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5年前、37歳の山之内明は東京大学理学部助教授として バイオテクノロジーの分野で世界の注目を集める斬新な研究を続けていた。 しかしある夜、実験室で作動中の反応タンクが爆発して学生3人が死亡、 自身も全身を負傷するという事故を起こし、3か月後に大学を去ったのだった。 その後、林野史郎に請われ林野微生物研究所で研究を継続し、 石油精製能力を持つバクテリアの開発に成功する。 この情報を得た石油メジャーとOPECは、石油精製菌・ペトロバグの争奪戦を開始。 そして、山之内は殺し屋に命を狙われる身となってしまう。ところが、このペトロバグは空気感染はしないものの、血液を主に体液に混じって広がり、その伝染力はエイズよりはるかに高いことが判明。何かの拍子に体内に入ると宿主は死に至り、死体は分解されて石油になってしまう。そして、殺し屋の一人がこのペドロバグに感染してしまい…… ***巻末「解説」には、近年、ある油田の中から見つかった細菌に石油を合成する能力があることが分かった、もしくは土壌中の古細菌や藻類の中にも同様の働きを持つ種のあることが発見され、研究が続けられているとの記述がありました。もし、実際にそれらのものが石油合成に結び付いていくようなことになれば、地球のエネルギー事情は大きく変化し、このお話のような攻防が、各種関係機関で形を変えて繰り広げられることになるのでしょう。その時、世界はどう対応していくのでしょうか。
2021.06.26
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『病院というヘンテコな場所が教えてくれたコト』の第2弾。 前作では新米だった仲本さんも、看護師4年目で後輩を指導する立場に。 そんな立場の変化と共に、日々業務を続ける中で意識にも変化が生じ、 このまま看護師を続けていてもよいのだろうかと疑問を感じてしまうことも。 人工肛門増設手術を行った患者さんとの関りに悩んだり、 インフォームドコンセントのフォローに戸惑ったり。 そんな中で、医師との会話や同期の助産師さんとの交流で心を解きほぐし、 前に進んでいこうとする仲本さんの姿勢に強く心を打たれます。ストーマパウチや人工妊娠中絶、潰瘍性大腸炎についての記述・描写は詳細で、私は今回初めて知ったことも多く、とても考えさせられました。また、「ヘンテコ コロナ絵日記」はタイムリーな内容で読みごたえがあり、「あとがき」は、深く深く心に沁みこんでくる素晴らしいものでした。多くの人に読んでもらいたい一冊です。
2021.06.26
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遂に最終巻。 現在、紙書籍(コミック)は入手困難な状況のようです。 *** アルミンたちが突撃した獣の巨人は「もぬけの殻」。 アルミンは巨人に喰われ、残った仲間達も無数の巨人たちから執拗に攻撃され続ける。 敵の正体は歴代の「九つの巨人」で、戦うためだけに生み出された歴戦の巨人兵だった。 意を決したピークは、進撃の巨人のうなじを爆破すべく突撃するが、敵に阻まれる。リヴァイ、鎧の巨人、コニーらは、アルミンを救出すべく進撃の巨人の尾骨を目指すが、超大型巨人と化したベルトルトが現れ、鎧の巨人は首を噛み切られてしまう。ライナーは元の姿へと戻り、他の仲間たちも絶体絶命の窮地に追い込まれるが、飛ぶ巨人と化したファルコに乗ってアニらが飛来し、危機を脱することに成功。ジャン、ライナー、ピークは、進撃の巨人の頭部で、再度うなじの爆破を試み、ミカサ、アニ、コニーは、アルミンを喰った巨人の後を追った。その頃、アルミンは「生も死もない道の世界」でジークと出会っていた。始祖ユミルが2000年もの間、そこに留まり続けてきた理由を自分は理解できなかったが、エレンは理解できたたため、ユミルはエレンについたのだとジークは語る。そして、ジークは続ける 生きているということは… いずれ死ぬということだろ? 案外… 事切れる前は ほっとするのかもな 何の意味があるのかもわからず… ただ増えるためだけに 踊らされる日々を終えて… これで自由になったって… それに対し、アルミンは言う でも…僕にとってこれは… 増えるために必要でも何でもないけど… すごく大切なものなんですよ激闘が続く中、アルミンが巨人の口の中から吐き出されると、ジークが呼び覚ました巨人たちが、アルミンたちに加勢する。そのジークの首をリヴァイが一刀両断すると、地鳴らしが止まった。続いてジャンが進撃の巨人のうなじを爆破、さらにアルミンが超大型になって大爆発。そして、アルミンとエレンの激突。ミカサはマフラーを巻いてエレンの首に突き進む。場面は一転、アルミンが忘れていたエレンとの記憶の中。エレンがこれまでの自身の行動の理由や、始祖ユミルの苦悩の愛、そしてそこからの解放について語っていた。同じく記憶を取り戻したミカサの腕の中には、エレンの首があった。ミカサがもたらした選択の結果が、巨人の力をこの世から消し去った。それから3年、エルディアと世界との戦いは未だに続いている。和平交渉の連合国大使を務めるアルミンたちは、パラディ島に向かっていた。そんな一行を、ミカサはパラディ島で眠るアレンと共に待っていた。 ***巻末の「エンドロール 進撃のスクールカースト」で述べられている事柄が、このお話に対する、作者視点からの一般的感想ということになるのでしょうか?最後のシーンも含め、私には十分に理解出来ないもどかしさが残ってしまいました。全体を通じて、難解で読み進めるのに労力を要する作品でした。
2021.06.26
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興味深いタイトルで、思わず手に取ってみると、著者はあの池田清彦さん。 本著も、「ホンマでっか!?」くらいの気持ちで読まないとダメ? *** 「第1章 蘇る優生学」では、まず、相模原市知的障害者施設殺傷事件を取り上げ、 その後、積極的優生学と消極的優生学に言及すると、 「第2章 優生学はどこから来たのか」では、古代ギリシア・プラトンの時代から、 近代優生学の祖・ゴルトンを経て現代に至る優生学の推移を示していきます。そして、「第3章 ナチス・ドイツの優生政策」では、優生政策と安楽死計画、ホロコーストとの関係性を明らかにし、「第4章 日本人と優生学」では、日本の優生学の源流から始まって、優生保護法成立やハンセン病患者の隔離・断種政策について述べていきます。さらに、「第5章 無邪気な「安楽死政策」待望論」では、医師二人による嘱託殺人事件を取り上げ、安楽死について考察すると、「第6章 能力や性格は遺伝で決まるのか」では、ヒトゲノム計画や新型出生前診断について考察し、「第7章 ”アフターコロナ”時代の優生学」では、「チフスのメアリー」の教訓を生かすよう訴えています。 ***本著の中で、私の心に深く残ったのは、第5章の「「死」は自分で決められる?」で記されていた次の部分。 しかし、私は以下の理由から、「死の自己決定権」という考え方には同意できません。 この点については『脳死臓器移植は正しいか』(角川ソフィア文庫)で 詳細に論じていますので、ここでは要点だけ説明します。 理由1 自分の身体や自分の命は、自分の所有物ではない(中略) 理由2 生と死を特定の時点で分けることはできない(中略) 理由3 市は生物学的なものであるだけではなく、社会的なものである(p.134)特に、「理由1」は衝撃的でした。
2021.06.13
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アニメ映画が公開され、話題になっているので読んでみました。 西加奈子さんの作品については、読んだ記憶があまり残っていなかったのですが、 6年ほど前に、『さくら』『きいろいゾウ』『通天閣』の3冊を読んでいました。 それ以来の読書ということになります。 お話は、肉子ちゃんの娘・喜久子の視点で進んでいきます。 肉子ちゃんのこれまでの波乱万丈の人生や、現在の様子を語る喜久子の口調は、 たいへん冷静かつ客観的なものであり、二人の関係性がどのようなものであるかを、 読者は、序盤の段階ですでに気付くことになるでしょう。また、喜久子のクラスで発生した女子同士の諍いは、このお話の中でも肝になる部分だと私は思いましたが、その終着点に至る経緯は、ちょっと拍子抜けでした。ここがもう少しうまく描けていれば、きっと印象に残る良い作品になったと思います。やっぱり、『サラバ!』ぐらいは読んでからでないと、西さんの作品と今後どう付き合っていくかは決められないな、と改めて思いました。
2021.06.13
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