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二度目の手紙


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三島由紀夫全集雑記


第一巻 盗賊・仮面の告白・純白の夜


第二巻 愛の渇き・青の時代・夏子の冒険


第三巻 禁色


第四巻 にっぽん製・潮騒・恋の都


第五巻 女神・沈める滝・幸福号出帆


第六巻 金閣寺/永すぎた春/美徳のよろめき


第七巻 鏡子の家


第八巻 宴のあと/お嬢さん/獣の戯れ


第九巻 愛の疾走/午後の曳航/肉体の学校


第十巻 美しい星/絹と明察


第十一巻 音楽/三島由紀夫レター教室/夜会服


第十二巻 複雑な彼/命売ります


第十三巻 春の雪/奔馬


第十四巻 暁の寺/天人五衰


第十五巻 花山院/みのもの月


第十六巻 世々に残さん/菖蒲前


第十七巻 殉教/花山院


第十八巻 日食/死の島


第十九巻 ラディケの死/志賀寺上人の恋


第二十巻 月澹荘奇譚/孔雀


第二一巻卒塔婆小町/只ほど高いものはない


第二二巻 葵上/鹿鳴館


第二三巻 弱法師/黒蜥蜴


第二四巻 サド侯爵夫人/わが友ヒットラー


第二五巻 癩王のテラス/LONG AFTER LOVE


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December 17, 2024
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想いが溢れる道長

あなたが邸に来てから、殿のご様子が何となく変わってしまって
あなたを見る目も、誰が見ても分かるくらい揺らいでしまって

あなたが旅に出たら、出家までしてしまったんだもの
まひろさん、殿の妾になっていただけない?
そしたら殿も、少しは力がお付きになると思うのよ どうかしら?
何時頃から、そういう仲になったの?

初めてお目にかかったのは、九つのときでした。

飼っていた鳥が逃げてしまい、追いかけて鴨川のほとりまで行きました。

泣いていた私に三郎と名乗る男子が御菓子をくれました
優しくて大らかで背が高くて また会おうと言われましたが
約束の日、母が殺されてしまい、会いに行くことが出来ませんでした。

母を殺した男は、道兼と呼ばれていました。
心惹かれた男子が、母の仇の弟だと知ったときは、心が乱れました

道長さまと私が親しくしていた散楽の者が、殺されて、二人で葬って 
道長さまも私も
悲しみをわかち合えるのは、お互いしかいなかったのです。

あの漢詩の文は、あなたのものだったのね。はい
彰子は知っているの?あなたはどういう気持ちであの子のそばにいたの?


あなたは本心を隠したままあの子の心に分け入り
私からあの子を奪っていったのね
私たち、あなたの手の平の上で転がされていたのかしら?

それで全て?隠し事はもうないかしら?
このことは死ぬまで、胸にしまったまま生きてください。



宜しいかしら?
藤式部と何を話しておったのだ?取りとめもない昔話

嬉子のことですけれど、嬉子はもう裳着も終わっております故、いつでも東宮さまに奉れます
次の帝も我が家の孫ですけれど、その次の帝も、そのまた次の帝も、我が家からお出ししましょう

琵琶を弾くまひろ 弦が切れる

諸国の租税減免 
そのようなことでは左大臣は務まらぬ 辞表を出されよ

25年も大納言 大臣なぞ所詮、無理だという証
兄上にとって、政とは何でありますか?
地位だろう 母上は男は座る地位で育つのだと言っていたゆえ 俺を嫌いにならないで

1025年 嬉子 皇子を産み、わずか19歳で世を去る 
1027年 後一条天皇 実資 行成 斉信のみ

俊賢 みな立派になって良かった
頼通さまが優しい御方で我が家は救われました
あなた方を生んだことだけは良かった

彰子 二人目の女院 賢子は御乳母に
越後の弁は藤式部の娘ゆえ、万事はっきりしておるのだ

藤原定頼、源朝任 私は光る女君ですもの それが御嫌なら、もうお会いしません
俺のような上流の者に愛でられておることを有難く思え さあどうかしら
上流だって優れた殿御はめったにおられませんわよ

北の方さまが嬉子さまのお体をお触りになると冷たくおわします
これこそが生きている人から変わってしまうということなのですが
殿も北の方さまも「私たちを見捨てて何処へ」と激しくお泣きになって
果てることがありません

嬉子さまのお話 そのままでいいわ

果たして私が書いたものは枕草子や源氏の物語のように広く世に受け入れられましょうか
あなたは私の誇りだわ

四納言
めっきり酒に弱くなりました 俺、坊主似合うかな

もの思ふと過ぐる月日も知らぬまに 年もわが世も今日や尽きぬる
朔日のほどのこと、常よりことなるべくと、おきてさせたまふ。親王たち、
大臣の御引出物、品々の禄どもなど、何となう思しまうけて、とぞ 源氏物語 幻

物思いばかりして、月日が過ぎたことも知らぬまに、この年もわが生涯も今日で尽きるのか
一日からの行事を、いつもより格別なものになるようにと、指図されます。親王たちや
大臣への御引出物、様ざまな身分の者達への録など、またとないほど、ご用意されたという
ことでございます、とか

更級日記の作者

こんなところで終わってしまうなんて、おかしくありません?
光る君の最後を書かなかったのは、何故だとお思いになります?
この作者の狙いは、男の欲望を描くことですわよ、きっと

それゆえ、男たちの心も惹きつけたのです 男たちに好評でなければ
これほど世に広まりませんもの それと、読み手の女たちが作中の誰かに
己を重ね合わせられるよう、様ざまな女を描き出したのでしょう
そのために、女たらしの君が、次から次へと女の間を渡り歩くことにしたのです
つまり、光る君とは、女を照らし出す光だったのです

ききょう 書物を落とした
源氏の物語を読み聞かせてくれるのです

言わない方が面白うございましょう
相変わらず物好きな御方

何だかお暇そうだけれど、もうお書きにならないの?
私はもう書くつもりはございません 亡き皇后さまのように私の心を搔き立てて下さる方は
おられませぬし、あの頃のような熱意もありません

されど、思えば枕草子も源氏の物語も、
一条の帝の心を揺り動かし、政さえも動かしました
まひろさまも私も、大したことを成し遂げたと思いません?

ええ米や水のように、書物も人に無くてはならいないものですわ
まことに
でも、このような自慢話、誰かに聞かれたら一大事ですわ

嬉子よしこに続き、顕信あきのぶと、妍子きよこを亡くす 無量寿院・法成寺

長恨歌
漢皇重色思傾國 御宇多年求不得

後宮佳麗三千人 三千寵愛在一身

金闕西廂叩玉扃 轉教小玉報雙成
聞道漢家天子使 九華帳里夢魂驚
攬衣推枕起徘徊 珠箔銀屏迤邐開
雲鬢半偏新睡覺 花冠不整下堂來

風吹仙袂飄颻舉 猶似霓裳羽衣舞
玉容寂寞淚闌乾 梨花一枝春帶雨
含情凝睇謝君王 一別音容兩渺茫
昭陽殿里恩愛絕 蓬萊宮中日月長
回頭下望人寰處 不見長安見塵霧
惟將舊物表深情 鈿合金釵寄將去
釵留一股合一扇 釵擘黃金合分鈿
但令心似金鈿堅 天上人間會相見

臨別殷勤重寄詞 詞中有誓兩心知
七月七日長生殿 夜半無人私語時
在天願作比翼鳥 在地願為連理枝
天長地久有時盡 此恨綿綿無絕期

婦人苦

隆家 訪問 太閤さまの御加減が悪いそうだ
我が子を道具のように使うた因果だ

太宰府では大層なお働きでしたのに 中納言返上

五色の紐 
北の方さまがお呼びでございます
殿はもう祈祷はいらぬ 生きることはもうよいと仰せなの

私が殿の為に最後は出来るのとは何かと考えたら
あなたの顔が浮かんだのよ 殿に逢ってやっておくれ
殿とあなたは長い長い御縁でしょ 頼みます
どうか殿の魂を繋ぎとめておくれ

誰だ?まひろにございます 帰れ
御方さまの御許しがでましたゆえ、ご安心くださいませ
全てお話いたしました 御心の大きな御方であられます
道長さま、お目にかかりとうございました

手と手

先に逝くぞ 光る君が死ぬ姿を書かなかったのは、
幻がいつまでも続いて欲しいと願ったゆえでございます
私が知らないところで道長さまがお亡くなりになってしまったら
私は幻を追い続けて狂っていたやもしれませぬ

清明に寿命を10年やった やらねば良かった 幾度も悔やんだ
いや、そうではない 俺の寿命はここまでなのだ
薬湯 

この世は何も変わっていない 俺はいったい何をやってきたのであろうか
戦のない太平の世を守られました 見事な御治政でありました
それに源氏の物語は、あなた様なしでは生まれませんでした

もう物語は書かぬのか 新しい物語があれば、それを愉しみに生きられるやもしれんな
道長様は生きて、私の物語を世に広めてくださいませ
お前はいつも俺に厳しいな

そろそろ 明日また参ります ご苦労さま

扇
昔、あるところに、三郎という男子がおりました 兄が二人おりましたが
貧しい暮らしに耐えられず 二人とも、家を飛び出してしまいました
父はすでに死んでおり、母一人、子一人で暮らしていました
続きは、また明日

三郎は、これまでに味わったことのない喜びを感じていました
散楽の者達は、京を出てゆくことに決めました
続きは、また明日

千夜一夜物語

雪か 生きることは、もうよい

川のほとりで出会った娘は、名を名乗らずに去ってゆきました
三郎がそっと手を差し出すと、なんと、その鳥が手の平に乗ってきたのです
迦陵頻伽
続きは、また明日

手が冷たい

紙と筆と墨 まひろ

行成 道長と同じ日に死去 小佑記

みしひとの なくなりゆくを きくままに いとどみやまぞ さびしかり 公任
きえのこる かしらのゆきを はらえつつ さびしきやまを おもひやるかな 斉信

1028年 後一条天皇 新たな女御をお立てになることをお考えください
他家を外戚としてはならぬ
御上の后も我らが妹 東宮の亡き后も我が妹 東宮には皇子がおられる
二つであった皇統が、いまは一条の帝の皇統のみとなっております
それを守り抜くことが御上の御為であり、頼通のためでもございます

私が鳥になって、見知らぬところに羽たいてゆこうと思って

私を置いてゆかないでくださいませ

姫様、若様はどちらに?そこよ 

新しい物語?いいえ、これは私の歌を集めたものなの 紫式部集
めぐりあひて みしやそれともわかぬまに くもがくれにし 夜半の月かな

母上にも友達がいたなら良かったわ

双寿丸
何にも縛られずに生きたいと思って
東国で戦が始まった 気を付けてね
そっちこそな

道長様 嵐が来るわ

紫式部の墓 手書きの写本
湖月抄
平安貴族を魅了した源氏物語は
今を生きる人々をも魅了し色あせることなく
読み継がれているのです



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Last updated  December 21, 2024 05:35:56 PM
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