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小説の中の登場人物は、よく、作家の目で世の中を見、作家の思いを言葉にします。小説を読むと、その作家がテーマにしていることや、何を大事にして生きているのかがぼんやりと見えてきて面白いものです。また、日常の暮らしの中での出来事や思いを、日常の言葉で語るエッセイは、作家の思いがけない一面が見えたり、暮らしの中での作家の素顔が見えたりして、これもまた楽しいですね。 藤沢周平は、エッセイ集「周平独言」の中の、「書斎のことなど」というエッセイで、次のような文章を書いています。 これが、私の仕事部屋の常態であり、将来も値打ちものの陶器や軸物が持ちこまれたりして、私の部屋が書斎らしい体裁をととのえるということは、まずあるまいと思う。なぜこうなのかということを、理由をはぶいて結論だけ言えば、私は所有する物は少なければ少ないほどいいと考えているのである。物をふやさず、むしろ少しずつ減らし、生きている痕跡をだんだんに消しながら、やがてふっと消えるように生涯を終ることが出来たらしあわせだろうと時どき夢想する。(中略)むろんこれは生き方という問題である。一尾百万円もする鯉を飼って、そのことに喜びを感じるのもひとつの生き方である。私のように、何もないガランとした部屋に机だけおいて、夏ならばステテコひとつで物を書いているのが楽しいというのも、ひとつの生き方である。・・・・・ 私も、最近は、少しずつ、「あれも欲しい、これも欲しい」 から 「あれも要らない、これも要らない」 になってきたような気がしています。高価なバッグやアクセサリーなどには、あまり興味がなくなったし、洋服だって、10年以上も前のものを平気で着ています。ちょっといつもと違うバッグなどを、身につけたいときには、娘の部屋に行って、猫なで声で、「ねえ・・・ 何か貸してくれない?」とちょっと甘えれば、それでなんとかなる、と言うと、娘に怒られるかもしれませんが・・・ なのに部屋の中は、要らない雑誌や本、着ることもなくなった洋服、聴くこともないカセットテープやCDなどがそのままになっていて、いっこうに整理できずにいる自分に、ときどき辟易します。 「あれも要らない、これも要らない」 と思っていても、いざ捨てる段になると、「やっぱり、あれも要る、これも要る」 と、情けないほど欲張りになるのです。整理できていない雑然とした部屋を人に見られたくないから、だから、今はまだ、死ねない、私が今死にたくない一番の理由は、それ、かもしれません。 作家は、亡くなっても、書いた作品をたくさん残して、あとに残る私たちを楽しませてくれます。平安時代も、江戸時代も、今も、同じようなことで、悩んだり、喜んだり、怒ったり・・・親子や家族の愛憎、恋愛、嫉妬、孤独、欲、貧困、病気、老い、死 ・・・時代背景は変わっても、人々の喜怒哀楽には共通のものがあり、シェークスピアの時代からテーマは、さほど変わらないんだなあと、いつも思います。パソコンや携帯電話が普及し、情報があふれ、時代は変わりました。それでも、紫式部が読まれ、太宰治が読まれます。あいもかわらぬ喜怒哀楽に、あいもかわらず右往左往。 ああ・・・ 人間って、哀しいかな。可笑しいかな。
2009年04月30日
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ハーレーダビットソンで、日本一周の旅をされているK様が、ご宿泊くださいました。 先月の29日に北九州のご自宅を出られて、北上。数日前、日光に行った帰りに、宇都宮のあたりで、ギアの入れ違いが原因で、ハーレーが故障してしまい、そこで、その修理のために水海道のサクマエンジニアリングさんにいらしたとのことでした。サクマエンジニアリングさんは、日本で唯一のサイドカーメーカーです。ハーレーのサイドカーやトライク(三輪に増やした車両)、ギアなどを作っていて、その業界では、日本一の会社です。そのK様のトライクも、サクマエンジニアリング製のもので、日本に一台しかないものだそうです。サクマエンジニアリングの佐久間社長は、奥様の通子さんを、横に乗せたくてサイドカーを作り始めたそうですが (ロマンチストですねえ)通子さんのお話しによると、朝5時にはもう工場に行き、遅い時は夜9時頃までなにやら一心にお仕事をされていらっしゃるとのこと。「自分が生きているうちにどれくらいかたちにすることができるかなあ・・・」と、おっしゃって、週刊誌を読むでもなく、テレビは洋画ぐらいしか見ずに、研究のために時間を費やしていらっしゃるのだそうです。ものづくりのロマンを、感じますね。その真面目な研究、開発によって、正確で性能の良い製品が出来上がり、全国津々浦々から、遠くは海外からも、次々と注文が来るようです。毎年、東京モーターサイクルショーにも出展されています。 このバックギア(普通のバイクは、前にしか進めませんが、このように改造するとバックもできるんですって)も、トライクも、サクマエンジニアリング製のものですが、このように改造したバイクは、お年寄りでも、足の不自由な方でも自分で運転することができ、風を切って走る爽快感がなんともいえないと根強い人気があるそうです。あの有名な青木拓磨選手も、愛用していらっしゃるようで、よく佐久間さんのところに、おみえになるんですって。 K様は、修理中ずっとご宿泊くださり、いろいろお話ししてくださいました。 「50年間働いたからもういいね。」と言って、奥様とあちこちご旅行を楽しんでいらしたK様。奥様と一緒に、日本一周をする約束をしていたそうですが、少し前に、奥様が癌でお亡くなりになってしまいました。 その約束が果たせなくなってしまったので、奥様の大きな写真をバッグに入れて奥様とお話ししながら、おひとりで、旅をしていらっしゃるとのことでした。納骨を待って、その足で、旅に出かけられたのだそうです。 桜とともに北上してらしたそうですが、伊豆の松崎から天城への道沿いの桜が、一番綺麗だったとか。「見えるか? 桜きれいだぞ。」と、奥様に話しかけながら走ってきたんですって。目が熱くなってしまいました。 Kさんは、これから北海道まで、ハーレーで走って行かれますナビもあるので安心です。 一昨日の朝、ご出発の前に、記念写真を撮りました。健康になった愛車との再会に、ニコニコです。お天気が良くてよかった かっこいいですねえあの茶色のバッグに、奥様のお写真がはいっていて・・・ (たぶん、お金もたくさんはいっていて・・・) ひとりじゃないですよねえ
2009年04月24日
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ただいま、常総市商工会で、花火大会の特別観覧席が当たるキャンペーン実施中です。毎年、発売とともに売り切れてしまうほど人気のあるマス席です。マス席から観る花火は、また格別ですよ~ 期間中、当ホテルにご宿泊くださったお客様に、応募券をさしあげています。ご希望のお客様は、フロントで応募はがきをお受け取りください。 以下は、常総市商工会のホームページからの抜粋です。 花火大会特別観覧席が当たる!販促キャンペーン実施中ポスターのある商店・事業所で利用して応募していただくと、2009年8月29日開催予定の常総きぬ川花火大会2009の特別観覧席(1マス4名)が抽選で100マス当たるキャンペーンを実施しています。来場者が10万人を超えるなど年々注目度を増してきている花火大会です。特別観覧席は受付開始からすぐに受付終了となるなど、特別観覧席で観覧することが難しくなってきています。ぜひ、市内の商工業者を利用して、特別観覧席で花火を観覧してみましょう。応募締切 6月21日(当日の消印有効)当選発表 6月30日(厳正な抽選を行い、ホームページ上で発表します)
2009年04月19日
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昔むかし、中学か高校のころ、国語の時間に、長塚節(たかし)の「土」という小説が、紹介されたことがある。記憶がさだかではないので、教科書に載っていたのかどうかは忘れたが、とにかく一頁目を、読む機会があった。長塚節の生家は、常総市(旧石下町)にあり、郷土の作家なのだから、読んでみるようにと、教師が言ったように記憶している。だが、どんよりと暗くて苦しい明治時代の貧しい農家の暮らしを描いた作品の、読みづらくて、面白くなさそうな出だしに、「こんな暗い小説は、たぶん、一生読まないだろう。 絶対に読まない。」 「こんな小説なんて読む人の気が知れない。」 とまで思ったものである。当時、家にあった日本文学全集の中にも、「土」はあったのだが、手に取ることもなく、勿論頁をめくることもなかった。 その時の印象が強くて、そのバリアによって、その後は、長塚節に関する情報は、すべてかたくなに遮断されてしまった。とにかくそういうわけで、私は、長塚節について何にも知らずに、今日まで来てしまったのである。長塚節が、正岡子規に愛されたアララギ派の代表的な歌人であったということも、旅を愛した旅行家で、全国を旅してあちこちで歌を詠み、旅先で病死したということも・・・ 長塚節を読むことも、興味を持つこともなく、何十年もの長い時間が経った。というよりも、忙しい日々のなか、長塚節にかぎらず、小説という架空の世界にはいっていくという余裕がなく、おそらく、ここ何十年ものあいだ、私は、小説を読むということをしないで過ごしてきたように思う。目の前の生活に必要な知識を得るための本しか、読む余裕がなかったのである。 最近、ひょんなことから、藤沢周平の本を読むようになった。まだ、短編を少し読み始めた程度だが、勢いのある筆力にうながされて、次々と手を伸ばし、久し振りに、小説の面白さを味わっている。人生の不条理に対する凛とした姿勢や、せつなくも、ほのぼのとした希望を感じさせる結末。特に、小説に登場する凛とした生活者、毅然としていて生活感のある市井の人々に、心惹かれているのである。 ああ・・・ 今までなんてもったいない時間を過ごして来たのだろう。生活の中のこきざみな時間の中でも、小説は読めたのに・・・もっともっと、豊かな時間を過ごせたはずなのに・・・ 藤沢周平を読んでいくうちに、藤沢周平が、長塚節を書いた小説、「白き瓶(かめ)」 に出合った。 副題に、「小説 長塚節」 とある。膨大な資料を集めて、長塚節を書いたという。取材のために、石下町を訪れ、駅前の旅館に泊まり、節の生家や鬼怒川に行ったりもしている。このあたりの気候や風土を感じて、風や光を感じて、小説を書いたのだろう。 当代きっての人気作家である藤沢周平が、どうして、どうして長塚節を書いたのか? 私の中で、はじめて長塚節に光があたった。 「土」を読むのは、後まわしにして、まずは、作家 長塚節の生涯を、藤沢周平の長編小説「白き瓶」を通して、追ってみようと思う。 というわけで、すごく気恥ずかしい気分ですが、新しいカテゴリーを作りました。私の娘は、長塚節を、「最初、ソーラン節とかと同じような民謡かと思った。」などと言っています。まったくもう! 何をぬかすか! 「長塚ぶし」じゃないからね! 「たかし」って読むの! 長塚節の生家は、我が常総市にあり、県の指定文化財になっています。私も、まだ行ったことはないのですが、そのうち、ぶらっと、行ってみようと思っています。 暇な時に、作家の周辺を、何も持たずにぶらぶらと、時々うろうろしようかな、と思います。寄り道、迷い道、散歩道・・・ 退屈だとは思いますが、お時間のあるかたは、是非ご同行くださいませ
2009年04月16日
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桜が満開です。風が吹くと、舞い落ちる桜吹雪。桜の花は、ひとつひとつは、小さな可憐な花なのですが、これだけいっせいに重なりあって、密度濃く咲くと、とても豪華な感じがしますね。街のあちらこちらが、ピンク色に染まっていて、もし、私が外国からの旅行者だったら、「あれは、なに」 と、きっと驚くだろうなあ、などと思ったりします。ホテルから歩いてすぐのところだけでも、桜の綺麗な場所が、ほら、こんなに・・・ 水海道小学校付近 報国寺 常総市役所裏口 児童公園 春の風を感じながら、ぜひ、街の中を、ぶらぶらしてみてくださいな。 雨が降らなければ、週末もお花見が楽しめそうです。 ところで、今度の日曜日の4月12日ですが、水海道千姫まつりという春のお祭りが、予定されています。 ホテルのすぐ近くの商店街と、千姫の菩提寺である弘経寺で、開催されます。弘経寺の桜も、素敵ですよ。 詳しい情報は、こちらです。
2009年04月09日
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リネンサプライというお仕事があります。ホテルのシーツやタオル、浴衣等のリネン類を回収して、工場で洗濯し、高温で滅菌処理して、またホテルに届けてくださる職業です。枕や羽毛のコンフォーター等のクリーニングもお願いしているのですが、当ホテルでお世話になっているリネン屋さんは、都内の大手のホテルや、外資系の有名高級ホテルのリネンも任されている、大きなリネン屋さんです。 常総、つくば地区を担当してくださっているリネン屋さんのO君とは、彼が二十歳の頃から、十数年のお付き合いになります。若々しい青年だったO君も、今や立派な二児のパパになりました。ホテルは年中無休なので、リネン屋さんもなかなか休みがとれません。ホテルは、リネンを待っていますから、雨が降ろうと、雪が降ろうと、たとえ槍が降っても休めません。毎日せっせと重たいリネンを運びます。暑い日、寒い日、雨の日、風の日、朝早くから、ほんとうに、たいへんですが、二児の父は、がんばります そのO君のお話によると、先週は、O君が回っている、つくば、常総地区のホテルは、どこもすご~く混んでいて、たいへんだったそうです。筑波サーキットでは、大きな大会、つくば市では、学会、そのうえ、大学の合宿も、筑波山も春を楽しむ観光客で混んでいて、山のホテルも満室。リネン屋さんの会社は松戸にあるので、朝3時起きの日もあったとか。春は、何かと行事の多い時期で、毎年ホテルも混む時期ではあるのですが・・・いやはや、たいへんな騒ぎだったそうです。ホテルが混むということは、リネン屋さんをはじめとして、いろいろな業者さんも忙しいということで、反対に、ホテルが暇だと、リネン屋さんたちも暇ということ。ホテルの稼働状況は、いろいろな会社に波及します。 今年の冬は、相変わらずの暖冬だったのですが、気持ちは厳寒の冬、そして景気の冷え込みとともに、ホテル業界も冷え込み、体感温度は、凍りつくような氷点下の毎日だったので、O君とも心配していました。「こんなんじゃ、やっていけないよねえ。」「会社潰れちゃわないでしょうかねえ・・・ 心配になっちゃいますよ~」「だいじょうぶ、だいじょうぶ、O君の会社は、大きい会社だから大丈夫!」 忙しいと大変だし疲れるけど・・・活気があって、やっぱりいいよねえ~ この先景気が上向いて、忙しいのが続くといいのですが・・・ そうは問屋が卸さない かなあ・・・
2009年04月06日
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4月になりましたねえ。今年は、桜の開花が早くて、今頃は満開になっているはずの予想だったのですが、ここのところ、常総市周辺は、花冷えの日が続いていて、予想より少し遅れているようです。 さて、2009年の全日本ロードレース選手権シリーズが、4月4日、5日、今週末、筑波サーキットで開幕します。今年は、第一戦が筑波で行われるようです。 昨年は、水海道出身の岡田忠之選手が参戦して、話題になりました。去年、「君よ、筑波の風に乗れ!」なんてカッコイイ題のブログを書きましたね。 この大会は、「筑波を制するものは、世界を制す」と言われる程、世界を目指す若者が集う注目のレースのようです。桜咲く春、今年も熱い戦いが始まります。 選手のみなさん、大音量のエンジン音で、不況風を吹き飛ばしてください 毎年のことですが、筑波サーキットで大きなレースがある時には、この周辺のホテルは、どこも混みあいます。今年は、不況で、どうかなあ・・・と心配していましたが、つくば市での学会とも重なっているようで、だいぶ前から、この周辺は、かなり混みあっています。 このような時期は、急なキャンセルでもない限り、どのホテルでも予約は難しいのが現状ですが、当日の朝、予備のためホテルでキープしておいたお部屋をお出ししたりすることもあるので、たまたま空室が出る場合もあります。 当日の朝にお電話をいただくと、案外お取り出来る場合もありますので、是非お試しください。
2009年04月02日
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