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『1円の男』モンデンアキコもんでんさんの初BL。この世界ではカタカナ表記なのね。この人もキャリア長いよね。断片的に雑誌で目にしているし、昨年、初めて彼女の単行本を買って読んでみて、絵柄に似合った戦中戦後の底辺をうごめく男たちの話がツボにはまっていたので、期待大だった。絵柄は好きなのよ。青年誌でもやってけそうな大人絵でさ。表紙見て、デジタルっぽかったので、へええこんなベテランさんでもカラーはデジ塗りかあと思って中身見たら、こっちもデータ入稿だった。すごいねー何十年も手書きでやってきた人が転換するのは、絵柄そのものに影響与えるから勇気が要ると思うんだよ。まあくらもちさんとか早かったけど、彼女は明らかに絵柄変わったしな。で、内容はというと普通だった。なんつうか、あっという間に読み終わっちゃう。深井さんの単行本もそうだけど、絵がストーリーにマッチしていて、大人な雰囲気、20歳以上の有職女子ですら憧れる、男同士のイケナイ世界をかっこよく描いているのに、なんか薄味。多分萌え優先じゃなくて、注文に応じてプロならではの分析に基づいてプロット練っているからだよね。そもそももんでんさんに萌えがあるとは思えないし。最初の連作は、ツンデレ・クールビューティー・メガネ・スーツと、BL的属性をすべて盛り込んでみましたって受なんだが、やっぱりありきたり。他のも同様。どうも、一方がノンケで、そんな彼をずっと思っていた友人(ほも)がついに念願の思いを遂げる、みたいなパターンが多い印象。もうしわけないけど、すべてに既視感がある。満を持してBLに来たんだから、他の作家さんがやらないことをしてくれるかもと期待値大きかっただけに、あー普通だわ、というだけで残念。でもヤサぐれた無精ひげ男を描かせたら天下一品だよね。今月の「コーラス」に描いていた「アイスエイジ」の番外も、なんだかほもになってて、50代オヤジに色気にくらくらしちゃったし、あ、そうか。もんでんさん、普通のジャンルでほも描いたほうがいいんだよ、きっと。ああミもフタもない感想。そうそう、男子のハダカのさ、腕を上げたりひねったりするときに出る、わき腹のアバラ線を入れているのが新しかったよ。この表現はBLでは初めて見るかも。
2010.05.31
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穴埋めのために、仕事で彷徨っていたサイトで見つけた興味深い記事。こんなのとっくにわかっていたけどさ、キレる子どもだって、原因はゲームでも食生活でも親の育て方でもなくて、つまるところドパミンのせいだろうってさ。でも「思春期」というのははじめてみた。昔、凶暴な性格の人を落ち着かせるために脳の一部に仕掛けをするロボトミー手術というのがあったらしいけど(映画「カッコーの巣の上で」で知った)、これもドパミン遮断だったのかもね。【5月20日 AFP】喫煙や飲酒、ドラッグ、無防備なセックスにオートバイでの暴走行為――思春期の若者たちがこうした危険な行為に「ハマる」と、なかなか抜け出せないのはなぜなのか。その謎に、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(University of California Los Angeles、UCLA)のジェシカ・コーエン(Jessica Cohen)氏が主導する研究チームが迫り、脳内の快感伝達物質ドーパミンが関連しているとの結論に至った。研究チームは、被験者45人を8歳から12歳までの子どものグループ、14歳から19歳までの若者グループ、そして25歳から30歳までの成人グループの3グループに分けて実験を行った。コンピューター画面で画像を見せ、それぞれの画像について、架空の2大学が販売しているとしたTシャツの模様と一致するかどうかを答えてもらった。正解した場合には5セントか25セントの報酬を与えた。この間、機能的磁気共鳴断層撮影(fMRI)を用いて、神経信号に対する被験者の脳血流変化などを調べた。その結果、10代の若者グループでは、報酬を受け取った際に、脳内の快感物質ドーパミンに反応する綿条体が明るくなることが確認された。明るさは子どもや成人グループよりも強かった。コーエン氏は、思春期の若者では、予想外の利益を受けたとき、脳内の神経反応がほかの世代よりも強いことが証明されたと説明した。実験ではドーパミンのレベルは測定していないが、同氏はドーパミンの影響による可能性が高いとみている。また、コーエン氏は、10代では脳内の綿条体は完全に発達しているが、自分の行為をコントロールする前頭葉が、まだ未発達だとする科学者らの見解を紹介したうえで、「報酬に対する反応の感度は10代の若者も成人も同じだが、成人の場合は、行動する前に再考や自制したり、責任ある行為を心がけることができる。しかし若者たちには無理なようだ」と結論付けた。コーエン氏らの研究結果は、科学誌「ネイチャー・ニューロサイエンス(NatureNeuroscience)」に掲載されている。(c)AFP
2010.05.30
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最近、BL漫画を読む回数が激減していて、代わりに少女漫画・青年漫画をよく読んでいる。先週も、『聖★おにいさん』と『MOON』の続きがあるかなと、腐書は置いてない普通の書店に行ったら、雑誌売り場でこんなの見つけた。あはは~面白そう。一条ゆかり女王様説を裏付けるような特集!おまけの小冊子が興味深くて、懐かしさとおちょくり具合が絶妙で、大笑いしながら読んでしまった。「プライド読本」とあるのに、なぜか半分は35年くらい前の名作「デザイナー」へのオマージュで、この作品が未だ少女漫画の通過儀礼として通用していることに驚く。ええ、リアルタイムでしたとも!なにしろ桜沢エリカ、萩岩睦美、吉住渉の3人が「デザイナー」へのオマージュパロディを描いていて、豪華な面々に目がくらむ。萩岩さんの「殿(若)」、「まさこ(マサキ)」に爆笑!みんなとっかえひっかえおしゃれな格好しているのに、一人着たきり雀のマサキが反乱を起こす話だった。ああここで、大矢ちきさんが出てくれれば、もっとすごかったのになあ。プライドへのオマージュは、一番弟子の松苗さんで、これは予想通り。神野も「おぼこ」だったという設定には非常に納得した。名誉も金もあって顔もいい男って、巧い必要がないよね(爆)。がんばれ神野さん!ああそうそう、日本では珍しいであろう「パトロン婚」という単語も初めて見た。なあるほどねえ。一条ゆかりのすごさは、真性Sという点が自分的に共感でいるのと、Sらしく甘いエンディングがあまりないというところだ。メロドラマだからこそ、主人公は酷い目に遭って悲恋に終わるべきで、思春期の少女たちは、そうした「痛い目にあっても愛を貫く」生き方に無性に憧れたりするんである。
2010.05.29
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どうも30分以上自転車を漕いでいると、お尻が痛くなる。電動アシストなら、もう怖いものなしで、どこまででも行けると思った自分が甘かった。つまり股関節の回転運動は付加がかからない限り何時間でもできそうだけど、お尻の耐久性がないことがわかった。さてこの日、ビッグサイトで仕事があった。築地のオフィスからビッグサイトまでは新橋まで歩いて行って、ゆりかもめに乗れば一本で行けるのに、天気もいいし風もないし、いっちょ自転車で行ってみるかと思い立った。どうせ埋め立て造成地だから道路は直線碁盤目だし、あの建物はそのうちイヤでも目に入ってくるだろうからと、地図も確かめずに出発。晴海通りの終点まで直進すればいいのよね?と、スィーッと快適に漕ぎ出したものの、さすが人工の浮島都市の集合体だけあって、島と島をつなぐ運河に架かった橋が多い多い。よく見ると、まだまだ野原のままの土地がたくさんあることがわかる。ここらにもそのうち超高層マンションが建つんだろうなあ。月島・晴海・豊洲までは順調だったのに、有明に入ってようやくあの逆三角形が見えてきたと思ったら、首都高湾岸線を突っ切る横断歩道がない! 左右をずっと見渡してもない! テニスの森のあたりにようやく自転車を手押ししてなら渡れる歩道橋があったものの、あんなもの使いたくない!右往左往して時間をロスし、さらにビッグサイトに到着してからも、駐輪場がない!と探し回り、結局駅下の影にバイクが10台くらい止まっている一角に駐輪。はああ~やっぱりここまでくると、車じゃないと不便だわ。ビッグサイトは数年前にも取材に来たことのある、ゼネコンおやじが集まる展示会をやっていて、今回のイベント会場には「東京ラーメンコレクション2010」というコーナーがあって、今、東京でもっとも話題の有名ラーメン店5店が出店していた。・きみはん・初代けいすけ・せたが谷・二代目つじ田・ラーメン凪……知っている店がひとつもないよ・・・。あの倉庫みたいな天井の高い会場に、簡易の椅子とテーブルがあるだけ、器も使い捨てのプラスティックではおいしさも半減だけど、お昼も食べずに自転車漕いで早や4時近く。確かにおなかもすいている。それぞれの一品メニューを吟味して、つけ麺×、豚骨×、みそ×と、避けたいものを引き算していったら、江戸前煮干中華そばのきみはんと、二代目つじ田のシンプルな醤油ラーメンが残った。で、しばらく人の流れを見ていて、結構な人気のつじ田に決めた。ああ~懐かしい味!昔から食べていた、麺細めのしょうゆラーメン! だしもしっかりかつお系で、色は濃いのにしょっぱくない。叉焼は厚めのばら肉が3枚。久しぶりにラーメン食べて「おいしい」と思った。でも体力消耗して疲れていたから余計においしく感じたのかも。これで、ちゃんとした清潔な店内で、陶器の器だったらもっとよかったなあ。でも満足。クライアントのブースで立ち話をし、住宅もエコだなあとの感慨を得て、5時過ぎに会場を出る。さて、家までどれぐらいでたどり着くか? 帰りは東京駅までのバスどおりを通れば間違いなく月島までは行けるし、月島行ったらあとは目をぶつっても帰れるので安心。東雲の公団群を流していて、この巨大公団が新規で募集していた頃は、申し込もうと思っていたことを思い出した。2000年頃かな。こんな不便なところに越さなくて本当によかった。まるきり陸の孤島じゃないか。平日の夕方なのに人通りも少なく(まあ、みんなSOHOで仕事してるんだろう)、なんかさびしい町だった。続いて豊洲の町並みをゆっくり流したら、絵に描いたような人工的な都市にバギーを押したママたちがたくさんいて、たかだかこの10年足らずで出現した都市にも、確かに日常が息づいていることを知った。でも、ららぽーともイオンもみんな大型店舗で、広い駐車場があって、まるで地方のショッピングセンターみたいなんだが、面倒くさくないのかなあ。私は買い物は目的買いがほんとんだから、広い店内を歩き回ってレジで並ばないと買えないようなところに住むのはごめんだ。豊洲は「銀座まで7分」が売りだが、毎日銀座で買い物するわけでもないんだろうから、あとは子育ても含めて同じようなジェネレーションがたくさん住んでいることの安心感が人気の理由かなあと思う。このあたり、小学校は足りないし、子ども手当ては膨大だしで、江東区はいろいろ特殊な政策を迫られていて、大変だろうと思う。疲れたら途中でお茶しようと思ったけど、マンションだらけの豊洲には自転車停めて気軽に入れる店も見当たらず、そのまま休むことなく家まで漕ぎ続ける。帰宅して所用時間40分。あまり迷わず、途中、越中島裏側の商店街とか流して結構楽しかった。お尻は痛いけど、ビッグサイトまでチャリで行けることがわかった一日。
2010.05.28
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編集記者として転職したものの、業界が全然違うのでわからないことがいっぱい。そこで、今毎週1回、ITマーケティングの早朝勉強会に参加している。始業前の1時間で、7時台に会社に行くと、今決算期なので、経理さんは6時台に来ているとか言っててびびった。旧来の紙媒体マーケはうっすらわかるものの、ウエブの世界は余計なものがいっぱいついてくるのね。代理店と媒体の間のレップとか、聞いたこともなかった(笑)。そして会社には、大学の専攻がITマーケだったという20代の執行役員がいる。大学でITだよ? あああ時代が2世代はちがうよなあ。私らのころはITもウエブもウインドウズも、そんな単語すらなかった(笑)。そしてその役員はご多分にもれず学生時代に会社を起こして、20代前半ですでに社長だった。経営者ってふしぎだよね。経営が面白くって、その舞台はなんでもいいんだって。んなこと言ったら自分だって取材して書いて編集する仕事ができれば媒体はなんでもよかったし、いまや業種すら変わったけど、やってることは同じだから、舞台変われどどこ行っても経営者、というのも同じような感覚かなあ。でも決定的に違うのは、私は常に受注する立場で、彼らは発注する立場。そして今までは文化を売ってきたけど、今はサービスを売る立場(もう「貢献」なんて言葉は使わんぞ。あ、そして「売る」んじゃなくて「買っていただく」だと今日教わったw)。なんか、その文化っつーのも、紙媒体がことごとく終焉に近づいてきて、仕方がないからiPadぐらいは買ってもいいかと思ってるけど、もうさ、仕事続ける限り、この業界の進化についていかなきゃなんないんだなーと、早朝から眠い目をこすりながらぼんやり考えていて、ボーっとしていることに至福の喜びを感じる自分には、もしかしてめまぐるしすぎて向いていないかも、と最近思えてきた。めまぐるしいが忙しくはないからやっていけるんだけど。そして経営陣はとても自分に敬意を払ってくれていて(まあ年上だしジャンル違いのスペシャリストとして引き抜かれたしな)、仕事は全然ストレスにならないんだが、なにしろ歴史なんて後ろ向きなものを勉強してきたもんだから、前向きなことが馴染まない(笑)。で、気が付いたらここ数ヶ月、ずーっと睡眠時間が少なくて、多分今4時間切ってる。仕事で忙しくて睡眠時間が取れないわけじゃないからいいんだけど、今日も朝は5時起きで、不思議はそれで眠くないんだ。で、夜は1時を過ぎれば眠れる。半年前まで眠れなくて眠剤もらってたくせに、今は薬も要らない。けどなんか、体がおかしい感じがする。ちょっと前腕がしびれるようになって、また頚椎管狭窄がぶり返しているような気もするし、毎月のお客さんがくると貧血が酷い。でも最近、病院も面倒くさくて行きたくない。おかしい。大好きなはずなのにな、病院(笑)。てなグチをダラダラ書いていたら、なんか今日はちょっと眠いかもしれない。これからお風呂入って、仕事の本読んで12時前に眠れるかもしれない。というわけで内容のない更新おわり。あ、タイトルは、そういう研究結果があるのよ。どっかの国の研究論文で。長生きに興味ないから、ま、いっか。事業仕分けを傍聴に行った帰りに油売ってた日比谷公園の新緑。いとまぶし。
2010.05.27
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恒例のランチネタ。先週から今週にかけて、外出予定のない日はカレッタに日参してた。通い慣れると意外と便利。ていうか、選択肢が多いのがなにより。先週火曜は元祖(?)カレーうどんの古奈家のランチ。海老天1個に一口五穀米とおしんこ付き。ご飯はおかずじゃなくて、うどんを食べたあとのスープに投入して、雑炊にして食べるらしい。これで1260円。うどんにしては高いが、老舗名店ならではの強気の価格設定。でも天ぷらは本格的で生は半生。実はカレーうどんは生まれてこのかた、数えるほどしか食べたことがない。食に対しては自分が考えている以上に保守的なので、欧風・インド風・東南アジア各国風・日本風(カレーライス)までは容認できるのに、カレーうどんを認められない(笑)。多分最初に食べたのがおいしくなかったからだな。でも巣鴨の古奈家は以前から知っていたし、「あそこのはどことも違うから。絶対好きになるから」といわれてチャレンジ。なるほど、濃いわー。和風だしの風味というより、「かつお粉」が混入したルー、という感じ。辛さの強弱はないので、テーブルにあるカレー粉の追加で辛くすることはできる。そのままでも十分辛めだけど、大辛好きなので当然のごとく途中から追加。うー辛い。運動でかく汗は嫌いなのにおいしいものを食べてかく汗は容認できる。いや、でもすごいよ。油脂と糖質(炭水化物)だけの昼食だ。画像もこんなだし(笑)。なんか色が足りない。りーさんオススメの備長炭の焼き物屋での炙りベーコンランチ。この日はライターのHちゃんが一緒だったので、二人して頼んで、「うわー本当にハサミがついてる!」とか驚いて、ちょっきん、パクリとやってから画像撮ってないのを思い出した。どうもひとりでないとすぐ撮り忘れる。しかも引き目で撮ったら焼きすぎたしゃけの切り身みたいだ!このベーコン、とにかく分厚い! 脂が甘い! スモーキーでこれぞベーコン!という味。うん、確かにおいしい。ほとんど焼き魚メニューのなかでの人気メニューというのもうなづける。ベーコン自体、実に久しぶりに食べるけど、こんなにおいしいものだっけ? 手作りハムを作っている店とか行くとブロックベーコンは結構高かったりするけど、そういうやつかな?しかし、これ食べたら一週間くらい肉要らないわ(笑)。月曜はランチタイムがとれず、新橋からカレッタ経由で帰ってくる営業マンに頼んで買ってきてもらったサブウェイのアボカドシュリンプ。見よこの作り物のような鮮やかな色!一つ一つは好きな素材ばかりなのに、どうしておいしくないんだろう。サブウェイが致命的なのは、パンがアメリカで食べるパンみたいにおいしくないことだな。パン持ち込みで、具だけ売ってくれないかしら。なんかヘルシーだし、時折無性に食指が動くんだが、いざ食べてみると、おいしいと思ったことが一度もない、被虐心をそそられる食べ物だ。 これは本日。実は今日はニュー新橋ビル地下にある韓国料理店で出すサムゲタン(鶏半身だからハンゲタンという)を食べに行こうと思ったけど、1時過ぎに外に出たら存外涼しくて、駅を横断する気が失せた。それでまたパエリヤを食べたスペイン料理屋で、まったりと本を読みながらがっつり肉を食べていた。今週の肉料理は仔牛のソテー。オージー牛でも仔牛だから軟らかくておいしい。ソースが、一種類あまり馴染みのないスパイスか調味料を使っていて、グレーヴィーと赤ワインと醤油のほかに、ものすごいインパクトのあるものが混入しているんだけど、特定できない。悔しい。付け合せはマッシュと素揚げのナス、蓮根、ソテーしたブロッコリー。この付け合せは品があってなかなかよろしい。例によって生野菜てんこ盛りにして、食事前にオレンジジュース、うっすいブロス(スープ)、食後にコーヒー。ドリンクは4種類くらいから選べて、これで1時過ぎると800円はとてもリーズナブルだわ。ご飯も普通の流通米だけど、固めに炊いてあって安い米独特のにおいがない。
2010.05.26
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『愛しているにもほどがある』中原一也中原さんは、これで3冊目か4冊目になる。それほど好きというわけではないけど、なんか設定がいつも非凡で、しかも読んでみると上っ面をなぞっただけじゃなくて、その世界を全然知らない自分にとっては結構刺激的で面白いのだった。今回は元・神の手を持つ外科医で現在は日雇い労働者×ドヤ街の町医者という、これまた突飛な組み合わせ。修羅場をくぐった経験もないのに、自らドヤ街でホームレスや荒くれ者の日雇い労働者相手の診療所をやっているとか、30歳くらいなのに「神の手」を持つ伝説の外科医で、今は日雇い労働者とか、まあいろいろつっこみどころは多いんだけど、なにしろシリーズものらしいのに、話の端緒である1作目を読んでいないから、何も言う資格はない。そして、とりあえずおもしろかったから万事オーライだった。なんだろう。特にドヤ街の雰囲気とか、そこで暮らす男たちの生態が緻密に描かれているわけでもなく、おそらく故意にかなり薄めて(オブラートにくるんで)書いている気がするけど、それでも学はないけど気のいいお人よしたちとか、単純で喜怒哀楽がはっきりしているところとか、人間の原初的な感情をはっきり表す人たちを描くのは巧いと思った。途中で、攻を再び外科医として復帰させようと登場する、いかにもBLキャラな攻の元同僚兼セッ○スパートナーはステロタイプでいただけないけど、最初「やだなあ」と思っていた攻の言葉遣い(まあ、要するに乱暴なんだ)とか、あまりにお坊ちゃんでそれを自覚している受がなんでこんなところで働いているのかとか(多分これは1作目を読めばわかるんだろう)、ずっと気になっていたのに、そのうちどうでもよくなってストーリーそのものを楽しく読むことができたよ。多分、うまいんだろう。でもさ、なんつうかすごくえろ本位制で、話が始まって30ページくらいでもうそういうシーンがあるし、繰り返し繰り返しサカッているしで、こんなにやりまくらなくても……っていうぐらい回数こなしてる(笑)。攻が執拗に受を襲うのは、なんかそういう本来の人間の本能を呼び覚まそうとしているのか、そうすることでなにか憑き物が落ちるおまじないとか、そんな感じかな(爆)。そんぐらい意味もなくえろくて、これは私には不要なんだよな~。イラストは若い読者に人気の奈良さん。なんかだんだんアニメちっくになっているような気がするけど、シーンを切り取ってイラスト化する力はすごいわ。納得させられる。
2010.05.25
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「おとこの娘(こ)」という存在が深く静かに潜航中だという。まあNHKが言ってることだから、どこまで本当かは定かではないが。なんでも、ゲームや漫画には相当数この「おとこの娘」キャラが存在していて、そこから派生して実際に女装したり化粧を楽しんだりする男子が発生しているらしい。かわいいものは男子だって好きさ、というわけだね。女装に始まり、化粧をする、女声でカラオケを歌う、編み物、裁縫、手芸などなど、女子化する男子のことを「おとこの娘(こ)」と称していて、そのテの雑誌まで存在していた。乙男(オトメン)というよりは、わかりやすいよね。きっちり分類までなされていて、いわく、無理やり女装、自分からすすんで女装、子どもの頃から女子の格好、スイッチもの(男女入れ替わり)などなど。しかし、女子化した男子なんていうものは昔から物語にはあるわけで、漫画というビジュアル手段が一般化してからいっそう加速した。男子の分野でも女子の分野でも、男子の女子化は一種の羨望(なりたいけどなれない対象)の的だったのかもしれない。印象に残っているのは、男子校で堂々と女子っぽかった「ここはグリーンウッド」の如月瞬。性格はサバサバして気持ちいいのに、自分の可愛さを自覚していて、それを一番魅力的に見せる手段を知っていた。自然体ですきなキャラだったけど、同様や類似設定は少女漫画のなかにも山のようにあるよね。BLにはとっくに、女体受けとか、乙女受けとかいう、受は女であっても一向に差し支えのないひ弱キャラもパターン化しているけど、「おとこの娘」は別にほもではなくて、ちゃんと異性が好きだったりする。彼らはただ可愛いものが好きで、同好のもの同士集まって、女装コスプレオフ会とか女声でアニメを歌うオフ会とかやっている。化粧をしてかつらをつけていく過程でどんどんその気になっていく男たち。映像では、単なるナルちゃんにしか見えなかったけどな。余談だけど、イギリス産の驚異のお下劣バラエティ「リトル・ブリテン」のなかにも、妻子がいるのに女装が趣味で完全に女になり切って騒動を巻き起こすおっさんたちがいたので(しかもこの場合、グロテスクなだけで全然オンナに見えない)、「おとこの娘」化は世界的な欲求なのかもしれない。草食男子以来、男らしさとか、男たるものとか、男なんだから、などという男の強さは求められなくなったのか。女子と同じようにきゃっきゃ言いながら、可愛いものに現を抜かしていいことになったのか。なにがそうさせてるんだろう。そこが謎。女子が対等に社会で力を発揮するようになり、男子への期待値が下がったせいかな。弁当男子、水筒男子、くらいはまだいいけど、スカート男子も随分見たよな。あとすね毛剃ったり眉毛を整えすぎていたり整形したり。こういう男子と、ヤンキーなおにいちゃんとでは、単に生物学的に染色体の数が同じ、という以外には何も共通点がないような気がするよ。NHKBSでやっていた特集では、なにやら評論家っぽい人まで出てきて、メイドカフェが流行るのは、「妹キャラ」や「仕えてもらう喜び」以外に、「自分もああいうかわいいかっこしたい」という願望もあるからだとか言ってた。ほんまかいな。これでいいのかなあ。女子の立場はいったい?
2010.05.24
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『誰も寝てはならぬ(13)』サラ・イネスおなじみ自由業オヤジと女の子たちの不思議赤坂大阪弁ライフ。もう13巻なのね。豆ごはんは10巻で終わったので、これも10冊で終わりかなと思っていたから、このぬるい非生産的な日常漫画をまだ読めるというのはうれしい。なんつうか、この漫画って、心の精神安定剤だよね。いい大人たちのぬるさに「アー私もずっとこのままでいいのね」って気にさせてくれる。考えたら、この作品に出てくるオヤジキャラもおねえさまキャラも、まともな結婚しているのは誰もいないのが異常だが、それが自然なところが自分の波長と合ったりする。いや、いかんいかん、漫画読んで安心していると、生身の人間はあっという間に年をとるんだぞ!(と自戒してみる)わあああん、ハルキちゃんが踵を粉砕骨折して入院した! 面倒見たがりのねえちゃんらが見舞いに来たり、大塩さんがまるで妻のようにかいがいしく面倒を見たりと、俄かに周辺があわただしいでやんの。永遠の恋愛クライマーのゴロちゃんなら、いいオンナがほっておかないのに、元祖草食系みたいなハルキちゃんはこうくるか、というオンナ運の悪さ。そして、最近気づいたんだけど、ヤーマダくんは、同じ銀座育ちの画廊のお嬢さんはマドンナかもしれんが、モノフェチだちデリカシーに欠けるしで、恋愛に向かないと思った。そういう人は男×男の世界に来ればいいと思うよ。ネネちゃんが例によってカレシに振られそうになっていて、「最近、仕事を口実に約束をキャンセルされる」とゴロちゃんに相談したら「それはもう下山に入っている」(恋は終わっている)とか言われてヘコんでいたけど、すごいわかりやすい比喩だわ。人を見る目が全然なくて恋愛では好きな男はゲイか彼女持ちで、好きでもない男にばかり言い寄られる自分には、こういう、恋愛を時間軸で考える感覚ってないよなー。そうかあ、頂上目指して登山途中は異様にアドレナリンが出ていて盛り上がるけど、登頂達成してしまうと、あとは降りるだけなんだな。だから降りる前に結婚という枷をはめないとだめだという。そういう計画的な恋愛には縁がないなあ。ところで白地バックの表紙は初めてじゃないかな。なんか新鮮。食品パッケージの掟破りのカラー、みたいな感じ。
2010.05.23
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週末、飲みに行ってブログ更新が滞ると、そのまま3日間溜め込むことになって、埋めるのがしんどい。もう無理やり毎日更新はやめよう。猫らの換毛が始まって、週末ごとに掃除機を丁寧にかけて、フローリングを拭き掃除までしているのに、翌日はもう毛が床に落ちている。いつものこととはいえ、掃除してもしても終わらない不毛さに気が滅入る。おまけに、昨日はよく晴れていたので、家で洗えるリネン類とか、たくさん洗濯して、今日も引き続きベランダに干せるかと思ったら、今日は雨ですか。そして昨日に比べてずっと寒いし。昨日は夜、ピアノのレッスンがあって、ここのところモチベーションが落ちていて、バッハ以外真剣に弾きたい曲がなくて、前回は「バルトークを」とハンガリー民族舞曲集を持っていったのに、今日はもう弾く気が失せていて、仕方がないからえいっと適当に取り出した楽譜がショパンのノクターンだったので、すっかり有名になったハ短調の遺作をもって行ったら、これを弾きたがる生徒さんは多いらしく、「ああこれねえ」とうんざりした様子。しかも一回であがっちゃうし。やっぱりこの程度じゃだめか。pppとか弱音のコントロールは「きっちり鍵盤の真上で落とす」といいらしい。なるほど。どうもポゴレリチを聴いて以来、聞こえるか聞こえないかくらいの、ごくひそやかな弱音に魅せられてしまって、でもデジピでは再現困難なので、先生のとこでぶっつけ本番になる。ああ、あとこの曲は鼻に付くくらいルバートかけてもいいといわれたよ。溜めて溜めて引っ張って、ぐねぐねに弾いてもオッケー。平均律は、次からプレリュードがめんどくさい7番。さて、あと一曲は何弾こうかな。弾きたい曲と弾ける曲の距離がありすぎて、どうもスランプ。 そんなときには花を。これもボタンを撮ったときの庭園で。あやめって、花びらが3の倍数なんだな。 ヒメジョオンの仲間(だよね)。雑草として刈られてしまいそうな、こういう野草が時折いとしい。そして芍薬とボタンは葉っぱが全然ちがうのだった。 そうそう、この鳥の名前がわからない。雀より一回り大きくて、雀より全体に黒っぽくて、目の周りが白いの。都内で見られるハトと水鳥以外の野鳥では、オナガとムクドリは見分けがつくけど、これは両者より毛ちょっと小さい。意外と近づいても平気なので、人慣れしているのかも。最近、飛行船がまたよく飛んでいる。これはコナンの宣伝船。一回乗ってみたい(笑)。
2010.05.22
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『ゆうまくんのまいにち』鈴木有布子かわいくって楽しくっておもしろかった。鈴木さんって、たまにBLの挿絵しているような気がするけど、気のせい?子どもも老人も、とっても達者で安心して読める。きっとベテランさんなのね。掲載誌は「コミックブレイド」と「アヴァルス」かあ。男女で分けてない雑誌だよね。ゲーム系とかファンタジーとか? このへんになるともう付いていけないけど、ああいうとんがった系の雑誌にこういうほのぼの系が載っているとホッとする。さて、金持ちの御曹司のゆうまくんは、頭もよくって苦労性で、夫に愛想を付かしてお屋敷を出て行った母親を、「部屋にこもったまま出てこない」という父の言葉を信じているフリをして、気丈にママンのいない生活を送っている小学生。愛犬がブサイクな雑種だったり、クラスで唯一気の合うクラスメートが、父子家庭(しかもえろ漫画家)で大雑把に育った女子だったりと、周囲は箱入りにしたいのに本人がどんどんはみ出していく、「できた子ども」という設定は好物だ。思い出すのは遠藤淑子さんの、できた心配性の子どもとパッパラパーな親のお話。無邪気な親を持つと子どものほうが老成するというパターンだけど、遠藤さんのは親も波乱万丈で貧乏だったりするけど、この作品は恵まれすぎて世間が見えてない坊ちゃまなのに老成している。実直で坊ちゃま命みたいな執事歴30年の老執事を煙に巻いたり、なんでも手に入るからこそ、お金では買えない駄犬やクラスで浮いている女子と気が合ったりと、一筋縄ではいかないぼっちゃんだけど、8歳で気象予報士の資格を取ったり、コンツェルン(ってイマドキ言わないなあ)の総帥である父親に株の買い時・売り時を指南したりと、生意気なだけじゃない努力家がところがさらにかわいい(笑)。そして家出していたママン登場。ついていくかと思ったら、自分の役割を自覚している大人子どもなもんだから、そこはきっぱり断るのだった。エライ~!これがさ、中学くらいになると生意気が鼻について受け付けなくなるんだろうけど(第二次性徴独特の雰囲気も出てくるしね。まあようするにふぇろもんだが)、8歳くらいの子って、時折ニュースなんかでお受験塾の生徒なんかが「将来は政治家になって日本を変えたい」とか小生意気なことを言っているけど、こういうのは罪がなくてほほえましいとすら思うよ。ただ、こいつら人間関係の距離のとり方がわかんないから(だって、家族と学校と塾だけの人間関係だもんな)、相手を尊重する術を知らないのが自分的にはNGだ。一回挫折を知れば世の中の厳しさもわかってくるんだろうけど、子どもって汚れてないからこそ傷つけ合う言葉もストレートで容赦がないからな。でもゆうまくんは、周囲のサポートが厚いから、挫折しないで世界的なホテルグループの中興の祖になっちゃうような気がする(笑)。
2010.05.21
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『50×50』国枝彩香あっという間に読み終わっちゃったけど、楽しいコメディだった。国枝さんの振り幅って内角何度あるんだろう。粘着系の暗くて湿ったシリアスから、こんな軽いノリのスラプスティックコメディまで、守備範囲広いよなあ。でもこれはBL的にはどうなの?ってくらいBL度は薄いよね。ビブロスなのに(ああ違った今はリブレか)珍しい(笑)。表面的にはノンケな男子がほもごっこをして楽しんでいるように見える。男女でよくある、友情以上・恋人未満みたいな不思議な関係で、かたや脚フェチ、こなたおっぱい星人な無類の女好きな腐れ縁男子が、女性に振られる度に互いに相手をからかい、慰めあっているうちに、なんかヘンなことになるという。あとがきに、どっちが受か攻かわからないような関係のハンサムを描きたかった、とか描いていて、いいなあそんな単純な動機でこんなたのしいお話が描けちゃうんだと感心した。国枝さんは、ギャグのセンスが自分と近くて、ということは絶対若くはないはずで、絵達者なBL「も」描くもう一人の漫画家さんとともに、えろが描きたいという動機とは遠いところでBLを描いているのが奥ゆかしくて好きだ(笑)。二人とも確実に自分より上だろうってほどの大ベテランで、深刻なものを描くかと思えば、こんな肩の力の抜けたライトなものも描くところも同じ。絵がこなれ過ぎていて、ソツがなくて破綻もない。恐ろしいことに、明らかにアシスタントが描いていると思える人物がほとんどいないのも共通しているなあ。でさ、こなれすぎていて、10代とかにはこのノリはおもしろくないんだろうなあと思う。逆から言えば、こんなの中年にしかわかんないセンス、ともいえる(笑)。
2010.05.20
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抹茶スイーツは、甘さがなくて抹茶が香りたつほど濃いものならいただける。つまり、標準的なものなら食べなくてもいい程度のふとどきな味覚なんだけど、これまで、東の横綱は紀の善の抹茶ババロアだと思っていた。これは月曜に食べたもの。先月も食べた気がする。それはゆるぎないけど、西の横綱もできた。辻利(都路里)の抹茶パフェ。カレッタの地下に辻利が入っているのは、カレッタオープン当初から知っていたし、抹茶アイス最中や、たまに生協でも扱う辻利の抹茶アイスバーは好きだから、ここのもおいしいに違いないと思っていた。けど、行く度行列で涙を呑んでいた。ていうか行列してまで食べたいものではないと思っていた。でも、平日の昼下がりにカレッタに来られるようになって、やっと空いている時間帯に行くことができた。でもいきなり1500円くらいするパフェをひとりで全部食べきれる自信がないので(だってランチ直後だし)、せっかくなので抹茶そばとのセットについてくるミニパフェを食することにした。 ゼリーは微妙だけど、他はすべておいしい。どうしよう。ハマりそう。おいしいと思ったことのないホイップクリーム(生クリームに非ず)の抹茶バージョンからしておいしい。これは標準サイズを食べてみねば。そしてほうじ茶バージョンも気になる。
2010.05.19
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『残花』水原とほる引き続き水原さんの新作。この作家さん、半年以上音沙汰ないと思うと、残りの半年で立て続けに本が出る。4月は別のところから2冊同時だった。そういうスケジュールで仕事して、あとの半年は書くこと以外のことしてるんだろうな。さて、今回はいつもの水原節。相変わらずの昭和テイストで、ヤクザと男妾と義理人情とうらぶれた渡世家業の闇世界。これぞ水原さん、ていうか、同じようなお話を繰り返し書いているよね。確か「徒花」というのもなかった? そして全く同じようなお膳立ての話も読んだことがあるような気がする。それほどこういう世界が好きなんだろうな。そして水原さんの場合、不思議と「またか」とか「マンネリだ」とか思わないんだよね。今回もいい話で後半泣けたし。最初、この受ちゃんはいやだったんだよ。あまりにもネガティブですぐ泣くし、世間知らずすぎるし男らしさのかけらもなくて。一番苦手なタイプのキャラだったんだけど、ひたすらやさしいオヤジ(40くらい?)がカワイコちゃんを愛人にして可愛がるお話で終わるわけはなく、切れ者の3代目組長が登場してから、受ちゃんは例のごとく酷い目に遭う。もう心理的にも肉体的にも、よく死なないなってぐらいの残酷の限りを尽くされ、でもひたすら「自分が悪い」「こんな体になってもう攻のところへは帰れない」と事実を受け入れる、昭和枯れススキな思考回路がナイス。いまどきこんなピュアピュアなお人よしはいないよね。攻もまるきり昔の仁侠映画のヒーローみたいで渋すぎる。そしてかっこよすぎる。横浜から流れてきたバーのママはヤクザの恋人を失っているし、そんなママに影のようにつき従うバーテンダーとか、どんだけ昭和なんだと思える。しかも昭和30年代ころの昭和ね。でも水原さんはそこが面白い。今回は、途中かなりイタタな状況なのに、ラストはBLらしくハッピーエンド。でも二人とも欲のないカップルなので、ラブラブハッピーという感じではなく、なんかいつもと変わらぬ平凡さがうれしい、みたいなほわほわなラストでよかった。出てくるキャラは脇役の果てまでしっかり書き込まれていて、どんどん好きになるし、鬼畜な組長(経済ヤクザの典型みたいなインテリ)も、理不尽に人を痛めつける天才みたいなひどい書かれ方しているのに、次第に彼の心の弱さがわかってくる。それを彼に酷い目に遭わされている受視点で語られるところが、水原さんの巧さだし、これまた昭和な遠回し加減。1週間前に読んだ、わりとスタイリッシュな金貸しよりは、今回の作品のほうがずっと自分の好みに合うわ。同じような話であろうと、水原さんはこのテイストで突っ走っていってほしい。
2010.05.18
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会社が移転して、慣れない場所でのおいしいランチ探し、シティセンターとカレッタに行けば、1カ月以上は遭難しないで済むことに気が付いた。しかしほとんどチェーン系だし、本当に行きたいのは札幌から進出したすし屋だったりするけど、さすがに毎日最上階のレストラン街には行けない。 とりあえずカレッタ1日目。夜はタパス料理を出すスペイン料理屋でのパエリヤランチ。サラダとスープとソフトドリンクがフリーで食べ放題で1000円だけど、1時過ぎには200円オフで800円とかなりお得。パエリヤの上にはなぜかラタトゥイユが乗っかっている。ランチにはパスタもあったし、どうやら地中海全域をカバーしているらしい。シーフード少な目だけど、味付けはしっかりしていて、ちゃんとオーブンで焼いていてジャポニカ米がパラパラしていて、まあおいしい。こういうとこのフリーのスープやサラダには期待しちゃいけないこともわかった。でも最近野菜が足りてないので生野菜はお代わりした。 こっちはGW中に三越でやってた北海道展に出店していた、函館のなんとかいう塩ラーメンのお店の塩つけ麺。画像ではちゃんと写ってないけど、麺の上の白ネギの下にはとろろ昆布が埋まっている。そして卵の黄身に乗っかっているのは梅肉だった。塩味なのにスープの色は結構濃い。かつお味の強い和風テイストは好みだけど、でもなんか、普通だ。そしていつも思うんだけど、つけ麺のスープはどの店であろうと、私には濃すぎる。900円だったかな? ラーメンてさ、そんなに夢中になれるほど好きなわけじゃないから余計そう思うんだけど、高い食べ物だよね。作り手からしたらスープやら麺とのバランスやらに命かけているんだろうけど、中でまったり本を読んだりしてくつろげない、真剣に食べてくれって強要されてワンディッシュでヘタすると1000円超える。で、ほとんどの人がスープも残すじゃない? 炭水化物だけに1000円払ってるようなもんかなあ。庶民食としては高いよね。蕎麦はさ、高級店は手打ちだし高くてもいいのよ。って、やっぱりえこひいきしてるかな。断然蕎麦派なのに、喫食機会はラーメンのほうが多いという現実に悲しくなる。あーでも芦花公園にアイバンラーメン食べに行きたいなあ。で、本日は某省で半日仕事して、その後、夜も9時過ぎまでセミナーで、ウイメンズリブの闘志だったオバサマ方の白熱議論にタジタジとなって帰ってきた。あの人たちっていくつまで元気なんだろう。途中、新橋のオヤジのオアシス安倶楽で食べたランチ。見よこのボリューム!大量生産のクオリティだけど、いろいろ少しずつ食べたかったので、つい魔がさして頼んじゃった。ごはんと蕎麦はおいしくなくて大分残しちゃったけど、鮪赤身とねぎとろが載った小丼、蝋細工のような天ぷら(エビ、ナス、キス、シシトウ)、とろろ、太めの田舎蕎麦(ごっついマズい)というすごいセットだった。この量なら体育会系男子も満足だろう。これで900円。味わうというよりひたすら空腹を満たすためのランチだ。
2010.05.17
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やっと5月らしくなったので、先週と今週の休日は、ひたすら家の中の整理整頓に精を出した。先週はカメラマンのSくんに手伝ってもらって、床の見えないサービスルーム(要するに納戸だ)の大掃除を決行。引越し以来開けていないダンボールを半分片付けて、45リットルゴミ袋10袋分のゴミを出し、布団置き場を交換し、大分すっきりした。もともと四畳半の普通の部屋を納戸にしているので、窓も広いし狭いけどクロゼットもあるのに、全然役に立っていなかったので、今回本来の役目を果たせそうでうれしいぞ(笑)。そしてひとり分の布団が敷けるくらいのスペースは確保できた。将来、部屋をリフォームする際とか、猫さまを閉じ込めておける程度には片付いてよかったよかった。でもまだダンボールは10箱以上あるんだよね。これも死ぬまでにはなんとかしなくちゃ。さて、Sくんは私の整頓能力のなさにあきれつつも、本やビデオやレコードの詰まった重いダンボールを出しては仕舞いを繰り返してくれて、掃除までしてくれて、いやほんとうにこんなときの男手は助かる。去年の秋に、頑丈な棚を組み立ててくれたのも彼で、若い男子はあと二人調達できるけど、見た目一番細い彼が、組み立てたり工夫を要する仕事には一番役に立つ理系脳の持ち主だった。貴重な男手、大事にしなくちゃな。彼は最近、長く同棲していた彼女と入籍したというので、使っていなかった江戸切子のワイングラスセットをお祝いにプレゼントした。腐書があふれている寝室はさすがに男子に手伝わせるわけにいかず、ひとりで半日かけてがんばったけど、床は見えたが、まだ半分くらいしか片付かず、相変わらず2間幅のクロゼットの片側は開かないままである。寝室は綿ぼこりが多いせいか、ハウスダスト吸って夜は喘息咳が出て、気道が狭くなって呼吸が苦しいよ~。本を見栄えよく整理するのと、本と衣類と書類と寝具の地層を仕分けするのはまた今度。 画像がないとさびしいので、シーズンも終わりかけの浜離宮恩賜庭園のボタンたち。最近になって、ランチをここで食べたりもしている。馥郁たる豪奢なボタンたち、あないとし。ボタンというと右のボルドーレッドを連想するけど、グラデーションや芍薬と見分けのつかない白もきれい。そしてすごい香りだった。
2010.05.16
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『まさかの金太狼』紅蓮ナオミあいかわらず極端な方向へ突っ走っていてすがすがしいほどの紅蓮さん。今回もこれ以上ないというほどお下品でおよそ考え付く最低のえろさ満載で、ありえないほどバカバカしくておもしろい。なんつうか、いつも怖いもの見たさでつい手にとってしまう。去年の夏ごろ読んだ「魚の王子様」は、最初に読んだ「温泉ターザン」ほどのインパクトがなくて、そろそろトーンダウンしてきたかなと思っていたら、またもやとんでもなくヘンテコな話だった。温泉ターザンと設定は似ているといえば似ているな。何しろまさかり担いだっ金太郎が、かわいい理事長候補のボディガードとして山から下りてくるんだよ。まさかりの「まさおくん」は超合金製でなにやらICか人工知能搭載で、遠隔操作可能。殺傷能力も抜群だが芝刈りみたいなこまかい仕事もやってのける。あ~でも考えようによっては、由緒正しい血筋の姫を守るためにどこからともなくやってきた異形のもの、という貴種流離譚の亜流と言えなくもない。そしてフレーム自体は敵と戦いながら成長していく少年アクション漫画そのものだ。そしてありえない男子校の校風を表すものは「心・戯・体」。技じゃなくて下半身の戯れのほうだった。いいよなあこういうアホアホな設定。これにナルシズムが入ってくると妙にイヤらしくなるんだけど、この人の作品はどんなにハンサム君であろうと、みんなアホっぽくて明るくえろいので、突っ込みどころすらない(笑)。こういう大人のえろもあっていいと思うよ。ただし免疫のない男子が読んだら卒倒するかもな。えー、今回はいろいろ小技が利いていた。理事長の孫のカワイコちゃん(無論男子)をヨメにしたものが時期理事長、という亡き理事長の遺言をめぐって、下半身に自信のある教師たちの魔の手が伸びる(笑)。最初は人工触手。なかなかの優れもの。お次は人間花入れ(花器)。当然大事な中心部にも活けられてしまうのだった。さらにマッパで男子シンクロ、イケてるオヤジ(教頭)の正統派木馬と、次々に繰り出される荒業(笑)。それに対抗すべく、常に体を(下半身を)張って孫を守る金太狼。かっこいいぞ!触手も花入れも、BLとしてはすでに使い古された手段らしいけど、こうして改めて笑える漫画で見せられると、なるほどこれは有害図書だわとか思っちゃう。でも紅蓮さん本人は、本当に真剣に、心血を注いで一人でこつこつこんな作品を描いているんだよね。あとがきがシュールなくらいまじめでいっそ笑える。この人、A型だよね。なんにでも真摯に誠実に向き合うタイプ(笑)。でなきゃ、アナログ手描きで、アシスタントの力も借りずにあれだけの剣山は描けまいて。がんばれ紅蓮さん!
2010.05.15
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『心霊探偵八雲(1)(2)』都戸利津錦糸町駅前に4月、某韓国財閥系(日本では菓子メーカー)のホテルが出来て、なんとそのなかにツタヤとブックオフが入っている。どんだけカジュアル路線なんだ。でも1Fにはショコラティエブティック(というのかな?)が入っていて、行列ができていた。○ッテのチョコだよ? なのに行列?でも錦糸町には小さなブックオフしかなかったので、ワンフロアを占拠した大型(といっても都内基準だけど)のブックオフはうれしい。最近は数ヶ月に1回くらいしか古書店には行かなくなったけど、新規オープン時には思わぬ拾い物があることがある。絶版になっている木原さんの小説も、まんだらけみたいにプレミアム価格をつけるでもなく普通の価格設定で売っていて驚いたことがあった。今回見つけたのは「HOME」。これも未読で、長らくブックオフでもみかけなかった作品。それよりもっとすごいもの見つけちゃった。「星の時計のLiddel」。全3巻のうち2、3巻だけだけど、1冊500円だった。うっわー懐かしい!そしてびっくり!状態もいいし、これは宝物だわ。で、ついでといっては失礼だけど、新刊書店で長らく平積みになっていて、気になっていた作品の1、2巻を買ってみる。いつも行く新刊書店では、ずっと少年誌のコーナーにあった気がして、少年漫画系だと思っていたら、花ゆめ連載だった。A6で出るのはそう多くないので、まさか花ゆめだとは思わなかったけど、考えたら「花とゆめ」って初期からこうしたミステリ仕立ての作品を掲載しているよね。ロマンティック仕立てあり、学園ミステリあり、神谷悠さんのシリーズも好きだった。で、花ゆめじゃないけど、Lalaでは樹なつみさんの「八雲立つ」があるし、ずいぶんいろいろかぶるんだけど、人気シリーズらしいので、とりあえずお手軽にぶこふ調達で読んでみる。へええ~大学生というか、キャンパスライフを舞台にしているのね。「見える」主人公が八雲くんで、そのうちくっつくと思われる同じ大学の女子学生が事件をもってくる、という図式だった。八雲の生い立ちが複雑だったり、片目が赤くて、どうやらそれが霊が見える能力を表していたりと、ありがちな設定だけど、比較的頭身の高い絵柄と、登場人物が普通っぽくて、過剰に子供っぽくも万能でもないところが好感が持てる。事件そのものは、単に成仏できない霊の原因をさぐって浄化させる、という程度のもので、謎解きを楽しむ類のものではないけど、主役二人の性格設定がしっかりしているので、安心して読めるのだった。これ、もしかして少年誌(というか青年誌というか)コーナーでも売れている、ということなのかな。漫画雑誌はすでに男女の区分けのないものが増えてきたけど、こういう作品もどちらにも受け入れられるような気がする。これでアクションの割合が増えると男子向きで、恋愛要素が高まると女子向け、とか。そんな単純じゃないかな。あ、なんだこれ、原作付きなのね。どうりでほころびがないと思った。でも私が安心して読めるってことは、古臭い感覚なのかもしれないんだけどな。
2010.05.14
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築地すしランチ第3弾はすし好のちらし寿司。どれひとつとして高級なネタのない、ごく普通の庶民のすしだが、もりつけ勝ちだよね。こんなふうに盛り付けられると、ちょっとグレードが高くみえる。1050円。えーっと、他になんにも感想ないけど、重箱の奥にお造り、手前に寿司飯を薄く敷いて、ネギトロ、いくら、蒸しホタテのヅケを配置してある。お椀は甘エビの頭でダシをとったお味噌汁。具がなんにもなくて(あ、ダシガラの海老の頭はいくつか入ってた。もちろんすすってみた)、味噌に自信がないとこんなシンプルな椀は出せないな。
2010.05.13
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『災厄を運ぶ男』水原とほる久しぶりの水原さんの新作。今年初めてかな?うん。がっつり大人の話だった。ヤクザ・金貸し・改造拳銃と、剣呑な道具立てではあったけど、水原さんにしては珍しくSMでもなく、攻はたいした暴力も振るっていない(多少はあったけど)。なんつうか頭が切れすぎて社会と馴染めないマージナルなアウトローの攻が10年以上も受に執着していて、受が経済的窮地に追い込まれた隙に、まんまと取り入って絡め手でずっと欲しかった受を手に入れる、というお話だった。あれ? わかりにくいな。とにかくホントにヤなやつなんだ、この攻が。金も持っていてイケメンで頭もいいのにサイテーな手段で好きな男を手に入れようとする。愛する妻子がいる男に対して、執拗に「俺のものになれ」って、まるでおもちゃを欲しがる子どものように執着する。こういう妄執愛も嫌いじゃないけど、大学時代から目をつけていたというのに、それまでじっと我慢の子だったところが解せない。また、具体的に受のどこに惚れたのかがあまり描かれていなくて(まあ理由なんてないフォーリンラブなんだろうけど)、10年以上も思い続けて頭がヘンになったんじゃないの?ってぐらい行動も発言もぎりぎりな感じ。あ、そうか。この作品はあまりにもまっとうで平凡で誠実な受が、本来なら人生のなかでまったく接点のない執着攻に追い立てられて、次第に道を踏み外していく過程を楽しむお話なのかもしれないな。なんてったって、最後は二人して地獄に落ちる覚悟で妻子を捨てちゃうんだよな。これはどうかと思うけど、まあ、おかしな男に執着された不運ゆえに人は思いっきり道を踏みはずして幸せってこともある……かな?水原さんて、たけうちさんみたいに印象的な言い回しとか、奇妙な思考回路のキャラクターが出てくるわけではないんだけど、なんつうか、中途半端なキャラがいないところが好み。座標軸のまんなかあたりに位置するような中庸なキャラはいなくて、ドイツもこいつも思いっきり極端な方向へ針が振れている。たとえば善悪、たとえば金持ちと貧乏人、たとえば大嘘つきと正直者、といった風に。ゆるゆると心の機微を描いたりするのとは真っ向対立する、毒食わば皿までなバイオレンスありサスペンスありなところがいつも面白い。しかも時折めちゃくちゃ涙腺堤防決壊させる要素も盛り込んだりして。鋭くえぐるような深い傷跡を残すような読後感が独特だと思う。レーターさんはどこかで見たことあるけど、マンガだったかイラストだったか覚えていない。わかりやすいちょっとサブカル入ってる東京漫画社系。
2010.05.12
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今日は一番町の某所でセミナーがあったので、ランチをプティフ・ア・ラ・カンパーニュで食べた。まだ近くに平凡社があった頃によく通っていたから20年ぶりくらいか。本格欧風カレーでは、パレスホテルのアイビーハウスの次くらいにお気に入りだったところだ。80年代と何ら変わらぬ内装、メニュー、値段。当時はすごく高く感じたけど、今はこんなものかなと思う。シンプルなメニューでセットなしの単品勝負。せめてミニサラダとドリンクのセットがあればうれしいのに、単品1250円にサラダ700円、ドリンク500円は、ランチ時には不親切だわね。今日は後がつかえていたのでビーフカレーだけをオーダー。 最初にバタ付きジャガイモが2個出てくるのは、ちょっと多すぎるかなあ。昔はもっと小さいのが1個だった気がする。薬味(福神漬け、らっきょう、大根の酢漬け?)が大きなジャーに入ってテーブルに常備してあって、食べ放題なのがうれしい。らっきょうは小粒で、上下の切り落とし方にムラがあるので自家製かもしれない。たしかここは、某芸能人(俳優だったかタレントさんだったかは忘れた)がオーナーだと聞いたことがあるけど、その人もすでに故人だから、今は誰のものなのかはわからない。でも千代田区の一等地でひっそりと四半世紀以上変わらず同じ味を提供し続けているだけでも、どれだけ常連客に愛されているかがわかる。でも久しぶりに食べてみると、周囲のレベルがあがっているせいで、昔食べたほどの感動はなかった。ビーフの辛口をオーダーしたけど、全体にルーが重いかな。欧風カレーでは2年くらいまえに食べた神田のルードメールがおいしかったなあ。ビーフは舌で繊維をバラバラにできるほどやわらかく、臭みもなく、お値段の割にはいいお肉だと思う。そうそう、ライスに半端な量のとろけるチーズがのっかっていた。昔はフレンチみたいな店名でカレー屋というのが珍しかったけど、今はこのレベルの味は老舗洋食店やらホテルやらで結構味わえる気がする。でもあの暗さと客室がユニットで分かれているところは、お忍びで食べにくるにはぴったりかも。
2010.05.11
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金曜→宴会→飲みすぎ→翌日死人日曜→必殺仕事人(整理整頓係)にごちそうする→飲みすぎ→本日死人唯一撮れてた画像。さんざん飲んだ後、こんなものまで頼んでいたてなわけで、最近、飲んでばかりのダメな自分。ブログ更新が滞っているときは、大抵飲みすぎてダウンしている。そしてGW前も同じようなこと言ってたような気がする。まあ、いい。金曜はフリーランスでなんとか生きているライター、レーター、へんしう者仲間と宴会。みんなカツカツで明日をも知れぬ身分なので、大概自分の人生もジェットローラーコースターだけど、こんな不景気だと宮仕えの自分がなんか誇らしいぞ(笑)。時代とともに変わる価値観を実体験している気がする。で、噂話の流れで、近頃話題のたぬきち氏のリストラ日記を教えてもらう。家に帰ってじっくり見てみたら、こりゃまたセキララなブログだった。そしてびっくり。光○社はまだ潰れてなかったのか(笑)。私にはどうも違いがわからない似たような女性誌が休刊となったという話も聞かないし、2年くらい前からカウントダウンだと聞いていたのに、なかなか持ちこたえているな。昔、月刊「宝石」(今はもうない)で何度か書かせてもらったし、ゴルフのムックの仕事ももらった記憶があるけど、お隣の親会社にくらべてやることなすこと二流の感は否めなかった。リストラ日記は、やっと高額な給料とってる社員に手をつけ始めた会社で、俎上に乗っちゃったたぬきち氏の日常なのだが、ここまで書いててよく会社からストップかからないなあ。太っ腹(一応社名を伏せてはいるけど、バレバレ)。でもさあ。同情できないんだよね。ここの給与は隣の講○社に準じてるんじゃないかってほど一流版元並だ。40代半ばの彼は基本給約60万。これにさまざまな手当てがつく。ボーナスは200万。ネット時代になって文学が廃れ、批評家が不要になり、雑誌も本も売れない状況で、なんで社員の給与だけがこんなに高額を維持したままなのかが謎だ。それとも、まだなにか活字の仕事はクリエイティブで高尚だとか思ってんだろうか>なかのひとたち。で、ついにリストラごっこにノることにしたたぬきち氏、今なら退職金は2000万くらいかな? 自分で会社興したり独立するだけのスキルはあるんだろうか。心配になる。編プロなんかに移ったら役員待遇だって収入は半減するだろうなあ。自分は雑誌屋からITに移って、やってる仕事は変わらないけど、出版社で編集したり文章書いている人間がいかに傲慢だったかが今はよくわかる。編集とかクリエイティブなお仕事は数値で可視化できないと思っているだろうけど、できちゃうんだよ!それに気づかない振りをして、相変わらず接待に命かけて編プロ叩いて安い仕事発注してるのをみてると、ハタからみてても後がないように見えるよ。○川ホールディングがうまくやっているのは、そうしたこれまでの版元のやり方を捨てたからなんじゃないのかなあ。そうそう、たぬきち氏の隣の会社の「東京○週間」も休刊らしいじゃない。創刊の頃仕事もらってたよ。夜中の二時に電話かかってきて「ここ直して」とか平気で言われてたけど、それがいかに異常な世界だったかが、今はわかる。あんな面倒な仕事、二度とやりたくないけど、こうした情報誌も、まさかネットの世界がこんなに急激に浸透するとは当時は思わなかったんだろうなあ。一緒に飲んでた某氏(医療系版元へんしう)に「いつも新刊送ってくれてどうも。出版点数だけは多いじゃないの。売れてんの?」と聴いたら、「ナース向けのDSソフトがヒットしたんでなんとか潤ったけど、紙だけじゃもう無理。I envy.」とうらやましがられた。ナースがDSで勉強する時代なのか……がっくし。
2010.05.10
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『完璧な恋人』夏水りつ久々のBLマンガ。読みかけのままのは何冊かあるんだけど、最近長編を一気に読めなくなっている。なので、ちょっと前(2007年発行)の夏水さんのリーマンまんがを。この人の作品は2008年くらいからファンになって読み始めたんだけど、割とかわいい系(頭身は高いけど目鼻立ちがくっきりめ)のシンプルな絵柄なのに、一貫してリーマンものを描いているらしいのが自分的には○。さわやかな絵柄でさわやかな男同士の胸キュンラブなのに、やっていることは超えろいというのも、ギャップが楽しめて○。この本には3話連作ものと短編2本が収録されていて、どれもエピソードは唐突で単純なのに、楽しく読めるのは見せ方が巧いからなんだろうな。読み終わった瞬間に忘れちゃうような、後を引かない軽さが身上といえるかも。でも読んでいる間は楽しく読めるので、こういう純粋な娯楽のためのBLも私には生活必需品だわ。
2010.05.09
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『のだめカンタービレ(24)』二ノ宮和子のだめ番外編は、久しぶりに日本に戻ってきてのオペラ編だった。いくらなんでも千秋にオペラはまだ振れないだろう(力不足という意味ではなくキャリア的に)と思っていたので、冗談みたいなライジングスターオケとアマチュア即席歌劇団での客演(?)というお話が、いきなり素人っぽくてほほえましかった。懐かしい面々が大勢登場していて、みんな音楽と関係ないところに就職しているはずなのに、きちんと練習しているらしいのはすばらしい(笑)。菅沼の野望ってすごいわ。いきなり魔笛ですか。そしてこういうオーディション、楽しそう。黒木くんがターニャを同伴するとは。周囲の歓迎ぶりに笑った。以前の職場の近くには、珍しいオペラのライブハウスというものがあって、なかなか舞台で歌うことのできないプロやセミプロがステージに立って、酔客といえども多少はオペラに造詣のあるお客さんの前で歌っていた。未だ国立歌劇団すらない現状では、末端の人たちはほとんど舞台に立てるチャンスはないわけで(お金払って聴けるレベルは二期会と藤原歌劇団くらい?)、このオペラ編のオーディションシーンはそうした現実を反映しているのね、とか妙に生々しく感じた。あーでも楽しかった。国際的レベルのオペラのバックステージなんて、到底描ききれないだろうけど、誰もが手探りで作り上げるアマチュア(でもプライドだけは一流)の手作りオペラだからこそ、規模が小さくて全体が見通せる。裏軒のボンが監督だったのには大笑いしたけど。それにしても演出と予算でモメていたけど、あんなの現代の寓話にしちゃえば衣装も背景も不要なのに、と思ったけど、それだと経験値の少ないお客さんには伝わりにくいんだろうか。魔笛のタミーノの修行場面は、フリーメーソンの入会儀式とそっくりだとか昔何かで読んだけど、魔笛自体がフリーメーソンからの依頼?だったという話もあるし、私はすぐさま「アイズ・ワイド・シャット」でトム・クルーズがエロスの館に迷い込むシーンを連想しちゃって、純粋な子どもも楽しめる(はずの)ジングシュピールの仮面をかぶった結構怪しげな話だったことを思い出したのだった。でもさ、かつてオペラ好きだった自分が言うのもなんだけど、やっぱりオペラってあの劇場の雰囲気とか常連客(代々ボックス席を買っている、みたいな)の社交の場的な、作品以外もひっくるめての文化だと思うので、やっぱり日本人には馴染まないと思う。今回のドタバタなオペラ編で、魔笛を知らない人は、こんなおかしな話なの?と思うかもしれないし(そう、おかしな話なんだよ。鳥刺しとか三人の魔女とか。ヘタな御伽噺よりもヘン)、これでオリジナルを聴いてみたいと思ってくれたらうれしいけど、せっかくだからヨーロッパのオペラハウスでデビューする千秋の話も読みたいぞ。
2010.05.08
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やっとみつけたランチお気に入り殿堂1軒目。がんセンターと朝日新聞の間の通りを銀座方向に向かった途中にある小さな小さな割烹「松延」。時折前を通ると行列ができていたので、期待に胸を膨らませて行ってみた。 あー行列なはずだよ。カウンタ6席、小上がり4席、計10席のほんとにちっちゃなお店だった。メニューは日替わりの焼き魚、煮魚があって、あとは定番の天ぷらと牛タン焼。これらは定食で1200円、あともうちょっと上のお弁当が1600円。ごくまっとうなお値段だ。ご店主は40代なるかならないかくらいで、いかにも日本料理店の厨房に似合う短髪と恰幅のよさ。あと奥さんとお母さんかな? 身内っぽい女性が二人。昨年11月にオープンしたばかりだという。つるつるに磨き上げられた白木のカウンタは奥行きが60センチ以上あって、ひとり鍋もできそう。壁はベージュっぽいしっくい。左官の腕が試されるような刷毛目を残した仕上げ。入り口の導線が悪いけど、素材に手を抜かず手間をかけた内装は落ち着く。カウンタに奥行きを与えた分、厨房は浅くてすべて丸見えだけど、こげ跡ひとつないぴかぴかの大小の行平が並び、清潔で使いやすそう。すべてをご店主一人で調理するんだろうから、ひとり分の導線を確保すればいいわけなんだな。夜はすっぽんも出すというので、相当格上の店で修行をしてきた人なんだろう。あ~なるほどね。牛たん焼が妙に浮くと思ったら、お昼の定食は麦とろがセットになってるんだ。小さな小鉢に自然薯+だし+青海苔(すんごくいい香り。青海苔にもランクがあるのかな?上等のあおさかもしれない)。白飯には押麦が入っているけど、麦独特のにおいもなく、おいしい。もうひとつの小鉢は胡麻よごしだったんだけど、素材が何かわからなくてね、すんごく細い白滝状のものと、野菜らしい繊維質のものだというのはわかるけど、素材そのものに味はなくて、食感を楽しむもののようだ。なんだろうとずっと考えながら食べていたんだけど、結局ギブアップしてご店主に尋ねてみる。そしたら、それまで余計なことは一言もしゃべらなかった彼が、満面に笑みを浮かべて「切干大根なんですよ~」と教えてくれた。「戻しすぎると水っぽくなるので、ギリギリのところで乾煎りして、海草麺と和えてみました」って、全部ネタをばらしてくれた。やっぱり聞かれるとうれしいものなのね。庶民的な素材を、そうと思わせないように品よく仕上げられるのは腕がいいからだろう。焼き魚は銀だらの西京焼。白備前っぽい角皿にはさりげなく笹を一枚。こういうところが割烹っぽい。これは申し分ない焼き具合。たらも、魚久だったら1切800円くらいで売っているクラスのものだった。添え物ははじかみではなく、うぐいす豆と生姜のもろみ漬け。甘辛のバランスもよし。香の物はみつばを胡麻と生姜汁としょうゆで洗ったもの。こういうシンプルなものがおいしい。椀は上等の赤だしに豆腐のみ。とことんシンプル。素材がいいとこれがいちばん贅沢なたべ方だってことがわかる。ここ気に入った!そうそう、椀は布根来だった。この器も好み!とりあえずランチメニューは全部制覇する予定。
2010.05.07
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昨日のブログに書いた「自然の中での大家族」で育った子どもと、都会のマンションで両親共稼ぎで育つ子どもって、もはや比較文化の研究対象になるくらい持っているポテンシャルがちがうような気がする。都会の子が中学くらいになってからゲームもマンガもない自然の中で生活するのはなかなか難しいような気がするけど、田舎の子が都会の水に染まるのは簡単だ。良貨は悪貨を駆逐する? お金があってはじめて物質の豊かさを実感できる都会は、子どもにとっては身体に悪い甘いお菓子みたいなものだ。小学校くらいの時に、自然がたくさんある環境で、毎日創意工夫して思いっきり遊んだ経験というものがどれほど貴重か、子だくさん一家の子どもたちは後年知ることになるんだろうなあ。家族のために時間を使うということは、習慣化されないと難しいよ。『海街diary(3)陽のあたる坂道』吉田秋生さて、この作品もそうした「誰かのために尽くす」お話。4人姉妹それぞれの人生。ずっととんがったお話を描いていた吉田さんがたどり着いた先が、こうしたファミリードラマだというのは、人は人生の後半に突入すると本能的に誰かのために何かしたくなるからなんだろうかと考える。まさかね。そんな単純じゃないよな。どうも最近、大家族ドキュメンタリーに毒されすぎてるかも。今回は、しっかりものの長女(看護師)が、不倫愛に決着をつけた。不倫相手のドクターもおねえちゃんも、浮ついたところのない大人の恋愛関係だった。妻持ちドクターは精神を病んだ妻を離縁し、ボストンへ行くことで(無論、彼女と一緒に)人生をリセットしようとした。でもおねえちゃん、自分のキャリアと二人の未来を天秤にかけて男を振った。ブラボー! 中学生の四女については、周囲にこのくらいの子が見当たらないのでよくわからないけど、本当に健全に青春しているなあ。これもやはり家事を分担してサッカーに夢中で、精一杯体力も頭脳も使っているから、余計な妄想に走るヒマなんてないからだよな。子どもはこのぐらいがいちばん子どもらしいと大人の目からは思うんだよね。自分は随分マセたヤな子どもだったなあと自分の過去を反省する。信用金庫行員の次女はテラー業務からいきなり外回りに!まあ借金の取り立てなわけだが、こういうパッパラパーな陽性の女は、モチベーションを与えてあげるとどこまでも突っ走りそうな気がする。がんばれ次女!いちばん読めないのが三女だ。スポーツ用品店勤務、だっけ? 彼女は語り部役なのか、あまり自分のことは語らないのかもね。次巻に期待。年に1冊のペースで、鎌倉の四季、匂い、空気感まで表現されているこういう作品を読めるのは幸せだ。
2010.05.06
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最近、大家族で苦労しながら子育てしているドキュメンタリーを立て続けに見て、なぜこのテの番組が異様に琴線に触れるのか、考えた。ここ1週間くらいで観たのは、10人きょうだいとか、そんなすごいものじゃないけど、「特殊な環境できょうだいがおおくて誰もグレてなくて貧乏」が共通キーワードだった。一本は小さな島に移住してきた7人きょうだい一家のお話。お父さんは島の漁港に勤めていて、お母さんはまだ41歳で18歳を筆頭に7人の子持ち。過疎で高齢化が進む島では、子どもたちは「地域社会で面倒を見る」昭和の時代のように大事にされる。大事といっても甘やかすわけじゃなくて、お店に行っても、道を歩いていても、この子がどの家の子かをみんな知っていて、要所要所でほめたりしかったりというしつけを担ってくれる。この島には高校がないため、中学を卒業すると「島立ち」といって、本土の高校で寮生活をしなくちゃならない。一家のなかでは、すでに長男・長女が島立ちしていて、今年は次男が家を出る。ここでお母さんが泣くんだよね。3度目なのに慣れないといって。「もっと長く手元に置けると思っていたのに、こんなに早く親元を離れるなんて」といって。家族のためだけに生きてきた人ならではの台詞だと思った。子どもがたくさんいて、すべてが大雑把じゃないととても家事も回せない。でもきょうだいはみんないい子で、ちゃんと家事を分担して、てきぱきと母を手伝う。もうじき親元を離れる次男(大柄で柔道とか似合いそう)に「将来なにになりたい?」と聴くと「パソコン触ったことないけど、CGデザイナーとか?」というやりとりがあって、なんかほほえましかった。こういう素朴ながんばっている男子は応援したいぞ。もう一本のドキュメンタリーは、岩手の山間部で放牧による酪農を行って、牛乳を製造・直販している一家のお話。千葉から移り住んだという話だけど、確かに岩手は土地は安いかもしれないけれど、なぜあえて自然の厳しい岩手なんかに。お父さんは大昔から変わらぬ一家の大黒柱で、酪農は家族参加が必須だから一家総出で牛の世話をする。あーこれは年末あたりに読んで衝撃を受けた荒川弘の「百姓貴族」と同じ世界だわ。早朝から牛舎の掃除やら乳搾りやら牛乳の生産やら配達やらで、目の回るような忙しさ。体力勝負、健康だけが財産。でも放牧に頼る酪農は非効率的で、この一家、非常に貧乏なんである。この現代において、「子どもの頃、おかずがなんにもなくても、みんなでわずかなおかずを分け合って食べて、幸せだった」とかいう。平成生まれの子がよ? 長女は嫁ぎ、長男・次男は一向にラクにならない暮らしを打開するため、新たに土地を購入して生産量を増やそうとするけど、銀行はどこもお金を貸してくれない。リスクを減らすために冬の放牧を一時中止すると「消費者に年中放牧と約束しているのだから、これは偽装に当たる」と長男を責める父。すると長男は泣きながら「少しでも下のきょうだいたちのためにと思って……」と抗議する。もう涙モノだ。家族ってこうだよねという理想の姿がそこにあった。それにしても、一家の団結力がすごい。これは経済的に苦しいほどそうなるんだろうな。個人主義に走れないから。なんか種子島出身のタレントちゃんとかも10人きょうだいで家が貧乏で雨漏りしていた、という話をチラッとテレビで放送していたけど、私が子どもの頃ですらそんな状況は絶滅しつつあったのに、どうしてこんな若い世代が貧乏なんだ……?NHKでは西原理恵子さんが亡き夫・鴨志田氏との出会いと死別について語っていて、二人の関係は西原さんと鴨ちゃんの本で読んではいたけど、実際にはもっともっと壮絶で、あの西原さんが珍しく涙ながらに語っていた。彼女は子どもの頃の貧しさゆえの負の連鎖から逃れるためにギャンブルにはまり、鴨ちゃんと出会って、どん底の中で笑っている戦火の子どもたちを見ることでギャンブルの憑き物が落ちて、家庭を持つことで、自分の過去と決別しようとしたのだという。負の連鎖って、どうしようもないことなのか?名作『ぼくんち』はかなりの部分が西原さんの幼少時の環境がモデルになっているらしいけど、高度経済成長期を突っ走っていた日本ですら、地方にはこれほど貧しい人々がいて、這い上がれず誰もがヤクザや娼婦になって身を持ち崩し、破滅していく。そんななかで子どもだけがいつも無邪気に笑っている、という状況に、私は「うそ、これ戦前の話?」と思ったものだった。でも60~70年代の話なんだよね。東京オリンピックも大阪万博も終わってもなお、こんな貧しさに喘ぐ人々がいることに驚く。町場の商家で育った自分には、こうした「食べるのものにも困る」状況とは無縁だったし、周囲もみな同じような環境の子どもたちばかりだったから、貧しさのなかで笑っている子どもがいるなんてことにも気づかずに育った。本もレコードもふんだんに与えられて、習い事が遊びみたいな子ども時代で、きっと笑っている子どもではなかったと思う。物質的に豊かでも、そんなのスポイルされるばかりで、こんなヘンな大人になってしまったという自覚はある。仕事以外で誰かのために自分の時間を使うことのない生活を送っていると、たくさんのきょうだいがいるという状況は、映画やドラマのなかの作り事のようにしか思えない。自分より年下の女性が、たくさんのこどもを産んで、幸せな苦労をしている。子どもは笑って育てば、後は学校でどれだけいろんなもの吸収して自分で道を切り開くか、だけなんだよね。たくさん与えられなくても、子どもは勝手に大きくなる。親の度量はいかにこの状況(貧しさとか我慢とか)を、笑い飛ばせるかにかかっている。選択肢が多すぎた自分とはまったく違う。でも食べ物を奪い合いながら大騒ぎして育ったほうが、後年いろいろ社会に対する柔軟性は高まると思う。分家の核家族の一人っ子なんて、だめだね。ほんと。商売家で従業員の大人たちがたくさんいて相手をしてもらっていたので、サラリーマン家庭とは違うかもしれないけど、でもたくさんのきょうだいがいて、子どもの頃から「誰かのために何かをする」ことが習慣づいていれば、今頃もっと違った人生になっていたはずだ。そうねえ、たとえば結婚して家庭を持つとか?
2010.05.05
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『匣男』剛しいらただひたすら「匣」の字に反応して読んでみた。箱でも函でもなく匣という字は言うまでもなく京極夏彦の「魍魎の匣」で馴染み深い文字になったが、以来、この文字を見るとどうしても京極テイストの怪奇性を求めてしまう。剛さんだからして、どんな設定もお手のものだろうし、現代設定で匣詰めにされる話はちょっとドキドキしたけど、読み終わってみるとなんつうか「奇妙な味の小説」風で、他のBLではあんまりないお話だった。でもやっぱり現代設定故のしがらみというか、BL的お約束というか、財閥のヘタレ御曹司がやる気のないお飾り副社長だったり(受)、アメリカ帰りのやたら金回りのいい攻とか、経営陣の一角にあるくせにバカっぽいしゃべり方とか、物を知らなさ過ぎとか、いろいろ気になった。えーと、名門一族の跡取りなのに、出来の悪さ(肉食の群れに迷い込んだ子羊みたいな感じ)で家族からも辛い目に合わされている造船会社副社長(受)が、逃げ場として見つけたのが暗くて狭いクローゼットとか納戸とか押入れ。ここに入ってじっとしていると落ち着くという、なんつったっけこの病気。8年間アメリカに行っていた幼なじみの攻は、受を自分のものにするために帰国。受の秘書となって、彼のために会社のっとりに近い戦略を推進する。創業者である祖父の女好きとか、長女の婿が浮気をしているとか、姑に苛められていた嫁(受の母親)は、同じ仕打ちをわが子にぶつけるとか、受を独占したいけど「男同士」は受け入れられない従兄弟とか、なんかいろいろ病んだ人たちばかりで、まっとうな人物がひとりもいない。明るく元気な登場人物もひとりもいない。すっごいネガティブ要素に満ちていて、読み終わってもなんかどよ~んと暗い気分を引きずるんだけど、そう感じさせるのがこの作品の狙いでもあるんだろうから、その点では成功している。さすがベテラン。でも、なにしろ双方しゃべりすぎなので、受のバカっぽさが余計に目立つのが残念な感じ。あやういシーンでもないのに、普段の会話で「んっ……」から話し始める大人はよほど退行しているとしか思えない。せっかく閉所じゃないと落ちつかないという危険な香りのするシュミをお持ちなのだから、もっと状況描写だけの観念的なお話にしたらよかったとか、まあこれは単に自分の好みなわけだけど。剛さんの企業モノは初めて読むけど、そんなに綿密に設定しているわけじゃないんだな。財閥系とか金融部門もありとか、すぐに思いつくリアル企業があるけど、全然詳しくはなさそうなので、大雑把に腐女子が愛好する「セレブな世界の人々」というカテゴリーなんだろうな。でもこの作家さんには、もっと特殊な世界を書いてほしいかも。挿絵は初めて見る人だな。なんかいろいろ似ているなーという人が複数思い浮かんだけど、今風ではあるよね。表紙の構図は好み。でも長い毛先の先端が吸盤か他の生き物みたいに見えるのは、明日美子さんだったり、企業人にはふさわしくない造形が気になる。モノクロはアップばかりで力量のほどはまだ「?」だなあ。
2010.05.04
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今日は陽気もよく、昼間っからピアノコンチェルトを聴きに、東京フォーラムまで行っていた。無論チャリで。15分くらいで行くかと思ったら、ヘタに丸の内側に出たもんだから、人が多くて進みゃしない。もー(イライラ)。なんでこんなに人が多いの? みんな都内を脱出したんじゃないの?で、東京フォーラム行ったら、もっと人は多かった。まあラ・フォル・ジュルネはお祭りだからな。さっさと目的のコンサート聴いたら、どこかでごはんして帰ってこよう。そうそう、東京フォーラムにはちゃんと駐輪場があったわ(笑)。なんかさ、普段着で銀座あたりをチャリでウロウロしていると、結構な優越感(笑)。なんつうか状況は真逆だけど、庶民的なスーパーにメルセデスで乗りつける気分?さて、コンサートはすごすぎて、ちょっと頭冷やさないと書けないので、GWのお一人様飯を。コンサート終わって、山野楽器で楽譜を買って、隣の木村家の二階でサンドイッチを食べようと思ったら、行列。仕方がないので、近くの和光のカフェに行ったら、そこも空席待ち。なんなのこの人手。折しも銀座は歩行者天国になっていて、おされなお子様連れ家族やらガイジンさんやらでごったがえしていた。やだこんな銀座。ガラガラがいいぞ(笑)。人酔いしてきたので、結局フォートナムの正統派キューカンバサンドイッチを食べようと日本橋に移動。ところがここもウェインティングの人たちが売り場のフロアまであふれていた。だめなのよ、もう一人だと5分と待っていられない。だっておなかすいてんだもん。かといって新館地下には他に食べたいお店もなく、9階に移動したら、平日は行列できてるグリル満天星がガラガラだった。まあ、夕方5時という外した時間だったから、カフェが込んでて食事処がガラガラなのは自明の理なのだった。結局サンドイッチでなく、オムレツライス+エビフライのプレートをオーダー。料理が来るまで、とりあえずのミニビールをゴクゴク。あ~~今日は暑いくらいだったのでうまー。お料理が来てからはグラスワイン(ハウスワインはカリフォルニアとフランス産から選べた)の赤を飲みながら、読みかけのBL片手にごはん。こういうのが好き、というのがそもそもおかしいんだろうな。あ、ワインはおいしくなかった(涙)。帰りに、話題の堂島ロールを買おうと思ったら、またも行列。つい半年前まではバームクーヘン屋(ハリオ?)が行列だったのに、消費者は移り気だ。こうした消費傾向こそが経済を活気づかせるとはわかっているけどさ。日本人は消えものですらスクラップ&ビルトの精神が息づいているのね。自分はあんまり興味がないんだが。日本橋三越からは、やはり道がすいていると片道10分だな。なんと快適な電動アシスト自転車ライフ! 中央区をすんごいスピードで走っている白いママチャリ電動アシスト自転車をみかけたら、それはきっと私(笑)。でも意外と電池の消耗が激しいと気づいた。果たして本当にエコなのか?結局明るいうちに食べ終わったので、東京駅北口まで戻って、今日と明日用のおやつにパステルのプリンを買う。ヘンな時間のランチ兼夕食にお金使っちゃったので、後は締めていかなくちゃ。それにしてもパステルのプリンは3年ぶりくらいかも。ここの抹茶プリンも好物だったのを思い出した!でも今日は売り切れていたので、カプチーノとココット入りのレモンチーズケーキプリン。この小さなココットは料理の時にちょっと薬味を切って入れておくのに便利。たかだか380円くらいのスイーツにもちゃんとバニラビーンズのツブツブが見えたりして、CP高いぞ! レモンチーズケーキの部分は平凡だけど、ここのどろどろのプリンはやっぱり好きだ。ダメな人は全然受け付けないゆるさだよねえ。
2010.05.03
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『推定恋愛』たけうちりうとうーん4月はBL小説は5冊しか読めなかったんだな。なんか仕事関連の実用書ばかり読んでいたせいで、全然時間がなかったんだな。なんか読んでいるうちにくどくて飽きてきて途中で止めちゃった本とかもあるし。これは1週間くらい前に読み終わってたんだけど、例によってたけうちさんの奇想天外キャラ設定で、おもしろかったけどどう記録を残しておけばいいのか戸惑うようなお話だった。シャイノベルズになると、本来のたけうちさんというより、かなり読者とレーベルを意識したお話になるので、細部に満ちるたけうち節というより、設定と性格が妙なお話になっちゃう。それはそれで面白いんだけどね。これは弁護士同士という大人BLだったけど、主人公二人のラブはむしろ生まれ持った気質と性格による行動パターンの奇妙さだけで読ませていて、弁護を引き受けた案件の解決までのストーリーのほうがむしろ主軸のように思える。仕掛けが突飛で、こんな小道具、たけうちさん以外使いこなせないだろうって珍妙さだった。思い出せるだけでも、3合炊きの白飯だけの弁当、生真面目で勉強以外してこなかった受が思いを寄せる先輩にして同僚への背広の匂いを嗅いで身悶えるシーン、攻の好きなものをプレゼントしたくて、炊飯器買って米も買って、まさに生まれて初めてご飯を炊こうと考え付く弁護士、その炊飯器提げてアパートを訪ねる弁護士、自分より年下の弁護士が弁護した、民事に毛が生えたような些細な訴訟事件の法廷で受に一目ぼれして検事をやめてイソ弁になる「行動あるのみ」な受、とか。蕎麦屋の一家とかケーキ屋の一家とか、脇もそれぞれに印象的で、BL要素がなくても楽しく読めるのはさすが。まあ、楽しめたけど、こういうエグゼグティブものは別にたけうちさんでなくても書きたがる人はたくさんいるからなあ。自分的には「なつかない男」(だっけ?)のような、地方公務員とか元官僚の下っ端とか、妙な公務員の実情みたいなものがもっと読みたい。でもシャイノベルズだもんね。最近シャイから作品出てないのは、編集のオーダーを是としないからだろうなあ。私だってたけうちさんのアラブだの遊郭は読みたくないよ。書いたらそれなりに妙で面白そうだけど。あ、石原理さん、たけうちさんの挿絵も何本かしているよね。マンガは昔読んでいたけど、挿絵だとさすがにアクが強すぎて、この作品でも受の純粋培養な線の弱さとかは物足りない。そして不思議なことに時折、山田ユギさんそっくりの造形があったりする。気づかなかったけど、線の強弱で表現する造形法が双方同じというわけね。
2010.05.02
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28日は宴会で飲みすぎて、29日は家でひとりワインを楽しんで、昨日も新規に仕事を依頼することになったライターTちゃんと、カレッタ汐留へGO!しかしさすがに3日連続の外食&飲酒は胃腸にしんどい。ビール2杯であっという間に酔って、数枚撮った写真がみんなピンボケだった。残念。カレッタは上層のレストランとすし屋は行ったことあるけど、地下にはカジュアルなエスニックレストランがいくつか入っていて、連休の中日ということもあり、どこもガラガラ。スタッフはつきっきりでサービスしてくれる。えーっと、お店の名前も覚えていないんだが(今回はTちゃんが領収書もらうためにチェックしたので)、今調べたらカフェダイニング インドシナというらしい。インドシナだから、あのあたり一帯の料理、ということでOK? タイもベトナムもラオスもマレーシアもなんでもありな東南アジア料理だった。あーでもこの薄暗いアジアンリゾートなインテリアはちょっと好き。このテの店では私はヤムウンセンがあればとりあえず満足するけど、久々に長話をするため、おつまみと野菜のディップをとって食べているうちに、すでにおなかがいっぱいに。ヤムウンセンは量が多く、メインがないからもう一品くらい……と頼んだソフトシェルクラブの卵いためカレー風味は、とってもおいしいのに双方、カニの片足食べた時点でギブアップ。あまりにもったいないのでドギーバッグたのんじゃった。から揚げにしたソフトシェルクラブをスクランブルエッグで和えても軟らかくてとてもおいしいのに、出来立てを食べきれないのは悔しい。 食べ物画像がないと寂しいので、29日につくったチキンディアボロ。ローズマリーが焦げて皮目に張り付いた以外はおいしくできた。モルトビネガーをじゃぶじゃぶかけてうまー!あとどこかで食べたバーニャカウダの野菜。最近このテの盛り付けによく遭遇するなあ。ということは盛り付けにも流行があるのね。で、今日それを暖めなおしてブランチにしたけど、味が濃いので昼からビールが飲みたくなる(笑)。なんて懲りない胃袋! ごはん食べるよりカロリーないかも、と昼からエビスなど飲みながら、あ~あ昼のビールって回るんだよなー今日は映画見に行こうと思ったけど、夜になるなーなどと怠惰にすごす連休1日目。今回のGWはLFJとポゴのリサイタルがあるので、東京を離れず音楽三昧も予定。部屋の片付けもしたいしピアノも弾きたい。そうそう自転車通勤、慣れてきたら会社まで20分でいけるようになった。昨日はなんと新橋(汐留)から家まで20分で帰ってきた。酔ってるほうが速いのか?これならタクシー使うより早いかも。もうこのチャリさえあれば、どこへでも行けそうな気がする(またこういうホラを……)。ほんとにほんとの千秋楽となる歌舞伎座前を通ったので、記念にパチリ。きものにはまっていたころはしょっちゅう来ていた。5階の1幕席に通い詰めてかなりの演目を観たっけ。あーそうだよ、玉三郎と片岡孝夫(現仁左衛門)の全盛期だよ。古っ!でもいろいろ不便だったから、閉館もいたしかたなしだろうなあ。
2010.05.01
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