か国のカカオ、余分な油分を加えないピュアなチョコレートにこだわり、『久遠チョコレート』は今では日本全国に40店舗、57拠点(2022年12月時点)を展開し、百貨店で開催されるチョコレートの祭典にも出店するほどの店に成長した。 ●「なぜ、世間は彼らを下に見て、不条理な扱いをするのか」1973年生まれの鈴木さんは、小さいときからテレビっ子だったという。両親が共働きで、帰宅するまで家でテレビを見て過ごした。その時に見ていたのがドキュメンタリーやお笑い番組。「テレビはリアルでおもしろい」と思った。迷いもなく職業はテレビ制作を志した。 「学生時代はラグビーと音楽ばかりでほぼ勉強してなかったのに、入社していきなり報道記者です。知識もないし、だから日々新聞を隅から隅まで読んでニュースって何だろうと考えていました。でも報道記者のいいところって、興味のあることを取材して放送まで持っていけるところなんですね。特にローカル局は。一気に何十万という視聴者が見てくれるわけで、そういう仕事に携われるのはうれしかったです」 関心があったのは福祉だった。 「小さい頃、障がいのある友達と楽しく遊んで過ごしたのに、社会に出るとなぜ、世間は彼らを下に見て、不条理な扱いをするのか」と憤った。その思いが夏目さんのドキュメンタリーを作ることにつながったのかもしれなかった。東海テレビには、ドキュメンタリーを大切にする風土がある。本映画のプロデューサーでもある阿武野勝彦さんが率いるドキュメンタリーのチームは、より多くの人に観てもらいたいと番組を昇華させて映画にして全国公開している。その数は13作品を数える。『ヤクザと憲法』『ふたりの死刑囚』『人生フルーツ』など、社会的な視点に立った重厚な作品を世に送り出してきた。 本作も2021年の日本民間放送連盟賞テレビ部門グランプリを受賞しており、作品の評価も高い。それを映画用にリメイクした。「阿武野もドキュメンタリーにのめりこんできましたが、その前の先輩方が東海地方で起きた四日市公害や徳山ダムの問題など体を張って取材していたのです。そういう歴史があってドキュメンタリーに力を入れてきたのですが、暗に批判するだけでなく、紹介し続けていくことでそれを世に問い続ける。そんなドキュメンタリーの良さや伝統を大切にしてきて、今があるのだと思います」(鈴木さん) ●関わった人みんながいい形になれるように撮影している 夏目さんは「東海テレビのドキュメンタリーは観るたびに答えが違い、いつも答えがないから考えさせられる」という。この映画をどう観るのだろうか。フィクションではないドキュメンタリーの場合、取材する側とされる側の生身の信頼関係が、成否を決めると言っても過言ではない。鈴木さんはどのようにして、夏目さんやスタッフたちとの関係を築いてきたのだろうか。 「何度も取材してきたのはもちろんですが、夏目さんは、何かあるごとに僕がニュースで伝えてきた内容を見て、信頼できると感じてくれたのだと思います。1回限りの取材であるとか、興味本位で撮影に来ているのでは信頼関係はできません。夏目さんのことをきちんと伝えていると感じてもらえてるからこそ、プライベートも撮らせてくれるようになりました。いつも取材といってもお店のスタッフたちと8、9割世間話をしているようなものなんですが(笑い)」それでも鈴木さんにはこだわる点がある。「取材して放送することによって、その人の人生が大きく変わることがある」ので、相手の信頼を裏切らないようにすること。映画に出てくる小次郎さんのお母さんとは、喫茶店で半日話し合ったという。「どうしても取材を受けなければいけないんですか」と悩むお母さん。自分たちの番組の意図を伝えて「何とか取材させてください」と粘る鈴木さん。「横に一緒にいた中根カメラマンが“わけわからないことばかり言ってたぞ。まあ熱意は伝わったと思うけれど”と呆れていました。お母さんは僕のことを、ちょっと変わった人だけで悪い人ではないと判断して取材に応じてくれることになりました」(鈴木さん)そして心に銘じているのは、出演してくれた人の気持ちを傷つけないこと。かかわってくれた人の人生がいちばんいい形で進むように心がけている。 「撮りづらかったこと、苦労したことはないですか、とよく聞かれるのですが、まったくないです。取材対象の人との時間が楽しくて僕のほうが充実してしまうくらい。やれることをやるだけ。一生懸命やってきたことで勝負するしかないと思ってます」 ●チョコレートな面々 豊橋工場で2年半勤務する匹田さんは自閉症。手先が器用なことをいかして、飾り付けなどを担当する。月給は15万円。均一にチョコレートを形作っているが、「大きすぎてもまた作り直せば大丈夫です」 洋菓子の専門学校を出てケーキ職人として働いていたまっちゃんは以前、洋菓子店で心ない言葉を投げかけられて傷ついた経験がある。久遠チョコレートの面接を受けた時、履歴書の性別欄には男性に丸をつけたが、夏目さんは分かっていた。「自分が女性であることを伝えられて気が楽になりました」。今ではまっちゃんは焼き菓子の新店舗で、菓子を製造しエプロンをつけて接客に当たっている。 神戸店の加藤さんは大学1年生の時にくも膜下出血で緊急搬送され、一命を取り留めたが、左半身にマヒが残り何もできないと自暴自棄になった。オープン初日はレジを任された。ぎこちないが、それを見ていた夏目さんからは「かっこよかったよ」と言ってもらえた。 前述の美香さんは、看板娘だったパン屋を17年前に去っていた。パン屋の商売が上手くいってないことを悟った母親が辞めさせた。その後、美香さんは授産所で働くが、1カ月の給料は6000円で、大好きなB’zのコンサートにも行けない。店にチョコレートを買いに来て、夏目さんに再会。ほろ苦い思い出だっただけになんとも言えない表情の夏目さん。 チョコレートな人々が、笑ったり泣いたりさせてくれる。私は試写会で観たところ、ラストは拍手が起こった。プロの評論家が観る試写会ではあまり見ない光景だった。 「夏目さんを見ていて思うのは、従業員をちゃんと見ているということ。一般的な会社では高学歴でエリートの人はうまく会社を回すと思いますが、それは事務処理能力だったり、問題解決能力が優れているということ。 それとはまた違って、チョコレートな人々のスタッフが生み出すアイデアは新しい。障がいのある人もない人も、ありのままでいい。そういう社会になればいいと思っています」(鈴木さん) 鈴木さんが持ってきてくれた久遠チョコレートの抹茶味には、みんなの温かさが詰まっていた。 【プロフィール】 樋田敦子。ルポライター。明治大学法学部卒業後、新聞記者を経てフリーランスに。雑誌でルポを執筆のほか、著書に「女性と子どもの貧困」「東大を出たあの子は幸せになったのか」「コロナと女性の貧困」等がある。弁護士ドットコムニュース編集部[YAHOOニュース]チャンスがあれば、是非観てみたい作品ですね。☄ にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.03
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力いっぱい首を絞めて殺害「両親に思いをはせて」引きこもり60歳に裁判長が諭したこと福岡市西区の自宅で両親を殺害したうえ、父親の遺体を冷蔵庫に遺棄した男の裁判員裁判です。福岡地裁は「強固な殺意に基づく冷酷な犯行」などとして、男に懲役30年の判決を言い渡しました。両親の殺害を認定判決を受けたのは福岡市西区横浜の無職・松本淳二被告(60)です。判決によりますと松本被告は2021年6月、自宅で父・博和さん(当時88)と母・満喜枝さん(当時87)を殺害したうえ、博和さんの遺体を業務用冷蔵庫に遺棄しました。「趣味の時間削られ、ためらうことなく首を絞めた」判決で福岡地裁の鈴嶋晋一裁判長は「父の博和さんにトイレの介助を頼まれ、趣味の時間が削られることが嫌になり殺害した」などと認定したうえで「酌量の余地はなく理不尽と言うほかない」と述べました。また、「高齢の両親に対しためらうことなく力いっぱい首を絞め続けていて、強固な殺意に基づく冷酷な犯行態様で相当悪質」、「精神鑑定した医師はパーソナリティー障害や自閉症の可能性を指摘したが、本件犯行とは直接関係せず、刑事責任を左右するものではない」と量刑の理由を説明しました。裁判長が“説諭”「どういう思いで両親が育てたか考えて」最後に、鈴嶋裁判長は「相当長く服役することになるが、考える時間はいっぱいある。お父さんお母さんがどういう思いで育ててきたのか、暮らしてきたのか、嫌なことから目を背けず逃げ回るばかりではなく考えてほしい」と諭しました。rkb[YAHOOニュース]60歳を過ぎて両親を介護ができないのなら、同居させるべきではなかったのでしょうね。命の有難味が分からないようでは、親御さんも浮かばれないですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.02
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障害者の工賃は「労働対価」か「給付」か…消費税納付を巡り福祉事業所が国を提訴廃棄ペットボトルの分別作業などを担当した知的障害者らに対し、福祉事業所が支払う工賃は「役務の提供(労働)の対価」か「単なる給付」か。その判断を問う裁判が名古屋地裁で行われている。作業が「労働」と認められれば、事業所が国に納める消費税が減り、その分、工賃の増額につながる可能性がある。障害者の就労に関し、税法上の扱いを争う訴訟は全国初とみられ、識者も注目している。訴えを起こしたのは、名古屋市で就労継続支援B型事業所などを運営する社会福祉法人「ゆたか福祉会」。消費税法では、事業者が業務を委託したり、人材派遣を受けたりした場合、その相手に支払った対価(労働の対価)は税控除の対象になると定めている。同会は、障害者の作業内容に応じて支払っている工賃がこれに該当すると主張し、2013~17年に納めた計約4960万円の消費税のうち約2500万円の返還を国側に求めている。同会のB型事業所では、通いで働く利用者(障害者)が、ペットボトルのリサイクルや衣服のクリーニングなどの仕事を担当。障害の程度が軽い人が利用するA型事業所とは違い、B型は雇用契約を結べないため、同会は給与形式ではなく、作業量や内容に応じて工賃を渡してきた。 同会は19年、「利用者の働きぶりは十分に労働と言え、税控除の対象になるはずだ」と訴え、地元の税務署に納めた消費税の一部返還を請求した。しかし、工賃は就労訓練を行う福祉サービスに伴ってお金を渡す給付にすぎず、労働の対価とは言えないと退けられ、国税不服審判所でも審査請求が棄却されたため、司法の判断をあおぎたいと提訴した。 訴訟は昨年10月に第1回口頭弁論、12月に第2回弁論が開かれたが、国側は「前例のない訴訟のため時間がほしい」として態度を明らかにしなかった。 取材に対し、同会の担当税理士は「工賃は能力などに応じて個々に算定されており、一律に金品を支給するような給付ではない」と主張。名古屋国税局は「コメントを控える」と答えた。三木義一・青山学院大名誉教授(税法)は「B型事業所の工賃は深い議論もないまま給付扱いとされてきたが、労働の対価と認められれば、障害者の地位向上にもつながる。司法判断に注目したい」と話している。【読売新聞オンライン】疑問に感じたことはそのままにするのではなく、どんどんと訴えてゆくことで世の流れも変化してゆくのでしょうね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.01.01
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