inti-solのブログ

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2019.01.04
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カテゴリ: 環境問題
トルコ原発 日本、撤退へ 輸出戦略白紙に
政府は、三菱重工業とトルコで進める新型原発建設計画について、トルコ政府に大幅な負担増を求める最終条件を提示する方針を固めた。安全対策費の高騰から採算性が悪化したためだが、トルコが受け入れる可能性は低く、事実上の撤退となる見通し。日立製作所が進める英国への原発輸出も実現困難な情勢で、両事業が頓挫すれば国内外とも受注案件はゼロとなり、安倍政権がインフラ輸出戦略の柱に掲げる原発輸出そのものが白紙に戻ることになる。
政府と三菱重工が進めているのは、トルコ北部の黒海沿岸シノップの原発建設計画。安倍首相とエルドアン首相(現大統領)が2013年、原発建設での協力を盛り込んだ共同宣言に署名。
だが、11年の東京電力福島第1原発事故後、世界の原発の安全対策費は増加していた。さらに予定地周辺に活断層の存在が指摘されるなどし、三菱重工が昨年7月末にまとめた事業化に向けた調査では、事業費が当初の2・1兆円程度から2倍超の5兆円規模に膨らんだ。また昨夏以降、トルコの通貨リラの下落で採算性が悪化した。このため、政府は近く、トルコに事業費を回収するための売電価格の大幅な引き上げなどを求めることにした。
価格引き上げはトルコ国民の負担増に直結するため、トルコが受け入れるのは難しいとみられ、実質的に撤退に向けた協議となる。
一方、日立は英国で2基の建設計画を進めてきたが、中西宏明会長が昨年12月、事業費増加を受けて「もう限界だと英政府に伝えた」と述べ、現計画は実現困難との認識を示した。
政府は安倍首相のトップセールスで原発輸出を推進してきたが、有力視された両国の建設計画が相次いで頓挫しかかっている。

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日本国内で原発を増やすなどもってのほかですが、それは海外についても同じであると私は思います。勿論、地震のリスクによって原発の危険性は変わりますが、トルコの予定地域には活断層がある、つまり地震が起こる可能性があるというのでは、論外といわざるを得ません。

引用記事には、2011年の福島第一原発事故以降、世界の原発の安全対策費は増加した、とあります。当然の話ですが、トルコへの原発輸出は2013年に決まった話です。ということは、逆の言い方をすると、福島第一原発の事故から2年も経っているのに、安全対策費の増加を見込まないで輸出を計画した、ということになります。小手先程度に対策を考えたのでしょうが、「世界標準」にはほど遠かった、ということなのでしょう。あの事故からの教訓を、当事国である日本は(他国と比べて)あまり汲み取ろうとしなかった、というわけです。
そのような原発輸出は大問題であり、それが頓挫したことは朗報というほかありません。

経団連の会長も、新年の記者会見で、原発について、「国民の反対が強いのに、民間企業が作ることはできない」と言っています。経団連の中西会長は、引用記事でイギリスへの原発輸出に「もう限界」との発言が伝えられている日立製作所会長でもあります。要するに、もう原発事業では採算がとれそうにない、撤退したい、ということなのでしょう。

これによって日本の原発輸出は、すべて失敗の公算が高いようです。輸出して、事故を起こして大きな被害を出して失敗するよりは、輸出そのものに失敗する方が、傷ははるかに浅く済むというものです。言い換えれば、過酷事故の対策をきちんととった場合、原発はとても採算がとれるような代物ではない、ということなのでしょう。

日本が自らの判断で原発輸出を断念したのではなく、他力本願で結果的に輸出相手から断られて余儀なくそうなったのは、少し残念ですが、ともかく結果として日本が原発を輸出しないことは、年の始めからのよいニュースであると、私は思います。





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最終更新日  2019.01.04 19:00:05
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