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2009年8月20日に発行された新書であるが、 その36の記事の初出はいずれも「月刊文藝春秋」であり、 20編が2003年10月号、残り16編が2004年1月号に掲載されたものである。 それ故、若干古さを感じてしまう記事もある。 その執筆者は、俳優・池辺良さんや漫画家・水木しげるさんをはじめ、 藤原正彦さん、柳田邦男さん、渡辺恒雄さん、保阪正康さんなど、 私レベルの者でも、よく名前を耳にする有名な方々がズラッと並んでいる。 そして、それぞれのエピソードについて、個々人に思い思いの言葉を連ねている。それ故、全体としてのまとまり感はやや薄くなってしまっている。ただ「月刊文藝春秋」に掲載された文章だけに、その方向性は一貫している。これらの記事を肯定的に受け止めることが出来る人もいれば、それとは全く逆に、否定的にしかとれない人たちもいることだろう。266ページの中に36のエピソードが並んでいるので、一つのエピソード当たりに費やされる紙幅は約7ページ。比較的読みやすい分量にまとまっているので、気楽に読み進めることが出来る。高校日本史の教科書の記述を補完するのに、ちょうどよい分量かもしれない。
2010.05.05
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小中学生のための自己啓発書。 勉強のためのテクニックではなく、 勉強に向かうための心構えを説いた一冊。 今や、そんな時代になってしまったのだなぁ。 7つの心とは「目標」「できる!」「忍耐」「継続」「言葉」「感謝」「信念」。 世に出回っている、大人のための自己啓発書のパターンを見事に押さえている。 大きめの活字、ゆったりとした行間、 そして、スラスラ読み進めることが出来る平易な文章。しかし、そこは小中学生向け。タイトルにあるように「成績をぐんぐん伸ばす」ことが眼目だ。だから「成績をぐんぐん伸ばす」ことを必要とする小中学生たちが読む。これは、塾の先生が教え子たちに普段語っているだろう言葉をまとめた一冊。そして、この本に書かれている内容は、全くもって真っ当なものである。ただ、それらの言葉を塾の先生が語らねばならないところに寂しさがある。かつては、その言葉を語るのは親であり、学校の先生であったはずだ。そんなところまで、塾にアウトソーシングしてしまうところが大きな問題なのである。
2010.05.05
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溢れかえる情報と言葉の渦。 それらを次々に取捨選択することを迫られる現代人。 即時にをれらを判断して、切り捨てていく。 そこで、自分をアピールできる時間は思っている以上に短い。 それでも、1分なら人は待ってくれる。 だからこそ、その1分の中に大切なことを限定する技量が必要。 言葉の量と効果とは、必ずしも比例しない。 1分で大切なことを伝える技術を、あれこれとご紹介。
2010.05.05
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タイトルを見て私が持ったイメージとは、ちょっと違った趣。 しかしそれは良い意味で、期待を裏切ってくれたということ。 本著冒頭、『ホテル・アイリス』のお話しからしてとても面白い。 個別原価管理による内製・外注比較という、やや難解な話題にも関わらずだ。 そして本題に入ると、節約・コスト削減のための三つのしかけについて説明。 その一つめは「節約することが社員の利益につながる」こと。 二つめは「ルールやシステム化で社員に節約・コスト削減を推し進めさせる」こと。 三つめは「強制的に必要経費を制限される」こと。 水道料金を減らしたいのであれば、「無駄遣い禁止」という貼り紙をするのではなく、 どんなに蛇口をまわしても一定量以上は出てこないストッパーをつける。 電気の節約をしたいのであれば、「人がいないときは会議室の電気を消せ」というのではなく、 5分以上人がいないときには自然に消灯するセンサーをつける。 努力を求める節約は、必ず失敗するからだ。(p.85)これは、二つめのしかけについて述べた部分だが、「努力を求める節約は、必ず失敗する」というフレーズは、私の心に強く響いた。もちろん、水道の蛇口にストッパーをつけたり、電気のセンサーをつけるためには、それなりの経費が必要になってくるわけだが。 これまで紹介した三つの節約の「しかけ」が利用している人間特性は、次の三つだ。 ・人間は、愉しいこと、自分の利益になることしか進んでやろうとしない ・人間は、ルールやシステムがないと、高い倫理観を持ち続けられない ・人間は、強制的にやらされることしか達成できない(p.87)この部分も、思わず納得の鋭い指摘だ。さらに、次の部分にも思わず頷いた。 成功本やダイエット本を読んでも、多くの読者がその試みに失敗するのは、 1.具体論が書かれず、抽象的な議論に終始していること 2.「何が成功か」という定義がなされていないこと 3.「努力すること」を前提にしていることまぁ、成功本やダイエット本という類のものについては、著者が意図的に、そのような記述に徹しているというのが現実であろう。なぜなら、1や2を明らかにしたり、3を当然のこととしないと、読者が本を読んで頑張ったのに上手く行かなかった場合(実はその方が圧倒的に多い)、著者たちは言い逃れをすることが出来なくなってしまうから。 ここにこれまで誰も語ってこなかった「見える化」の本当の意味がある。 なぜ各部署・各社員に「これまで使った経費一覧です」と定期的に送付しているだけで、 経費削減に成功するのか。 なぜ出費一覧を紙に書き出しておくだけでお金が貯まり出すのか。 なぜ在庫の数を毎日オフィスに表示するだけで、在庫が減り始めるのか。 そして同時に、なぜ儲かっている会社は、必ず利益目標を数値化し、 それを紙に印字し貼り出したり配ったりして社員と共有するのか。 それは「見える化」によって、実現すべき「利益目標」と 「現状(経費実績・預貯金額・在庫数)」のギャップを埋めようと、 現実を目標に合わせようとするからである。(中略) そして、この「見える化」の効果に魅了されたとき、 浪費によって得られる快楽よりも、節約によって得られる快楽が大きくなっていく。(p.187)本著では「節約術100連発」と銘打って、具体的に何をどうすればいいのかという節約のアイディアを数多く紹介してくれている。しかし、それ以上に本著を読む価値があるのは、「努力を求める節約は、必ず失敗する」と「見える化」について知ることができることだ。
2010.05.05
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右肩上がりの時代なら、例え若いときに辛抱することばかりでも 同じ企業で、一定期間仕事をこなし続けていきさえすれば、 然るべき時期に、然るべきポストが与えられ、 それ相応の報酬を得ることを期待出来た。 ところが、そのような時代は最早過ぎ去ってしまい、 いつまで経っても、ポストが与えられることはなく、 7割はヒラ社員のまま、定年を迎えることになってしまう。 おまけに、賃金カーブのピークは40歳前後に引き下げられようとしている。年功序列の終身雇用制度にしがみついても、多くの人にメリットはない。メリットがあるのは、大手企業を中心とする二階建て部分の人たちだけ。そこでも、既得権益を持つ中高年正社員は恩恵にあずかれそうではあるが、若手正社員は、終身雇用は保障されても、出世も昇給も極めて限定されていくだろう。そして、年功序列の終身雇用制度を調整弁として下支えしているのが一階部分の人たち。それは、女性であり、下請けの中小企業であり、派遣やパートの人たち。この階層には、元々終身雇用や年功序列といったものは保証されていない。また、非正規雇用は調整弁として、切り捨て前提の単純作業しか与えられない。そこで、著者は「正社員の取り分を減らして下に回そう」と主張する。 いまでも正社員は雇用労働者の6割を占める多数派である。 彼らが反対しつづけるかぎり、流動化に舵を切ることは難しいのも事実だ。 だが、本著で述べてきたように、正社員みなが一律で損をするわけではない。 あえてそんな言い方をする人もなかにはいるが、 日本型雇用という身分制度で守られているのは全体のごく一部、せいぜい四割程度にすぎず、 そのなかでも若手は流動化したほうがメリットが大きいはずだ。 もちろん、そういった雇用関係に属さないアウトサイダーも同じ価値観を有している。(p.184)本著は、『若者はなぜ3年で辞めるのか?』と『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか 』に続く、若者をテーマとした新書の三部作の最終章である。もちろん、城氏は『内側から見た富士通「成果主義」の崩壊』の著者でもあり、これらの問題に対するスタンスは一定しており、著作の売れ行きも良いようだ。本著の中では、p.157~p.175の「既得権益者がつくる番組で、既得権益者たちが、既得権について議論する不思議」「流動化されると困る意外な人たち」「決定版!雇用問題早見表」そして「新聞・テレビ・雑誌メディアのスタンス」が、私は最も興味深かった。それに比べると、エピローグ「二〇一X年 明るい未来」は、リアリティがあまりに欠如しているという気がした。
2010.05.05
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クレーム対応に関する書籍は、私もこれまでに結構読んできたが、 本著は、どちらかというと基礎編という位置づけになるだろうか。 帯には「クレームは3段階で解決する!」 「詫びる」→「把握」→「提案」~実例から学ぶクレーム処理術~とある。 そして実際、この帯に書かれている方針に基づき、全編貫かれている。 非常にシンプルな構成で、誰にも分かりやすいだろう。 もちろん、本著に書かれているパターンだけで、全ては対処しきれないだろうが、 基礎的対応を学ぶには、良いマニュアルであると思う。副題は「どんな相手にも通用する とっさのひと言」。相手のこんな言葉には、こんな風に切り返せという実例が多く示されている。そして、それらは単元ごとに「POINT 対策その○○」という形でまとめられている。例えば、こんな感じだ。 POINT 対策その8 ★「誠意を見せろよ」と言われたら「これが私共の誠意の限りです」と堂々と開き直ろう。 ★「誠意とは何のことですか」と逆に問い返してやるとよい。(p.68) POINT 対策その9 ★「表沙汰になったら困るだろう?」「どこかに言いつけるぞ」と言われたら、 「ご自由にどうぞ」と開き直ろう! 「実害が及んだら、しかるべき対応をとらせて頂くだけです」と クギをさしておけばよい。(p.74) POINT 対策その11 ★処分は内規があるので、お客の指示命令には従うことは出来ないこと。 土下座など人権侵害に当たる行為は、出来ない旨はっきり告げて、 心からのお詫びをすることが大切。(p.86)対策は28まで示されているが、これらを一覧表として書き出し、それをマニュアルとして頭の中に叩き込んでおけば、かなり使えるのではないか。もちろん、これらだけでは対応しきれないパターンはまだまだ数多く、また、「提案」部分の姿勢については、著者と意見を異にする人たちも多く存在する。しかし、先にも述べたように、本著で基本的な姿勢や台詞を身につけたうえで他著に当たり、本著に見られなかったパターンへの対処や、異なる姿勢があることを学んでいくことは、決して回り道にならないと思う。もちろん、組織として同一歩調の対応が常になされることが、一番の大前提である。
2010.05.05
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世間でポジティブであることが当然のように求められ、 それを礼賛する書物ばかりが多数出版される中、 本著のタイトルは、ある意味異質で人目を引くもの。 そして、人は時としてポジティブではいられないこともあるのだ。 そんな人にとって、本著のタイトルは一筋の光明のようにすら感じられる。 私が本著を購入した時期も、まさにそういう状況だった。 書籍購入サイトでの読者評価・評判もすこぶる良いので早速入手。 ところが、実際に読み始めると「あれっ?何か違うような……」。それをハッキリと確信するのは、著者が四国八十八箇所を巡ったときの次の記述。 ある日、私はいつものようにお気に入りのスポットを見つけ、浜辺に下りた。(中略) 私は、靴と靴下、そしてズボンを脱ぎ捨て、 下半身パンツ一枚になって海の中に入ってみた。(中略) 最初は、上半身は白装束のお遍路ルックで、 下半身だけパンツ一丁の自分が面白くてしかたがなかったが、 パンツ丸出しにした開放感からか、自分の心がみるみる拡大していくのを感じた。 どこまでもハートが開いていく快楽が、波の音と一体となった瞬間、 私は深いトランス状態に陥った。 一瞬にして、私の中から時間と次元が消えたのだった。 そして同時に、肉体に宿る以前のスピリットとしての記憶と感覚に触れ、 この宇宙に存在する全ての源とつながった。(p.19)ここで、著者のプロフィールを改めてしっかりと見ると、 霊的指導者(スピリチュアルリーダー)として多くの霊的探求者たちを率いる傍ら、 人間のメンタルや感情、思考に加え、 スピリットの領域までをトータルに扱うセラピストとして活躍中。とあった。書籍購入サイト上での、その書物に関する評価・評判だけを鵜呑みにするのでなく、きちんと、その著者についても理解したうえで購入しないといけないと大いに反省。もちろん、このジャンルに興味がある人にとっては、一読に値する書籍なのだと思う。
2010.05.05
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まだまだみんなで戦い続けています。 バッカニア大尉と爺様は、どうやら息絶えたようです。 キング・ブラッドレイは致命傷を負ったはずなのですが、 まだまだ、そんな簡単には倒れてはくれず、スカーと大激戦中。 ホークアイは絶命寸前にまで追い込まれ、 マスタングは、無理矢理扉を開かれ視力を失い、 アルは戦うために、その体を置き去りにし ホーエンハイムは、目玉のお化けに取り込まれたまま。多分、今巻のお話しの概要はこんなところです。相変わらず、スッキリとした明快な展開ではありません。自分の理解力が足らないのか……それとも、多くの人がそう感じているのか……どちらなんでしょう?それでも「ガンガン」存続のため、鋼練は、そんな簡単に終わらせてもらえない状況だそうです。つまり、鋼練を楽しみにガンガンを買っている人って、結構いるわけですよね。その人たちは、このお話をちゃんと理解しながら読み続けているのでしょうか?
2010.05.04
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「アンコール オペラ編」の始まり。 けれど、呆気なく終わった#23の流れの中で、 今巻が時間的にどのような位置づけになるのか、最初よく分からなかった。 しかし読み進めると、のだめがパリ高等音楽学院を卒業した後のお話と判明。 しかも、シュトレーゼマンとの共演で一躍有名になったため、 パリ管やニューヨークフィル、フィラデルフィア管からオファーが来てる!! いよいよ、世界的アーチストとしての活躍が始まる…… ところが、そんなのだめの出番は本巻において、実はそう多くない。つまり、お話しの軸となる存在は、やはり千秋真一。そしてそのストーリーの色合いは、あの桃ヶ丘音大を舞台とした頃と同じもの。まぁ、登場キャラも、その頃の面々が大多数になるわけだから当然か。でも、なんかイイ感じだ。そんな中、最も存在感を見せつけてくれたのが峰君。「見せる」ことへのこだわりが大きい彼には、オペラは打って付けの素材。今後の展開は、間違いなく彼の成長の足跡を追いながら、最後はサクセスストーリーとして締めくくられることだろう。
2010.05.02
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「解説」冒頭で、映画『チーム・バチスタの栄光』で桐生を演じた吉川晃司さんが、 「『バチスタ』より『ブラックペアン』の方が面白いんじゃないかな」と 著者の海堂さんから、本作の単行本をもらった経緯を語っているが、 私にとっても、『バチスタ』より本作の方が数段面白かった。 お話しとしては、本作の方が『バチスタ』よりコンパクトな仕上がりだが、 世良や高階、佐伯、渡海といった中心キャラたちの描き分けが見事で、 外科手術場面の臨場感や、ミステリー作品としての完成度も高く、 読後の充実感は『バチスタ』を遙かに凌ぐものであった。タイトルとなっている「ブラックペアン」の謎は、最後の最後になって明らかとなり、佐伯と渡海との関係や、そこに潜んでいた確執の原因と真実も解明されるわけだが、強いていえば、そこで語られる佐伯の言葉だけが、少々疑問として残る。なぜ、そのことを、これまで誰にも語らずにいたのかと。しかし、その部分を差し引いても、この作品はイイ感じだしかも、『ブレイズメス』という本作の続編が、『小説現代』で現在連載中であることも、「解説」中の記述から判明。バチスタシリーズと共に、こちらの方からも目が離せなくなってしまった。
2010.05.02
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文庫化されたとき、上巻と下巻に二分冊された。 この上巻は204ページ、下巻は「解説」込みで206ページ。 しかも、1ページ当たり15行で、とても目に優しい。 しかし、分冊する必要が本当にあるかというと……どうでしょう? 読み始めると、バチスタシリーズの読者なら グイグイと引きこまれていくこと間違い無し。 お馴染みのキャラクターたちが時を遡り、若き姿で次々に登場。 時代設定は、バブル全盛の1988年。中でも興味深いのは、まだ講師として活躍する高階さん。これまで読んだ作品のイメージとは結構違っていて、当時、東城大総合病院で大きな力を持っていた佐伯教授からは「ビッグマウス」「小天狗」と呼ばれるほどの暴れっぷり。ただし、このお話はシリーズ初登場の研修医・世良を中心に描かれており、その日々の成長を読者は見守り続けることになる。また、今後キーパーソンとなっていきそうなのは、かなり異質な存在として描かれている外科医の渡海。何にしろ、これまでのシリーズに比べても、現場の臨場感が素晴らしい。外科手術という緊迫した場面の緊張感がひしひしと伝わってくる。前にも述べたように、目にとっても易しい一冊なので、あっと言う間に読了。さっそく、下巻へと突入します。
2010.05.02
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