320life

PR

プロフィール

ノマ@320life

ノマ@320life

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

2022.07.19
XML
テーマ: 読書(8290)

本のタイトル・作者



コロナ後の未来 (文春新書) [ ユヴァル・ノア・ハラリ ]

本の目次・あらすじ


第1章 デジタル独裁主義の悪夢を阻むには ユヴァル・ノア・ハラリ
第2章 mRNAワクチンが切り拓く可能性 カタリン・カリコ
第3章 生命とは何か? ウイルスとは何か? ポール・ナース
第4章 コロナ後の働き方はハイブリッドワーク リンダ・グラットン
第5章 未来の都市は「第三の場所」を求める リチャード・フロリダ
第6章 GAFAの勝者アマゾンは医療を目指す スコット・ギャロウェイ
第7章 コロナ後の「Gゼロの世界」 イアン・ブレマー

引用



その次に変化があるのは、クリエイティブ・クラスです。ですから、社会階級の分断はさらに大きくなるでしょう。
リモートワークができる知的労働階級と、サービス業や肉体労働で身動きが取れない人たちとの格差は、単に収入の面だけではなく、ライフスタイルにも生じてきます。特権階級の方が、はるかに選択肢が多いのです。



感想


2022年181冊目
★★★

各方面で有名な7人のリモート・インタビュー。
2020年刊『コロナ後の世界』の続編。

それぞれの人はさすがにすごいことを言っているんだけど、この薄さ(208p)で7人なので、どうしてもそれぞれのインタビューが薄くなってしまって、表層をさらっと撫ぜただけ、という感じ。
カタリン・カリコさんの話なんかも、ご本人が話していらっしゃること、テレビの特集で前にやっていて見たそのまんまだなあという印象だった。
ここからそれぞれの人の書いたもの・読んだものに移っていく、その取っ掛かり、イントロダクションとしてはいいかもしれない。

プリコロナ(プリゴロ太のような響き…)とポストコロナ。
私は働き方も当初こそリモートが~とか言っていたけど、波が過ぎれば元通りでいっさい影響を受けず。
相変わらず通勤電車に乗り、人のひしめくオフィスで働いている。
リモートワークが難しい(というのが、デジタル化が単に進んでおらず、それにかける予算もない、ということなんだけど)のもあるけど、毎日毎日リモートの人ってどんな感じなのだろう。

私は、家を出て駅まで英語を聴き、通勤電車に乗って本を読み、仕事をして、昼休みに時間があれば本を読み、仕事をして、無駄口を叩き、ストレスをため込み、また電車に乗って本を読み、保育園へ迎えに行き…としている。
リモートワークをやっていた期間は、このライフスタイルが乱れまくった。

気づけば昼休みに晩ご飯の用意をしていたりして、通勤時間の分だけ浮いたはずの時間はどこかへ紛れてて消えてしまっていた。

なので、私は通勤も悪くない派。あと家から出ないと単純に運動不足になる。
この本では「第三の居場所」としてコワーキングスペースやカフェが紹介されていた。
職住近接で、徒歩十分以内くらいのところで働けたらいいのにな。

子どものお迎えとかのことを考えると、特に小学生以降は在宅いいなあとも思うのだけど。

成果主義が導入されたら、タスクを次々塗りこなしていく私の仕事量が一目瞭然になるだろうに…!!!
日本の「仕事をする」は結局、「職場にいること」なのだ。

この本では、日本の工場は、その労働力だけでなく、その人をまるごと包摂する「新しい工場」だったという表記が出てきたけど、私はそれには首を傾げる。
それはあれだよね、昔の「家制度」の崩壊とともに、会社がかりそめの「家」のように機能していた時代の話?

「場」が、そこに「存在すること」が何よりも大切だから、「残業は偉い」となる。
残業して、残って働いて、がんばっていて、えらい。
だから、時短勤務は、残業が出来ないことは、休むことは、悪だ。
それは、「働かない」ことだ。

うんざりなんだよな。もう。そういうの。
時間効率が悪く、作業効率が悪く、自分の単価を考えもしない。
結果的に会社に損害を与えている。
それで褒められるってどういう了見よ?

閑話休題。リモートワークの話。
一方でそれが初めから不可能な職種の人もいる。
時間(可処分時間)と場所が制約される仕事。
引用部のように、仕事によってその格差と分断は広がっていくんじゃないか、と思う。

クリック一つで物が届く、という時に。
その便利さの陰で動いているリアルな人間はどこまで意識されているのだろう。
そんなことを考える。
けれど世界はもしかしたら、「クリックする」人間と、「クリックされたもののために働く」人間に分かれていくのかもしれない。
もうすでに、そうなってきているように。

これまでの関連レビュー


年収200万円でもたのしく暮らせます コロナ恐慌を生き抜く経済学 [ 森永卓郎 ]
パンデミックブルー(感染爆発不安)から心と体と暮らしを守る50の方法 [ 古賀良彦 ]
コロナ後の世界を生きる 私たちの提言 [ 村上陽一郎 ]
コロナ後の世界 いま、この地点から考える [ 筑摩書房編集部 ]
なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない [ 辻仁成 ]
コロナ禍日記 [ 辻本力 ]
武漢支援日記 コロナウイルスと闘った68日の記録 [ 査瓊芳 ]
コロナの時代の僕ら [ パオロ・ジョルダーノ ]
いっしょなら [ ルーク・アダム・ホーカー ]
コロナ自粛の大罪 [ 鳥集徹 ]
たちどまって考える [ ヤマザキマリ ]




にほんブログ村 にほんブログ村へ







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2022.12.03 23:55:22
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: