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河畔のカフェー　宇治　源氏物語のまちへ１５

テーマ：ちいさな旅～お散歩・日帰り・ちょっと１泊(42036)

カテゴリ：源氏物語ゆかりの地めぐり

宇治十帖の古跡全てを巡り終えたのは午後のティータイムにふさわしい頃。

午前中にいただいた券にお茶室が載っていたのを思い出し
宇治のお抹茶を体験しようと、平等院方面へ戻ります。

案内碑の地図によると、お茶室と思われる場所は「橘の小島」と橋で繋がる
「塔の島」に位置しているように見えたので、「喜撰橋」を渡って再び宇治川上へ。

「塔の島」の由来でしょうか、高いモミュメントがあり
隣の時計台には雀さんたちが春の陽に囀っていました。

ところが、小島を行けども行けども、お茶室らしきものは見当たらず。
きっと地図を見間違えたのでしょう。

喉が渇いているのは相変わらず。
平等院参道のお店に向かって堤防を降りようかなとも思ったのですが
ふと匂宮と浮舟が小舟で漕ぎ着けたという宇治橋近くの
時方の屋敷になぞらえられたあたりまで行ってみようと
「たちばな橋」から北へ向かって堤防を歩き始めると…

真正面に掲げられていたのが「十」と墨書きされた大暖簾。
くぐってみると、おあつらえ向きにお抹茶のいただけるカフェーになっていました。

かなり人気のお店なようで、玄関をくぐると何組もの方が順番を待っています。
ちょうど空いた椅子で待たせていただいていると、ほどなく窓際の席に案内されました。

温かいほうじ茶をいただきながらメニューを見ていると
空腹も覚えていることがわかったので注文したのは

一見すると茶そばのような細めのお抹茶を練りこんだうどんは天玉と青菜入り、
お茶で作られたと思われるふりかけのかかった白いご飯、
柚子風味のカブと牛蒡のお漬物、そして
茶壷風の器に入った生茶ゼリーに餡と白玉の添えられたデザート。

美味しい食事と宇治川の流れと東岸の風景を思う存分愉しむことができるこのお店は

参道側はお茶やスイーツが販売されている店舗、
宇治側沿いがカフェのこの建物は、かつて「菊屋萬碧楼」という
伊藤博文公をはじめ多くの文人たちが訪れた旅館だったそう。

匂宮をもてなした時方の屋敷になぞらえるに、まさにふさわしい場所で
宇治を愉しむことができたのでした。

続きます。

「源氏物語ゆかりの地めぐりの日記」

***

源氏物語のあらすじをお読みになりたい方は、よろしかったら
「源氏物語で恋と人生を学ぶ」（ayakawaの楽天さんのもう一つのブログ）、
下記のリンクから2004年10～12月の日記へ、もしくは
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「源氏物語で恋愛セミナー」をご覧下さいませ。