Beauty　Source　キレイの魔法

Freepage List

Portable　Story　100　pieces　1-10

Portable　Story　1000　pieces　1-100

第二五巻　癩王のテラス/LONG AFTER LOVE

Favorite Blog

源氏物語〔2帖帚木 …

New! Photo USMさん

好みの色サボテン_01さん

大河ドラマ『光る君…

☆えみりー☆さん

洋楽を楽しもう♪ サバイバル父さん
ただいまキレイ見習… itoka77さん
伝説のキャプテンが… ツイてるファシリテーターさん
人生を3秒で変える名… コタロウ1614さん
カテゴリなしの方向で ドコルルさん
belly slop tomoko0821さん
ちょっと本を作って… 秦野の隠居さん

カテゴリ未分類

(0)

ヴェネチアをあとにパドヴァに向かったのは、この町なら

ヴェネチアにほど近い距離なので、ここを拠点にして
水の都を観光する人も多いのです。

駅で予約し、三人で歩き始めると、ずっと同じ方向に進むハンサムな男性。
Ｕさんが声をかけると、偶然にもそのユースホステルを管理している方で、
これから出勤だというのです。
もう夜になっていたので、心強くなりました。

建物内はとっても荒れた雰囲気。

聞いてみると、若い人たちが自宅代わりに泊まっているのだとか。
最大５日しか連泊できないため、六日目はいったんここを出て、
すぐまた戻ってくるんだ、とハンサム氏。
一泊12000リラ（約1548円）のユースホステルにいる方が
部屋を借りるよりも、ということなのでしょうか。
異国から来た私たちはじろじろ遠巻きに見られています。

朝食はどんぶりサイズのカフェオレに、子どものゲンコツほどのパンひとつ。
この落差がおもしろいものの、空腹感がかえって増す組み合わせ。
駅ちかくの中世の教会を見学してからフィレンツェに。

英語名フローレンス。
ナイチンゲールが両親の旅の途中ここで生まれ、街の名前を持っていることを

どんなところだろうと想像していた場所に来ることになろうとは。

フィレンツェで発行された初版の復刻本「ピノッキオ」

花の都はしっとりとした趣き。
ヴェネチアの海の空気の明るさよりも、やや落ち着いた色合いのオーラを
まとっています。

いったい何人の人が登り続けたのだろうと感じる、ひどく磨り減っている階段は、
頂上付近では人が落ちてきそうなほど急です。

上から見下ろすフィレンツェ、見渡す限り濃橙色の屋根の波。
この景色が、夕暮れ時には鐘の音とともに金色に染まるのだとか。

ロングセラー「かけがえのない都　フィレンツェ」

そして待望のウフィツィ美術館。
まずはなにを置いてもプリマヴェラ。
誰もが知る世界の遺産は当時、修復がなされたばかり。
長年溜まった煤などの汚れを払うと、何百という花が浮かびあがり、
それらがすべて植物学的にも正確に描かれた実在の植物。
絶滅してしまったものもあるそうですが、きっと美を促す薬草もあったことでしょう。
まことフローレンスに相応しい。

イタリア紀行（3）イタリア美術と音楽の旅【BBBE-3603】 =>20%OFF!《発売日：03/05/22》

メディチ家の栄華を伝える町
「イタリア紀行（3）イタリア美術と音楽の旅」

名画は少し奥まった小さな部屋の壁を覆っていましたが、
物々しい警備などはありません。
すぐそばにある「ヴィーナスの誕生」との対比をすることもでき、
絵を間近にして全身に美と英気を感じることが出来ました。

絵画のタッチまでわかる写真「ボッティチェリ」

そのほか気になったのは「受胎告知」。
天使の言葉をそのまま文字で画面に描き出すセンスが面白い。

告知するお役目は「大天使ガブリエルB95」

「ウルビーノ公夫妻の肖像画」は別画面に描かれた絵が向かいあっています。
真横から描かせる感覚、十字軍の影響でオリエンタルな描写法が
伝わってきたせいでしょうか。
かなり気になり、閉館寸前にいま一度観にいって係りの女性に叱られかけましたが、
こちらの表情に「この絵が好き？」と聞かれ、笑って許してもらえました。

【容量75ccのデミタスカップ！エスプレッソには欠かせません！】～フローレンス～

デミタスカップ「フローレンス」

さて、フィレンツェのユースホステルはかなり大規模なもの。
荷物を部屋に納め、待ち合わせをした食堂に行くと、
Ｕさんが男性と向かい合って話をしています。
ポルトガル系のブラジル人のＪさんといい、銀行勤め何年か続け、
四ヶ月の休暇が取れたので欧州にやってきたのだとか。
社会人入学のＵさんとは歳も近く、二人は意気投合したようでした。

食事のあと、部屋に戻る時のＵさんから質問。
「ねえ、Ｊさんにさっき聞かれたんだけど、日本て西暦じゃない、
別の２０００何年かの暦ってあるの？私答えられなかったんだけど。」
きっと皇紀のことでしょう。
小学生のとき「ふたりのイーダ」という映画に、戦時中のカレンダーを
主人公が見つけるシーンがあったのをうっすらと覚えていました。
Ｊさん、どうも日本に興味があるようです。

次の日はローマに。
噂のＪ氏も旅程が同じで、共に行動することになりました。
三人が四人に。
ローマの休日、いかがなりますことやら。