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欧州鉄道の旅１０～エリザベート・美の国より～.

テーマ：ヨーロッパ旅行(4198)

カテゴリ：欧州鉄道の旅・愛・地球博

リヒテンシュタインからハンガリーへ行くためのビザを取りにウィーンへ。

にもかかわらず、ユーレイルパスの使える比較的開かれた国。
ごったがえす発行所にいるのは８０％以上が日本の学生。
春休みを利用しての卒業旅行がピークを迎えていたのでしょう。

オーストリアはアントワネットそしてエリザベートと
ともに悲劇の王妃の縁の地。
シェーンブルグ宮殿にも行きたかったものの、時間なく列車に乗り込みます。

[2000]　トロッケンベーレンアウスレーゼ・ノイジードレアーゼー・キュヴェ　375ml　エリザベー...

オーストラリア王妃エリザベートも愛した「貴腐ワイン」

またまた二昼夜車内泊をしています。
とにかく見られるものは見ておこうという移動の日々。
旅の終わり頃、Ｕさんが１５日間で訪れた都市の話を他の旅行者の方にすると
数に関しては非常に驚いてもらえたとか。

ブタペストにつき、オーストリアのシリングの残りをフォーリンに。
観光客をホテルや自宅に泊めようと群がるたくさんの人、ひと。
そのうちの一人、品のよい中年の男性が家族と住む家に泊まることに決め、
駅からほど近いアパルトマンに向かいます。
寂れてはいるものの、年代ものの部屋の様子は趣き深く、広さも充分。
珍しく２泊することになり、宿代の交渉に入ります。

隣の部屋にはこれも日本の男性ふたり。

こちらはポンドのトラベラーズチェック、円、フォーリン。
宿のご主人が欲しいのは外貨。
ゆえにポンドと聞いて喜びましたが、ＴＣは使えないと却下。
円を出すと、奥様が「こんなお金みたことない。」と不審感をあらわに。
経済大国の名が知れ渡っていると信じきっていた幻想が、ガラガラと崩れます。

シリングのまま持っていた方がよかったよう。
一泊５００Ｆ（１Ｆ＝２．５円）になり、東欧でのドルの威力を感じました。

さて、東欧に来て、俄然Ｕさんが張り切りだしました。
彼女はインドなど、アジア諸国の滞在歴が長いためか、リーズナブルなものが大好き。
ハンガリーでは羽毛蒲団を買う、と決めていたようで街のデパートや寝具店をともに廻ります。

パプスブルグ家の食器「ヘレンド　ウィーンの薔薇」

確かに当時の東欧は学生旅行者にはありがたいところ。ノートによると
ロシア料理店のフルコース４２５Ｆ、
中華レストラン（ドナウ川河畔展望つき）３００Ｆ、
ヨーグルト１０．５Ｆ、
アイスクリーム７Ｆ、
地下鉄８Ｆ　
などとなっています。

ハンガリーもまた、パプスブルグ家の繁栄の余韻が色濃く残る国。
そして回教の影響もほの見える場所。
ゆったりと流れるドナウ川、河畔にそびえる王宮、古き街並、イスラム教会が
変わりゆく時代の蠢きのもとで渾然一体に。

中世ハンガリー王妃伝説の若返り水。ローズマリー＆ローズ使用
「アロマ物語」【エリザベート】

エリザベートという名は美人の符合なのかしら？
放浪の王妃・シシーは大変なハンガリー贔屓で、
ブタペストにいることが多かったそうです。

ドイツに入ったあたりから目につくようになったのは軍服姿。
ハンガリーでも町なかでよく見かけました。
そういえばソウルの空港でも軍人さんの行進がいきなり始まり、驚きましたっけ。
軍隊という言葉を口にすることも憚られていた国から来た学生のつたなき感興。

母にハンガリアン刺繍のセットを買い求め、次はヴェネツィアへ参ります。