inti-solのブログ

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2013.12.28
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カテゴリ: 政治
普天間移設:会談25分 首相発言に知事「立派な内容」
安倍晋三首相は25日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設に向け、沖縄県の仲井真弘多知事と首相官邸で会談し、日米地位協定に関し、環境面を補足する協定を締結するための日米協議開始など、基地負担の軽減策を示した。仲井真氏は「驚くべき立派な内容だ」と評価し、移設先の名護市辺野古沖の埋め立て申請を承認する方針を固めた。27日に正式発表する。1996年の日米両政府による普天間の返還合意から17年を経て辺野古移設が動き出すことになるが、沖縄県内の反発も予想される。
会談は約25分行われ、菅義偉官房長官も同席した。首相は「相手もあり実現にはさまざまな困難も予想されるが、できることは全て行う」と辺野古移設への協力を要請。仲井真氏は「アジア太平洋地域の安定と繁栄に貢献できることは大変な誇りだ」と応じた。
首相は会談で、補足協定締結の協議開始で日米両政府が合意したと明らかにした。環境面での日本側の費用負担を明確化し、米軍に対して環境基準を法的に義務づけることを検討する。米軍施設・区域内での汚水処理施設などの建設を念頭に、駐留経費の日本側負担(思いやり予算)を増額し、維持管理費用も一部負担する。協定本体の改定に消極的な米側の意向を踏まえ、新たに環境条項を盛り込む「特別協定」などとなる見通し。10月に日米合意し、協議が難航している返還前の米軍施設への立ち入りは補足協定で改めて検討する。立ち入り手続きの制度化が遅れる可能性もある。
首相はこのほか、仲井真氏が要請した牧港補給地区の7年以内の全面返還▽オスプレイ(24機)の半数の県外配備−−に関し「本土の努力を十二分に行うべきだ」と指摘。防衛省に対策チームを設け、訓練の県外移転に向けた検討を急ぐ考えを示したうえで「返還期間を最大限短縮することを目指す」と述べた。普天間飛行場の5年以内の運用停止については、政府内で「代替施設の完成前の運用停止は抑止力が揺らぎかねない」との懸念が強く、首相も明確な言及を避けた。防衛省は、代替施設建設の工期(9年半)を短縮するため、承認が得られ次第、検討を本格化させる方針だ。
県は国の埋め立て申請について、環境保全に関する留意事項を付けた上で「法的基準を満たしている」との結論を下す見通しだ。知事の承認により、移設計画の法的な手続きは完了し、政府は近く代替施設建設に着手するとみられる。
ただ、沖縄県民の納得を得られるかは不透明だ。仲井真氏は当初、県内移設を条件付きで認めていたが、09年の民主党政権の誕生を機に「県外移設」に転じたためだ。仲井真氏は会談後、記者団に「県外に持っていくのが早いに決まっている」と引き続き県外移設を求める考えを示し、辺野古移設は「地元(名護市)が反対している以上、実現は困難だ」とも指摘。反対の意見書を提出した名護市が反発を強めるのは確実だ。

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今にして思えば、安倍の頭の中には、普天間基地移設問題で米国に一つ得点を稼いだ直後だから、靖国参拝の一つくらいは米国が多めに見るだろう、という計算があったのではないか、という気がします。結果的に見れば、全然大目には見てもらえなかったわけですが。

民主党の鳩山政権は、竜頭蛇尾で期待外れな結果に終わってしまったとはいえ、普天間基地移設問題で「県外移設」を打ち出したこと自体は多いに評価されるべきだと思っています。少なくとも現在の安倍政権よりは(この件に関しては)ずっとマシです。ただ、強力な抵抗にあうと、さっさとあきらめて政権を投げ出してしまったことで、全部を台無しにしてしまいましたが。

よく知られているように、日本にある米軍基地の約4分の3が沖縄に集中しています※。沖縄県の全面積の10%、沖縄本島に限定すると、その面積の2割弱が米軍基地なのです。

※米軍専用施設と常時利用共同施設の合計。

沖縄の米軍基地を地図で見ると、以下のとおりです。
沖縄の米軍基地

明らかに、いたるところ米軍基地だらけです。しかも、北部訓練場を除けば、人口密集地の近くに基地も集中しています。中でも著しいのが普天間基地ですが、嘉手納基地なども同様です。
これほど基地だらけの「基地に囲まれた島」の中で、やっと一つの基地が返還されると思ったら、「代替地は同じ沖縄の中」というのは、何の解決策にもなっていないように私には思えます。それは「返還」ではなくて、単に沖縄の中でたらいまわししているだけです。

沖縄の経済は基地に依存しているといわれます。じっさいどの程度依存しているのかは分かりませんが(沖縄県自身の公式見解では、経済の基地依存度は5%程度、雇用人口63万人中米軍基地雇用は9千人程度)※、経済が基地に依存し続けることが好ましいことではない、ということは少なくとも言えるだろうと思います。米軍基地に経済を依存することは、いわば麻薬に頼って生活するのと同じようなものだと私は思います。今後も末永く麻薬に頼り続けるべき、とは、どう考えても思えないのです。

沖縄の県民所得を地域別に分析した資料 があります。これによると、沖縄で一人当たり県民所得がもっとも高い地域は県庁所在地である那覇です。しかしそれに次ぐのは、米軍基地のある沖縄本島ではなく、本島からはるかに遠い、米軍基地のない八重山諸島です。以下、中部・宮古島・南部(那覇除く)・北部という順位となっています。更に細かく市町村別に見ても、米軍基地のある沖縄本島の市町村が、基地のない八重山・宮古より所得が高い傾向は、まったく見られません。したがって、基地依存が事実だとしても、それによって優位な経済を維持しているわけではないようです。

話は変わりますが、ボリビア大統領エボ・モラレスは、「主権国家とは、自国に外国の軍事基地を持たない国のことを言う」と言ったそうです。その伝でいえば、日本も主権国家とは言い難いことになります。
実際、そのとおりだと私も思います。日米地位協定によって、米軍基地内での犯罪について日本の裁判権は及ばないし、基地の外で米軍人のみならず、その家族が起こした犯罪についてすら、事実上逮捕することが困難な現状です。
要するに治外法権です。幕末に、江戸幕府が欧米諸国との間で結んだ不平等条約に、治外法権の問題がありました。明治政府は30年以上もかかって、この不平等条約をやっと解消した(もっとも、その一方で朝鮮に対しては不平等条約を押し付けた)のですが、現在の日本政府は、サンフランシスコ平和条約以来60年間、治外法権をそのままにしている。

安倍が靖国参拝などという非建設的な部分で、やたらと愛国主義をアピールするのは、こういう実質の部分で主権国家であることを放棄していることの目くらましなのでは、という気すらします。
もっとも、引用記事にあるように、トップが決めたからと言って、すんなり辺野古に基地移設が実現できるとは限らないわけですが。





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最終更新日  2013.12.28 17:30:22
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