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早逝した画家・深澤真一を父とする深澤深紅は、 釧路に母を一人残し、東京でインテリア・アートの販売員をしていた。 ジュエリーショップで偶然出会った王剣との出会いから上海へと旅立つと、 彼の館にあったコレクションや膨大な蔵書で、中国美術について大いに学ぶ。 そして、王剣が進める作品蒐集をアシストする貴重な存在に成長した深紅は、 自身のビザ有効期限である2か月間、コレクション形成に懸命に励んだ。 しかし、ある日、深紅が買い付けた作品について、王剣と意見が対立すると、 以後、二人の関係は大きく変化していく。そんな時、深紅はマッサージサロンで#9という男性施術者(マスーア)に出会う。王剣が自分を上海に呼び寄せた本当の理由に気付いた深紅は、マッサージサロンに頻繁に通い、やがて#9を館に呼び寄せるようになる。そして、#9は故源という画家の弟子であることを知る。やがて、#9来館の事実が王剣に露呈する。すると、#9は1枚の風景画を深紅に手渡し、故郷へ帰ってしまう。その夜、王剣の館は炎上し、世界屈指のコレクションは全て灰になった。何者かによって救出され一命をとりとめた深紅は、母が待つ釧路へと帰っていく。 ***5年後、東京の画廊に就職し、ディレクターとなっていた深紅は、中国の貴陽を訪れ、そこで#9と再会します。そして、炎の中から自分を救い出してくれたのが彼だったことを知ります。そして、さらに6年後、深紅は銀座でギャラリーのオーナーになっていました。そこには、田園風景が描かれた50cm四方の絵が飾られています。さらに2年後、上海の美術館のメインロビーに、その絵が飾られることになりそうです。
2021.01.31
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市民の人権擁護の会は、 サイエントロジー教会により1969年に設立された団体で、 現在では世界31ヶ国に130以上の支部があり、活動を続けています。 本著の著者・米田倫康さんは、その日本支部代表世話役を務められている方です。 市民の人権擁護の会は「精神疾患は医学によって治療できるものではない」とし、 「精神疾患に対する処方薬の使用は有害で詐欺的な診療である」と主張しています。 この姿勢は、本著の「第6章 簡単に信用してはいけない精神医療業界」や 「第7章 発達障害ブームにどう立ち向かうか」を中心に、随所で垣間見られます。アレン・フランセスの『<正常>を救え』も参考文献に挙げられています。また、この著作の監修を務めた大野裕先生や星野仁彦さんも本著の中で取り上げられています。著者の立ち位置を理解したうえで、読み進められたほうが良いかもしれませんね。
2021.01.31
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本著を読もうとする方は、 まず、本著の著者がどんな方かを、 ちゃんと知っておいてからにすることをお勧めします。 (著者は、東京大学大学院総合文化研究科の瀬地山角教授という方です) それを知らぬまま、私のようにタイトルだけで本著を手にし、読み始めると、 次のような一文を目にして、少々戸惑うことになってしまうかもしれません。 味の素の商品を食べると、 あんな世界に住むことになるのかと思うとおそろしくなり、 それ以来私は味の素の商品を一切買わないようにしています。 ついでにスーパーのひと言カードに 「Cook Doは味が子ども向けで、家族に不評です。他社のもお願いします」 と書いたりして、「ひとりボイコット」を楽しんでいます。 夏の講演でアイスコーヒーにブレンディ(これも味の素)を出されてしまったときには、 「すいません。ちょっとブレンディは思想信条の関係上、口にできないものでして……」。 関西の友人なら、即座に、「おまえどこの新興宗教やねん?」と ツッコミを入れてくれそうです。(p.22)巻末付録「広告の”炎上“史」には、本著で取り上げられている1970年代以降、ジェンダー的観点から問題、話題となったCMのリストが掲げられており、これらの問題に対する著者の捉え方、考え方がよく分かるようになっています。今の時代、これからの時代を生きていく上で、知っておくべき視点・考え方だと思いました。
2021.01.17
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これまで読んできた『定年本』とは、ちょっと切り口が異なる。 まず、定年前の「50代問題」について、かなりの紙幅を割いて述べられている。 それにしても、世の50代が、これほどまでに冷ややかな視線を注がれていたとは。 定年を迎える前から、もう厳しい現実との闘いが待ち構えているのだった。 そして、定年後。 かつて日常を過ごした場所を懐かしんで、あちこち巡ってみても、 そこは、もう別の人たちが過ごす場所と化してしまっている。 肩書は過去のものであり、自分も過去の人だと思い知らされるだけ。さらに、自分にとっての新天地を生き抜くことも、決して生易しいものではない。年下の社員との間はもちろん、同年代の先輩社員との間ですら、それぞれのプライドとプライドが火花を散らす場面が起こりうる。定年前と定年後では、自分に対する周囲の態度は大違い。 大切なことなので、繰り返すが、 「再就職(再雇用)とは転職」である。 定年後雇用延長も厳密には「社内転職」だ。(p.71)そして、結論。 シンプルかつ顔の見えるコミュニケーションを大切にすれば、 周りが適応の手助けをしてくれるので、だまされたと思って 半径3メートルの人たちとの関係作りに専念してほしい。(p.80)
2021.01.17
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人類を襲った「地鳴らし」は、マーレ大陸の大半を呑み込んでしまいました。 そして、カリファ軍港に続き、エレンが攻撃するであろう次の目標地が、 マーレ大陸南の飛行船研究基地・スラトア要塞であろうことを、 アルミンたちはイェレナから聞き出し、その地に向かう準備を進めます。 しかし、そこへフロックが乱入、飛行艇の出発を妨害します。 さらに、「地鳴らし」が、とうとう山を越え、そこまで迫ってきました。 この危機に、ハンジは第15代調査兵団団長の任をアルミンに託すと、 自らが「地鳴らし」の楯となり、飛行艇離陸を成功させたのでした。そして、飛行艇の中、「地鳴らし」を止める計画を練るアルミンたちに、エレンが語り掛けてきます。 地鳴らしは止まらない パラディ島の未来を運に任せて放棄することもない オレは進み続ける オレを止めたいのなら オレの息の根を止めてみろ お前らは自由だ一方、ヒィズル国に向かう船上。ファルコはガビと共に、アニらに語ります。 僕はジークさんの脊髄液で巨人になりました だから「獣の巨人」の特徴が発現してるみたいなんです 一番よくみる記憶は…雲の上を飛んでいた記憶です… そして…それが僕にもできる…そんな感じがするんです だから…オレ達 行ってきますそして、スラトア要塞。飛行船部隊が総出撃し「地鳴らし」に爆撃を加えますが、あえなく全滅。そこにアルミンたちが乗る飛行艇が到着すると、獣の巨人に向け突撃。ライナーが鎧の巨人と化し、襲い掛かったのでした。 ***冒頭部では、エレンの心の中の葛藤が描かれ、それに続く、アルミンとアニとの会話も、今巻の見どころとなっています。この長きに渡り人気を誇った大作も、いよいよ次巻が最終巻。発売は、2021年5月か6月です。
2021.01.10
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