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テルマエ・ロマエ(2)価格:714円(税込、送料別)『テルマエ・ロマエ(2)』ヤマザキマリ生真面目なルシウスは、やはりヤマザキさんの夫・ペッピーノがモデルなんだな。この作品の面白さは、奇想天外コメディにも関わらず、主人公はクソまじめでニコリともせず、いつも苦悩しているところだ。ローマ皇帝に匹敵する苦悩ぶりと、その対比が面白いわ。歴代ローマ皇帝の長ったらしい名前とか、元老院の仕組みとか、大昔に習ったローマ史を少しずつ思い出しながら読んでいるので、なんだか本当にルシウスみたいなのがいるような気がしてきた(笑)。そろそろテルマエロマエツアーとか商品化されそうだな。私も久しぶりにローマ周辺に行きたくなった。二巻を読むまで、今度はサルと一緒に入る露天風呂とか、小涌園ユネッサンの遊べる温泉プールとかにも、ルシウスに出没してほしいと思っていたら、今回、ほぼ思い通りの展開になってた。地獄谷温泉じゃなくて熱川バナナワニ園だったけど(笑)。いきなり箱根・伊豆ネタかい!と、これまた伊豆は懐かしい地で、海外ばっかり行ってた時期を過ぎて、かつて毎週末遊びにきていたので、このあたりには詳しいぞ(笑)。バナナワニ園、好きだ~。私は人工的なTDLなんかより、田舎で緑があって獣臭いアミューズメントが好きなんだよな~。たしかキツネザルとかも放し飼いにしていてミラクルだった。おっと脱線。さて、「平たい顔族」から多くのことを学んだルシウス、次はどこへ行くんだろう。(コミック)世界の果てでも漫画描き(1)/ヤマザキマリ/集英社 2010年9月24日発売価格:620円(税込、送料別)『世界の果てでも漫画描き(1)』ヤマザキマリ平行して読んだ山崎さんのキューバでボランティアの話も、いろいろ強烈だった。なぜ自分も貧乏なのに、あえてボランティアでキューバまで行ってサトウキビ刈りをしなくちゃならないんだろう。別に高邁な志や共産党への傾倒があるわけではなく、ひたすらコドモの頃の「落花生売り」の記憶が、彼女をキューバにまでひっぱってくる。なんという直情径行!しかも気づけば、酷い環境のなかでのボランティア中、妊娠していたとは! こここ怖すぎるよ~!!きっとこういう人は一生地に足が着かない生活を送る運命なんだろうな。うらやましいというか、体力がありそうというか、各地を転々とするのは、30代前半までだよな~あとはだんだんいろいろ贅沢を覚えるので(妙なところが上昇志向)、体力的にも気力的にもリーズナブルな旅行ができなくなってくるんだよなー。いろいろ保守的になってくると、気軽に海外に行きにくくある。でもまあ大抵の見たいもの、経験したいもの、行きたいところはもう行った気がするからいいの(負け惜しみ)。自分は所詮「旅人」であって、そこで暮らす人にはなれなかったから、余計にヤマザキさんに軽く嫉妬するわ(笑)。そして気質・性格とも、こんなラテンな日本人は珍しいと思う。でも働き者(笑)。
2010.09.30
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今日から2日続けてビッグサイト詣で。今日は雨が降らなかったので、久々に自転車でビッグサイトに向かう。いくつもの運河にかかる橋の前後は結構な坂だけど、電動アシストだかららくらく。会社から約25分で到着。なんだ、家から会社までの時間と同じくらいなのね。で、例によって4時間近くうろうろ歩き回って、時折立ち止まって踏ん張って写真を撮って、という繰り返しで、足も腰もぐだぐだ。前後で合計1時間も自転車漕いでいるからなおさら疲れて、家にたどり着いて横になったら10分くらい動けなかった。ところが今日はロケハンで、明日はモデルちゃんを連れて本番だから、なおさら疲れそう。疲れは明日に残したくないけど、なんか目の前がチカチカしてきて偏頭痛の予兆まで!うわわああん薬は会社に置きっぱなしだ~!どうか偏頭痛になりませんように。さて、この季節の自転車移動は気持ちがいい。途中、建設中の東京港臨海大橋がくっきり。オフィスからも見えるけど、これははっきり見えるわ。あと1年足らずで左右が連結される。帰り、東京では珍しくジェイコブスラダーが。地方だと空が広いからたやすく見られるけど、東京では埋立地にでも来ないと、ヤコブの梯子はなかなか見られない。ちょっと幸せ。運河で水上スキーをしている人がいた。ビッグサイトからも、東館とエントランスを結ぶ動く歩道からチラッと見えたけど、豊洲の高層ビル群の左にぼんやり見えるスカイツリー。う~ん見事なうろこ雲。秋だなあ。
2010.09.29
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『若旦那・危機一髪!』たけうちりうとこないだ読んだ「野原のロマンス」がシリーズ最終ではなかった。あれはシリーズプラスワンの番外編で、こちらが最終巻だったのね。もおお10年前の、しかもなくなってしまったレーベルの文庫なんて、古書店ですら探すのが難しいから、あちこち手を尽くしても全巻手に入れるまでに1年くらいかかった。でも集めてよかった。読めてよかった。本当に。もう、主役カップルが出来上がって、仲間内では公認の仲になってしまうと、あとはいかに仲間を引き込んで事件を起こすしかなくなるから、この最終巻も中編が2本入っていて、どちらもこゆるぎ探偵の仲間たちが魅力的に描かれている。鳥屋とか写真屋とか道場とか造り酒屋とか大工とか、家業もバラバラ、年齢も学年もバラバラなのに、唯一「跡取」という絆でつながっている個性的な面々の魅力的なこと! 自分も古い城下町の町屋で、いろんな商売家と近所づきあいをする家で育ったので、すごくすんなりとこの世界に入っていけた。さて、前半の「詩人の恋」は、道場の跡取り師範(だけどへっぽこ)の加納くんが主役。生真面目な朴念仁キャラで、一番目立たなかったのに、ついに主役に!よよよ~おかあさんはうれしいよ。でもからんでくるのが、こゆるぎメンバーの斜め上をいくぶっ飛びキャラ(無頼派を気取る詩人もどき。でも本当は帰る場所のある御曹司)のために、やっぱり加納は目立たない(笑)。でも思い込んだら一筋の彼の気質を知る周囲の仲間たちがさまざまにお膳立てをして、ついに加納は自分の殻を破り、親に「道場は継がない。農業をやる」と宣言しちゃう。これまた地味な話だけど、詩人の素養もあることだし、加納はきっと宮沢賢治なのね。あと、見えないものを見ちゃう(山を歩き回る修行僧とか)あたりは、同じパレット文庫に書いていた祁内さん知りーズを思い起こさせる。こういう超常現象をさりげなくエピソードに使っちゃうところもいまいわ。そうそう、時代が特定できない、って「野原のロマンス」で書いたけど、やっぱり大戦間だった。要は大正。すっごくモダン一筋の頃で、T型フォードも複葉機かな、軽量飛行機まで出てくる。当時としては最先端の、とてつもなくお金のかかる贅沢だ。なんで大工の祐太朗にそんだけの財力があるのか不思議。そうそう、恋人の楓のために粋な黒塀に見越しの松がありそうな、あ、違った。庭に大きな桜の木のある妾宅まで準備しちゃう。この若さにして(27くらい?)甲斐性がありすぎるのも怖いんですけど(笑)。でもって、2本目の「若旦那を探せ!」がなんといっても白眉だわ。シリーズ中のなかでもいちばん好き。オールスターキャストだし、なにしろ大好きな女中のサト女が大活躍! BLであっても私はいつでも女性キャラの味方だからさ、本来なら武家の娘のサトさんの立ち居振る舞いは涙が出るほどかっこいいよ!お話は、家族愛に恵まれない大島男爵(楓の父の親友)が、楓を養子にしたいあまり(表面的には世界一周の船旅への同行だけど、その間に説得する気マンマンだろう)、拉致監禁して、誘拐に気づいたサト女とこゆるぎ探偵のメンバーが捜索するという、他愛のないものなんだけど。この作品の何が好きって、会話の際の敬語が見事。立場、年齢、相手の格など、臨機応変に使い分けて会話ができるというのは、子供の頃からのしつけ以外に方法はないよね。そしてサト女名言集ができそうなほど、気風のいい粋な台詞がてんこ盛り。「男60歳の分別は、女12歳の分別と同じというじゃありませんか」とか、これで19歳という設定は無理があるほどだ。だって彼女、ショジョだもん(笑)。彼女が放蕩息子の架空の愛人(芸者)に成りすまして、堂々男爵家に乗り込んで、夫人と丁々発止のやりとりをするシーンとか、もうコメディ映画にして映像で観たいぞ。あと、すごく好きなフレーズがあって、楓を描写する部分だけど、こんな美しい表現は見たことない、ってほどうっとりしたわ。こういうのは、古今の名作にもありそうなフレーズ。一体、たけうちさんの引き出しはどこまで深いんだ!ともかくシリーズ3冊プラス番外編、きっちり堪能させていただいた。今市子さんの挿絵も、このシリーズの雰囲気にぴったりだし、今より丁寧に描かれている。ほんとにもう、いろいろごちそうさまでした!
2010.09.28
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2ヵ月ぶりに仲良しのSちゃんとホテルで会食。八重洲富士屋ホテルで箱根富士屋ホテルの往年のメニューを期間限定でいただけるというので、懐かしくて席を予約する。古いホテルで、東京駅が目の前で便利なので地方のお医者さんとかが学会や会議への出席のために上京する際に常宿とするホテルだよね。まともなレストラン(フレンチと和食)もあって、こじんまりしていて迷わないから好きだったけど、10数年ぶりに来てみれば、1階にコンビニがくっついたりして、すっかりビジネスホテルの態。まあ、近所に黒船ホテルがうじゃうじゃあるし、仕方ないよね。約束の時間よりちょっと早く着いたのでウェイティングバーでジンベースのカクテルを舐めながら周囲を観察すると、バースペースといいダイニングスペースといい、30年くらい前から変わっていなさそうなクラシックさ。もちろん箱根富士屋のような格式の高さはないけど、高級すぎない普通さが落ち着くわ。お食事がフルコースなのにお値段ものすごくリーズナブルだったので、ワインもそれに合わせて手ごろなブルゴーニュを選ぶ。若いソムリエのお兄ちゃんから、最近はピノノワールにガメイを加えたブルゴーニュが人気がありますと聞いて、「じゃあそれを」とお願いしたら、1分ぐらいして申し訳なさそうに「本日は在庫がございませんで……」ときた。オススメワインは切らすなよ!でもお食事は満足だったわ。こういうクラシックなフレンチのコースは落ち着く。なにしろテーブルには一人当たり14本のカトラリーが並んでいた。たまにはこういう食事をしないと、美しいマナーを忘れるのよ(笑)。ワインは私の知っているブルゴーニュにしたら、「あまり重いのにしないで」といっていたSちゃんもおいしいとほめてくれた。うしし。うれしい。Sちゃんは相変わらずゴルフ三昧な日々で、先週まで北海追ゴルフツアーに行ってきたとかで、ウィンザーホテル洞爺のミルクジャムをお土産にもらった。ああ、洞爺湖サミットやったとこね。まるでピーナツバターのような濃厚な色とコクでおいしゅうございました。さて、ディナーは許可をもらったので写メった。 ・アミューズブーシェ スペイン産の生ハム・タラバ蟹のルイーズ風 ルイーズ風ってルイ王朝風ってことね。でも普通にオーロラソースで和えたものだった ・ジャガイモの冷製スープにコンソメジュレ これも定番。ヴィシソワーズ部分がメレンゲみたいに泡状になっていてクリーミーでうまし。・海の幸のニューバーグ風 ニューバーグ風は知らなかったので、スタッフに尋ねたら、ロブスターや海老で取った出汁に生クリームを加えたソースのことだって。あれだ、スープストックTOKYOのロブスターのクリームスープと同じ味(笑)。お魚は真ダラのポワレとホタテのお刺身とスカンピ。 ・お口直しのグラニテ シャンパンを使ったシャーベット・牛フィレ肉のステーキ タレーラン風 タレーランってウィーン会議の時のフランス全権大使だよなと余計な知識がじゃまをしたけど、ステーキの上に載っているリエットとレバーペーストを混ぜたようなクリームが徐々に溶けて、なかなかいい香り。これがタレーラン風なのかしらん。 ・バニラアイスのクレープ包み グランマルニエ風味 せっかくグランマニエを使うならクレープシュゼットにして欲しかった。・パンはトマト練り込みとほうれん草練り込みの色着きバターロールだった。コーヒーは金彩ラインの入ったデミタスカップ(ノリタケ製)だったけど、その後ダラダラと長話していたら、2、3度サービスしにきてくれてうれしかった。なんだかんだで4時間も逗留。満足。
2010.09.27
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ずっと見たかったジェーン・オースティンの「センス&センシビリティー」を観る。邦題は「いつか晴れた日に」。ジェームス・アイヴォリーの撮った19世紀後半の英国富裕層ものが大好きで、フォースターの時代(エドワーディアン)からカズオ・イシグロの「日の名残り」までの英国の文化史は大好物だけど、18世紀末~19世紀前半はあまり知らないのよね。なので、あえてまだるこしいジェーン・オースティンなんである。それにしても、彼女の代表作「プライド&プレジュディス(自負と偏見)」といい、この映画といい、原題が似てるじゃないか。邦訳も何種類もある。さらに映画だと勝手に「いつか晴れた日に」とか全然違うタイトルを付けちゃうからわけがわからない。そして、この作品は、内容もプライド~とかなり要素が似ているのだった。英国文学を集中的に読んでいた頃は、オースティンは全然面白いと思わなかったんだよね。あまりに慣習や常識が違いすぎて理解できなかった。古すぎるのも問題だった。英国文学は19世紀後半~20世紀前半に好き作家が集中していて、それがすべてでもいいくらいだったし。でも、改めて映像でみると、本当にすべてが眼福。美しい田園風景、広い領地、手入れの行き届いた庭、屋敷、整えられた室内、装飾、服飾、生活習慣、男性が女性と接するときのマナー。それが田舎とタウンハウス(ロンドン)とを対比させて描いている。産業革命直前の、便利になる前の優雅な特権階級の末端層の生活というものに、ずっと憧れている。ジェントリ層がまだ完全に確立されていないのか、仕事をしていない層は代々領地を所有していないと、本当に無価値なのよね。受け継ぐ領地がないと男子は軍隊か司法界、牧師くらいしかなれるものがないし、女子に至っては、仕事もできないから結婚しか道がない。「自負と偏見」もこの「いつか晴れた日に」も、この後に見たオースティンの自伝映画も、女性の自立が背後にあるけど、まだまだ現実的には自立なんかできなくて、意に染まない結婚を拒否するとか、好きな人と駆け落ちするとかを夢見る段階にとどまっている。男もさ、社交の場でのダンスとか女性の誘い方とか、面倒くさいしきたり慣習が山ほどあって大変だったろうけど、女性は本を読んで賢くなっても、それを生かす術がない。小作に出したりするほどの土地がなければ、女子はひたすら財産と階級のバックアップがしっかりある男子との結婚を夢見るしかない。なにしろ「女は家にいて、女性としての素養を身につけよ、知性があってもそれを表に出してはいけない」、と教会で牧師が大真面目に説教する時代。家にいて裕福な男性の訪いを待つだけの日々かあ。耐えられんだろうなあ。さて、女優陣は、相変わらずうますぎるエマ・トンプソンと、におうがごとく美しいケイト・ウィンスレットの妙齢の姉妹(さらにティーンエイジャーの末妹もいる)が伴侶探しをするんだけど、いろいろ小さな誤解や勘違いがあって、ファーストネームで呼び合わないから、ミスター○○と言っても、兄弟が多かったらそれが何番目のことかわからない。それでドタバタが生じる。男性陣もこれまた豪華で、ハリウッドに行ってコメディ俳優になる直前あたりのヒュー・グラントとか、悪役専門になる前のアラン・リックマンとか。男性のカラー周りがとっても窮屈そうなのが気になった(笑)。「Becoming Jane」も、まさに一番美に張りのある頃のアン・ハサウェイが、アメリカ人にもかかわらず、もともとクラシックな顔立ちなので、18世紀末のカントリー暮らしの子女(オースティン)を好演していて面白かった。印象的だったのは、どっちも貧乏なのに恋に溺れて駆け落ちを企てるも、男性の方にやしなうべき弟妹がたくさんいると知った途端に、「家族を見捨ててまで成就しようとする恋はあとできっと後悔する」とか言って、身を引くんだよね。これはなかなか20代の女性に言える台詞じゃないわ。家族に祝福されないければ、結婚どころか恋愛すら無意味って考えはむしろ斬新。この映画ではまた、ステロタイプな封建主義の権化のようなマギー・スミスがいい味出していて、彼女が登場すると笑ってしまう。こういう、財産持ちのコンテッサ婆って、「フランス軍少尉の女」にも出てきたし、「自負と偏見」にも登場したし、マンガの「アンダー・ザ・ローズ」にも出てきたわ。いわゆる家刀自なんだろうけど、威厳と権威を兼ね備えた女って、年取るほどに最強だと思うわ。一方、貧乏貴族の父親は、どの作品でもまったく影が薄いのだった。
2010.09.26
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WOWOWの「救命医ハンク」を見ていたら、おおお~お懐かしや! ゲストにアンドリュー・マッカーシーが出ていた。主人公の友人でもある血友病の青年(高校生ぐらい?)の父親役で、そういえば前にも一度チラッと出ていたような。それにしても、80年代の青春スターがいまやすっかり父親役……。渋くていい感じにトシをとってくれてうれしいが、やはり線の細さは相変わらず。そして苦労知らずの金持ちん家の息子役ばかりだった20代から、40代後半になっても、相変わらず金持ちな役なのだった。甘いマスクと甘い声、ブルーアイズに金髪のキラキラ「いい人」WASPは、年を取るとなんか凡庸になって、周囲の個性的な面々に埋没してしまうことに気づいた。最初、マッカーシーだと気づかずに、しばらくして声で気が付いたほどだもん。それほどフツーのちょっとさわやか系の中年になっていたよ。まあね、最初から毒気なんてない人で、善人な役ばっかりだったからなあ。そのまんまの印象でトシだけ取った感じか。今で言う草食系のハシリで、きっとこれからも汚れ役はできない(笑)。あ、なんか思い出した。5年くらい前に、シリーズもののホラードラマで主役やってたな。医者の役で、無精ひげが似合わなかったのを覚えている。で、この医療ドラマ「Royal Pains」、なにしろ病院に行きたくないあまりに、家に病院設備一式そろえちゃうような連中が相手で、チャラいセレブの生態と医療という組み合わせが面白い。MRIなんかは移動式を病院から借りてきちゃう。医者はもとより病院まで自分の手元に寄せるあたりが金持ちのやり口だ。こういうのは好き(笑)。まあ、場所がハンプトンズだしな。医者より患者のほうがあらゆる意味において上から目線なんである。最初のほうの回で、血友病少年のガールフレンドが「サイバーコンドリア」と診断されていて驚いたのだった。この単語は、タイムだったかニューズウィークだったかを珍しくちゃんと英語で読んでいたときに知って、最初、ヒポコンドリアの間違いだと思ったんだよね。TIMEが誤植するか! で、ドラマで初めてその意味を知った。手持ちの辞書にはもちろん載ってないけど、検索するとcyberchondriaは多くの症例があった。かいつまんで言うと、自分の症状をネットで調べまくって自己診断し、その病気だと思い込むこと。なりたがりガン患者に多し。そしてサイバーコンドリアの多くが、自分が思ったとおりの診断をしてくれない医者を信用しないから、ドクターズショッピングに走る。これの怖いところは、新たにかかった病院でその都度詳細な自己申告するから、医者が簡単にだまされるってところだ。現代病だなあと思う。昨今のモンスターペイシャンツも、多くがこの手合いじゃないのかなあ。医者もやりにくい世の中になったもんだ。ヒポコンドリアと聞くと、いつもデューラーの「メランコリア」を思い出す。両者は実は違う病気だけど、まあ、今で言うメンヘル病みというあたりが一緒。ヒポコンドリアは「心気症」って訳がつけられているけど、大本はヒポクラテスから来てるんだよね? ヒポクラテスといえば、医者の常識「ヒポクラテスの誓い」を思い出すけど、当時から心の病として認識されていたわけなのね。さて、デューラーのこの有名な銅版画は、学生の頃イコノロジーに嵌っていて、いろいろ調べまくって四大元素とか魔方陣とか、面白要素満載あったのを思い出した。それ以来、この謎めいた作品の大ファンなんである。
2010.09.25
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沖縄は過去3回行ってるが、そんなに口に合うものがあるわけでもないし、マリンスポーツもしないので、私には豚に真珠なところだ。もちろん豚が私である。でも父は海外行くより楽しんでいたみたいだったので、まあ家族サービスにはいいところかも。私が唯一面白かったのは、花織の工房(どっかの離島だった)と紅型の工房。やはりものづくりの現場は楽しい。 さて、これは銀座のわしたショップで見つけた進化系ちんすこう。なにしろキャッチは「琉球ショートブレッド」である。おされになったもんだ。で、ちんすこうショコラってネーミングも、上としたのギャップがどうにもぷぷぷ。琉球語はさっぱりなので、なんでこんな名称なのか、いまだにわからないこのお菓子。「ちんすこうって、微妙だよね」と、今日もこのお菓子を分けて食べながら、職場の女子と雑談。もそもそ系のお菓子が苦手なので、ショートブレッドもちんすこうも、昔は嫌いだったけど、人間年をとると丸くなるもので、最近はおいしいとすら思う。おまけ。これな~んだ? カボス? ぶーっ。答えはシークァーサー。こんなに小さいものだっけ? かの地でジュースをつくる工場とかも行ったのに、全然記憶にない。もしかしてかぼすの琉球語がシークアーサーなの? とりあえず6個で200円くらいで、超おトク。半分友達にもらってもらった。焼サバにかけてみたら、おいしかったけど、香りは確かにカボスじゃなかった。
2010.09.24
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すごい雨だった。そして秋らしい気温だった。猫が寝てばっかりだ。天気がよければ新型パソコンを見にヨドバシに行こうと思ったけど、朝から全然降り止まない。途中まで見てたDVDを観る気にもならず、軽く床掃除をして洗濯をしたきりで、朝から昼ごはん作りに精を出した。奮発してマツタケを買ったので、炊き込みご飯となんちゃって土瓶蒸しで秋の味覚を味わう。あああ~おいしい。もちろん輸入ものである。毎日通る築地市場で、国産マツタケ9万円の値札を見たものでね。そんなの庶民に買えるかっ!午後は午睡をむさぼり、ひさしぶりに夢を見る。普段は睡眠時間が少ないせいか、ほとんど夢は見ないんだけど、お昼寝で見るのは珍しい。なんかビートたけしが出てきたよ。その後、読みかけの本を読みながら猫と遊ぶ。やっと換毛期が終わってやれやれだ。あとは国勢調査の調査票をもってきた民生委員のおじさんと話をしたのと、生協の個配の配達員のおねえちゃんと立ち話。猫以外と会話をする休日は稀。夜は頂き物の大吟醸があったので、こまいを炙って普段は飲まない日本酒をちびちびやる。ほぼ居酒屋のオヤジである。ソファの両側には猫が。こういうのが幸せ。なんてささやかな。つまりネタがないので、9月のスカイツリーをば。展望台から上の伸び具合が見て取れる。こっちは錦糸町丸井のスケルトンエレベーターの中から。で、こっちは両国駅のホームから。こんなに近くに見えるとは。びっくり。
2010.09.23
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海月姫(01)価格:440円(税込、送料別)『海月姫(01)』東村アキコおおう、この人が東村アキコか! 西原さんが伊藤理佐さんに「あの女、抜けてきたから目ざわり。潰してこい」と言ってた人だわ(人生画力対決(2)参照)。なんと名誉なことであろう!サイバラさんが意識するほどの人とは!KCコミックスといえば、最近はのだめのレーベルだけど、昔は少女フレンドのレーベルだった。小中学くらいの頃はよく読んでいたけど、大人になってからは大和和紀さんが新刊を出すと買うくらいで、ほとんど縁のなかった正統少女漫画レーベル。少女フレンド亡き今は、KISSのレーベルなのね。えーでもKISSはのだめ読みたさにたまに読んでいたけど、この作品は全然記憶にないなあ。のだめが終わってから始まったのかな。なんでこれを読もうと思ったか。西炯子さんや「モテキ」の人も候補になってて、ヤマザキマリさんが受賞した「マンガ大賞」の候補作だったと思うんだ。ただ、キーワードが腐女子で、KISSで講談社だったから、期待はしていなかった。でもこれは私的には「あり」だったわ。カリカチュアライズされたオタクな女子が煮しめのように生息している館と、女装趣味でやたらイケてる政治家の堕ちこぼれ息子。この女子らが、みんなアラサーでニートというのはちょっとあまりにどうかと思うけど(堂々と「親の仕送りで生きてる」とか言い放っていた)、異性を意識せずに空き放題妄想に浸れて、しかも傷を舐めあう同士がいる場所というのは、同人とかやっているモテる気もない女子にはある種のユートピアだろう。私はさ、同人は買い専だったし、ここまで外見を気にしないのは無理だし、多趣味だったから所詮オタクにはなりきれなかった(なに弁解してんだ?)。ものすごく違和感があったのは、本当の腐女子は部屋から出てこないBL作家先生(どうやら漫画家らしい)だけで、あとは別に男同士の恋愛に萌えを見出しているわけでもなく、それぞれくらげフェチ、鉄子、着物フェチといった、それは立派なシュミを持ち、ただおしゃれにかまう余裕がないのと、恋愛なんかしてたら道を究められないと思っているから、身なりにかまわない女子の集まりだ。これはただの女子であることを捨てたオタクだよ。腐女子という単語が一種流行みたいになったので使ってみましたって感じだろうなあ。だって二次元的なアイドルに萌えるとかの要素は一切ないもの。そしてあの女装がよく似合う政治家のボン(でも浮いているから寂しい)は、DAIGOを思い出したよ。いや、彼は女装はしないけど、いつもコスプレしているようなもんじゃない? 姉もアレだし。まあ、そういうコミカルなマンガで楽しかった。げっ、もう5巻まで出てるのか!このマンガはさ、誰にもあるオタク心をくすぐって、自分の中にある数%ほどの「ここは理想の場所かも」気持ちと、「でもこうはなりたくない」気持ちのせめぎあいを認識できる作品だ(笑)。でも、違和感があったのは、オタク女子を十把一絡げに「腐女子」としていたところだ。自分の理解では、腐女子ってあくまでBLとかほもとか、そういうあり得ない恋愛を妄想する女子のことかと思っていた。でもこのマンガだとBL要素とは無縁な鉄子とか着物好きやクラゲ好きまで腐女子としていたのは、なんか「違うっ!」と思ったのだった。
2010.09.22
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恋しらずなチェリー価格:690円(税込、送料別)『恋しらずなチェリー』早瀬亮めずらしく夏水さんが挿絵をしていたので、全然知らない作家さんだったけど読んでみた。結果、可もなく不可もなくで、私には合わなかった。正統リーマンもので、仕事のシーンなんかも最初はきちんと細かく書いているんだけど、描写が細かすぎて、なにを言いたいのか、話をどこへ持って行きたいのか、さっぱりわからないのよ。木を見て森を見ずの逆ね。大人同士で受はノンケなのに、ギャグやコメディならまだしも、一方的に無理やり体の関係から始まっちゃう話は勘弁して欲しい。しかも襲われるほうは、散々男に迫られてきた人生に辟易しているって、攻は知っているのにな。さらに酔い潰して襲うってレ○プ以外のなにものでもないじゃないか。よくもこんなことされて受はへらへらしていられるなあ。挙句、酔っ払って自分の飲み代を払ってないんじゃないかと心配するなんて、どんだけお人よし? でも、その人の良さが、仕事のができてポーカーフェイスという属性と結びつかないのよ。受は無自覚に誘蛾灯のように男を誘って止まないフェロモンを出しているらしく、高校時代から10年以上もいやな思いをしているなら、もうちょっと学習すればいいのに。へんな意地を張らずに色っぽい泣きホクロを取るとか、見た目を変えるとか、思い切ってチェリーを捨てるとかさ。結局、女の子にもひかれないんだったらそうなる運命だったんだろうけど。読み始めて、攻・受それぞれの視点で交互に描かれていて、しかもなんというかどうでもいい部分の描写がくどくてなかなか進まない。途中でやめちゃおうかとも思ったけど、夏水さんの絵が山田ユギさんと同系統だと気づいちゃったので、イラストだけを楽しみに無理やり読破。なんつうか、夏水さんはかわいい系だけど、スーツの書き方やキラキラ効果にホワイト使わないところとかユギさんそっくりで、多分口元をもっと大きくかけば、まんま山田ユギさん系の絵になっちゃう。アシスタントでもしていたのかしら。これは新発見だった。あーっと、お話に盛り上がりもなく、興味をそそられるエピソードもなく、10年がかりで手に入れようとしていた気の長い当て馬(親友)とか、女性上司とか、ユニークな脇役も生かされているとは言えず、なんか微妙だなあ。えちーはかなり何度もあったので読み飛ばしたけど、もしかしたらそういうシーンにこそうまみのある作家さんなのかもしれない。
2010.09.21
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西原理恵子の人生画力対決(2)価格:880円(税込、送料別)『西原理恵子の人生画力対決(2)』西原理恵子偶然、発売日に書店で、今まさに平積みされんとする現場に居合わせたので、これはやはり「買え」との神からの天啓と思し召し、家に連れ帰る。ほとんどその作品を読んだことのない、青年誌系の漫画家さんたちとの対決だった前巻ですら激笑できたのに、今回はなんと、吉田戦車・伊藤理佐夫妻、猫マンガの二大巨頭(爆)の須藤真澄・くるねこ大和、そしてそして毛筋ほどの共通点もなさそうな竹宮惠子御大までいるっ!そしてもう最初から笑いっぱなしで、改めてサイバラさんの口の悪さというか、思ったことを堂々と口にして憚らない度胸に、ますます「師匠!」と呼びたくなったよ。八巻さん(小学館のサイバラ担当)は、あちこちに頭下げて回ってんだろうなー長生きできないなー。サイバラさんの歯に衣着せぬ物言いは、「恨ミシュラン」あたりから注目していたけど、同業者で、自分よりはるかに絵がうまい作家さんたちに対しても、もう名言・名句の宝庫。なにしろ1ページ目の最初の台詞からして、「吉田戦車の描く男子ニキビ中学生が好きだ。ホモでもないのによくこの肉ラインを描けるもんだ」ときた。肉ライン……そうだよ、BLに足りないのはこうした努力だよっ!伊藤さんとは仲がいいはずで、舎弟の関係だと思ったけど、当時妊娠中だった伊藤さんに「あんた、子育てもんで人の漁場を荒らすんじゃない」とか怒ってるし、二人して微妙なキャンディキャンディを描いた後、サイバラさんが「正直に言おう。萩尾望都と竹宮惠子の見分けがあいまい」とか。松本零士の回の惹句「日本の鉄男子は若干の永井豪と、後のすべては松本零士でできている」と正しいことを言っていた。うまいなあ。「松本さんをじっと見つめると、ささきいさおが勝手に聞こえる」とか、松本零士のキャラは、まつげ姉さん(メーテル系)とハーロック系とじゃがいも系(てつろうとかおいどんとか)の3パターンで、大御所の中でも群を抜いてキャラのバリエーションが乏しい。この3パターンだけでよくぞ半世紀やりとおしたもんだ」とか、言いたい放題。で、松本さんがどのお題でもみんなゆがんでいて、ちょっと目がおかしいのかなと思うよ。さて、須藤さん、くるねこ大和さんの回では、猫まんがに進出したいサイバラさんが、「三人で徒党を組んで猫村さんを潰そう」とか、女子だからして女子らしい画題で、綿の国星とかナウシカとかも描くんだけど、二人ともうまくて「この人たちはさー上手だからあえて汚いお題にしないとさー」とか言われてるし。須藤さんのソツないうまさに「一番うまくて一番おそろしいこ、ますび」とか言い放たれていた。須藤さんファンとしてはかなりうれしい。浦沢直樹の回では、最初から勝負にすらならない浦沢さんのうまさに「確かに正論で正解だが、あんたの人生は楽しそうじゃない」とか言い放つし。こういうのが好きだ(笑)。さて、なぜこの人選なのか不明だけど、やっぱり竹宮さんの回は、けっこう気を使ってるのがわかる。でもって「風木」のあらすじを「まあ、きれいめの『俺の空』ってことで」でまとめてしまってるのに笑った。で、二人して萩尾望都に挑戦し、エドガーを描く。サイバラ「エドガーってあの、タバコ押し付けられただけで人生かえるへタレ」「それはトーマの心臓のユーリ!」そういえばちょっと前に、「トーマの心臓」の舞台を見たけど、うーん微妙だった。中高生が見れば感動するかもしれないけど、所詮10代の多感な少年たちを日本人の成人男子が演じるのは無理があったな。でもこれ評判よくて、何度も再演しているんだよね。あっと寄り道。竹宮VSサイバラ対決では、山岸さんの聖徳太子とかケンシロウとかのお題にまじって、SMAPも描いたけど、二人ともなぜか4人なんだよね。一体誰が抜けているのか、絵を見ただけではわからないというのが謎だ。そういえばマンガは読んだけどないけど、デトロイトメタルシティの若杉さんが、壊滅的にヘタくそで笑った。この世のものとは思えない線の汚さに、それでも大ヒットするマンガを描いているというところで、編集者の眼力にうなった。これ、まだ続くのかな。基本的に顔出ししない少女漫画家さんは難しいと思うけど、サイバラさんの破壊力に太刀打ちできそうなのは吉田秋生さんとか青池さんあたりかなあ。いやちょっと古すぎるか。セーラームーンの人とかどうだろう。どっちにしても、その後の人生を左右する対決になるから(笑)、もう恐れるものはなにもない人じゃないとな。聖・俗の戦いとか、美・汚の対決とかが見たいぞ。
2010.09.20
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男子の友人のなかに、超がつくほどのラーメン党が2人いる。一人は毎日ランチで食べ歩くだけでは物足りず、休日の都度、車で遠征してまで関東一円を1日数件食べ歩き、もう一人は千代田区周辺のラーメン店の食べ歩きブログを運営し、新規開店情報から閉店、新メニュー、裏メニューまでぬかりなくチェックしている。彼らの話を聴くのは楽しいが、いざオススメの店に連れて行ってもらっても、私にはいつもいろいろトゥーマッチなんだよなあ。とくに近年、勢力を伸ばしているつけ麺は、これまで結構な人気店のつけ麺を食べたけど、私にはいずれも味が濃すぎて、いつも後悔する。もともと濃厚とんこつスープが苦手で、初めて桂花ラーメンを食べたとき、そのニオイで卒倒しそうになった。それから背油たっぷりというのも、20年前ならまだしも(その昔、ホープ軒にタクシーで乗り付けた経験がある)、今は食べられない。好きな出汁は魚でだしを取ったあっさり味の東京ラーメン系と嗜好が決まっているのだから、浮気しなけりゃいいのに、「とてつもなくうまい」とか「食べないと人生損する」などという誘惑に負けてしまう。そして今日。たまたま本の貸し借りをしている男子が、神保町で古本漁りをしているというので、めん徳二代目つじ田へ誘う。神田の出版社勤めをしていた頃から、この店は知っていて、たまにグランドピアノを弾きたい時に練習にくる宮地楽器の隣で、いつも行列ができていた。さすがに休日だったら並ばないだろうと、昼時を避けて2時半くらいに行ったら、とんでもがってん、平日より長い行列ができていた。こりゃいけないわ。さすがに30度超えはしていないものの、まだまだ日中は暑い。しかもカウンターだけのオープンエアな(笑)空間なので、行列は当然外に並ぶ。そんなことできるかっ(怒)。おいしいものへの執着は並々ならぬものがあると自負していても、並んでまでは食べたくないのよ。昨今流行の半額クーポンとかも絶対にいただけない。半額でおいしい思いをしても、その倍額払ってまで、また食べに来るとは思えないんだよね、消費者は。だからして、あのマーケティングは信用ならない(笑)。という話を、食べ歩きをする友人と話していて、エステやマッサージはほとんどが技術料だから、半額でも利益があがるけど、こと飲食に関しては、ダンピングしちゃいけないよね~というのが、ある程度余裕のある外食をしている層の言い分である。だから一流店はそんなマーケティングには絶対に乗らない(よね?)おっと、つじ田の話だったよ。大行列(15~20人くらい?)におののいて、昼時は諦めて、二人して神保町の古書店を歩き倒して、古瀬戸の器でコーヒーが飲める茶店でぐだぐだと時間をつぶし、再びやってきたのは5時半。やたっ、誰も並んでない!奇跡! 980円のつけ麺の食券を買って入ると、ちょうどカウンターが2つ空いていた。その直後から、また数人ずつ並び始めたので、本当にこの店、人気なんだなあ。つけ麺は合わないってわかっていたのに、なんでここには来たかったというと、原了郭の黒七味が置いてあるからだ。それ以外の理由はない。どこでも手に入るものじゃないから、大事に使っている黒七味を、ここではラーメンにかけるという。なんという贅沢!ご丁寧に食べ方の奥義がカウンターに張ってあって、まずは普通に1/3を食べ、その後、すだちを絞って1/3食べ、最後に黒七味を振って残りを食せという。おおおまるで「たんぽぽ」に出てきた、ラーメン仙人のごときこだわり! とろみのあるスープには、一口大のチャーシューが結構な数と、大降りのメンマ、黄身が半熟状の煮卵がまるごと一個入っている。ネギのような薬味は皆無。あああやぱり私には味が濃いよ。しょっぱいよ。「ねえ、お湯でうすめてもらっちゃだめ?」「だめだよそんなの」とひそひそ話をしつつ、私にとってはかなり太い麺(しかもコシもあるのでなかなか飲み込めない)を食べ始めたら、半分くらいでおなかがいっぱいになってしまった。すだちは、確かに最初の一口はさわやかな酸味が口の中に広がっていい感じだけど、あの濃厚なスープに完全に負けている。黒七味は確かに合うし、おいしいけど、らーめんに使う必然性がわからない。ラー油とか辛い豆板醤風のものでも構わないんじゃないのかなあ。どう考えても、あの風味豊かな複雑な香辛料の香りが、オイリーで濃厚なスープに合うとは思えないよ。てか、もったいないよ。スープは豚骨に比内地鶏の鶏がら、魚粉、羅臼、日高、利尻の3種の昆布とかいろいろ能書きがあったけど、魚粉は確かに使っているのはわかるけど、風味が生かされているとは感じなかった。それに高級昆布を使っても豚骨が台無しにしている。昆布というものは、コクではなく風味のために用いる食材だと思うんだよね。なので濃厚豚骨に「使ってます」といわれても、少なくとも昆布の香りは私にはわからなかった。あああ量が多すぎる。飽きちゃう。それでも作り手に失礼なので、残さず食べようと必死。かなり胃にもたれるわ。この日は、出掛けにサーモンとクリームチーズのベーグル半分食べただけだったけど、このつけ麺で一日の許容量オーバーだったよ。その後、軽く飲もうと話していたけど、とてもじゃないけどそんな余裕が胃袋にないのだった。おそるべし濃厚豚骨つけ麺!多くの人が絶賛する食べ物に馴染めないのは非常に悲しいが、学ばない行動を恥じて、もう二度とつけ麺には近づかないことにしよう。あ、そうそう。食べ終わって残ったつけ汁をスープ割りにしてもらったら、魚粉のイヤなニオイと消しきれない動物性脂のニオイが引き立って全然ノーグットだったわ。もうなにもかもが惨敗。悔しい。
2010.09.19
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めちゃくちゃ仲が良いわけでもないけれど、同い年でほぼ同時に我が家に来た二匹は、付かず離れずの仲。やっぱり同じ空間で同じ空気を吸って同じものを食べていると、人間の夫婦もそうだが、似てくるんである。これは菌のせいだと科学的に証明されているらしい(笑)。で、最近の二匹。もうまったり具合が熟年夫婦のようである。 布団部屋の唐草模様の風呂敷(カバー代わり)のところの窓からは、北側の外が眺められるが、お向かいのオフィスビルの6階の窓に、時折にゃんこが座っていて、顔見知りらしい。 こないだはシーツを交換しようと寝室に行ったら、しっぽがクロスしてた。なんて奥ゆかしい(笑)。まるでツンデレ。 寒くなってくるとブラウン管テレビの上でぎゅうぎゅうになって寝ている。黒い子があまりに寝てばかりなので、心配になったが、寝子というぐらいだから、1日20時間ぐらいは別に異常ではないらしい。
2010.09.18
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料理研究家の横浜マダムと久しぶりに会ってタイ飯屋でランチしながら近況報告。おみやげに手作りのキッシュをいただいた。しかもさつまいものキッシュ。なんとかいう品種(聞いたけど忘れちゃった。種子島産らしい)のさつまいもをいただいたので、あらゆる料理やお菓子に使って、まだあまっているのでキッシュにしてみたそう。さつまいも……私は女子の好物である芋・かぼちゃ類がどちらかというと苦手である。味は嫌いじゃないのに、あのほくほくした食感が、窒息しそうでダメなんである。まあそれでもちょっぴりなら食べるんだけどね。まるでディーン&デルーカのそれのごとく、ずっしり重いキッシュに果敢に挑む。むぐむぐ……つっかえそうだけど、見かけに反して、なんかしょっぱい。塩とスパイスがばっちり利いていて、まぎれもなくお食事キッシュだ。すごいなー。甘いさつまいもで、こんな味に仕上げちゃうんだ。おそるべし。そしておいしゅうございました。もひとつ。先週、近所のスーパーで見かけた衝撃画像(笑)。だって、「あさり」って書いてあるんだよ。赤貝やホッキ貝より巨大なのに。こんなの硬くて食べられないんじゃ・・・。巨大あさりの潮汁とか? 怖くて買えなかった。
2010.09.17
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野原のロマンス価格:450円(税込、送料別)『野原のロマンス』たけうちりうとこゆるぎ探偵シリーズの番外編にしてシリーズ終巻。終巻たってなあ、たった3冊じゃ欲求不満じゃ~と10年も前に発行された本にむなしく続きを望んでみる。このシリーズに一貫して流れるテーマは「小田原っ子」だからして、たけうちさんは自分の出生地を誇りに思っていて、いろいろ故事にも当たって調べている。この本もそうなんだけど、流れる時代感とか世界観が大好きだ。正確な年代は明らかにしていないけど、日本で電話が通じて16年とかあったから……えええっ、これって明治時代の話? 少なくとも20世紀にはなっている(大正時代)と思っていたのに、明治末期なのかな。そりゃ古いわ。その割にはみんな出てくる人物がモダンだわ。このシリーズの前作を読んだのは、もう大分前になるけど、今回、オールスターキャストに近くて、全部の登場人物が絡んできて(最初の巻で登場した生成りのスーツの大使とか、豪快な坊さんとか、懐かしい面々も再登場!)、全員個性的だから、キャラクタを無駄遣いしていないし、登場人物全部覚えていたよ。そして相変わらずエピソード盛り込みすぎ! 面白いけどもったいない。もっともっと長い作品にも、何巻にも及ぶシリーズにもできただろうに。タイトルは野原と主人公の名前の廼原をかけているのね。そして野原は旅館の名人の手になる欄間(野原の風景を掘った欄間の間から名月が見える)ともかけているし、二重三重に仕掛けがあるのに、なぜパレット文庫なんだ。こんな粋で楽しい小説を、もっと万人に読ませようとは思わなかったのか小学館の編集者!この本の主人公は、本来の主役である造り酒屋のボンのこゆるぎ楓に憧れる後輩。板前の女房と駆け落ちした跡取りの兄がつくった借金返済と、傾きかけた旅館を再生させるため(これだけでも一本の小説が書けそうだ)に中学を休学して家に戻るも、旅館経営のことなんぞなにも知らない。そこに楓のいい人・大工の祐太朗が探してきた、惚れた孔ならなんでもいいらしい一本気な(?)板前が就職する。で、一目ぼれで主人公と恋に落ちる。半玉姿の坊ちゃん(置屋のおかみに女装させられていた)とぶつかって、板前に馬乗り。半玉どころか二つのタマが当たったよ~ってあたりで大笑い。流れ的にはドタバタのスラプスティックだけど、展開が速くてジェットローラーコースターでもあるし、風変わりな登場人物ばかりという点ではスクリューボールコメディでもある。ああ楽しい。どんな悪人も最後に贖罪させて救ってるし。大人が読むものはワルは最後までワルでいいけど、ジュヴナイルは性善説じゃないとね。でも汚れきった大人な自分としては、唯一汚れ役で登場しあの銀行家だった板前の前のイロの話が読みたいよ。色に溺れて旅館奪還を目論むも、跡取り次男坊のおぼこさに呆れて、最後にいい話をもってくる。キヨラカな人間に当てられて毒気を抜かれる典型だ。そして旅館料理の数々が、目もくらむほどおいしそう。100年も前の小田原の旅館で、こんな豪華な料理が供されていたかと思うと(いや本当かどうかはナゾだけど)、早くから開けていた観光地ってすごいなーとうらやましい。実家も昔は料理屋だったから、忙しい時の人の手配とか時間に追われる当たりが、とても懐かしかった。そういえば大好きな富士屋ホテルもチラッと出てきた。もう、たけうちさんって古い流行小説を大量に読んでいるような気がする。言い回しがみんな古典的なんだけど粋で笑えて印象に残る。水原さんは演歌っぽい昭和の世界がうまくて、でもそれは実際に知っているわけではなくて憧憬から想像して書いている昭和だけど、たけうちさんは大正モダニズムまでさかのぼってうならせる。いや、この人、不思議SF系から翻訳調探偵ものまで、なんでもイケるんだけどさ。本当に稀有な引き出しの多さ。
2010.09.16
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先週の話。今月はほぼ週に2回ずつ某省に出かけている。月曜なんて午後からずう~っと会議の傍聴。前半が分科会で後半は部会。合計5時間だよもう。しかも進行役の人の声が聞き取りにくくて、どの委員が話しているのか判然としないし、ICレコーダーは途中で容量いっぱいでパンクしちゃうし。もおおお~ついてない。 ランチはバテないようにとサムゲタンランチ。会社からちょっと歩いたところ(がんセンターの裏あたり)で、韓国人ファミリーがひっそりやってる、夜はハングルカラオケの店になるらしいお店のランチ。石鍋で出てきた、グツグツ煮えたぎるサムゲタン。半生っぽいナツメが半分に切られて入っていて、苦手な朝鮮人参のニオイはしない。ラッキー!キムチと小丸ナスのナムルとウィンナーのナムルが付いてきた。まず骨をば取り除き、鶏肉を細かくほぐし、付いてきた香辛料と塩で慎重に味の濃さを決める。面倒だからとご飯も投入し、しばし待って完全に雑炊風にする。韓国は混ぜ混ぜする食文化だからこれぐらいしてやっとおいしくなる。う~ん……でも韓国人が作るサムゲタンにしては今ひとつかな。鶏の処理が荒っぽくて、血管や内臓が一部くっついたままだよ。もうちょっと丁寧に捌いてくれよ。銀座で食べたやつのほうがおいしかったな。 家の近所の喫茶店の昔ながらのミックスサンド。お値段驚きの350円!コーヒーつけても650円だよママン!昭和40年代の家庭にあったようなノスタルジックな柄のカップ&ソーサーも奥ゆかしくてよい。最近、カップを楽しめる喫茶店が激減して、残っているのは1杯1000円とか取る高級喫茶だけになってすごく悲しい。収納に限界があるのでC/Sのコレクションは断念したので、せめて外で美しい陶磁器を楽しみたいのに。さて、パンはコンビニで売っているヤマザキパンみたいなランクだけど、やわらかくてしっとりしているし、厚めに切られたキュウリや、家で手作りするようなゆで卵のマヨネーズ和えとか、ああこれなら私のほうがもっとおいしく作れるとか思うけど、マスタードがしっかり塗ってあって、これがうまい!なんだかんだでぺロリといける。東京の東側で仕事をしてきて、帰りに錦糸町でランチ。東大島からバスで錦糸町に向かったら、北砂とか南砂あたりの巨大団地を通る。初めて見るけど、すごい戸数のマンモス団地群で驚いたわ。江東区恐るべし。さて、夕方4時という半端な時間では、どこもランチタイムは終わっていたので、丸井の上に入っているパステルのカフェでパスタを食べる。いつもは持ち帰りでプリンを買うだけなので、食事するのは初めて。えーっと、小エビと明太子のクリームパスタ。大葉としめじと刻み海苔も入っていて、和風なんだか洋風なんだか。明太子がいかにも業務用のチューブから搾り出しましたって毒々しい色の塊なのはちょっと引いたけど、海苔とか大葉とかの香りが薄いクリームソースと意外とよく合う。パスタは中細でかなり固め。まあ、チェーン系おされ喫茶店の味だ(ダッキーダックとかと似ているので)。ドリンクバーがついて990円はお得。カレッタ汐留の地下にあるスペイン料理屋のランチ。今日のミートプレートはチキンガランティーヌ。あれだ、おせち料理でよくつくるチキンロールのもっと下世話な感じのやつがガランティーヌ。一度にたくさんできて、つくりおきできるから、忙しいランチ飯にはぴったりのメニューなのに、こうやっておしゃれに出してくれる店は初めてだ。鳥モモを開いて、中にいろいろ詰め物をしてロール状に巻いてブイヨンで煮るか蒸すかするんだけど、これは詰め物はくず肉とハム、野菜だけど、付け合せにラタトゥイユが付いてきて、ワインとグレーヴィーを煮詰めたソースが絡めてある。そして煮詰めてコクを出したバルサミコがアクセントになっていて、なかなか食べ応えがあったわ。こういうのを週に1度と、あとは寿司、エスニック(カレー含む)、和風(天ぷらか焼き魚かしゃぶしゃぶ)、パスタ(または蕎麦)のローテーションだったらランチはおおむね満足だな。 がんセンターランチ。19階には2件のレストランが入っていて、一方はがんセンター直営っぽい、なんか高速の大型サービスエリアのレストランみたいな感じのサービスの、ちょっと高めの店。もう一方は、カレーからラーメン、海鮮丼からサンドイッチまでなんでもあるファミリー食堂的なアットホームなレストラン。後者のほうが味が良いので、時々食べに来る。なにがおいしいって、お味噌汁の出汁が煮干だ!東京ではきわめて珍しい。あとチェーン系列じゃないらしい臨機応変なサービスというか采配がお見事。どんなに混んでいても客を不快にさせないし、応対がきびきびしてなかなか気に入っている。時々厨房がパンクしているらしく、サーブが遅かったりすると、帰りがけにアマンドを1本くれる(笑)。どんなお駄賃だよ。アットホームというか、ちょっと田舎っぽい感じがいいんだな。で、これは今日のランチで豚肉の冷しゃぶサラダ風。野菜もたくさんとれて、さっぱりしていておいしかったよ。ここからの景色も価値のうちだしね。
2010.09.15
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2010年8月発売コミック【特典ペーパー付★】地下鉄の犬価格:680円(税込、送料別)『地下鉄の犬』草間さかえ久しぶりの草間さん。ファンだけど、実はこの人のマンガもわかりにくいと私は思っている。省略が多すぎるのか、説明が足りないのかは定かじゃないけど。ベテランで絵も好みで、ファンなのに、マンガとして読みにくい作家さんって何人かいて、代表格は今市子さんだけど、単なる読み手の能力不足なのか、相性が悪いのかは謎だ。草間さん、少女誌でのお話も、あのフィールドではどうだろうという内容だったから、いろいろ考えたのか、BL戻って、今度はやたらわかりやすい話を描いてきたなあ。ウラを読まなくても直球ストレートだわ。そして中年がちゃんと中年していて、融通が利かないわ(笑)。小説ではこういう朴念仁中年はよく登場するけど、マンガで描くのはしんどそうだわ。なんかコツコツ金継ぎなんかをやっている、骨董屋の孫でタバコ屋やってる若者(まあ生活事態はオブローモフっぽい)と、離婚したての中年サラリーマン。中年ったって、おそらく30台後半だろうけど、男子の中年はどうしてこうもつまらなくなるかなって典型をうまく描いていた。この、なんの共通点もない二人が、ひょんな偶然で出会う。コーヒー屋と間違ってタバコ屋に入ってしまうというあたりが笑える。そして、酔っ払った夜限定でしか出現しない店、みたいな扱いがメルヘンしていて、これまた好み。ざっと読んだきりなので、とりあえず全体の印象ね。メガネ×メガネは私にはどうでもいいけど、二人で旅行に行くエピソードで、ついつい余計なことをベラベラしゃべってしまう浮かれている若者と、内心「ちっ」とか思っている中年の対比がよかった。これぞ草間さんの真骨頂なのでは?
2010.09.14
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海とボディガード価格:903円(税込、送料別)『海とボディガード』たけうちりうと最初だけ人間関係を把握するために1作目を読んで、カップルがわかったらあとはランダムに読んでいく。なんか乱暴な読み方だけど、発行順を確認するのが面倒なので許してもらう。というわけでボディガードシリーズ2冊目。今回は豪華客船が舞台で、脅迫状が届いているフィギュアスケートの元銀メダリスト(超わがままなオレサマ気質)を、恋人の富豪が心配してガードを付けるという設定だけど、実はこの富豪が実に気の長い復讐劇を企てていた、という結構などんでん返しがある。だんだんこのシリーズの楽しみ方がわかってきた。もう完全に翻訳小説だよね。サキとかグリーンとかのイギリス流の笑えないジョークやなんの意味ももたないいたずらとか、意味不明の不思議なイギリス風の習慣とかを楽しむという。こういう、ストレートではなくてジワジワ感じるユーモアは大好き。だってイギリス好きだもん。内面は燃え滾っているのに、それをおくびにも出さないジェントルマンなグレイと、真っ直ぐすぎる半分日本男児なジュンの組み合わせはさらに絶妙。どっちかが守るとか支配するという関係ではなく、お互い異質であることを認め合って、互いの足りない部分をカバーし合うという関係。これは男×男でなくても理想の結びつきだろう。で、面白いのは、体を張ってクライアントを守る仕事をしている男たちなのに、アクションにもサスペンスにもアドベンチャーーにもならなくて、どっちかというと探偵小説になっている。なにしろジュンはとりあえず「話せばわかる」と、どんなときでも、敵ですらも相手と話し合って納得させてしまう。ストーリー手法としてはとても高度なことをしているのに、おそらく読者は単純なアクションやミステリーを求めているから、たけうちさんの苦労はきっと報われてない(笑)。そして一作目でジュンの不手際を指摘したけど、これはそれぞれが自分の役割を果たして、他者の領域侵犯しないみたいだから、敢えて報告しなかったのかも。だってたけうちさんがこんなミスするわけないし(でたな判官贔屓!)。ボディガードが主役なのは、水壬楓子さんのエスコートシリーズがあって、発行時期も重なっているみたいだけど、ぜんぜん違う種類のものだよね。世界観は、まるで外国人が書いた話みたいな点でたけうちさんのほうが広がりがあるけど、キャラクタへの思い入れは、日本の腐女子の好みを把握している水壬さんのシリーズに出てくる男たちのほうがシンパシーが近い。まあ全員日本人だしな(笑)。幸いにも自分はどっちもおいしくいただけたわ。このシリーズはさ、BLじゃなくても全然かまわないなあ私には。いっそシャイノベルズじゃないほうがよかったんじゃないの?いままた、こゆるぎ探偵シリーズの3冊目を読んでいるんだけど、これもパレット文庫じゃなくて、岩波少年少女文庫(そんなのないけどさ)で出したほうがファンがついただろうし、もっと続いたに違いないよ。たけうちさん、出てくる時と場所を間違ったんだなあ。
2010.09.13
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テレビの上が定位置の猫のために、あえて地デジは受信チューナーを選んだ。で、WOWOWの地デジ切り替えキャンペーンで、1年はアナログの視聴料でいいというので、昨日、工事の人に来てもらった。ところが、パラボラ→チューナー→DVD→テレビとつなぐだけなのに、3時間もかかって、しかもフジテレビが受信できない。どういうわけ? 家電がどんどん複雑になっていって、もう素人には扱いづらいものになっていくなあ。とりあえずまた呼びつけよう。さて、ずっとアップしきれてなかった、8月の伊勢の食材フェアでいただいたディナー。もおお鮑の軟らかさに悶絶した!特選三重県夏の味わいおもてなし前菜 1.紀北町 あらめ原藻 鶏肉巻きのオーブン焼き 2.南伊勢町産 マンボウのこわた五香粉ピリ辛仕立て 3.津市 大里ぱくぱくポークのチャーシュー 金山寺味噌風味 4.尾鷲漁港直送 ガス海老の甘酢チリソース 5.南伊勢町五ヶ所湾産 アオサの三重県産 かつを生ぶし入りゼリー寄せ 6.特選肉厚くらげ (左)南国酒家かにの玉子入りふかのひれ (右)尾鷲産夏のスルメ一夜干しと南伊勢町阿曽浦産アッパ貝と彩り野菜の天日塩炒め (左)志摩市産活〆鮑のソテーと明和町大淀活〆あなごのオイスターソース仕立て(撮り忘れ)南伊勢町河内産真鯛と松阪市産モロヘイヤ、黄ニラのライスペーパー包み揚げスパイシー風味 (左)三重県産黒毛和牛と三重トマトの夏ピリ辛風味ソース炒め(右)伊賀地方産伊賀米コシヒカリと南伊勢町産アオサの特製チャーハン御浜町すぎもと農園セミノール青みかんとヨーグルトムースのハーモニー
2010.09.12
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最近また先入観抜きで初読み作家さんの本を濫読しているんだが、当たりは少ない。真行寺さんは2冊目だけど、まだ自分に合っているとは言いがたいし。小説の挿絵で見慣れた人のマンガが存外つまらなかったり、表紙にだまされて失敗したりと、なかなか上手な買い物ができないなあ。というわけで、感想はわりとネガティブ。 『エンド・オブ・ザ・ワールド』真行寺ツミコ「リヒテンシュタイン博士~」のおばかな設定が、なんか好みだったので、他の作品も読んでみた。これはまたまったくテイストの違う作品で、面白かった。コドモみたいな大人を描くのもうまいなあ。そしてそんなにえろえろしくないのもあって、いろんな引き出しを見せてもらった感じ。最初に3本連作の天才博士(中身は世間知らずなコドモ)の話。神童のまま大学の教員になった、ひとりで立ち食い蕎麦屋にも入れないオボコな教授は、ヒゲ装備なのに思春期の少年が産毛を無理やり伸ばしているみたいなたよりなさで笑える。ピュアなのは、世間がみんな非現実的に見えていて、しかも自分に襲い掛かってくるような強迫観念にさいなまれている、という設定からもわかる。なんかこう、気持ちが弾けた瞬間(ハグしているシーンとか)や心象風景の描写が、時間経過が感じられて、不思議な表現力だなあ。ちょっとメルヒェンだわ。あとは弁当屋とちょんがー(死語?)の、恋が成就するまでのすれ違いラブとか、ネイティブアメリカンの儀式をモチーフにした妄想ものとか、最後の王子と将軍の逆SMとか、だんだんえろくなっていく仕組みだった(笑)。全体に人工的な雰囲気なのはデジタルマスターだからだろうか。ストーリーにもキャラにも萌えはなかったけど、表現の特異性に魅かれた。『執事は主人に跪く』石田育絵BLの挿絵で知っていたけど、コミックスで一冊読むのは初めて。キャリアは長い人だよね。でも、この手の絵柄の人が多すぎてあんまり見分けがつかないのよ正直言って。がっしり系切れ長細目タラコ唇スーツ男子系というか、いかにも少年漫画で育ってきました、みたいな絵柄。石原理さんあたりがルーツかな。タイトルの「○○は主人に跪く」って、小説に似たようなものがたくさんあるなあ。石田さんの描く男子は、アゴが定規で引いたみたいに逆台形型のがっしり男子(攻)と、アゴの尖った受タイプの2パターン。そして目の感じからしてイヌ顔と猫顔の男子しか出てこない。この絵柄でえろがほとんどないのはなして?と思ったら、掲載誌はハーツかあ。なんか宝の持ち腐れというか、こういう絵柄に読者が求めているのは、スタイリッシュでアブノーマルで過激な大人の愛だと思うんだけど、薄すぎてなんかもったいないわ(笑)。で、設定も荒唐無稽で、若い女子が漠然と憧れる、若い執事(しかも日系)とか、イギリスなのに中国系とか、エスタブリッシュメントはほとんど出てこない執事もの。わーすべてがうそ臭いわ(笑)。こんななんちゃって執事でも、「すてき~」と憧れる層はいるのだろうか。第一、見てると執事の仕事じゃなくて、バレットの仕事だ。そもそも執事は、広大な屋敷でメイド頭と一緒に多くの召使を統率もする家令のことじゃないの?と「日の名残り」や「ジーヴス」シリーズで聞きかじった知識で言ってみる。まあ、黒執事とか執事カフェとか、コスプレ紙一重のなんちゃってものが流行っているから、それに乗っかっただけなのかもしれない。それにしても石田さん、正面顔は割と好みなのに、横顔とのギャップがありすぎ。なんであんなエラの張ったあごが、横向きになるとうすっぺらいかな。頭身のバランスも時々大きく間違っていて、一枚絵で見るとスタイリッシュなのに、マンガは結構あれれな感じ。『ロナルドの野望』宝井さきこれは表紙だけで選んで買って、結果大失敗だった。いかにもナチのSSみたいなサディスティックな制服ものに思えたので、退廃的な(イメージとしてはビスコンティの「地獄に堕ちた勇者ども」みたいのを期待していた)BLを期待していたら、ただのアホエロだったわ。初めて読む作家さんだし、表紙の印象はよかったけど自分が期待した内容とはギャップがありすぎたよ。コミックスは売り場ではほぼシュリンクされているんだから、編集さんはもっと的確にプレビューを書いてほしい。キーワードとして挙げるなら、軍隊・制服・SM・アホエロ・受がドS、と私なら書くけど、表4のプレビューでは軍隊・制服しかわからないよ。もうすこし読者の選択権を広げてくれ(笑)。
2010.09.11
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地上のマーメイド価格:540円(税込、送料別)『地上のマーメイド』一條惺理腐海に落ちた5年前頃、右も左もわからずにとりあえず数をこなして好みを見つけようと買っておいた数十冊の塊のなかにあった一冊。4、5年前に買ったきりで、作家さんも、これがデビュー作なのに今は全く名前を見ない人なので、人気が出るまでには至らなかったのだろう。……うーん。さすがに数百冊のBLを読んでしまった後では、「なんですかこれは」と言わざるを得ない。主人公が女性でも全く成り立つ仕組み。なぜ女子ではいかんのか。だって虚弱で世間知らずのチェリーに芸能人が告白しても、男同士であるところに何の疑問も呈さず、むしろ芸能人と一般人のほうが壁になっている。それはないでしょ、と。あと周囲の人物。おせっかいなクラスメートと、人のいいレストランオーナーシェフの叔父さんはいいやつなんだけど、両親とか同居している医大生のイトコというのが、人格醜悪に描かれていて、まあ虚弱な息子を守らんがためなんだろうけど、イマドキの親は子供に障害があればあるほど、自立に向けて厳しくするもんだけどなあとか考えながら読んでいた。で、BLなら当然、このかまいすぎのイトコは実は主人公にラブなはずなのに、それがまったくスルーされていて、お話的にも盛り上がらない。そして、いくら消極的な性格とはいえ、主人公がほとんど主体的に行動していないのはつらいわ。高校生にもなればちっとは自分の意志で行動するもんじゃないの? とおかあさん的視点からつっこみ入れたくなった。別に文章は破綻もつたなさもなく、ちゃんと小説の態を成しているのに、BLとしてこんなにつまらないのは罪だなあ。むしろ普通のコバルト文庫だったらよかったのに。麻生海さんのイラストが美麗で、これになんとか救われている。この手の生ぬるいお話は、さすがに今はほとんと商品化されないんだろうな。むしろアホとかエロとかが突出して過激なほうへ進化している気がする。この作家さんは、リリカル方面を志向していたのかもしれないけど、月村さんがトーンダウンしているようにリリカルは書くのたいへんだもんな。
2010.09.10
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早く仕事が終わった日、久しぶりに古書店で今はなき版元の本とか絶版本を中心にマンガをいろいろ見繕う。『博士の魚たち+薫さんの帰郷』TONO※版元が消えたのでさすがに画像はなくて、旧作の「博士~」のみ中古書店のが見つかった。2冊分の単行本を1冊の文庫にしたのはわかるが、あまりに安直なタイトルだな朝日ソノラマ。だから親会社に吸収されちゃうんだよ。考えたらTONOさんのエッセイおよび猫マンガ以外の作品を単行本で読むのは初めてかも。ずっと読んでいた雑誌(ソノラマと徳間)でTONOさん、長く連載もっていたから、断片的には読んでいたけど、こうしたショートショートは読んだ端から忘れるから、こうやってまとめて読むとまた新鮮。いろんなアイデアが詰まっていて面白かったなー。うん、この人の作品もまったく色褪せない。絵柄も、ああいう絵柄だから、80年代の作品でも今と大きくは変わっていないように見えるわ。あーでもさすがに80年代の絵は、当時のOUT系だなー。ふくやまけいこさんとの見分けがつかないかも(笑)。でもすごいなー。8ページほどの作品がぎっしり27本詰まっているけど、どれも結構シュールだ。あのメルヒェンな絵柄でシュールを描くというのも意外だし、このシュールさはどこかで知っていると記憶を引っ張り出したら、フレドリック・ブラウンの短編を彷彿とさせるんだな。架空の場所、架空の時間で、時に人間でもない登場人物たちが織り成すブラックユーモアだったり、人類の未来への警鐘だったり。こういうテイストは、昔は全部「SF」で十把一絡げにされていたような気がする。人魚養殖(食用)というネタってTONOさんが最初かなあ。前にもどこかで読んだ記憶がある。あと人間が卵から生まれるって、この頃、秋吉久○子がそういう願望を口にしていたな。あ、そうそう、コドモ医者のお話の原型のようなコドモ先生が出てきていた。これもなかなかに深い。既成概念や思い込みを、対岸から見るというより、ちょっとヒビを入れてみましたって感じのアンチ感が心地いい。こういうものの見かたは、TONOさん今も全然変わっていないような気がする。
2010.09.09
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朝のワイドショーの占いによると、今日のラッキーアイテムはネコ!でも我が家の愚ネコたんでラッキーなんてあり得ん……。というわけで、浮気しちゃった(はあと)!国家権力のネコ、である。イヌではないのね、ネコなのね。そしてメタファーでもなんでもないのね、本物のネコなんだよね。某省庁が複数入っている中央合同庁舎5号館別館は、今は臨時の会議室なんかに使用される、普段は門扉を閉ざしている古いビルなんだが、こないだ隣の建物に入っている省に用事があって通りかかったら、こんなきれいな堂々たるキャリコのネコたんが。住所は霞ヶ関。官庁街のど真ん中である。生活人口はほぼゼロなのに、なぜネコがいる? 目の前は日比谷公園だが、明らかに野良ではない。首輪こそしていないけど、毛並みも毛艶も見事でふっくらしていらっしゃる。私が写真を撮っていると、通りかかった中年女性が、「この子、こないだもここにいたわよ。この辺で飼われているんじゃないの?」とおっしゃる。飼われている? 誰に? ピーんときたね。これは霞ヶ関の住人(官僚)が、国民の血税で飼っているにちがいない(笑)。だから国家権力のネコ。どっかの省の福利厚生費に「ネコ費」があるのかも。それとも、どっかの民間会社のように、このキャリコたんはちゃんと公務員で政務官助手、ぐらいやってるかもしれん。呼んでも近づいてきたりはしないけど、写真を撮ろうと近づいても逃げようとはしない。セカセカと忙しそうに自分の前を通る人間を、ゆったりのんびり構えて見物している様子は、なんかすんごい賢者の風格があって頼もしさすら感じたよ。また会えるといいなあ。
2010.09.08
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『うすあじ』『こいあじ』西炯子過去のコミックス収録の短編を再編成しなおして分類。付けたタイトルが奮ってる。西さんファンは「こいあじ」でも全然オーケーだけど、初心者は「うすあじ」からがよろしいようで。でも脱力するほどヘンな作品は「こいあじ」に入ってる。半分くらいは既読作品だったけど、どれも10年かそれ以上前の作品なので、ほとんど忘れていた。西さんは、ほぼデビュー当時から、イカれたご隠居シリーズの中盤くらいまでは読んでいて、その後は断片的に雑誌掲載のものを読みつつ、次第に職人になっていく過程を目の当たりにしていたけど、2年前の「男の一生」で再び「一生付いていきます!」状態になった。この一歩引いた熱の冷めた作風で、もう四半世紀近くプロとしてやっているんだから、たいしたものだ。西さんは、最初から変わっていた。その王道に背を向けた作風は、デビュー当時からあんまり変わっていないし、昔はもっと尖っていて、独りよがりなお○にーマンガっぽいのも描いていたけど、今はちゃんとエンタテイメントで楽しませてくれる。「浮いてた感」は、当時はずっと小学館の少女漫画雑誌が活躍の場だったからなおさら。かといって突出した個性的な絵柄とか、特異な設定とかではなかったから、サブカル系にも分類できない。なにやら普通の学生が出てきて、一人で悩んで哲学っぽいことを語って、という私小説みたいな話が多かったんだよね。でも考えたら初期から相当玄人受けはしていて、単行本はダブリ収録も含めてたくさん出ている。守って評価してくれる編集さんに恵まれて大事にされていたような気がする。どうも新書館で素っ頓狂な隠居老人の話を長く描いているうちに、読者を喜ばせる術を体得したらしい(笑)。みょーな4コマとか、田舎の高校生とか、不思議な作風も嫌いじゃないけど、やっぱり「娚の一生」でノックアウトされたわ。初めてじゃないかな、西さんの作品で共感を得るのって(笑)。西さんが好きなのは、盛り上がる作品ほど照れながら描いているのがわかるからだ。どんな深刻な設定でもどしリアスにしきれない。どっか一本外す。逆にコメディもどこか脱力しきれてない。学園が舞台でも、すんごい長く生きてきて世の中をハスに見ている妖怪が高校生に化けている、みたいな感じだ。魂を揺さぶる形の感動巨編も描けるのかもしれないけど、きっとそんなの小っ恥ずかしくて描きたくないんだよ。BLもしかり。注文すれば簡単に描けそうだけど(それっぽい作品も多いし)、でも恥ずかしいから本気になれないの(笑)。すんごいわかるんだその気持ち。この照れと、妙な外しの技って、久々に昔の作品を読み返してみるとイーヴリン・ウォーを読んだときの「やられた~」って感覚に近いわ。真実を、あえてギャグにしてごまかす。逃げる。隠そうとする。今回初読みだった「密林の二人」「戦場にかける恥」のシリーズは、死ぬほど深刻なテーマを死ぬほど笑えるギャグにして貶めつつも深い作品となっているんだが(笑)、ここまで擬態しなくてもいいのに、というほどヘンだ。そしてこれぞ西さんの真骨頂だと私は思うぞ!
2010.09.07
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リヒテンシュタイン博士の華麗なる日常価格:600円(税込、送料別)『リヒテンシュタイン博士の華麗なる日常』真行寺ツミコ初読み作家さん。……ミツコとはまた古風な名前!とか思ったらツミコだったよ。なんか深読みできそうなペンネームだわ。そして、これは笑えるぽるのぐらふいーだったわ。コミカルだけど端正な絵柄に、ヨーロッパの貴族のような生活を送る無駄にIQの高い世間知らずのお坊ちゃん(博士)とくれば、BLではもう彼の行く末は決まっている(笑)。いじられキャラ遊ばれキャラ弄ばれキャラなわけね。堂々と「ドM」と紹介されていた。極悪人は仮面をかぶった忠実なるアシスタントで、博士の世間知らずと常識知らずをいいことに、ほぼレ○プ状態でモノにする。ほんとにいいやつなんだけど、博士が好きすぎるゆえにドSな行為に出る。もうわかりやすさと設定に反するえろえろしさと、貴族、博士、研究とかいうハイソな世界とドMドSが融合して、なんだか面白いのだった。突き抜けたはちゃめちゃな設定という点では、初期の桜井しゅ×3さんとか紅蓮ナオミさんとも共通する恥じらいのなさを感じるよ(笑9。ディア+コミックスでもこんなえろいの出してんだ~。ピアスコミックスでも全然いける。
2010.09.06
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薔薇とボディガード価格:903円(税込、送料別)『薔薇とボディガード』たけうちりうと最近はほとんど開店休業状態のたけうちさん、90年代後半あたりに講談社ホワイトハート、X文庫、今は亡きパレット文庫に結構な数の作品を残していて、いくつか読んでみたらBLテイストのジュヴナイルで、萌えや勢いでは書けない緻密なプロットが好みだった。今、ほぼ絶版状態のこれらの作品を少しずつ集めているけど、21世紀に入ってからの作品も、まだ読んでいないのがたくさんある。というわけで、結構長く続いた「ボディガード」シリーズに初チャレンジ。全作持っているけど、たけうちさんとシャイノベルズという組み合わせが本当に面白いのかが謎だったので、いままで手を出せなかった。一作目の本作が2000年刊行。翌年重版かかっているから、そこそこ売れていたのね。世界中のセレブの安全を守る使命を担う会社のトップガードと新人の日系人。海外小説の翻訳を読んでいるような、日本的なメンタリティとはどこかズレた感覚。特にブリティッシュのトップガードは、出会いのシーンからその行動も発言も最初のうちはちょっと違和感があったけど、この外側がめっちゃ冷えてて中が燃えている、そしてその温度を気づかせないようにしているというイギリス人らしい自己抑制に萌えた(笑)。日系の新人ガードがイギリス人のエリートになんでそんなに惚れられるのか、いまひとつ魅力が伝わらないんだが、テリアになぞらえているし、いかにもパピーだよね。ボス(社長?)とかナンバー2の最強の美女とか、オタクでスイーツ好きのハッカーとか、ヤクザとの収賄で日本の警察をクビになった道場の主とか、捜査犬の父でもある鑑識兼ドクターとか、脇役がめちゃくちゃ魅力的で、一冊目でこれだけ出しているからには、当初からシリーズ化する気マンマンだったのね。そしてリンクスの別作家さんのボディガードシリーズのように脇がスピンオフして総ほもな話になっていくんだろうか。いや、たけうちさんはそれはしないな。中盤くらいまでなかなか盛り上がらなくて、うーん早く彼らの魅力が前回にならないかなあと思いながら読んだんだけど、だってなにしろ双方ツンデレっぽい。子犬のほうは熱血でもあるけど、天然だから気づかないし。仕事になるとちゃんと駆け引きもしちゃうし。で、たけうちさんには珍しく、子犬ちゃんに判断ミスをさせている。ここを逃したから後の大事件につながるんだけど、普通、訓練された人間なら絶対見逃さない。わざと忘れた?それともそれほど重要案件ではないと思わせた? 後者ならたけうちさんらしくないんだけど。どこかというと、元社員で社長とトップに恨みを持つ人間の行動。身内に不幸があったからと途中でガードを抜けたのに、お土産を買ってきて欲しいと電話してきたり、ガードしているロッカーの妻の証言(その途中で抜けたガードの出身地と、友達を呼んで騒いでいたという事実)を無視した。これは大ポカだろうって。それでもまさかの犯人に後半はどんどん面白くなってきて、二人のラブも本格展開していくんだけど、どうも瀕死の重傷を負ってもあまりパニックにならない連中だから、全体にクールな感じ。そうそう、森博嗣の小説みたいで甘さがない理系エンタテイメントなんだよね。だからダンスシーンとかは全然魅力的ではなくて、通常の行動にこそ見るべき面白さが隠れている。どんなに間抜けなシーンでも笑える場面でも、ニコリともしないジェントルマンな攻めと、空気読まないハッカーとか熱血ボスらのコントラストをこそ楽しむべき作品なのかも。攻の笑えないジョークとか、いかにもイギリス人で、私は笑えるぞ(笑)。事件そのものは結構なパニック映画並だけど、それほど大事に見えないのは作者の理系脳がマイナスに作用しているせいかも。しかもつまらない仕事と重要な仕事が分け隔てなく並列で、プロとしてはあっぱれだけど、読んでいる側にしてみると、どうしても優劣つけたくなっちゃうよ。続けてシリーズ読破するほどの吸引力はないけど、たけうちらんさしいほかに比類ない表現とかは楽しめるし、脇の人物をも含めて、彼らの過去なども少しずつ詳細に描かれると思うと、やはり全部読みたい衝動には駆られる。
2010.09.05
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イタリア家族風林火山価格:820円(税込、送料別)『イタリア家族風林火山』ヤマザキマリBSでやっていた「読者が選ぶマンガ大賞」みたいな番組で、生ヤマザキさんを見たが(編集長と東京ーリスボンでネットを使って生テレビ電話してた)、日本にいるときはTVレポーターをしていただけあって、きれいな人だった。『テルマエ・ロマエ』を読んですぐに買った、エッセイマンガ2冊も面白く読んだけど、夫のペッピーノ氏と14歳もトシが離れているとは知らなかった。しかもP氏は21歳のとき、35歳子持ちのヤマザキさんに熱烈プロポーズしたらしい。すごいなー。北イタリアの理系男らしく生真面目A型で地味な学者が、やるときゃやるのね。そしてやっぱり他の家族がみんなすごいわ。今回はヨットでアドリア海クルーズの旅と、一人イタリアで出産するシーンが白眉だったが、こういう大雑把な環境に要るしかないなら、そりゃ環境適応で図太くもなるわな。繊細な日本人が、真逆なイタリア人の間で自己主張して生きていくには、ダーウィンの進化論をものすごい倍速で見せられているような適応力を見せないと。しかも姑は息子べったり、広大すぎる家での家事と家畜の世話もしなくちゃならない。日本でだって大農家ほどヨメの来てがないのに、農家でもないのに1辺が80mの家ってなに? 鶏からアヒルから豚まで飼っていて、鶏むしるのは日常茶飯事、クリスマスには豚もつぶすって、大好きなイタリア映画「木靴の木」の世界じゃないか! あれは世紀末とか20世紀初頭のイタリアの貧しい農民の話だったはずだ。家に30人ちかい客が連日来るという規模の大きさと、その食事の世話を家族数人だけでやるという恐ろしさ。ここで暮らしたら、宴会客を呼べる旅館を家族だけで仕切るなんてことも簡単にできそうだ。ザ・生活。すごすぎる。あの100歳近い二人の大姑はまだ元気なんだろうか。そしてペッピーノ氏はまだ30歳そこそこで世界中で仕事(大学の教員?)なのか、未だ研究中の身なのか、現在はシカゴですか。中国人華僑と結婚した私のイトコも、一時世界中を転々としていて、アフリカとか中東にいたこともあったけど、引越し事態が苦手な自分には、ハレの日が続く旅行ならともかく、異文化(しかも自分で行き先は選べないんだよ!)での生活を強いられるのは、すごいストレスだろうなあ。ヤマザキさん、O型でよかったな。で、これは前に読んだ『モーレツ!イタリア家族』とかぶるけど、掲載誌が違うのに同じエピソードを使っていないのはさすが。「ほん笑」って休刊になったのかと思っていたら、「本当にあった笑える話」はぶんか社刊で、休刊になったのは朝日ソノラマの「ほんとにあった笑っちゃう話」だった。後者には流水りんこさんがインド人夫との異文化夫婦もの描いていて、これも実はずっと読んでいた。なんだかんだいっても、異文化生活ものは、エッセイもマンガも昔から好きなんだよな。閑話休題。私もペッピーノ氏のようなインテリは嫌いじゃないけど、貧乏なドクター中松みたいな発明家の舅・アントニオがそばにいたら、毎日楽しそうだわ。夢見る男たちを現実に引き止める役をしていたら、そりゃマルゲリータのように図太くもなるわね。
2010.09.04
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久しぶりに帝国ホテルでセミナーがあった。宴会場としては小さいほうの「蘭の間」。ああ、民間に下った天皇家のご長女が挙式を挙げたところね。意外と狭い。本当に内輪だけの式だったのね。そして式場にしてはお地味な感じなのは、帝国ではデフォである。で、アメリカの会社のフランス人のCEOが話す英語を同時通訳で聞くというまだるこしいことをしながら飲んだコーヒーは普通だったが、カップは金盛りで、つや消しとそうでない色紙を市松につないだ、シンプルだけど品のあるカップ&ソーサーに、使い込まれたシルバー。あー落ち着く。やっぱりいいなーインペリアル!一人でガルガンチュアもなーとお茶は諦めて、フードブティックでサンドイッチとコンソメ缶、カレー缶を買って、ついでに職場にもクッキーのお土産を買った。そうだ、エントランスに超微粒セミドライフォグ(冷却霧)が降ってくるシステムが導入されていた。でも一歩中に入れば冷え冷えなんだから、あまり意味がないかも。え? ああそうかポーターとドアマンのためかな。ずっとこのミストの下にいると、やっぱりじんわり濡れてくるのだった。でも地面は濡れていないから、下に到達する前に蒸発するんだろう。
2010.09.03
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朝、ベランダから下を眺めたら、裏のおうちの屋根にこんなのが。うーん新しい干し方だ。屋根の反射熱と上からの太陽であっという間に乾きそう。えっ? 風で飛ばされたの?それにしちゃずいぶんきれいに広がっている。これだけじゃなんなので、街で見つけた妙なものをもうひとつ。日本橋三越本店旧館の婦人用トイレの個室。みんな後付けのさまざまな装置がくっついて、その説明が書かれたご立派なプレートがそれぞれの設備の上に掲示してあった。あまりにも表示過剰である。こんなにいろいろ注意書きがあったら、いたすまえに一通り使い方を学ばねばならないような気になる。落ち着いてできないじゃないかっ!
2010.09.02
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アップするのは3回目のカヤバッチョ。フォカッチャは日によってばらつきがあるのね。今回はハーブ入り1種類だけだった。このオードヴルがありがたい。いつもいつもワインを注文したい衝動に駆られるけど、ここでランチを食べられる条件は、その後、九段下で3時間ほどセミナーに参加するときだけなんだよなー。タダでさえランチ後のセミナーなんて眠くなるのに、ワインはきっとテキメンに効くだろうなあ。えーっと、メインのパスタ、これなんだっけ?海老のトマトクリームソース?前回の生海苔+小柱が印象的だったけど、今回はまあ普通だな。でも相変わらず茹で加減が超アルデンテで非常によろしい。ここさ、やっぱり味付けがちょっと濃い目だなあ。量も多めだし、男性向きなのかも。初めてランチでコンラッドの入っているビルの庶民フロア(笑)に行ってみた。夜は宴会で来たことがあるけど、ランチはエスニックからお茶漬け屋までいろいろあった。タイ飯好きとしてはまずはタイ料理屋を攻略。 本日のランチ。グリーンカレーチャーハンと香草チキングリル+生野菜。これに澄んだ野菜スープがつく。なかなかのボリュームで、チキンは小ぶりの骨付きもも肉がまるごとこんがり焼かれて、3等分されて出てきた。結構なことだが、カトラリーケースにナイフが入ってないよ!そしてグリーンカレーチャーハンというのも初めて。要は具なしのチャーハンにグリーンカレーのルーのみかけたました、みたいなの。波型模様の凸凹に切られた人参と大根、鳥そぼろが入ったナンプラー(あれニュクマム?どっちがタイだっけ)味のスープは化調の味がするけど好き。でもよくあるスープだなーと思ってたら、テーブルに強いてあるメニューを見てびっくり。ややっこれはカレッタ汐留内のアジアンエスニック屋とまったく同じメニューがあるではないか! 左がメニューの写真、右が別の店の該当メニューグリーンカレーとガパオのプレート。びっくり!店名は違うけど、同じチェーン系なのかタイ飯屋をプロデュースしている大本のレシピが同じなのか。最近、雨後のたけのこのごとくあちこちにできている本格インドカレーのちゃっちいチェーン店のようだ。タイ料理も日本人にはかなり合うから、今後もっと増えていきそうな気配。 これは暑すぎて外に出たくなかった日のビル内トンカツやのランチ。築地の場外市場の店では「あたま」と呼ばれる、カツ丼のご飯と具を別々にしたもの。なんだっけ、かつ煮? これだとご飯を汚さずに食べられるのがいいわ。でもボリュームは男性向け。ライス多すぎ!次に食べることがあればライス半分にしてもらおう。
2010.09.01
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