私含め英語学習者は「犬を触れないでください」をそのまま英訳すると”Please do not touch dogs.”と訳出するのではないだろうか。しかし、案内文には”Please do not pet dogs.”と書かれている。実はpetは動詞としても使うことができて「愛撫する、(優しく)撫でる」という意味がある。定義から察するにtouchと比較してpetには愛着の念が込められているような気がする。上記の文脈でpetを用いることでただ触るという行為に限らず、餌を与えるなど犬を可愛がるような行為も禁止しているのではないだろうか。もしかしたら触れてはいないが、近づいて写真を撮る行為も警察犬の「業務」を妨害していると判断されれば係員に声をかけられてしまうかもしれない。この案内文のpetの動詞の使い方があまりに秀逸だったので思わず写真を撮ってしまった。せっかく写真を撮ったので読者にも共有した次第である。(手荷物チェックの前の長蛇の列の中で案内文を撮影しているアジア人はきっと私だけだった。きっと浮いていたに違いない。)