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「海街diary」 2015年 日本映画監督 是枝裕和出演 広瀬すず 綾瀬はるか 長澤まさみ 夏帆 堤真一 樹木希林 大竹しのぶ リリー・フランキー 風吹ジュン 鈴木亮平 加瀬亮 前田旺史郎 待望の「海街diary」観ました。是枝監督の最新作の宣伝のためでしょう。早々と地上波放送してくれたので、一も二もなく、録画しました。 このブログで何度も触れているように、原作大好きですし、日本アカデミー賞最優秀作品賞・監督賞を受賞しましたし、絶対絶対観たいと思っていたので、非常にうれしかったです。 14年前に家を出た実父が亡くなり、その父が再々婚しており、遠く山形に暮らしていたことを香田家の三姉妹は知ります。自分たちを捨てた父親との確執から長女の幸(綾瀬はるか)は仕事を理由に次女の佳乃(長澤まさみ)と三女の千佳(夏帆)を告別式に送り出します。 2人を駅で出迎えたのは中学生になる腹違いの妹すず(広瀬すず)でした。 翌日、葬儀に来ない予定だった幸がなぜか現れます。看護師である幸は、すずの置かれた肩身の狭い境遇とすずが父を看取った事を感じ取ります。 葬儀の後、幸はすずに父との思い出の場所に案内して欲しいと言います。するとすずは小高い山の上に姉妹たちを案内しました。佳乃たちはそこが鎌倉の風景によく似ていると話します。 すずとの別れに際し、幸が「鎌倉で一緒に暮らさない?」と持ちかけます。すずは「行きます。」と即答します。 こうしてすずを迎えた香田家は四姉妹となります。サッカー好きで明るい性格のすずは鎌倉の生活にもすぐに溶け込み、地元の“湘南オクトパス”に入団します。チームでコンビを組む風太(前田旺史郎)と親しくなり、三姉妹を温かく見守ってきた“海猫食堂”のおかみさん二ノ宮幸子(風吹ジュン)や、食堂の常連で、喫茶山猫亭のマスター福田(リリー・フランキー)にも気に入られます。 いかんですねえ、原作をよく知っているとどうしても原作と比べてしまいます。 映画化されると聞いた時から思っていた通り、四姉妹と父の関係性に絞って作られています。サッカーチームのエース多田裕也の足の病気の件とか、佳乃の元カレ朋章の件とか、原作の比較的初めの方にあるエピソードですが、それぞれ結構重いエピソードなので、切られているのは予想通りでした。 しかし、原作でも結構後ろの方にある二ノ宮さんの病気の件が、結構重みをもって取り上げてあるのは意外でした。(その割には緒方家との絡みが全くなく、結構あっさりしていたけど。)やっぱり、父親と四姉妹の関係性を中心にするなら、父親の一周忌を描かなきゃいかんでしょう。 冒頭のお葬式の場面で、すずの義母陽子(父親の3人目の妻、3人のお姉さんたちの母親が1人目で、父親が出ていく原因になったすずの母親が2人目です。)とその連れ子の2人の義弟(すず曰く“なんちゃって弟たち”)の描写がすごい少ないなあと思っていたらそういうことなんですね。僕はキャストが発表されたとき、てっきり陽子役が風吹ジュンだと思っていました。あれですかね、ちゃんと演技できる小1くらいの男の子がいなかったからですかね。確かに福君も征史郎君も達臣君も健太君も大きくなっちゃったからねえ。(サッカー部のエース多田裕也のエピソードを描いていたら、達臣君だったのかな。風太役の前田君はぴったりだけどね。でも、二ノ宮さんの件をしっかり描いていたら、緒方家の皆さんがしっかり登場してくるので、緒方将志役の方がよかったけどね、関西弁だから。) 上3人の母親都(大竹しのぶ)と大船のおばちゃん(樹木希林)をちゃんと登場させている(2人は予想通りでした。ぴったりです。)のですから、やっぱり一周忌で終わるのが必然ではなかったのでしょうか。すずのカーテンの件もなかったしね。(このエピソードはつい涙を誘われてしまいますよね。) 二ノ宮さんの件は続編の中心に持ってくればよかったのに、幸と佳乃の新しい恋とともに。サッカーチームの監督井上(鈴木亮平)と信金の坂下課長(加瀬亮)に主役級の配役をしているのは、続編のためかなと思っていました。幸の不倫相手・椎名医師役の堤真一は良かったけどね。(シカ先生じゃなかったのが残念だけど。)千佳の彼氏アフロ店長なんて、多田の足の件が切られたおかげで、“ヒマラヤのツル”のエピソードがなくなって、ほんのちょい役に成り下がって、役者としては無名の人の配役だったしね。(ミュージシャンとしては大した人みたいですけど。)元登山家アピールは余分だったしね。 ということで、とっても丁寧に作ってあって、感動できるいい映画なんですけど、どうしても原作と比べてしまって、残念に思ってしまったというお話でした。 あっ、前に文句言っていた四姉妹の配役ですが、予想に反して、結構いいなあと思ってしまいました。まあ、やっぱり4人の演技力ですかね。ただ、しっかり者のナース姉ちゃんがしっかりしすぎて、明治時代の八重と被ってちょっと嫌だったのと、千佳がアフロじゃなかったのがちょっと残念でしたけどね。ちょっと不安だったすずのサッカーは、ちらっとしか出てこなかったけど、上手にごまかしていましたね。(そうか、多田の足の件を切ったのはそういう理由もあったのね。)
2016.05.26
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「今日も僕は殺される」 The Deaths of Ian Stone 2008年 アメリカ映画監督 ダリオ・ピアーナ 違う店からですが、今回も、無名の気になる作品を借りてきました。 今回は、題名を見て、「あれっ、これって“亜人”??」と思ったこの作品です。(最近、マンガ「亜人」にはまっています。悪役だけど、佐藤ってすごいですよね。僕も“亜人”だったら同じ野望を抱くかもしれません。) イアン・ストーンは、アイスホッケーのスター選手、恋人ジェニーともラブラブで、何の不足もない生活を送っていました。しかし、試合に負けたある日の夜、帰宅途中に踏切で死体のようなものを見つけ、車から降りて近づくと、急に“それ”に襲われ、線路の上に追いやられ、走ってきた列車に轢かれて死んでしまいます。 次の瞬間、イアンはガラス張りの洒落たオフィスで目覚めます。ジェニーは恋人ではなく、ただの同僚でした。仕事を終えて家路につき、恋人のメディアと思い出話をしていると、イアンは自分の過去にないはずの記憶があることに気づきます。 次の日の出勤途中、イアンは見知らぬ男に呼び止められ、「君は狙われている」と告げられます。イアンが不審感を抱いていると、次の瞬間、何者かが男を襲います。「逃げろ」という男の言葉を背に、イアンは全速力で走り、家に辿りつきますが、何者かに襲われ、守ろうとしたメディアに背後から殺されてしまいます。 次の瞬間、「危ない!」という声にハッと起きるイアンは、慌てて車のハンドルをきりました。タクシードライバーになっていました。客を降ろした帰り、あの男を見かけます。彼を追いかけ、話を聞くと「ジェニーを守れ」と言われます。 「亜人」ではなかったですね。前半、死んだ瞬間全く別の空間で全く違う職業になって目覚めるという、まるで「バタフライ・エフェクト」に様な展開でした。しかもその目覚めるたびに時計が意味ありげに大写しになり、その時間は決まって夕方の“5:03”ですが、その謎は最後までよくわかりません。そして、そのうち、謎の助言をしてくる謎の男と、恋人のふりをしていたメディアという女と謎の刺客軍団が現れ、後半はメディアを中心に襲い来る謎の刺客軍団との闘いのお話に変わっていきます。 はっきり説明のないまま、読み取ったところによると、イアンを襲ってくる謎の軍団は、人の恐怖を吸い取ってエネルギー源にしている悪魔のような存在(「モンスター・インク」???)で、イアンはふと目にした人間の女性(ジェニー)に恋してしまい、仲間を裏切ったため、狙われているのだという、アニメ「デビルマン」(マンガ「デビルマン」ではない。)のような展開だったのです。 そして、前半のイアンが殺されては別の世界で目覚めるという繰り返しは、仲間同士は殺せないそうで、メディアという女がわざとイアンに繰り返し見せていた夢のような空間だということ、しかしなぜか、イアンは殺せないはずの仲間を殺して逃げているということ、いったい彼らの能力は?????はっきり言って、設定が錯綜してない???? なんで素直に仲間を裏切って逃げたイアンが、手を変え品を変え襲ってくる刺客をやっつけ、自らの愛を貫くというホラー的アクション映画にしなかったのだろう。もしかして、アニメ「デビルマン」の二番煎じになるのを恐れたのでしょうか。 しかし、はっきり言って、題名にもなっている(原題も邦題も)殺されては違う世界で目覚めるというサスペンス的繰り返しは、仲間を裏切って逃走した者を抹殺しようという、物語の本筋とは、全く必要がない設定なのではないでしょうか。何が何だか、全く意味が分かりません。 ということで、批判をするためにいつの間にかネタバレな部分にまで踏み込んで語ってしまいましたが、まあ、あまりお勧めできない映画なので、まあ許してください。 アニメ「デビルマン」の二番煎じでも、刺客の能力や攻撃の仕方、よく練られた作戦など、工夫して面白くする余地はふんだんにあると思うので、場違いな設定(死んでは目覚めるループのことね。)はしなかった方がよかったね、というお話でした。
2016.05.23
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「インターステラー」 Interstellar 2014年 アメリカ映画監督 クリストファー・ノーラン出演 マシュー・マコノヒー アン・ハサウェイ ジェシカ・チャスティン マイケル・ケイン マッケンジー・フォイ +ある大物(事情により秘密) 大変です。このブログでも時々登場している、あの夢○書店がなくなってしまいました。いつ行ってもお客さんがいっぱいで、休みなんかは車を止める場所が足りなかったり、お目当てのDVDが全部借りられていたり、全く経営不振には見えなかったあの夢○書店が、僕があんなにDVDを借りて、あんなにマンガ本を買ってあげていたのになんででしょう。あっ、もしかして、僕が決して新作を借りなかったせいでしょうか。僕がこのブログで、散々こき下ろしているからでしょうか。(そんなわけねえだろ!!と、セルフツッコミです。) ということで、ほかの店からDVDを借りてきました。 僕好みの結構ハードなSFだということ(その割には結構父娘の愛を強調した予告編をTVで盛んに流していましたが。)で評判だったこの作品を借りてきました。このブログでは珍しく最新作(新作・準新作を解除されたばかりという意味です。)です。 近未来、地球規模の植物の枯死、異常気象により、人類は滅亡の危機に晒されていました。 元宇宙飛行士クーパー(マシュー・マコノヒー)は、義父と15歳の息子トム、10歳の娘マーフィー(愛称マーフ、マッケンジー・フォイ)とともにトウモロコシ農場を営んでいます。マーフは自分の部屋の本棚から本がひとりでに落ちる現象を幽霊のせいだと信じていましたが、ある日クーパーはそれが何者かによる重力波を使った二進数のメッセージではないかと気が付きます。 クーパーとマーフはメッセージを解読し、それが指し示している秘密施設にたどり着くが、最高機密に触れたとして身柄を拘束されてしまいます。そこでクーパーはかつての仕事仲間のブランド教授(マイケル・ケイン)と再会し、大昔に無くなったNASAが秘密裡に復活し活動を続けていることを知らされます。NASAは土星近傍のワームホールを通り抜けて、別の銀河に人類の新天地を求めるプロジェクト――ラザロ計画を遂行していたのです。そして、すでに、この計画の発案者マン博士(ある大物)ら3名の先駆者が、ワームホールを通過し、入植が期待できる惑星から信号を送り返しているというのです。 教授は、第二の地球となり得る惑星を探すミッションにパイロットとして参加するようクーパーを説得します。帰還できたとしてもそれがいつなのか不明なミッションに、マーフは激しく反対します。 父娘は和解の機会を得られないまま、出発の日を迎えてしまいます。クーパーはマーフに「必ず戻ってくる」とだけ言い残し、ブランド教授の娘のアメリア(アン・ハサウェイ)らとともに宇宙船に搭乗し地球を後にするのでした。 すごい作品でした。何がすごいって、科学考証がすごいんです。ワームホールとか、ブラックホールとか、事象の地平線とか、相対性理論とか、重力の特異点とか、五次元宇宙とか、そういった理論物理学で考えられている事柄と、父と娘の愛および人類の存亡のドラマが見事に融合して、感動的なストーリーが構築されているところがすごいんですね。 それというのも、現代理論物理学の最高権威キップ・ソーン教授が科学コンサルタント兼製作総指揮として、映画製作の初期段階から全面協力しているからです。(なにしろ、まるで「ガリレオ」の湯川先生の研究室のごとく、ブランド教授の研究室の黒板いっぱいに書かれている、非常に難しそうな数式の数々は、ソーン教授が自らの手で書いたものだそうですから。) ワームホールの入り口はどんな形状をしているのか、ブラックホールに近づくとどうなるのか、事象の地平線すれすれを通過し脱出するにはどうしたらよいのか、ブラックホール近くの天体では重力や時間がどうなっているのか、重力の特異点では何が起こっているのか、五次元宇宙ではどんな現象が起こるのか、などなど、映像やストーリーなど、映画のすべてにおいて現代の最先端の理論に基づいて作られているのです。(若干終盤の展開がご都合主義的な感じがしますが、理論上の矛盾は感じられないので、有り得ることかなあ、と思ってしまいます。何しろ、世界中の誰もが経験したことがないことですから、正面切って否定することができないんですよ。) しかし、残念なのは、これら理論的な部分が、冒頭から全く説明のないまま、周知の事実として、物語が展開していくので、相対性理論とか、ブラックホールとか、そういった予備知識がない方々にとっては、全くちんぷんかんぷんで、ストーリー展開についていけない恐れがあることです。 ということで、宇宙大好き理系おじさんは、見事に科学的なストーリー展開に感動し、そこに絡んでくるドラマにハラハラドキドキして、心の底から楽しんで観賞できましたが、一般的に受け入れられるかどうかという点で、非常に心配になってしまった次第です。 また、主役クーパー役のマシュー・マコノヒー、彼とともに未知の旅に挑むアメリア・ブランド博士役のアン・ハサウェイ(「レ・ミゼラブル」で髪を切った直後でしょうか、ショートヘアがなかなかかわいいです。)、その父でプロジェクトのリーダー・ブランド教授役のマイケル・ケイン(「バットマン」シリーズのアルフレッド役以来、ノーラン監督作品の常連です。)、成長したクーパーの娘マーフ役のジェシカ・チャスティン、かなたの惑星でクーパーらを待つマン博士役のある大物俳優(予告編でもポスターでも名前を出していないので、あえて書かないでおきます。ハリウッドでバリバリに主役を張っている大スターです。)、この5人の米アカデミー賞ノミネート・受賞経験者の巧みな演技が、物語にリアリズムを生んでいるのも見どころですね。そうそう、子ども時代のマーフを演じているマッケンジー・フォイちゃんも注目ですね。「トワイライト」シリーズに出ているみたいですが、まだまだ経験も少ない子ですが、今後の活躍が楽しみです。 ということで、SF大好き理系おじさんの心を震わせた、骨太のハードSFを今回は紹介しました。 そういえばこの映画、もう何百本も映画を観ている僕がやっぱりナンバー1と敬愛している「2001年宇宙の旅」に似ているという評判があるそうですね。クリストファー・ノーラン監督も「意識していた。」と自ら認めたそうですし、これだけしっかり作られた映画ならいいんじゃないですか。かつて「2010年」を続編として認めないと語らせていただきました僕ですが、今回は容認しますよ。(お前は何様だよ!!!と、再びセルフツッコミです。)
2016.05.23
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「スター・ウォーズ エピソード6 / ジェダイの帰還」 STAR WARS EPISODE VI / RETURN OF THE JEDI 1983年 アメリカ映画製作総指揮 ジョージ・ルーカス監督 リチャード・マーカンド出演 マーク・ハミル キャリー・フィッシャー ハリソン・フォード ビリー・ディー・ウイリアムズ さてさて、お待ちかねの「エピソード6」です。 遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。 前作より1年後、レイア(キャリー・フィッシャー)は惑星タトゥイーンに根城を構える犯罪王ジャバ・ザ・ハットの宮殿に潜入し、追って侵入してきた、故オビ=ワン・ケノービの家に潜伏して過酷な修業を積み、ジェダイの騎士として大きく成長したルーク(マーク・ハミル)や反乱軍に加入したランド(ビリー・ディー・ウイリアムズ)、R2-D2、C-3PO、チューバッカらとともに、ジャバらギャング一派を壊滅させ、冷凍されていたハン・ソロ(ハリソン・フォード)を無事に救出します。 その後、ジェダイの騎士としての修行を完成させるため、惑星ダゴバに戻ったルークは、死の床にあったジェダイ・マスターヨーダと霊体として現れたオビ=ワンから、ベイダーの正体が自身の父アナキン・スカイウォーカーであること、更にはアナキンすら知らない事実として、レイアがルークの双子の妹であることを知らされます。また、ルークはヨーダにジェダイの修行の完成を申し出るも、ジェダイとして技術的なことはすべて学び終え習得しており、もはや自分が教えることは何も無いとその成長を認められます。しかし、真の意味でジェダイの騎士になるには、最後の試練として、父ダース・ベイダーとの対決は不可避であることも告げられます。 一方、帝国は森の惑星エンドアの軌道上に第2デス・スターの建造を進めており、最終段階視察のためにベイダー、更に銀河皇帝ダース・シディアス自らが来訪していました。 その情報を入手した反乱軍は、アクバー提督の下で全戦力をつぎ込んだ最後の反攻作戦を立案します。ソロからミレニアム・ファルコンを借り受けたランドは、デス・スター攻撃隊長に、ソロは、ルーク、レイア達を加えた潜入部隊を率い、デス・スターを護るシールド発生施設の破壊のためエンドアへと向かいます。 エンドアの森の中で、ソロ達は原住民イウォーク族と遭遇、彼らの協力を得ることに成功します。ベイダーの存在を感じたルークは、単身帝国軍に投降し、ベイダーにジェダイとしての魂を取り戻す様に呼びかけますが、応じないベイダーは彼をデス・スターに来訪していた皇帝ダース・シディアスの下に連行します。 やがて反乱軍の反攻作戦が開始されますが、ソロ達潜入部隊は待ち構えていた帝国軍に捕えられ、ランドら攻撃部隊はシールドとスター・デストロイヤー艦隊の挟み撃ちに遭います。 全ては皇帝ダーク・シディアスの仕掛けた罠だったのです。 絶望的な戦況の中、デス・スターではシディアスの眼前で、ベイダーと刃を交えながら必死にフォースの暗黒面に抵抗するルーク、そしてソロ達も、イウォーク族の応援を得て反撃を開始します。 ジャバが簡単にやられすぎだろうとか、ルークの修行が短すぎるだろうとか(詳しくは「5」の記事参照。)、「1」で簡単にやれれちゃったデス・スターを同じ形で作っちゃだめだろうとか、イウォーク族の原始的な武器でやられすぎだろうとか、ダース・ベイダーが簡単に改心しすぎだろうとか、いろいろとツッコミどころはありますが、エンドアの森の中を猛スピードで飛びながらの戦いとか、なかなか見どころのあるアクションもあり、結構1級のエンターテイメントに出来上がっていて、僕的には1番出来がいいと一般的に言われる「5」よりも楽しんでみることができました。 そして、なんといってもこの「6」は、ジャバ・ザ・ハットとイウォーク族という2つの新登場キャラについて触れなければならないでしょう。 ジャバ・ザ・ハットは、ルークの故郷タトゥイーンを根城に、密輸や麻薬などで裏社会を牛耳っている暗黒界のボスです。ハン・ソロは彼からの借金(ジャバからの依頼の密輸中に帝国の検閲を受け、積み荷を捨ててしまったためらしい。)を返せず、捕らえられてしまったのです。「4」「5」では、会話の中でその名が語られていただけ(再公開された「4」特別編では、出発前のミレニアム・ファルコンの前でソロと会話するジャバの姿がCGで挿入されていますが、最初に公開されたオリジナルではもちろんその姿は謎でした。)で、姿を見せていないので、いったいどんなやつか非常に気になっていた存在でした。 だから、この「6」で初めてジャバが登場したときは、まさに衝撃でした。その巨大なカエルのようなナメクジのようなマツコ・デラックスのような独特の容姿と、圧倒的な存在感、まさに暗黒街のボスとしての説得力は十分です。なかなか面白いキャラを考えてものだ、と思いました。(その割には結構簡単にやられてしまったのが非常に残念です。) 16年ぶりに公開された「エピソード1」では、なんとタトゥイーンの顔役として、かわいいアナキンが出場するポッド・レースの特別席らしきところで、同じような姿の妻と並んで観戦しているところが映し出されます。しかし、この「6」では、半裸の人間型の美女(レイアも含め?)をはべらせています。やっぱり結婚して子孫を残すには同種の女だけど、観賞用には人間型の方がいいということですね。(普通の健全な男性として、僕も激しく同意します。) それから、今回の大ヒットは、まるで動くクマのぬいぐるみのような誰もがかわいいと思ってしまうイウォーク族です。 帝国軍がその衛星軌道上に第2デス・スターを建造中の森の惑星エンドアの原住民です。その文明があまりにも原始的だったがため、帝国軍がその存在を全く危険視していなかった部族です。 しかし、皮肉にも、その彼らの原始的武器(斧・槍・弓矢・投石器など)によるゲリラ的応援を受け、エンドアにある第2デス・スターのシールド発生施設は反乱軍により破壊され、第2デス・スターは「4」と同じ方法(なんで反省して改良しない帝国軍??)で破壊され、完全に形勢は逆転し、反乱軍の勝利に向かっていくのです。 金ぴかに光るC-3POを神と思ってしまったり、攻撃が成功するごとにキャピキャピとはしゃいでみたり、見た目も動きも行動もまさにクマのぬいぐるみがそのもので、非常にかわいいです。当時、やっぱり人気だったようで、彼らが登場するスピンオフ作品(映画やアニメなど)がいくつか作られたほどです。 ということで、なかなか楽しめる、大大大人気シリーズの完結編(当時)を紹介しました。 ところで、劇場公開以来30数年ぶりに観返したので、勘違いしていたことをお詫びしておきます。ハン・ソロが一方的に懸念していた三角関係を解消するために、ルークとレイアが兄妹だということを告白するのを、ルークがソロに「実は妹なんだ。」と言ったとぼくは思い込んでいました。実際はレイアがソロに「兄なんです。」と言ったんですね。どうも失礼しました。
2016.05.12
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