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2023.02.20
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テーマ: 読書(8289)

本のタイトル・作者



71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活 [ 紫苑 ]

本の目次・あらすじ


第1章 年金月5万円、楽しい節約生活
第2章 食費月1万円生活を始めてみたら、いいことだらけおひとりさま節約生活(食)
第3章 ようやくおしゃれ適齢期おひとりさま節約生活(衣)
第4章 住まいも工夫次第で居心地よくおひとりさま節約生活(住)
第5章 健康が一番の節約です
第6章 捨て活と捨てない生活のバランス
第7章 欲望はこうして抑えて、賢くお金を使う


引用


もちろん、年は取っていきます。年齢的にはより死に近づいているのですが、なぜか、死は前より遠のいていった気がします。
それが錯覚だとしても、それはそれでいいのではないでしょうか。不安も錯覚ならお金のあるなしも錯覚のひとつ。同じ錯覚なら、元気という思い込みのほうが何倍もいいに決まっているのですから。


感想


2023年033冊目
★★★

まず表紙を見て思う。
おしゃれ〜。これで71歳〜。すごい〜。
フリーランスをしながらひとりで二人の子どもを育て、現在は一軒家を購入してひとりぐらし。

土曜日の朝に放映している「 サタデープラス 」に登場してらしたのを見たので本を読んでみた。
もともと、着物ブログを10年ほどやっていて、69歳で節約ブログを開始。
ひとり紫苑・プチプラ快適な日々を工夫 」というブログが有名に。

① 一人でも三食ちゃんと食べる
② 食費は月に1万円前後とする
③ 安く、美味しく、かつ栄養のメニューを考える


をモットーに一人での節約生活の食事を始める。

一回の買い物予算は千円。
「いわしor鶏むね(200円)」+「卵(200円)」+「牛乳(150円)」+野菜(400円)」を買い、4日〜5日かけて食べる。


いつも野菜ってタンパク質に比べるとめちゃくちゃ安くてお腹いっぱいになって栄養豊富ですごいよな、と思う…。

紹介されていた「甘酒豆乳アイスクリーム」(豆乳ヨーグルト+甘酒+牛乳を混ぜて冷凍)や「チョコクッキー」(小麦粉、ココア、甘酒、オリーブオイル)も美味しそうだった。
ご本人は『うつ消しごはん』という本を読んでから、タンパク質と鉄分を取って甘い物への欲求を減らす試みをしていらして、おやつの代わりにナッツとチーズを食べるように心がけているそう。

私も、ついつい甘い物を食べてしまうので反省。タンパク質は足りてない。
「疲れているときには甘い物」という図式が間違っているんだよな。


本の中では、家計簿(みんな、人の家の家計簿見るの大好きだよね??)も掲載されている。
公団にお住まいだった頃は、全体の支出は175,000円。
家賃が13万円!だから、ほかは45,000円ほど(うち、食費が25,000円)。
これも、家賃の占める割合が大きすぎるだけで、十分に質素な暮らしだと思うのだけれど、現在は持ち家で家賃はゼロになり、月の支出は43,000円くらい(うち、食費が1万円くらい)。

家賃は、シングルマザーで子どもが小学校〜高校の頃に住んだ家が14年間で2,520万円。
その後住んだより広いタワーマンションが月24万円の8年間で2,304万円だという。
すごい…。何よりそれだけを一人で払える財力がすごい…。

よく若い人のFIRE本で「月10万円(家賃が5万弱)あれば暮らしていける生活レベルを維持する」というような記載を見るから、これが健康で文化的な最低限度の生活としての下限なのかもしれない。
一人暮らしの生活保護の金額も、地域の程度の差こそあれ、ちょうど月にこれくらいだ。

持ち家があると、その分固定資産税やら維持管理費がかかるけども、家賃を考えなくていいのは羨ましい。
我が家は賃貸派で、ヤドカリのようにライフステージにあわせて賃貸を住み替えていこうと思っているのだけども、最後(老後)は中古の一軒家を買うほうが良いのかなあ…。

しかしその暮らしが貧しいか?というと、全然そんなことなくて、工夫に満ちてとても楽しそう。
精神の余裕。時間の余裕。手間暇を掛けられる幸せ。
干し野菜のところは、 2020.05.29「寂しい生活 [ 稲垣 えみ子 ]」 を思い出した。

量から質への転換は、一人暮らしの食事を優雅な遊びにも変えてくれます。


とご本人は「プチプラ食生活」を言ってらっしゃるのだけど、たぶんこれがこの節約生活や倹約生活、清貧の暮らしが見すぼらしくない理由なんだろう。
頭をひねり、知恵を絞り、工夫を凝らして、手間ひまをかける。
改善と改良。生活にダイレクトに跳ね返る反応。自分だけが知る幸せ。
これほど優雅な遊びが、あるだろうか。
そしてそれは、「日常を遊び、日々生きることを愉しむ」ということでもあるのだよな。

紫苑さんは、ふだん自分の年齡を忘れているのだそう。
それは毎日毎日をそっくりそのまま受け取って、しっかり自分のものとして咀嚼しているからじゃないのかな、と思った。

よりたくさんものを持っていることが良くて、お金のために働くことがすべてだった価値観が反転したら。
そこにただ残された自分が、そのときすべてを持っていたのなら、良いな。

もうじゅうぶん持っている。あるもので、やっていく。
自分の頭で考えて案を出して、自分の力で問題を解決して。

それはなんて贅沢な遊び。

これまでの関連レビュー


74歳、ないのはお金だけ。あとは全部そろってる [ 牧師ミツコ ]
80代で見つけた生きる幸せ [ G3sewing ]
87歳、古い団地で愉しむひとりの暮らし [ 多良美智子 ]



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最終更新日  2023.02.20 00:00:07
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