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あの坂道を登って-------------!!
受験の迫った時期。
一時成績を落としてしまった薫だったが、それはなんとか克服。
恐らく勉強に没頭することで、千太郎の不在を忘れようとしたのではないのか。
それに・・・屋上が開放され、千太郎の居場所がなくなってしまったように感じてしまう薫。
そこにいた星児は 「忘れることも大事」
だというけれど・・・。
それに賛同しながら、それでも忘れられない大きな存在。
千太郎がいなくなって、律子とも距離を置いてしまい、地下室にも受験を理由に行かなくなってしまった薫。
クラスの女子は、遠巻きにそんな薫を見ていた律子を心配して、背中をおしてくれたのだった。
偶然帰りがけの薫と遭遇した律子は、思い切って家に誘う。
勉強を一緒にしようというのだが・・・律子の部屋で千太郎と薫が写った写真を見て、薫は止まってしまう。
律子はふたりのこの写真がお気に入りでずっと飾っているよう。
肩を抱き合って、笑っているふたりの顔。
確かにいい顔してる。
だが・・・。
「あいつの話はやめてくれ」
そう冷たく言う薫。
「俺は平気だよ、千太郎がいなくなっても、俺には律ちゃんがいる」
見詰め合うふたり。
そして・・・キスを交わす。
だが、 薫はそのまま律子を押し倒してしまったのだ!!
焦って抵抗する律子に、薫は告げる。
「千太郎がいなくなってよかった」
これでいつでも律子の傍にいられると・・・。
そんな言葉聴きたくなかった!!
律子は思わず薫を突き飛ばしてしまう。
気を落ち着かせようと、お茶を沸かそうとした律子。
薫はゴメンと言って、今日はもう帰ると出て行ってしまう。
最後に、ずっと言えなかったけれどと、話してくれた薫の進路。
「俺、東京の大学行くんだ」
律子は思わず崩れ落ち、お湯が沸いた音だけが響きわたる。
薫は何をしているのかと、自己嫌悪に苛まれ、走り続けるのだった・・・。
そして・・・ 二人の距離は開いたまま、迎えた卒業式。
呼ばれなかった千太郎の名前。
もう二度と登ることはない坂道---------。
そして、勉に合格報告がてらムカエレコードを訪ねる薫。
だが・・・やはり律子は姿を見せない。
そこで薫は最後に律子の部屋に向かって外から大声で告白を始めたのだ!!
薫がここへ通ったのは律子の笑顔が見たかったから。
何かあっても励まされたその笑顔。
「ありがとう律ちゃん、君に会えてよかった」
そして、いよいよ東京への旅立ちの日を向かえた薫。
見送りには、いとことその母が。
だがそこへ勉も選別と、律子が作ったお弁当を持ってきてくれたのだ。
律子はいないけれど・・・。
お世話になったと感謝をつげ、動き出した列車。
だがその時、薫の視界に律子の姿が!!
最後の最後で見送りに来てくれた律子。
涙を浮かべ、笑顔で大きく手を振ってくれたことに、思わず薫も涙を流して感謝するのだった--------。
って、 CM明けですでに大学卒業っすか!!
早っ!!
原作ではここでも色々あるわけなのに・・・すっ飛ばしたなぁ。
そして、 8年後の薫は、新米の研修医として立派に成長していた。
少し伸びた髪。
今日もずっと病院に缶詰状態のよう。
だが、その時流れていたTVで、今、人気の俳優で歌手だと言って紹介されていたのは------ 星児!!
そうか、あいつも夢を叶えたわけだ。
すごいなぁ。
では薫の夢は?
だがその時、 薫は病院を訪れていた百合香と再会したのだ!!
なんという偶然。
どうやら彼女は今、6ヶ月目の妊婦のよう。
淳一は女の子が欲しいと言っているようで。
しあわせそうなふたりの様子を聞き、思わず笑みが浮かぶ薫。
だがその時、百合香はずっと持ち歩いていたという写真を見せてくれたのだ。
それは教会で挙げた友人の結婚式の写真。
その左端に写っていた人物は-------。
薫はいてもたってもいられず、その教会へ向かうことに。
忘れようとしたけれど・・・どうやってもとめられなかった姿。
鳴り止まない胸の鼓動。
そして・・・その教会は、小さな島の長い坂の上にあった。
礼拝堂の扉をあけると・・・そこには誰もおらず、シートに包まれて、教会には不釣合いなドラムセットが、置かれてあったのだ!!
それを見て大声で笑ってしまう薫。
そして------- 礼拝堂にあったオルガンで「モーニン」を奏で始めた薫。
その音が・・・子供達と遊んでいた、神父見習いとなった千太郎の耳に届く。
「いつか、こがん日が来るかもしれへん。そう思っとたばってん。
そん時の来たようたい」
そして・・・礼拝堂に駆けつけた千太郎は、そこに薫の姿をみつけると、声もかけずにドラムセットに座り、セッションを開始したのだ!!
息の合ったそのセッションに、子供達がどんどん礼拝堂に集まって、目を輝かせてその音に聞き入ったのだ。
改めて凄い映像だよなぁ。
このセッションは、本当に凄い。
こだわりの演出に感動せずにはいられない。
子供たちも大はしゃぎで演奏を称える!!
大盛り上がりの演奏が終わったとき、神父様がやってきて怒りの一喝。
「逃げるぞ、坊」
「待てよ、千」
そして、学生時代と同じようにふたりで駆け下りた坂道。
ここでOPが流れるのがすごくいい演出だったね。
その頃、律子もまた百合香から手紙をもらい、島の教会で、千太郎に似た神父様を見つけたとの知らせを受け、その真意を確かめに島に来ていたよう。
そして・・・坂の上から駆け下りてきた薫と千太郎の姿を見て-----笑顔を見せるのだった・・・。
キレイに、うまくまとめてきた形で終わりましたね(^^)
ま、今回のメインは再会してのセッションだったので、これはこれでアリかもとは思いました。
ただね、 原作既読者には、やっぱ母親の歌のシーンとか、薫と淳兄との偶然の再会とか、幸子ちゃんの結婚式でのセッションとか見たかったわけですよ。
で、最後にやっぱり千太郎が薫と律子に発破かけて・・・って。
何より私はあのラストシーンで、学生時代、坂道が嫌いだと断言していた薫が、最後に選んだのはまた坂道。
あの汗をかきながら坂道を登っていく姿が好きだったので、 あのなんとも言えない清涼感溢れた余韻も見せてもらいたかったなぁと・・・。
なんで最後変えたのかしら?
飛ばしてるとは言え、ずっと原作に忠実だったのに。
尺は一応1話増えたことで、少しはゆとりがあったと思うけど・・・やっぱもう1話って所だったのかなぁ。
まぁ、原作は原作での楽しみ方や深みがあるので、それを楽しめばいいし、アニメにしたことで、ジャズという音楽を、本当に楽しませてもらえたのは事実だし。
何せ半端ない演出のセッションシーンは毎回鳥肌ものだったもんなぁ。
やっぱり文化祭回は神だったし。
久しぶりに何度も何度も繰り返し見直したシーンになったもん。
また、 方言が味になってたのも事実。
声優さんたちはかなりご苦労されたようですけど、それでもその分逆に愛着や、リアルさは出てたんじゃないかなぁとか。
男性陣はみんな律ちゃん大好きだったようで(^^)
南里さんの声にメロメロだったようですね♪
確かに可愛かったもんなぁ。
作画も最後までキレイなままで、動画も素晴らしい出来だった。
もちろん音楽はいうまでもなく。
相乗効果。
これこそアニメにして正解って作品だったと思う。
素晴らしい名作がまたできたこと、喜びたいです(^^)
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