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博物館の建物の周りにおけるオトシブミの見られる状況をマップにまとめました。 この中で、従来、一番よく見られてきたのは、ポイントA、すなわち博物館の前庭(駐車スペース)の中ほどにある大きなケヤキの木でありました。これに加え、南側の谷筋にあるフサザクラの木、ここをポイントBとしましたが、この2か所でした。 今日、以下に紹介する資料から、さらに広がりはないかと、博物館の建物まわりをグルッと見回した中で、ポイントCとDが追加されたのでした。いずれもケヤキの木によるものとみられました。 今日の発見の注目点ですが、ポイントBのフサザクラの下で、普通の形のオトシブミの揺籃にまじって、こんなのが見つかりました。左上隅のところが、もうしわけていどに丸まっているものでした。 向きを変えてみると、丸まっていたところは、外側に開いていて、のぞき込むと黄色っぽい色の小さな卵が産み付けられているのが認められたのです。 これは、丸め初めて産卵をしたばかりの段階で、何らかの手違いにより、完全な揺り籠になる前に、切り落とされてしまったもののようです。 これを見た後、他の場所のことが気になり、グルッと見回してみた、ということでした。見回した結果は、先に紹介した最初のマップのとおりでしたが、今まで遅れていたポイントAでは、ようやく数個が確認されました。 こちらがポイントAの本日の状況です。最終的に10個ほどが確認できました。昨年までと同様に、丁寧なつくりで、大きなものから小さめのものまで、落ちていました。 こうしたケヤキの木におけるオトシブミに比べ、ポイントBのフサザクラでは、かなり大まかな作りになっていましたが、おそらく葉の種類の違いによるものと思われますが、或いはオトシブミのなかの異なった種の存在ということもありそうです。
2022.05.02
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前々回の記事の写真、もう一度登場しました。前々回は単に抜け殻の存在に目をとめた記事でした。 セミの幼虫が成虫になる変化、なんですが、脱いた子どもの時の服が残されていたよ、ということで、それなら「脱皮」でよいとも思われましたが、とくに「羽化」という言葉も頭に浮かびました。両者にどんな違いがあるのか、ふと気になったもので、このことを考えてみました。 調べてみると、昆虫が成長過程で皮を脱ぐことは、それぞれの種にもよって回数が異なるようですが、数回あるそうです(セミの場合、地中での回数は知られていないみたい)。すなわち脱皮です。 幼虫の段階から成虫になる、すなわち大人の羽(翅)を獲得する脱皮を、とくに羽化というそうです。 セミの抜け殻は、セミの羽化があったことを示すものでした。 さて、こちらは今日の博物館回りで見られたもので、シモツケの小枝に、バッタの抜け殻がかかっていたものといえました。 この抜け殻は、まだ小さかったので、おそらく脱皮の際のもとと思われました。 ともあれ、昆虫が成長していく過程の、お洋服の着替え、おもしろいことだと思われました。脱皮ないし羽化の話、まだ続きます。
2021.08.21
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チョウジザクラの木の下に、いくつかの花が落ちていました。それらを数個、ピックアップして、じっくり見てみました。すると、やはり・・・でした。 花の根元の、おそらく蜜線がある辺りをがぶりと噛みついた跡が見られたのです。少し前に取り上げたカワヅザクラの場合とそっくりです。やるなぁ~。
2021.03.09
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下部リバーサイドパークのカワヅザクラの木の下から、落ちていた花を5輪ほど拾い集めてきました。 ふつう、カワヅザクラは、散るときは、花びらが1枚1まい離れて舞い散るのですが、これは咲いている状態で、言い換えると5枚の花びらが完全な状態で、落ちていたので、押し花にするのによいな、との魂胆で持ち帰ったのでした。 でもよ~く見ると、ちょっとおどろきの発見が・・・。 花は根元から切り離されていて、萼の下の子房の部分にぽっかりと穴が開けられていたのです、5つとも。 いったい誰が何のためにしたのでしょうか。 花の蜜を求めてメジロが来ているのは、以前にお伝えしていますが、メジロは細いくちばしを花の中にさしこんで、蜜を求めています。メジロではない何かの仕業ではないかと思われます。 まだ現場を押さえてはいないのですが、こんな乱暴な手口を使うのは、あいつしか考えられません。時々現場で見かけるヒヨドリ、おそらくそんなところだろうと。ヒヨドリは、サクラの花の根元に食いついて蜜をいただく。その際の衝撃で花は根元からちぎれて落ちてしまう。それがいくつも見られた、ということだと理解しました。
2021.03.07
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日本列島で見られるカマキリの仲間について、当館周辺の画像による、カマキリ図鑑を考えていたのですが、肝心なオオカマキリさんが不在続きのため、延びのびになっていました。 このほど、ようやくオオカマキリさんもご参加の同意をいただいたので、一部のものをのぞいて完成させることが出来ました。 いずれの写真も、この8月から9月にかけて、湯之奥金山博物館の周辺で見られたカマキリたちの姿でありました。
2020.09.28
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前回の記事、「アカボシゴマダラ、バイバイ」の補足といいますか、これまでにアカボシゴマダラを取り上げた過去記事のなかにあった誤解の訂正といいますか、そうしたことを付記として、あげておきたいと思います。 写真は、前回の記事で使うことがなかった発見時の状況で、砂金採り体験室のガラス壁のフレームにとまっていたことろです。発見者は、最初、オオムラサキと誤認してしまいましたが、それくらい大きさがよく似ている、ともにタテハチョウ科のチョウです。 ここで、アカボシゴマダラに関するこのブログ内の記事を一覧します。 ①アカボシゴマダラ、バイバイ 2020年9月1日 ②夏休みシーズン到来、チョウ三昧⑭ アカボシゴマダラ 2020年7月27日 ③こちらさんも台風被災者? 2018年9月8日 ④迷いチョウ... アカボシゴマダラ 2018年8月5日 それぞれの記事を振り返っておきますと、①は前回の記事で館内に入って来たものを外に解放したという趣旨の記録、②は夏休みシーズンの到来期に見られたチョウのシリーズの14番目として下部リバーサイドパークの草地にいたアカボシゴマダラの観察記録、③は筆者の自宅で見たアカボシゴマダラの記録で、このチョウの広がりに注目したもの、④は初めて書き込んだアカボシゴマダラの①とほぼ同じシチュエーションでの記録、となっています。 次に、今回とくに付記することのポイントです。過去記事の訂正の意味もあります。 ④と③では、このアカボシゴマダラの手元の図鑑(『蝶』山渓フィールドブック5、2006)における奄美地方のチョウという紹介を受けて、奄美地方からはるばるやってきた珍しいチョウといった扱いをしていました。 しかし、最近になって、それが正しくないことがわかりました。山梨周辺で見られるアカボシゴマダラは、奄美のチョウではなく、1990年代に中国から幼虫の段階で日本に持ち込まれ、東京を中心に拡散がはじまり、埼玉や神奈川に広がり、いまや山梨でも各地で見られるようになっている・・・というのが真相のようです。 ネットで検索すると、そうした状況に関する研究論文などもみられます。そんな背景を知ると、ちょっとこわい感じもします。いじるな自然!
2020.09.01
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こちらは、今年1月から6月までに発行された身延町の広報誌『広報 みのぶ』の表紙を並べたものです。並べてみると気付くこと、それは1月から3月までのと、4月以降の号とでは表紙デザインが違っているな、ということしょうかね。 身延町という自治体の行政情報が中心の広報誌なので、年度ごとに刊行スタイルが見直されているようです。 また、この広報の各号の表紙の下の隅に、町の人口などにかかわる統計が出ていますので、これを追跡すると、身延町の人口動態を浮き彫りにすることが出来ます。統計的な処理などにより、いろいろな研究ができそうですよ。 こちらは、『広報 みのぶ』4月号に掲載の新企画「働くみのぶ」というコーナーで、身延町の工業団地内の企業紹介で、その第1回は建築材としての合板の製造にかかる企業さんを紹介しています。 あらためて、こうした工場が身延にある、ということや、材料の調達や出荷先など、関係情報をあつめて、身延町の産業経済の実態の一様相、といった研究ができるかも・・・です。 なお、シリーズの初回として、「身延町まち・ひと・しごと創世総合戦略」の1つに関連した企画なんです、という連載の主旨説明もみられますが、そうした行政の新機軸を見つめていく材料としてもいいですね。 そして、こちらは5月号。2回目の企業さんの紹介は、いろいろな部品の鋳造・加工を手がける会社の身延工場の紹介となっています。おもしろそうですね。 6月号の第3回は、凸版印刷用の原版を作っている工場。凸版印刷って、目的によってはまだ現役の重要なお仕事なんだって、はじめて気付きました。 こんなに興味深い情報、まだまだ続くようです。次は何が来るか楽しみです。 ちなみに、この『広報 みのぶ』は、身延町の公式ホームページの次の図で示すところから、PDF版で閲覧することが出来ます。もっと過去のバックナンバーも見られます。毎号、当館が担当している部分もありますので、併せてご参照ください。
2020.07.24
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下部リバーサイドパークで見たモンシロチョウです。ヒメジョオンの花にとまり、吸蜜を行っているところでした。 ところで・・・。 最近、モンシロチョウに関して、とってもおもしろい本をみつけました。子ども向けの体裁ですが、とっても奥深い、大人が十分に楽しめるものだと思いました。 まずは、大人がたのしく科学して、そのおもしろさを子どもと語ろう! と、呼びかけたい。モンシロチョウをきっかけに、そう思いました。
2020.07.22
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下部リバーサイドパークでは、このルリシジミが、ヤマトシジミより頻度が高く見られます。なぜなんだろう。 で、ルリシジミは、このヒメジョオンの花にとまって何をしているかというと、脚と触角に混じって、より細い吸蜜管が伸びて、黄色の筒状花に差し込まれているのがわかります。すなわち、ヒメジョオンの花の蜜を吸っている、食事中なのでした。ここまでは、2020年7月12日の午前11時過ぎのことでありました。 同じ日の夕方、間もなく18時という時間帯、下部リバーサイドパークいったいでは、虫たちの姿は、ぐっと少なくなります。でも、まだルリシジミの姿が見られたのでした。 でも、なんかおかしなかっこうをしていますね。どうしたのでしょうか。 そう、こういうスタイルは、産卵の場合と考えられます。過去にヤマトシジミの場合の産卵の状況をスケッチしていますので、次のURLからご参照ください。 https://plaza.rakuten.co.jp/bnvn06/diary/201807260000/ この後、30秒ほどたったとき、おかしな状況があらわれました。産卵のポーズをとりながらも、吸蜜がはじまったのです。 このように、ルリシジミの暮らしぶりをじっくりじっくり見続けていくと、いろんなことに気付くことができます。 ちなみに、手元にあるチョウの図鑑の情報では、ルリシジミの幼虫は、「バラ科、マメ科、ブナ科などに属する各種の花、蕾を食べる」(『新装版山渓フィールドブックス5― 蝶』山と渓谷社 2006 p.170)そうです。 またネットの情報を参照すると、タデ科、ミカン科の植物の花が加わっています(ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%B8%E3%83%9F)。 でも、今回のケースがほんとに産卵であるとするなら、キク科も加えなければならなくなります。 繰り返しになるかと思いますが、じっくり研究する糸口をしての話題になりますね・・・。
2020.07.21
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またまた登場・・・ヒノキの榑(くれ)です。8月11日の「山の日」にあった夏休みイベント「こども金山探険隊」で、中山金山遺跡の探検した際のお土産ですが、これについて、ちょっと深掘りしていきます。■ 問題の所在 最初の写真のヒノキの榑(くれ)ですが、毛無山登山道の整備事業の過程で、除木しようとした、およそ37年生のヒノキの木の根元にくさび形にチェーンソーに切り込みを入れて、木を倒したものと思われますが、その際に発生したものだと思われます。この形を活かして、スイカのカット模型を作ろうと考えたのですが、それを手に取って、2つめの写真の部分にひかれるものがありました。 ヒノキの枝が途中でカットされたものの、それが外見では、ほとんどわからないようになってしまっている・・・、そんなふうに考えられ、もうちょっとじっくり見てみようということになった次第。 ■問題点の整理 2つめの写真の部分について、上の視点をもとに、分析をしてみました。 *第一段階 木は16年ほど生長した、この間に枝も出来た・・・①の部分 *第二段階 幹から伸びていた枝が切り落とされた・・・②の部分 *第三段階 枝打ちの痕は、周りから樹皮が盛り上がり隠されていった・・・③ *第四段階 近年の除木まで、枝打ちから15年ほどが経過、でも傷跡は・・・④■問題点に対する理解 2018ないし2019年頃に切り倒されたヒノキがまだ若かった頃、枝打ち作業があったのでした。幹から出た枝は、直径3~4㎝ほどになっていましたが、枝の根元でスパッと切除されたようです。それはこのヒノキが芽生えてから16年くらいたった時期のことのようでした。 枝打ちされた痕跡は、始め、幹の表面に丸くクッキリ残っていたものと思われますが、徐々に周囲から樹皮が盛り上がり、枝打ちから6年ほど経過した頃には、外見上はほとんどわからないようにふさがっていったとみられます。 それからさらに10数年が経過、傷跡は隠されたものの、木の概観だけでなく、切断面とあわせて見ていくと、うっすらとかつての枝打ちの痕跡が把握できました。 ヒノキの木は、枝打ちの痕をしっかりと隠していったのですが、内面には傷の痕跡が残り、外面にもわずかにその痕を感じさせるところであった。これがその理解です。■このヒノキだけの問題か 枝が切り取られて、周りから樹皮が盛り上がって、その痕跡を幹の中に取り込み、わからなくしていくようすは、今回のヒノキだけの話でしょうか。いや、そうではなさそう・・・。 そこまでではないものの、ヒノキ以外の木の場合でも、古いキズを隠していきつつある状況が、湯之奥金山博物館の周辺での樹木の中に見られるのです。そのことについては、前回の「古いキズ隠したい・・・木がする?!」をご参照ください。(初回投稿:8月15日08:45 最終投稿:8月15日16:30)
2019.08.15
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下部リバーサイドパークでの管理されている木々をめぐってのお話しです。最初に登場するは、ケヤキの木。樹形を整えるために、何か所かで枝が切り落とされた痕が目に付きます。 その1つを間近で観察してみると・・・、切り口を覆い隠すかのように、周りの樹皮が盛り上がってきています。 そんな目で次に、カエデの木を見ると同じように、だいぶ前に不要な枝が切り落とされていて、そこにも周りからの盛り上がりで、切り株が覆われてきています。 同じカエデの木ですが、幹から少し離れた場所で着られると、周りからの盛り上がりが見られず、切り口周辺が枯死している状況が見られました。古い切り株が隠されるためには、樹幹からギリギリのところで切られる必要があるのではないでしょうか。 同じようにサクラの木の場合です。 こちらは、ヤマボウシの木の状況。だいぶ盛り上がって、もう少しすると切り口が隠されてしまうかも知れません。 木の生命力を感じました。 今回の記事は、次の記事の伏線でもあります。次回をご期待あれ。
2019.08.15
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8月11日(日)の「山の日」の祝日、こども金山探検隊2019のプログラムの一環として、参加のこども隊員とその保護者の皆さん、応援団や醍醐山を愛する会等々の支援スタッフの皆さんと共に、中山金山遺跡を訪れました。 その際に、毛無山登山道を往復した中で、ゲットしてきた特別なお土産を紹介します。それが上の写真のミニ榑です。 榑(くれ)とは、昔からの山の暮らしで用いられてきた言葉で、皮のついた材木という意味だとネット辞書にありました。 それで、今回のは、毛無山登山道の沿線を県や町の観光サイドの景観作り事業として除木が行われた折に出たもので、現場に転がっていたものです。所有者を特定すべき遺失物法対象の物件ではないとの判断から、とある研究用に持ち帰りました。 どんな研究ができるのかは、追ってご案内します。まずは、その年輪を分析しまてみました。およそ37年余の時間を経たヒノキであることがわかりました。 ということで、そこにどんな研究の余地があるのか、この後の展開をご期待ください。
2019.08.12
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本日(8月3日)の夏休み自由研究プロジェクト・イン湯之奥金山博物館の実施状況の一コマです。昆虫のことなどについて、博物館エントランスホールに掲出資料などを参考にしながらお話しさせていただきました。
2019.08.03
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自由研究の季節・・・。自然界の生き物のうち、昆虫ってけっこう身近で、観察の対象だったり、昆虫採集して標本にしたり。でも大事なのは、昆虫の名前などの情報ですね。どうやって調べる。 以前は、図鑑。いまも、図鑑。でも最近では、ネット図鑑というのもありまして、昆虫のことを調べたい時には、これが便利です。使い倒してみてください。
2019.08.02
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Googlemapのデータをお借りして、オトシブミの見られる場所をご紹介します。湯之奥金山博物館の前庭のケヤキの木の周りで、大きくA群とB群の二手にわかれて観察ができます。 その場所は、車の通り道だったり、駐車スペースだったりしますので、影響を受けない開館前に観察をしました。午前8時前から 8時20分頃までに見られたオトシブミの場所をマッピングしてみました。 こちらは、午前8時20分までに見られた総量です。朝のうちが活発に落とされるのか、継続してみていく必要を あらためて感じました。 なお、落ちていたものを車の下敷きになったりせぬように、まとめてケヤキの株元に移していて、アスファルト舗装の上のものは、全て片付けたのですが、その後、あらためて見渡す(8時30分頃)と、A群、B群それぞれに2つずつ新たな落下が確認できました。 これで、ある程度、オトシブミのいる場所と揺籃を落下させるペースがわかりかけてきました。
2019.05.04
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数日前からのシリーズ「『万年橋』について」の最終として、山梨県内の「万年橋」と命名された橋りょうの分布状況をご覧いただきたいと思います。 これは、10年ちょっと前から、個人的な関心によって探し回った結果であり、だから私の「万年橋コレクション」なのであります。 こうした関心をもっていたから、身延町内に万年橋があるという情報(図中12番目のも)は、たいへん興味をひいたしだいです。 身延町の大城川に架かる万年橋を確認中に現地で聞き取ったように、万年橋というのは、先人たちが苦労して架橋するも何度も流されてしまうような場所において、もうこれで万年のだいじょうぶ(長持ちして欲しい)という願いが込められているものです。見方を変えれば、万年橋のある地域は、河川の氾濫ないしは架橋の流出の多い地形環境のあるところだと見られます。その厳しさと向き合ってきた地域の歴史が、この「万年橋」に込められていると見ることができるのです。 ちなみに、大城川万年橋で聞き取ったことと同様なことが、須玉川万年橋の脇に設置されている説明板にも記載されています。 また、甲府市の荒川に架かる万歳橋についても、「歳」イコール「年」なので、万年橋と同じに扱ってよいと思われますが、ここでおもしろいことは、すぐ西隣を流れる川に架かる同じ路線上の橋りょう名が「千歳橋」であって、こうした橋に寄せる地域の人々の想いに、とても惹かれるものがあります。 なお、この12橋がすべてかというと、まだまだあるかという見通しをもっていまして、これからも探し求めていきたいと考えております。ここにもあるよ、とか、あそこで見たよという情報がありましたら、お気軽にお寄せいただけたら幸いです。 なおなお、こうしたテーマは、夏休みなどの子どもたちの自由研究の課題などに適しているものと思い、この記事に関しては、カテゴリを「自由研究のタネ」にしております。《参考》シリーズ「『万年橋』について」の記事一覧01)万年橋について(前編)……2019.02.2002)万年橋について(本編①―位置情報)……2019.02.2003)万年橋について(本編②―現地確認)……2019.02.2104)万年橋について(本編③―橋りょう観察記録)……2019.02.2105)万年橋について(本編④―橋りょう名聴取記録)……2019.02.2506)万年橋について(総括編①―一般概論)……2019.02.2507)万年橋について(総括編②―山梨県内の状況)……2019.02.26 ※本記事
2019.02.26
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湯之奥金山博物館の前庭の大きなケヤキの木の植え込みがありますが、その周りはグルッとコンクリートで囲まれていて、周囲はアスファルト舗装となっています。そんな厳しい環境の中で、わずかな土壌を見つけて根を下ろし、そこそこに繁茂しているスミレが見られます。 今回の観察記録は、去る8月5日の日曜日のことであります。 春に花を数輪咲かせたこのスミレですが、花はやがて実になり、それらはだいぶ前に、種を散らしきっていました。 そのスミレに、一輪の閉鎖花を見つけたのはその前日、すなわち8月4日の夕刻のことでした。「ああ、閉鎖花がある、明日写真撮っておこう」 そう心の中でつぶやいて、その時そのままにしておいたのが失敗でした。 一日のことで、閉鎖花は、はじけて小さなタネがいっぱいに見られたのです。 はじけた実が細長いお皿のようになっていて、てんこ盛りのお団子ならぬ、スミレの種がいっぱいに・・・。 そのはじけた実も、同じ日(8月5日)の夕方に見たら、こんな状態になっていました。てんこ盛りだった種は、全部飛び出して、さやは折からの暑さのせいかしおれ加減になっていたのです。 種はどこにいったのか、スミレの周りを見ると、たくさんのアリがせっせと働いているほか、スミレの種は見当たりません。想像ですが、種はみんなアリが運びだしてしまったのかもしれません。 自然観察は、その時が大切。後でまたといっても、どんどん変化し、元に戻ったりはしてくれません。タイミングを逃さないように、タイムリーにていねいに観察しないといい成果は残せないように思われました。
2018.08.08
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出典:JAXAはやぶさ2プロジェクト-HP 「こちかめ」ならぬ「こちはや」、もうご存知でしょうか。 JAXAのホームページの中に、ご覧のようなものがありまして、宇宙に関心をもっておられる皆さんにお勧めです。「こちはや」とは上の画像の中にもありますが、「こちらはやぶさ2運用室」の略称で、漫画という情報発信手段をつかって、わかりやすく小惑星探査「はやぶさ2」計画のことなどを紹介しています。
2018.08.06
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昨日の朝、博物館スタッフがタマムシを見つけました。自由研究の材料としていいかな、と。そおっと博物館内のお連れしたのですが、だんだん動きが弱々しくなり、お昼過ぎには写真のようにまったく動かなくなってしまいました。 たいへん失礼ながら、動かなくなったタマムシ、横からも観察させていただきました。 その後、ネットで調べてみると、タマムシの成虫をかうときは、30℃以下で、そこそこ湿度がある環境がよい、という情報に接しましたが、後の祭り。 館内は、たいへん暑く、とてもタマムシが元気でいられる環境ではなかったかもしれません。 自由研究の材料として、昆虫などを飼育して観察するときは、事前に十分情報を集めて、途中で研究の対象の虫が死んでしまったりすることのないようにしていくことが重要ですね。
2018.08.06
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湯之奥金山博物館の常設展出口部分で、外に大きく開いたガラス壁があります。お客さまを常設展にご案内して、そこまで到達したとき、そのガラス越しに、こんなチョウが見られました。チャンスとばかり、お客さまを放って、しばし蝶の観察です。 お顔のあたりに目をやったとき、アサギマダラ?、と思いました。でも、すぐに違うちがう、アサギマダラにはあんな赤い模様はないもん、いずれマダラチョウ*の仲間なんだろうな・・・で その場は終わりました。(*マダラチョウという分類はいまはなく、タテハチョウ科というべきですが…) 帰宅後、デジカメからPCにデータを移して、あらためて図鑑に当たったところアカボシゴマダラというチョウだと判明しました。 そこまではよかったのですが、図鑑の解説を読んでビックリ。その分布域は、奄美諸島とあるではありませんか。奄美地方のチョウが、なぜ身延町で見られたのでしょうか。 チョウが生息域から遠く離れて見られる現象は時々にあって、「迷いチョウ」と呼ばれるのだそうです。きっと、台風の通過などによって吹いてきた風で飛ばされて、ふるさと離れ、ここまでやって来てしまったのではないかと理解されたのでした。そういえば、全体的に翅の痛みが激しい感じがします。お疲れさま・・・。 こうした観察は、いつも目に飛び込んでくるものに注意をはらって、おや何だろう、という感じでいると、いつもと違うそうした変化が見つかるということだと思います。そんな乗りで、夏休みの自由研究がんばろう!
2018.08.05
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これは昨日(2018年8月3日)の閉館時間(18時)後のお話しです。なので、ご来館の皆さまの目にはかかってはいません。博物館の内部事情に関することであります。 博物館のスタッフが閉館後の清掃や翌日の準備等に忙しくしているとき、ふっと館内にお入りになり、ミュージアムショップにデコられているヒマワリの造花にとまりました。始めは、シジミチョウの仲間としか認識できませんでした。 さらに造花のヒマワリの真ん中に移って、吸蜜行為、うん、やさしく言い換えれば、お食事を始められたのです。お顔のところから、ストローのような吸蜜管が、造花の中に伸びているのがお分かりになりますよね。 しばらくして蜜なんかぜんぜん出ないことを理解したチョウは、ストローをクルクルッと折りたたみ、また花びらに移動しました。こんなに近づいても逃げることなく・・・。チョウを観察するとき、翅にだけ目がいきがちですが、体のようす、頭の先からおしりの方まで、よーく観察できることなんてあまりないので、ともて幸運な機会となりました。このシジミチョウの仲間は、頭の先が、テングチョウのようにツンととがっているのが特徴のようです。お目々もかわいいですね。 チョウは、いったんヒラヒラと舞って、博物館のサブエントランスの床に降りました。私はカメラの視界ばかり気にしていて見逃したのですが、近くにいたスタッフさんが、しっかり確認しました。「きれいな青」との証言をのこしてくれたのです。これによってお名前が確定しました。ムラサキシジミです。 ムラサキシジミは、この後、スタッフに翅をつままれ、館の外に強制退去の措置を受けました。博物館が完全に閉じる前に、お外に出られてよかったね・・・。 自由研究に、虫のことなどをテーマとして選んだ場合、じっくりと観察することが大事ですが、気のあった仲間と取り組むと、一人では見逃してしまいそうなことも、しっかりキャッチして、よい観察結果をのこすことができることが、今回の話でいえそうですね。
2018.08.04
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夏空が広がる湯之奥金山博物館の前庭で、このところ見られる光景です。赤トンボがいくつも飛んでいます。 でも、赤トンボというトンボは、いないので、どんなトンボか気になりました。飛んでいる感じから、ナツアカネかな、と思ったのですが・・・。 そこで、捕虫網で1頭だけつかまえてみました。翅の根元の部分が濃い黄色になっています。何というトンボだろう。 そういえば、こうした状況、以前にもありましたね。 調べてみると、2017年8月28日の記事で「虫取り編みでキャッチ ― ショウジョウトンボ」という長い名前の記録でした。 ということで、今回見たトンボは、ショウジョウトンボです。ただ、まだ若い感じがします。去年より早いタイミングで現れている意味も気になります。 こちらは、その数日前(7月27日)に撮影した、私の家の近くで見たショウジョウトンボです。これはオスの個体とみられますが、成熟するとこのように濃い赤になっていきます。 自由研究の中には、短い時間で終わらず、何年もかけてやってみるとだんだんに真に迫ることが出来るものもありそうです。また地域を越えて情報を集めることも研究の進め方の1つとなります。
2018.08.02
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今日(2018年8月1日)は、水曜日でも湯之奥金山博物館は、開館しております。が、個人的には所用があって「OFFの日」となりました。 暑い8月の初めの日の午後、積乱雲が発達し、近づいてきました。遠くで雷鳴もとどろいています。 こんなとき、落雷の瞬間を撮影し、自由研究のタネにしてみては、と思う人も多いかと思います。でも、瞬間的に起こる落雷を撮影するのはとても難しいですよね。 私は、しばしばデジカメの動画撮影をして、その瞬間をキャッチします。カミナリが落ちている方向にデジカメを向け、動画撮影の赤いボタンを押し、カミナリが落ちるのを待ちます。当然、安全な家の中で、窓越しにです。 その成果を次の写真として、アップしました。ご覧ください。 画面の左端、稲光が写っています。瞬間的ではありますが、そのたいへんなエネルギーのため、横方向に画像が乱れてはいます。こうして見ると、自然の作り出す電気のパワーがどんなにすごいかが、よくわかりますね。《おことわり》 このブログでの「自由研究プロジェクト」は、なんとなく大人向けの表現になっています。これには、二つの方向性がこめられています。 1つは、大人の人こそ「自由研究」を楽しむべし。さすれば自然と子どもに伝わる、と思うからです。やりなさい、って言って出来るものではないですよね、研究というものは・・・。ああ、ああすれば、いいのかぁ、と子どもにお手本を示しませう。 2つめには、子どもの自由研究に介入する親のなんと多いことか、そんなことでお困りの親御さんに、少しでもお手伝いできたら、という思いであります。
2018.08.01
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いま、あちこちで この話題が持ちきりになっていますね。天体望遠鏡もいま、通常の何倍も多く売れているというニュースが流れていました。 写真は、デジカメの手持ち撮影による火星です。ピントも露出もまったくあっていませんが、雰囲気だけはお伝えできるかと・・・。 こうした話題をきっかけに、夏の星空のようすを観察して、自由研究にまとめるというのも、「いいね!」ですね。 ところで、もうお気づきかもしれませんが、「火星が大接近」した訳ではありません。 太陽の周りを回る惑星としての地球と火星、この2つの兄弟星は、それぞれの公転周期をもって、太陽の周りを回っているのですが、その軌道や速度が異なっているので、両方の距離が近づいたり離れたりを繰り返している・・・。両者の位置関係がもっとも近づいたというのが正しい理解です。 とかく陥りがちな地球中心の考えでは、宇宙のことはうまく理解できないですね。
2018.07.31
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昨日(2018年7月29日)の 「砂金掘り大会ミニ」が終わり、その片付けも一段落という時間に、湯之奥金山博物館の前庭の舗装のうえに、おりて静にしている大型のトンボが見られました。 近くにいた数人で、近寄っても逃げません。なのでじっくり観察できました。周りの人の間から、オニヤンマでしょうか、という声がありました。「腹部の先端の雰囲気を見るとサナエトンボの仲間じゃないかなぁ」なんて、知ったかぶりっこでいいました。 帰宅後に、図鑑で調べると、コオニヤンマであることが判明。「あっ、ウソいっちゃったな…」 でも、図鑑の解説を読み進めると、「オニヤンマに似た大型種というイメージからコオニヤンマと名付けられましたが、実はサナエトンボの仲間で(以下略)」とありました。ああ、よかった、ハズレでなかった、と少しホッとしました。 実物をよく見ること、図鑑などで調べること、わかったこと・思ったこと・予想と比べてどうだったか、などをまとめていく。自由研究の進め方の1つです。
2018.07.30
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先日、湯之奥金山博物館に隣り合う下部リバーサイドパークで、カタバミの葉にきていたシジミチョウを見かけました。ヤマトシジミです。 ヤマトシジミとカタバミの組み合わせから、あるいは産卵ではないか、としばらくようすを見ていると、腹部の先端を曲げてカタバミの葉の裏側に差し込むような状況が見られました。 ヤマトシジミは、少しずつ場所を変えながら、産卵を続けているようでした。 なぜ、カタバミの葉に卵を産んでいくのでしょうか。産み付けられた卵は、どれくらいの大きさなのでしょうか。何日くらいして孵化するのでしょうか。幼虫はどんな感じで育っていくのでしょうか。シジミチョウの仲間のさなぎを見たことないけど、ずっと飼育したりするとそれが見られるでしょうか。 いままで、ヤマトシジミとかは、自然のままに、と思って、彼らの世界にあまり踏み込んだことがないけど、自由研究ということで、時間をかけてお付き合いをと思えば、いい材料だな、と思われるのでした。
2018.07.26
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湯之奥金山博物館の山側の林縁で、イネ科の植物の葉にとまっていたものです。おそらくツマグロヨコバイでよいと思われますが、図鑑の写真と少し違うような感じもあって、その仲間と見てよいと思われます。 ツマグロヨコバイは、カメムシ目のヨコバイ科の昆虫です。カメムシ目というとカメムシや、セミなどの仲間です。 ウィキペディアの説明に拠りますと、ヨコバイ科の虫には、セミと同様に発音機能があって、オスがメスを引きつけるために鳴き声を出すのだそうですが、セミの場合と違って、超短波ないしは極超短波の領域の音のため、残念ながらヒトには聞こえないのだそうです。おもしろいですね。 このツマグロヨコバイは、イネにとって代表的な害虫の1つとなっていて、イネの葉をたべるだけでなく、イネの病害を伝染させることもあって、水田地帯では、これは見つけ次第駆除されるべきものとなっているのようです。 この虫をきっかけに、“鳴く虫の泣き方の仕組み”を調べたり、“イネの害虫”を調べたりするのも、いいかもしれませんね。
2018.07.24
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湯之奥金山博物館の正面玄関脇の「ありじごく」について、またまたの最新情報です。 一昨日(2018年7月20日)の記事で、「ありじごく」のすり鉢の底を掘って、ウスバカゲロウの幼虫を探したけど、ぜんぜん見つからなかった、ということを報告させていただいたの、ご記憶でしょうか。実は・・・。 上の写真のように、いたのです。まだ・・・。穴の底に。 ウスバカゲロウの幼虫さんの実際のお姿をご覧ください。大きなお腹に小さな胸と頭、頭には二本の大アゴが、まるでハサミのようについています。 それからそれから、復旧されたすり鉢に、たまたま通りがかったアリがはまってしまって、底に潜んでいるウスバカゲロウの幼虫の餌食になりかけているようすも観察されました。 以上の観察は、博物館のスタッフによって、昨日(2018年7月21日)見届けられたものです。 そして、今日(2018年7月22日)、すっかりとすり鉢が、以前よりもかっこよく整えられているのが確認されたのです。 つまり、すり鉢の底には、いまもウスバカゲロウの幼虫が生息しているのであって、あの日に探して見つからなかったのは、このところの暑さのせいで、少し深いところに潜って暑さをよけていたのではないかと思われたのでした。 なお、まだ幼虫がいるということは、続けて観察して、いつの時にか、成虫になるのが楽しめる可能性がある、ということで、観察の継続が求められるものでした。
2018.07.22
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またまた湯之奥金山博物館の正面玄関脇にある土のスペースに展開していた「ありじごく」について、であります。 前々回だったでしょうか、たいへん見にくいウスバカゲロウの幼虫をお目にかけましたが、そのリベンジといっては何ですが、ご覧のような廃材を加工しての特製のミニ・シャベルを作り、ウスバカゲロウの幼虫の巣に、それを差し込み幼虫を捕まえて、そのお姿を写真に撮ろうと画策しました。 しかしです、見当たらないのです。どうしたことでしょうか。 こんな感じに、いくつもの「ありじごく」が、みんなお留守ということでしょうか。結果的に10個以上のウスバカゲロウの幼虫の巣が、掘り返されることになりましたが、1つのウスバカゲロウの幼虫も確認されませんでした。 考えられることは、2つ。 1つは、このところの暑さで、すり鉢の底の奥深くに潜って避暑してる・・・ですが、どうかな。 2つめの考えは、もうウスバカゲロウの幼虫は、羽化してウスバカゲロウになってしまった・・・です。これもどうかな。 もし、2つめの考えが正しいとしたら、博物館の周りでたくさんのウスバカゲロウが観察されてもおかしくないのですが、ちょっとお見かけしないのです。 かくして、観察課題は続くのです。
2018.07.20
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7月14日の土曜日、湯之奥金山博物館のサブエントランスの脇に置かれていたプランターのミニ・グラジオラスの花に、大きめのアゲハチョウが来ているのが、博物館スタッフにより確認されました。 その後、館内の花瓶にさされていたお花に、お引っ越しがなされ、そこで細かく観察された結果、ミヤマカラスアゲハだと確認されたのです。 始めの2点は、翅の表側の模様というか色合いが、よく観察できる者でしたが、その翌日、引き続き館内の水差しの花にとまったままのミヤマカラスアゲハの、翅の裏側が観察できる状態が見られました。 このように、チョウは、翅の表と裏の模様が違っている場合が多く、でも今回のように都合よくその両方を見られる機会は、なかなかありません。でも、じっくり向き合えば虫たちにも、心が通じるかのように、彼らの情報をいっぱい見せてくれることがあります。 また、目の前のものを観察するだけでなく、図鑑などの情報もあわせて、とくにその幼虫はどんな植物の葉を好むのか、つまりミヤマカラスアゲハは、どんな環境によく見られるのか、を見きわめて、湯之奥金山博物館のある場所は、そうした環境になっているのか、など、研究することがらは、たくさんありそうです。
2018.07.20
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「ありじごく」のすり鉢の底にすんでいるウスバカゲロウの幼虫の写真を探してみたのですが、いまのところ、こんなのしか見つかりませんでした。ピンぼけで、いちだんとお化けみたいです。でも、2つの大きなアゴを見せている幼虫の一部が確認できるかと思います。 このとき、すなわち2016年の10月3日のことですが、とても激しい雨が降りました。 こちらが、その時の、湯之奥金山博物館館の正面玄関脇のようすです。「ありじごく」が見られる場所まで雨が吹き込んできているのがわかるでしょうか。 画面のほぼ中央、大きな「ありじごく」に雨が降り注ぎ、そうした状況で、あわてて、ウスバカゲロウの幼虫が顔を出していたのが、1点目の写真なのです。 ちなみに、その時のようすを記録した、このブログの過去記事「お昼前の豪雨」の最初の部分を再掲しました。3点目の写真と以下の冒頭の文章です。 この日(2016年10月3日)の午前11時過ぎ、短時間に強い雨がありました。館 の前庭駐車場は雨に煙っていました。 沖縄に接近している強い台風18号が、本州に長く伸びる前線を刺激したものら しく、一時のことでした・・・・・ この後、あのウスバカゲロウの幼虫は、必死で巣穴の復旧を進めたことでしょう。そんなときが、観察のチャンスになりますね。
2018.07.19
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湯之奥金山博物館の正面玄関の脇に、こんな光景が見られます。そこは、乾いた砂混じりの土が広がっていて、そこの一面に、大小いくつものすり鉢のような凹みが見られるのです。 一番近くのものを近寄って観察しました。すり鉢の中心に行くほど細かな砂になっています。これはいったい何かといいますと、一般に「ありじごく」と呼ばれるものです。 真上から見てみました。 この「ありじこく」は、この中にいったんアリなどが迷い込んで落ち込むと砂がサラサラ流れ落ちるのといっしょにすり鉢の中心に吸い込まれていきます。するとその穴の底に潜む怪物のような虫の餌食になってしまうのです。 「ありじごく」というすり鉢の底に住む虫は、じつはウスバカゲロウの幼虫です。 さて、自由研究のタネですが、①いったいウスバカゲロウの幼虫は、どのようにして、このすり鉢のような「ありじごく」を作るのか。②幼虫は、成虫であるウスバカゲロウになるまでの間に「変態」をするのだろうか。 とても単純なことのように思われますが、これは実にすごいテーマだと思います。レッツ・チャレンジ!! でしょう!
2018.07.17
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湯之奥金山博物館の周りの植え込みの中に、サツキツツジなどにからまって伸びるつる草の一種、ヘクソカズラが見られます。そのヘクソカズラに花が咲きはじめました。 これは、どこにでも見られる自然の姿です。でも、そんな普通の姿の中に、自由研究の材料やテーマ(タネ)があるのです。自由研究というと、とても難しいと感じるかもしれませんが、小さなタネを見つけて、大きく育てていくことが大切だと思います。 湯之奥金山博物館では、山梨県立博物館が中心となって進めている「夏休み自由研究プロジェクト2018」に参加しています。子ども向けの企画ですが、大人もいっしょに楽しめる、そんなふうにしていけたらと考えています。 ところで、この夏にはびこるつる草、大切にしている植物の上に絡みついて、けっこう迷惑な存在ですが、花だけ見ているとかわいいものだ、と感じます。その植物に与えられた名前、ヘクソカズラは、何ともひどい名前です。いつ、だれがそんな名前を付けたのか、これだけでも研究のテーマになるかもしれません。 このヘクソカズラに限らず、この後のいろいろ、登場します。その展開にご期待ください。夏休み自由研究のために・・・。
2018.07.17
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