FLETCHER WALKER III(3RD) / DIDN'T WE (PARAMOUNT 0065)'70?
1967年にJames Darrenがオリジナルを歌い、他にも Thelma Houston , Astrud Gilberto , Chairmen of the Board , Eddie Kendricks など多くのカバーを持つポピュラーヒット曲の甘茶シンガーによるカバー。作者は「By the Time I Get to Phoenix」,「Wichita Lineman」など美しいメロディを書くことで知られるJimmy Webbで、ここでも流石のラインが形成されています。ただ、 Eddie Kendricksのカバー
等を聴くと如何にも白人の作ったポピュラー向けバラードという感じで、いまひとつソウルとは馴染みにくい曲と言えるかも知れません。
ところが、優良甘茶ソウルを幾つか持つRONNIE WALKERがフレッチャー・ウォーカー三世の変名で出したこのカバーは、意表を突くアップテンポ曲。明るく滑らかで温かみのあるメロディと歯切れの良いリズムは実に相性が良く、この曲の持つ旨味を十二分に引き出した好カバーと言えますネ。ところで、このメロディをこのテンポで聴くと、意外にも 「Stevie Wonder - For Once in my Life」
とよく似ていることが分かります。その意味で、きっとフリーソウル・ファンに受け入れられる内容ではないかと思います。