inti-solのブログ

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2012.12.24
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カテゴリ: その他
銃規制にNRA強硬姿勢 「全米の学校に武装警官を」
米東部コネティカット州の小学校で児童ら26人が射殺された銃乱射事件から1週間の21日、銃規制に反対する「全米ライフル協会(NRA)」がワシントン市内で記者会見した。全米すべての学校に「武装警察官を配置すべきだ」と主張し、銃規制強化に反対の姿勢を改めて強調、規制派からは、一斉に反発の声が上がった。

■児童ら26人射殺受け
NRAのラピエール副会長は会見で「銃を所持した悪人の行為を止められるのは、銃を持った善人だけだ」と述べ、武装警察官を配置するための法整備を急ぐよう米議会に要求した。その上で、「民間の武装警備員の配備を希望する学校があれば、特別訓練チームをNRAから派遣する用意がある」とも語った。
米国では現在、約1万校に武装警備員が駐在している。公立校だけで10万校あり、武装警察官を全校に配備した場合、人件費だけで年間50億ドル(約4200億円)かかる。このため「現実的でない提案」(ニュージャージー州警察関係者)と疑問視する声もある。
NRAはコネティカット州の銃乱射事件後、沈黙を守っていたが、18日に「意味ある貢献」をするとの声明を出した。このため記者会見では、銃規制強化に向け態度を軟化させるともみられていたが、強硬姿勢に変化はみられなかった。

■NY市長「恥さらし」
これに対し、1999年のコロラド州コロンバイン高校銃乱射事件で息子を亡くした父親は「NRAは変化を望む多くの米国人の願いを無視した」と述べ、「NRAの『変化』とは(学校を守るため)多くの銃が必要だということを意味する」と批判した。ニューヨークのブルームバーグ市長も「全くの恥さらしだ」と酷評した。
会見では銃規制推進派の男性が「NRAは私たちの子供を殺している」と書かれた横断幕を掲げ警備員に連れ出され、その後、女性が「NRAの手は血で染まっている」との幕を掲げ、一時騒然とした。
一方、東部ペンシルベニア州フランクスタウンではこの日午前、男が発砲し市民3人を殺害したうえ車で逃走。警官が追跡して男を射殺したが、警官3人が負傷した。

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さすがの米国でも、全米ライフル協会のこの主張は、失笑と罵倒を持って迎えられたようです。しかし、すでに1万校に武装警備員が配置されている、というのも驚くべき話です。
目には目を、歯に歯を、武器には武器をというのが全米ライフル協会の、ひいては米国という国の基本的な考え方なのでしょう。しかし、それは近視眼的な対症療法であって、犯罪の根をより深刻にする行為でしかないように私には思えます。犯罪から身を守ろうとする者がより強力な銃を入手できるということは、犯罪を犯そうとする者がより強力な銃を入手できる、ということでもありますから。

学校と銃器、ということでは、別の驚くべき資料もあります。

米国高校生の武器携行率
2007年の統計ですが、米国の男子高校生のうち28.5%が、過去1ヶ月以内に武器を携行し、9.0%は学校内に携行したことがある、というのです。女子でも、それぞれ7.5%と2.7%。もちろん、これは地域差もかなりあるようで、日本人がよく行くような地域では、さすがに高校生がこんなに大勢銃は持っていないようですが。

しかし、この数値からは、「犯罪者から身を守るために銃を」という話の欺瞞性を感じざるを得ません。
犯罪から身を守る必要性は、男女でそんなに差があるとは思えないのです。むしろ、性犯罪や引ったくりは、女性のほうが被害に遭いやすいでしょう。もし本当に護身用に武器が必要なら、男女とも同様、否むしろ女性にこそ銃が必要なはずです。ところが、現実には女子高校生の銃の携行率は男子より低い。ということは、護身用だというのは表面的な言い訳で、実際には力の象徴として銃を持ちたがる、ということなのだろうと解するしかありません。

当然のことながら、学校内にこれだけ銃器が持ち込まれていれば、そりゃ学校内を舞台にした銃犯罪が多発するのも当たり前です。
日本でよく言われる話ですが、殺人などの凶悪犯罪は、必ずしも外部からの侵入者によって行われるとは限らない、それどころか、むしろ身内同士のほうがずっと多いものです。多分、米国でも同じでしょう。
考えてみれば、有名なコロンバイン高校乱射事件は生徒が犯人でした。バージニア工科大の乱射事件も学生が犯人でした。古くは1966年テキサス大学の乱射事件も、犯人は大学院に在籍していました。
今回の事件の犯人は児童ではありませんが、教員の息子だそうですから、完全な部外者というわけでもありません。
他にも、 Wikipediaの「学校内における無差別殺傷事件」 を見ると、犯人が在校生、卒業生、教職員である例がかなり多いことが分かります。
つまり、全米の学校に武装警備員を配置したとして、その銃口は武装した生徒、あるいは関係者に向けられる可能性が圧倒的に高いのです。

私は日本人なので、米国人がそういう社会を希望するっていうなら、それ以上とやかく言っても仕方がないのですが、しかしあまりにもすさみ切った社会じゃないのかって気はします。





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最終更新日  2012.12.24 11:40:21
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