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こんにちは。「ドイツでどんなクリスマスを過ごしたの?」って、お友達数人から聞かれました。実のところ、クリスマスは実家に帰ってから過ごしましたが、その時の料理は鮭の塩焼き、野菜、そしてイカの塩辛をのせたご飯で、クリスマスだからと言って特別なことはしませんでした。でも、12月19日に少し早いけどクリスマスを大切な人と過ごしました。おそらく誰もこんな日にクリスマスとして時を過ごしている人はいないでしょう。だから、これこそ2人きりの2人だけのクリスマスってことになるんでしょうね。 この日、彼女は遠く離れたドイツの町から特急列車に5時間近く乗って僕の住むMuelheimにやってくることになっていたのです(本当は列車の遅延により2時間も余分にかかってしまい、結局7時間の長旅になりました)。彼女を乗せた列車が、Muelheim中央駅のホームに入ってきました。下車した乗客でごった返す中、人ゴミを掻き分けながら彼女の姿をひたすら探す。薄暗いホームの向こうからスーツケースを引きながら列車から降りている姿を見つけると、すぐに彼女の方に走りました。彼女からスーツケースを受け取り、それを運んでいると、「何でこんなにスーツケースが重いのだろう?」と不思議になったので、そのことを彼女に尋ねました。すると、ぽんすけのためにいろんな物を買ってきてくれて、そのために荷物がこんなにも重くなってしまったのです。僕の事なんか全く気遣ってくれなくてもいいのに。彼女の優しさは気持ちがとてもこもっている分、余計に嬉しく感じてしまうのです。荷物を僕の家に置いて、寒さの厳しい町の中を歩いて向かった先は、雰囲気の良いレストランでした。そこは僕にとって思い出の場所でもあります。 店内の雰囲気 テーブルの上にもオシャレな飾り付けが僕がMuelheimというドイツの小さな街にやってきて、初めて入ったレストランはここなんです。そこに長く住んでいらっしゃる日本人研究員の方が、僕ともう一人の研究員の方をこのレストランに連れてきてくださって、日本人3人だけの小さなパーティーをした事があるんです。 古風なレストランです 彼女さんさて、このレストランは石造りの古風溢れる旧市庁舎の中にあり、内部の雰囲気はクリスマスのムードに溢れていました。僕は白ワインを、そして彼女はSektと呼ばれる発泡ワインを味わいながら、近況を語っておりました。店内を見渡すとご年配の方ばかりで、若い人といえば僕達しかいません。実は、前にもブログで書いた事がありますが、僕が住んでいる町は高齢者人口がドイツで第1位なんです(もしかしたら2位かもしれないですが)。 ロブスターのピリ辛スープ ジャガイモのスープ僕が注文したのはロブスターのスープで、ピリッと辛いんだけど、ココナッツミルクの甘味もきいていて、これはタイ料理と言った方がいいかもしれませんね。一方、彼女が注文したのは、ジャガイモのスープで、これぞまさしくドイツの伝統料理です。僕が勤める研究所のレストランでも度々このスープが出されます。 Hirschgulasch mit Semelknödel in pilzsauc (鹿のシチューとパンの団子)僕が注文したメインディッシュは上の写真の料理です。鹿のシチューってどんな味なの?って思われた方もいらっしゃると思いますが、これを「ビーフシチューです」と言って食卓に出されても、僕はその偽りに気付かないと思います。そのぐらい、煮込んだ鹿の肉は牛肉と似ているんです。鹿のシチューの上に乗っているのは、白ぶろうをオーブンで焼いたものと、カリカリに焼きあげたベーコンです。お皿に乗っかっている白い球形の物がパン団子で、ドイツでは良く食べられているそうで、モチモチとした食感が特徴的です。写真左端にピンク色のソースのかかったものがありますが、これが甘酸っぱい洋なしをワインソースで煮込んだもので、シチューとの相性が抜群にいいのです。 サーモンのソテーとパスタの盛り合わせ彼女が注文したのは上の写真の料理です。お魚を食べるのが苦手な彼女ですが、サーモンは平気で食べられるそうです。日本では鮭の塩焼きやお寿司のネタになっていたりして、すごくポピュラーではありますが、生臭い物を苦手とするドイツでは、サーモンをはじめ魚を使った料理は比較的好まれないようです。 パンナ・コッタ (Panna cotta) チョコレートムースデザートは上の2品。パンナ・コッタはイタリア生まれのデザートで、生クリーム(パンナ)を煮た(コッタ)と言うことを意味していて、生クリームを火にかけ、ゼラチンで固めて作られます。そのゼラチンというのが頭に残っていたので、このデザートの名前を「ゼラ・コッタ」と間違えて言ってしまい、それを聞いた彼女がレストランで大爆笑していました。チョコレートムースは日本でもお馴染みですよね。もう、こんなけ食べたら、お腹がいっぱいです。このレストランを出たのは23時ごろ。小雨の降るなか、2人は僕の家へと帰っていきました。この続きは、また次回にします。では、また。
December 29, 2008
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しばらくのご無沙汰でした。久々の日本国内でのブログ更新です。12月23日にドイツ・デュッセルドルフ空港を飛び立ち、1時間ちょっとのフライトでフランス・パリ・シャルルドゴール空港に降り立ちました。問題はデュッセルドルフ空港の免税店で買ったソーセージの缶詰を、シャルルドゴール空港の手荷物検査で没収されてしまった事です。 日本航空で帰国♪ 上空から眺める夕焼け、めちゃきれいかったJALの機内は9割以上が日本人でした。これから約12時間のフライトで中部国際空港に到着します。隣に座られたご夫婦といろんなことをお話しながら、空の旅を楽しんでいました。そのご夫婦ですが、僕をまるで我が子のように可愛がってくださり、「何か飲みたい物はある?」と何度か尋ねてくださり、そして飲み終えたカップやゴミを近くを通りかかった客室乗務員さんに手渡していただきました。 JALの機内食(チキンカレー) 富士山夕食の機内食はチキンカレーと白身魚のソテーを選ぶ事ができました。日本にいた頃は松屋のカレーが美味しくてよく通って食べていたのですが、ドイツに来てからカレーを食べたのはわすか2回です。少しカレーに飢えていたので、この日はカレーをお願いする事にしました。やっぱ、久しく食べていないと、懐かしいあの味が記憶によみがえってきます。でもね・・・、「カレーライス」と「そう麺」の組み合わせはどうかなぁなんて思ってしまいました(笑)。朝食の機内サービス(クロワッサン)が終った頃、富士山の雄大な姿を高度数千メートルから見晴らす事ができました。この光景を見た時、「ああ、日本に戻ってきたんだなぁ」と実感しました。 愛知県上空やがて、飛行機は着陸態勢に入り、無事中部国際空港に到着しました。ここで、お世話になったご夫婦が目を丸くして、「あなた、すごいですねぇ」って言われてしまいました。実は12時間を超えるフライトで、一度もお手洗いに行かなかったんです(笑)。何度か、「もし、お手洗いに行かれるなら、(通れるように)席を立ちますので。」とおっしゃってくださっていたのですが、「まだ大丈夫ですから」と言って一度も席を立たなかったんです。ある意味自分でもビックリですが・・・・・・。中部国際空港で両親に迎えられ、フェリーに乗って津港へ向かいました。そこから僕の実家まで車で約40分。懐かしい街並みを眺めながら、無事帰宅しました。次回は、日付を戻して、ドイツで彼女と送った少し早いChristmas会について書いていきたいと思います。では、また。
December 28, 2008
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こんばんは。あと数日で日本に帰国をします。そのため、今日から12月24日までブログの更新をお休みさせていただきます。その間、せっかく頂いたコメントに対する返答が書けませんので、その点ご了承ください。そして、いつも楽しく拝見させていただいているお友達のみなさんのブログをしばらくの間読むことができずにとても残念です。 先ほどから何度かロボットさんが電話をかけてくるのです。ちゃんとご説明をしますと、彼女が特急電車の中から電話をしてくれているんですが、電波が悪くてロボットみたいな声になっていて、10秒前後話したらすぐ切れてしまいます。でも、彼女の粘り強い性格のためなのか、電話が切れてしまうと、またかけ直して、また切れて、またかけ直す・・・の繰り返しです。彼女は今どこに向かっているのかというと、ココです(笑)。実は今日から僕が帰国するまでの5日間、僕の家で一緒に過ごします(正直なところ、ブログ更新できない理由はコレです)。その時にいろんな手料理を作ってくれることになっているので、帰国後にブログで紹介できたらと思います。ちなみに昨晩、料理のためにどんな材料を仕入れたのか聞いたのですが、「カタツムリの缶詰」、「フォアグラに似た何か知らないけど食べれそうなもの」、その他諸々を買って持ってきてくれているそうです。 今日も何か写真を数枚載せられたらいいのになぁと思い選んだのが、ドイツで最もポピュラーな料理の1つシュニッツェル(Schnitzel)です。その料理の起源はオーストリア(ウィーン)だそうで、15世紀から伝わる子牛のカツレツのことを言います。でも、豚肉のカツレツの方が美味しいと言われている様で、シュニッツェルを注文すると子牛ではなくて豚のカツレツが出てくることがよくあります。僕の経験談ですが、NRW州の大半のレストランが豚肉を使っているようです(ちなみに僕は低~中級レストランしか入ったことがありません)。シュニッツェルのデザートに頼んだのがアイスクリームです。このアイスクリームはドイツではまだ量が少ないほうです。念のために言っておきますが、ドイツでアイスクリームを注文すると、お腹を壊すぐらいたくさん出てきます!? バニラとイチゴのアイスクリームと一緒に添えられているのがキーウイ、イチゴ、ホウズキで、チョコレートパウダーが振り掛けられています。今日も長々と雑談を書いてしまいましたが、またブログでお目にかかる日を楽しみにしています。では、しばらくしたら皆さんのお住まいの日本に帰ります。もし、どこかでぽんすけの姿を見かけたら、声を掛けてくださいね。
December 19, 2008
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腹減った~。あ、すみません。明日は研究所でクリスマスパーティーが開かれ、そこで振舞われる料理の下ごしらえが行われているらしく、ビーフシチューの香りが研究所内に漂っています。パーティーで出されるドイツの伝統料理を作って下さっているのは、コックさんでもシェフでもなく、ここで働いている研究者の方(女性科学者のみなさん)です。したがって、レストランで出されるような料理とはちょっと違って、ドイツの家庭の味を楽しめるというわけです。若い女性も手伝っていて、彼女達にとっては年配の方から料理を学ぶチャンスでもあります。僕はちょっとした理由によりこのクリスマスパーティーを欠席することにしました。そのため、このパーティーは来年までお楽しみにとっておきます。 ハイデルベルグ(Heidelberg)はドイツ・バーデン・ヴュルテンベルク州の北端にあり、町は典型的な南ドイツの景観をしています。そこにはドイツで最も古い大学(Ruprecht-Karls-Universität Heidelberg)があり、ループレヒト1世によって1386年に創立されました。ちなみにこの大学はドイツの中でも名門とされていて、著名な学者がたくさん生まれ、ノーベル賞受賞者は現在のところ9名です。今回の旅では、この大学に行くことはできませんでしたので、またの機会に訪れてブログで紹介したいと思います。昼食を食べたあと、2人が向かったのはハイデルベルグ城です。その道中、クリスマス市で賑わっている中心街を抜けるのですが、人が多くてのんびりお散歩というわけにはいきません。さすがドイツ屈指の観光地だなぁと痛感しました。人ごみを避けるために路地裏を歩いていると偶然にも教会を発見。早速、その中に入ってみました。 ハイデルベルグのなんちゃら教会(笑)外観からはこの建物が教会とは分かりませんでした。そのため、お隣にいた人に「これって、美術館なの?」と聞いてしまったぐらいです。中に入って、さらにビックリ!? 純白の柱に取り付けられたゴールドとシルバーの装飾品が豪華で、巨大な壁画が一際目を引きます。今まで見てきた教会は歴史のある荘厳な教会だったのですが、この教会は他に見ない芸術性を備えているように感じました。教会を出て、坂道をひたすら登ればハイデルベルグ城に到着ですが、彼女がちょっとお疲れ気味でしたので、登山列車に乗ってワープをすることにしました。余談ですが、僕がこの駅の自動改札を通るのに苦労しました。自動改札機に切符の入れ方が分からず、改札の前で足止めをくらっていたのです。結局、彼女に切符の入れ方を教えてもらって、無事駅の中に入れました。この恥ずかしい出来事以来、彼女と電話で連絡を取り合っているときに、今でもその失敗を話してきてはバカにされています。 古い歴史を感じさせるハイデルベルグ城さて、ハイデルベルグ城になんとか到着し、赤味がかった砂岩で作られた城壁に向かって歩いていきました。この城内にある「エリザベート門」をバックにカップルで写真を撮ると幸せになれるという言い伝えがあります。 しかし、彼女は写真を撮られるのは恥ずかしいとの理由から、撮影の許可が出なかったので、このことは諦めることにしました。この日の想い出は「形」に残さずに、心の中にしまっておくことにしました。 ハイデルベルグ城からの眺めバルコニーからは旧市街を見下ろすことができ、遠くにネッカー川が緩やかに流れています。余談ですが、2008年度版「地球の歩き方 ドイツ」(ダイヤモンド社出版)の表紙にはこの景色が描かれています。城内は比較的広く、5つの塔とロマネスク、ゴシック、ルネサンスの各建築様式からなる城館から成り立っています。その一部は崩落してしまったために壁しか残されていない館もあります。 フリードリヒ館ハイデルベルグ城を見学して、外へ出ると小雨が降っていました。雨の降るドイツは寒いのです。もう夕方の4時を過ぎています。段々、お別れの時間が近づいてくると共に、2人の会話も少なくなってきました。アウトバーンを走り、フランクフルトへ戻りました。車をレンタカー屋さんに返し、この2日間で最後の食事を共にすることにしました。ずっとドイツ料理ばかり食べてきたので、次は思考を変えて駅前で中華料理を食べることにしたのです。店内は中国人ばかり!?。だから、最初のオーダーのとき、中国語で話しかけられました(笑)。 中華料理盛り合わせ2日間一緒に過ごした疲れのためか、それとも別れが悲しいからなのか、2人とも食が進みませんでした。この料理の半分も食べられず、残り物は店員さんから頂いた容器に入れて僕の家に持ち帰ることにしました。そして・・・・・・再びフランクフルト中央駅へ。1日前、2人が出合った場所です。そして、ここがお別れの場所となるのです。またいつの日か、元気な姿を見られることを願いつつ、お互い別々の方向へと帰っていきました(終)。
December 18, 2008
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昨日のブログの続きです。翌朝、10時にレンタカーを借りてフランクフルトからハイデルベルグまでドライブをするつもりでした。前日にレンタカー屋さんに行って、あらかじめ予約をしていたのですが・・・。目が覚めたのは、なんと10時前!?2人そろって大寝坊をしてしまいました。そして、慌てていたためか部屋を出るときに、鍵を部屋の中に忘れてしまって、フロントのお姉さんに「すみません・・・、鍵は部屋の中です・・・」と彼女が謝ってくれました(僕の責任なのに、本当に彼女には申し訳ないです。)。ホント、僕ってドジなんですよ。ホテルで朝食をとることもできず、タクシーに乗ってしばらく走った頃、彼女が何やら異変に気付いたのです。「あ”、ケータイがない。」って言い出して、慌ててカバンの中を探し出しました。「僕から電話をかけようか?」と言って、電話を鳴らしてみるが、音沙汰無し。結局、タクシーの運転手さんに戻ってくださいと頼んで、数百メートルの急バックをしてもらい(運転手さん、後ろから車が来たらぶつかるよ~!)ホテルへ逆戻りブゥーー。2人そろって朝っぱらから、ドジってしまいました。このようにトラブルが続いたものの、なんとかフランクフルト中央駅のレンタカー屋さんで車を借りれたのは、11時前!?眠い目をこすりながら、高速道路(アウトバーン)を快調に走っていきます。普段は高速道路を160キロでぶっとばす彼女ですが、この日は押さえ気味で140キロで走っています。 地図でルートを確認中 途中フランクフルト空港前を通過フランクフルトからハイデルベルグまで100キロちょっとで、約1時間のドライブで無事市内に到着しました。ハイデルベルグの中心街はクリスマスマーケットが開かれていて、多くの人で賑わっていました。このとき2人が考えているのは同じこと。「腹、へった~」ってことです。散歩中、雰囲気の良さそうなレストランを発見したので、迷わずその中に直行しました。 店内は落ち着いた雰囲気・・・でも、人が多くてザワザワしていました。僕が注文した飲み物はハイデルベルグの地ビール(ヴァイツェンビール)で、小麦を原料としたとても飲みやすいビールです。ヴァイツェンビールは通常500 mLのチューリップ型のグラスで出されます。彼女はお気に入りのSekt(ゼクト)を注文し、これはドイツのスパークリングワインのことです。Leberknödelsuppっていきなりドイツ語で書かれても分かりませんよね。これは、濃厚のコンソメスープの中にスパイシーなレバーの団子が入っているもので、団子とスープの相性が抜群に良かったです。これは、またの機会に食べてみたい一品です。 ヴァイツェンビール LeberknödelsuppSauerbratenは牛肉を香辛料の混じった赤ワインと酢に約3日間漬け込んだ後に焼いた料理です。ここのレストランでは酸味は押さえ気味でしたが、ワインに漬け込んであるために、お肉が柔らかくて美味しかったです。研究所のレストランで同じものを食べたことがありますが、このときは酸味がしっかりしていました。彼女はステーキを注文。ドイツのお肉は脂っこくなく、あっさりしています。日本人って、ジューシーなお肉を好む人が多いですよね?でも、ドイツでは逆のようです。ステーキのとなりに盛り合されているのが、Spätzleという南ドイツ風ヌードルです。 Sauerbraten 牛ヒレステーキとSpätzleこれらの料理の解説は彼女にしてもらいました。「気に入った料理があれば、今度作ってあげるからね」と言っていました。ぽんすけ、Happyです。お腹が満たされたところで、ハイデルベルグの市内観光のスタートです。その続きは次回のブログで書きたいと思います。日本も寒い日が続いていますが、風邪など引かぬよう、お元気でお過ごしください。では、また。
December 16, 2008
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お久しぶりです。あと1週間すれば、彼女をドイツに残して、一人で一時帰国します(笑)。最近電話でほぼ毎日のように彼女に言われているのが、コレです。「あたしをドイツに置いて帰るんだ!恋人になってはじめてのクリスマスやお正月を彼氏と迎えられないなんて・・・・・・。」。しかし、これに関して言い訳をさせてもらうと、航空券を予約した時はまだ友達だったけど、「もし日本で正月を過ごすつもりなら一緒に帰りましょう?」と彼女に尋ねたのです。そしたら、きっぱり断られてしまったのです。だから、そのお友達(今の彼女さん)を置いて帰る事に決めたんです。だから、文句を言うなよって思っているんですが。 さて、前回のブログの続きです。ゲーテハウスを見学した後、2人が向かったのはStädel美術館です。そこへ向かう途中、薄明るいフランクフルトの町の中を緩やかに流れるマイン川を見つめていました。 寒そうな姿のぽんすけさん。ちなみに左手に持っているのは折り畳み傘です。マイン川の上にはアヒルや鴨などの水鳥が浮かんでいました。この後、彼らの仲間を食べることになるのですが、そんなことを知らないぽんすけさんは、彼らの姿をほほえましく眺めていたのです。少し道を間違えたもののStädel美術館に無事到着。入場料を尋ねると、10ユーロ。「高っけぇなぁ」と思いつつ2人分の20ユーロを支払い、中に入って最初に目にしたのはピカソの彫刻と絵画でした。実はこの美術館は著名な芸術家の作品がたくさん展示されているのです。例えば、Dürer(デューラー)、Cézanne(セザンヌ)、Manet(モネ)などの大御所の作品を見ることができます。もし、全ての作品をじっくりと鑑賞するには最低でも2時間はかかると思います。だから、10ユーロを支払う価値は十分にあるはずです。 Städel美術館 このユーロマークはテレビによく出るらしい結局、Städel美術館には閉館までいましたので、外はもう真っ暗。川風が吹く町を震えながら歩いていました。この後、ちょっと大き目のデパートに入り、僕のパジャマを買いに行きました。普段はジャージとトレーナーで寝るんですが、どうもそれが彼女のお気に召さないようで、ちゃんとパジャマを着てくださいと言われてしまったのです。ということで、旅程の中に「パジャマを買う」という時間が設けられていたのです。寝巻き売り場に行って、いろいろと探しみたけど・・・・・・。ドイツ人はどいつもこいつも(シャレ)大きい人ばかりなので、一番小さなサイズのパジャマでも僕にとっては大きすぎて着れません。そして、ついにこの一言が出ました。「じゃ、パジャマは諦めましょう。」あ”? あの~、何も寝るときの服装を持ってきていないのですが・・・・・・。結局その日の晩は、Tシャツ&トランクス姿で寝ることになりました。可愛そうなぽんすけ。さて、気を取り直して、2人はスーツに着替えて、フランクフルトではすごく有名な『zum Schwarzen Stern』というレストランにタクシーに乗って向かいました。彼女がタクシーの運転手さんに道を聞いてくれて、そのとおりに歩いていくと、レーマ広場に雰囲気の良さそうな木組みのレストランがありました。早速そのお店に入って見たけど、何か狭くてガイドブックの写真と雰囲気が違います。ま、いいや・・・ということで、気にせずに食事をすることにしました。 レストランで写真のチェック中(顔出し厳禁です) 化学者とピアニストの手さて、ピアニストってどんな手をしているのかというと、写真のようにぽんすけの手比べたら分かるように普通の女性の手をしているんです。手の平はふわふわでやわらかいですが、指先は鍵盤を強く叩くために硬くなっていました。あっ、話を元に戻して・・・僕が注文したのは、Weinbergschnecken(カタツムリ)とGänsebrate(ガチョウ)のグリルです。カタツムリはサザエのつぼ焼きに似た食感で、それほど生臭くありません。少し塩辛いくらいで、その上にチーズがトロ~リと覆いかぶさっていました。そして、メインディッシュのガチョウのグリルは、皮がカリカリに焼きあがっていて、とてもジューシーで香ばしかったです。ガチョウといえばフォアグラが有名ですが、その胸肉もこんがりと焼けばとても美味しくて、甘酸っぱくて香りのいいオレンジソースとの相性も抜群でした。実は数時間前にガチョウのお友達をマイン川で見ていたのですが・・・。 カタツムリのチーズ焼き ガチョウのグリル with オレンジソース一方、彼女が注文したのは、魚料理ですが、これにはちょっとした理由があるのです。実は、日本人のくせに魚が大嫌いなのです。そこで、僕と一緒に付き合うなら、魚が食べられないと食生活がちぐはぐになってしまうということもあり、魚を食べる練習をしたいからと自ら言い出したのです。前菜としてRäucherlachs(サーモン)、メインにはSeezungeröllchen(白身魚のソテー)を注文し、サーモンは完食しましたが、白身魚は1/3残してしまい、その残りは僕がたいらげることになったのです。どんな魚でも食べられるようになるにはもう少し時間がかかりそうです。 サーモンとジャガイモのハンバーグ(?) 白身魚と海老のクリームソース数時間前まではクリスマスマーケットで大賑わいだったレーマ広場は、僕たちがレストランを出たときには静まり返っていて、どことなく寂しさを感じました。あっ、1つ言い忘れるところでしたが、このレストランですが間違えていたんです。実は違う店に入ってしまって、『zum Schwarzen Stern』はその向かい側にありました(苦笑)。 レストランのクリスマスツリー 真っ暗のレーマ広場(クリスマスマーケット後)この後、ホテルに帰って、長い一日の旅が終わりました。翌朝はハイデルベルグへ向かいました。この旅の続きはまた次回に書きます。では、また。
December 15, 2008
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ゲーテ(Goethe)の名前を初めて知ったのは18歳のとき。ドイツ語の講義の中で彼の存在とその偉業を知ったのです。特に、ゲーテの作品の中で最も傑作といわれている「野ばら」という抒情詩について、ドイツ文学科の先生が授業題材として取り上げてくださったのが印象的で、今でも頭の隅っこに残っています。1749年8月28日、Johann Wolfgang von Goetheはフランクフルトの中心部に近い家で生まれました。その生家がゲーテハウスと言う名で残されていて、今では博物館を兼ね備えています。 この油絵、本物と思っていたら複製でした 70歳の時の肖像画ゲーテハウスを入ってすぐ近くにある部屋がキッチンで、その当時調理人1人とメイドさん2人がここでゲーテ一家の食事を賄っていました。キッチンには井戸水をくみ上げる巨大なポンプと釜戸を備えていて、あの当時の台所が見事に復元されています。この釜戸ですが隣の部屋(ダイニング)とつながっていて、釜戸と暖炉の両方の役割を担っています。 台所の釜戸と調理器具 いろんな種類のケーキの型ダイニングルームは青い部屋と呼ばれています。その当時大流行していた『dying blue(適当な日本語が見つかりません・・・・・群青色と訳すべきかなぁ?)』の生地の上に幾何学模様が刺繍されていて、部屋全体がすごく落ち着いた雰囲気に仕上がっていてます。バロック調の鏡、置時計、そしてティーセットも設置されていて、とてもお洒落で上品です。 青い部屋(ダイニングルーム)これ以外にも1階には黄色い部屋と呼ばれる応接間があり、ゲーテの母親が集めた調度品が展示されていました。階段を上がり2階へ向かうと赤い部屋(別名、北京)と呼ばれているこの家の中で一番豪華絢爛な部屋があります。ここはホームパーティーや大切なお客さんが訪ねてきたときに使われた部屋だそうです。花の刺繍が施された壁紙がとても綺麗で、赤いカーテンと椅子が高級感を出していました。ちなみに、奥の部屋に写っているのが彼女です。 赤い部屋階段を上がって3階へ。Corneliaはゲーテの妹で、彼女が結婚するまでの間過ごしたとされる部屋が残されていました。水色の生地に花柄の刺繍が施された壁紙は、いかにも女性的な部屋で、長年彼女がこの部屋で優雅な生活を送っていた様子が想像されます。ここに置いてあったクラヴィコードという楽器に彼女が興味を示したらしく、何やらドイツ語で学芸員の方に質問していました。彼女の解説によるとクラヴィコードとは、チェンバロより一世代前で、ピアノからみたらお爺さんにあたるそうです。僕は別に興味がなかったんだけどね・・・・・(笑)。 Corneliaの部屋 母の部屋ゲーテハウスを見学させてもらいましたが、いかにもミニサイズの宮殿のようなつくりになっていて、豊かな暮らしぶりが伺えました。あ!!ゲーテの詩について何も紹介しませんでしたが、ブログ読者の皆さんの方が彼の詩についてよくご存知でしょうから、僕は黙っておきます。実は、恥ずかしながら西洋の詩については全くの無知なんです。 階段もとってもお洒落 どこかの部屋・・・・(忘れてしもうた)この後、雨が降る中、愛々傘をさしながらフランクフルトで最も有名な美術館に行きました。ついでに言っておきますが、日本では恥ずかしくって愛々傘なんてできませんよ。あ、でも日本でも1回だけやったことあるわ。でも、こう書くと、また夜中に電話がかかってきて説教を受けるので、これ以上書きません。では、また。(追記)このブログを書いた後、すぐに彼女からメッセージが届き、「ゲーテの詩はシューベルトの魔王と戯曲のファウストが有名」だよと助言を頂戴しました。実は、この他にも、彼女のことを書いていたのですが、彼女の気に障ることを書いていたらしく、全て削除命令を受けました。トホホ・・・・・・。
December 11, 2008
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朝6時過ぎ、暗闇に包まれたMülheimの街の中を凍えながら駅へと向かっていました。Mülheim中央駅 6:24、この日は珍しく列車が定刻どおり発車し、約4時間の長い列車の旅がはじまりました。僕が乗っているのはEurocityという名の国際列車で、うっかり眠ってしまったら、終着駅のオーストリアのKlagenfurtという町まで行ってしまいます。ちなみに始発駅のDortmundから終着駅のKlagenfurtまで乗ったとしたら、約12時間半かかります。 Mülheim中央駅 6:20 EC115の車内(2等車)さて、最近のドイツの日の出は午前8時半ごろ。運良く、明るくなってきたのは鉄道の景勝ルートの入り口として名高いコブレンツからです。コブレンツからマインツまでは、蛇行して流れるライン川沿いを列車が走り、丘の上に建つ古城や対岸の美しい街並みとぶどう畑が望めます。ちなみにこの区間は世界文化遺産に指定されていて、歴史的・文化的価値が高い地域でもあります。 川の中州に建つプファルツ城。ライン川景勝ルートの写真を何枚か撮りましたが、どれもシャッターチャンスが難しいです。景色がいいなぁって思っても、沿線の民家や木が邪魔してくれるので、障害物が通り過ぎるまでずっとカメラを持って待ち構えていないとダメです。ライン川景勝ルートの見所の一つであるプファルツ城(上写真)は往来する船から税金を取り立てるために造られた城塞で、船体をかたどっているのが特徴的です。 ECの食堂車(ここでサンドイッチを食べました) オーストリア鉄道の列車に乗ってマインツへそんな車窓をずっと眺めていると、あっという間に時間が過ぎ、ライン川景勝ルートの終点であるマインツに到着しました。ここで、フランクフルトへ向かう普通列車(S-Bahn)に乗り換え、木枯らしが吹く森の中をひたすら電車が走っていきました。このルートですが、あのドイツ経済の中心地でもあるフランクフルトへ通じているのが信じられないほど、閑散としていて、何度か電車を乗り間違えたのではないのか心配になりました。そして・・・・・・ついに、この時が来ました・・・・・・フランクフルト中央駅に無事到着し、ケータイで着いたよって連絡して、彼女の姿を探けど。さすがドイツの大都市!?人が多くて、探し出すのが大変だ~。しばらく駅構内を歩いていたら、目が合った!僕って、すんごいアガリ症で、このときの様子を後で彼女はこう語ってくれました。「人の顔を見ては『ぶー』って笑い、まばたきの回数が激しく多かったから・・・・・・」と、その時の不審な行動を正直に話してくれました。 なんちゃらタワー なんとか教会普段なら写真を撮りながらフランクフルトの景色をのんびり見て回るんだけど、今日は特別な感情を抱きながら旅が始りました。いつもは立ち止まってじっくり眺める風景も、すべて通過!?「あれれ?どうしちゃったのぽんすけさん?」っていう声が聞こえてきそうですが・・・・・・。(あらかじめお詫びしておきますが、フランクフルトの写真はほとんど撮っておりません。)彼女の写真、見たいですよね?はい、下に写真を載せておきましたよ。 アップルパイ 彼女の写真二人はホテルへ向かい、荷物を預けて身軽になったところで、カフェで軽く食事をしながらいろんなことを話しました。フランクフルトはりんごのワインが名物だそうで、お土産物屋さんやレストランなどでよく見かける逸品です。それにちなんでというわけではないですが、アップルパイとカプティーノで冷えきった体を温めました。ここで一つ文句を言わせてもらいます。僕が美味しくアップルパイを、フォークを使って食べてたんです。すると、その彼女がぽんすけのアップルパイの食べ方が間違っているとケチをつけてきたんです。で、彼女が言うには、右手にフォークを持って、そのフォークでアップルパイを切って、左手に持ったスプーンにパイの切れ端を乗せて食べるというのですが・・・・・・・。これってすごい不自然ではありませんか?このブログの読者の皆さんはいつも彼女の意見を擁護されて僕を悪者扱いにされますが(笑)、こればっかりは彼女が間違っていますよね?(ぽんすけ、自信満々)。もし、これに関してもぽんすけが間違っているとおっしゃるなら、ますます彼女の言いなりになってしまうのであります(こわ~)。では、次回はドイツを代表する詩人ゲーテの博物館(Goetheハウス)について書きます。では、また。
December 9, 2008
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明日は僕にとって特別な日です。ただいま、遠距離恋愛中であることは何度かこのブログで書きました。僕と彼女の町がどれぐらい離れているのかというと、ドイツ新幹線(ICE)を乗り継ぎ、さらに在来線に乗り変えて約5時間かかります。だから、会いたいと思ってもそう簡単に会うことができないんです。明日のお昼前に「ある町」で会うことになっています。1泊2日の小さな旅ですが、ドイツの街並みの中でのんびりと2人だけの時間を過ごしていきます。僕はずっとこの日を楽しみにしていたのです。おそらく彼女もそう思っていてくれているはず。時間はあっという間に過ぎ去っていってしまうんだろうなぁ。サヨナラを言って、それぞれの町に帰ることがちょっとつらいかも。 LoveLoveなデートになるのか? それとも・・・ふられてガッカリになるのか?
December 5, 2008
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ドイツ・ゾーストのお昼下がりの街を散策した後、アルテナ(Altena)に向かいました。今から約800年前、山に囲まれた秘境の地に城が築かれました。これがアルテナの街の歴史の始まりです。小高い山の上に建っている城は、今では博物館とユースホステルを兼ね備えた施設として活用されています。アルテナ駅から歩道橋を渡り緩やかに流れる川を渡ると、酒場が数件建ち並んでいて、地元の人で盛り上がっていました。酒場の脇に作られた木々に囲まれた遊歩道をひたすら登ること10分、アルテナ城の城門に到着しました。城門をくぐると重層な石造りの壁に囲まれた通路を歩き、少し不安な気持ちを抱きながら受付へと向かいました。この頃、すでに夕方の5時をまわっていたので、もう中には入れてくれないだろうと思っていたのです。でも、一応受け付けのおばちゃんに「何時に閉まりますか? What time will you close the gate today?」と聞いてみましたが・・・・・、英語が通じず・・・。こういう場合は、ジェスチャーと単語を並べて話すべきということを、過去の旅から学んでいました。ということで、「What time(腕時計を見せながら)・・・・close(手で“閉じる”ことを示すジェスチャーをしながら)・・・・? Five or six o'clock?(再び時計を見せながら)」というように、片言の英語を丁寧にしゃべりながら、 頑張りました(笑)。何とか通じてくれて、6時に閉城ということだそうです。 残り時間40分!。お城の見学には十分な時間です。お城と言ってもいわゆる宮殿のようなゴージャスな内装にはなっていません。でも、ドイツの骨董品や調度品に興味のある方にはオススメしたいお城です。例えば、お皿、ティーセット、壷、古書、衣装などが展示してあり、先祖代々伝えられてきたお宝を拝見することができました。ちなみに・・・僕はこのような調度品を見せられても、それらの価値がサッパリ分かりません。でも、ただ単に見て美しいと思えたら、それで満足です。僕がドイツに来てから興味を覚えたものの1つは、ステンドグラスです。日本では滅多に見ることのできないヨーロッパならではの芸術品のひとつですね。そういえば、奈良に新薬師寺という国宝の十二神将を安置するお寺がありますが、そこの本堂に・・・なんとステンドグラスを埋め込んでしまったんです。それには賛否両論がありますが・・・・・僕の意見はここでは書かないほうがいいでしょう。なぜならかなり批判的になってしまうので。アルテナ城は小高い山の上に建っているので、そこから見晴らす眺めは本当に素晴らしかったです。谷間に広がる集落が川沿いに永遠と広がっています。ここを訪れたのは10月の下旬です。黄色く木々の葉が変わり、秋の訪れを感じさせてくれます(季節外れのブログになってすみません)。 今までいろんなお城を見学してきましたが、「Burg」と呼ばれているお城にほぼ共通して展示してあるのは騎士の鎧兜、武器、盾などです。アルテナ城にも予想通りそれらが展示してありました。お城の中に小さな教会が併設されていることも決して珍しいことではありません。数十人が入ればいっぱいになるぐらいの小さな教会ですが、祭事や儀式の時はここに城に住む人たちが集まり、お祈りをしていたことでしょう。この後ろに小さいながらもパイプオルガンが設置されていて、ゾーストで見てきたような教会のミニチュアの中にいるような感覚になりました。お城のあちこちを見てまわっていると、楽譜を発見しました。おそらく賛美歌の演奏、つまりパイプオルガンの演奏に使われる楽譜だと想像していますが、本当のところは何の曲なのか分かりません。アルテナ城は見所がたくさんあり、ここまで足を運んだ甲斐がありました。今日のおまけ画像は、アルテナ城のトイレで見つけたポスターです。特に語るまでもなく、何が言いたいのか絵を見ただけでわかりますね。ドイツ的なユーモアが入った絵が、ちょっと気に入ったので、写真に収めました。今日のブログはいかがでしたか?お城の雰囲気が少しでもお分かりいただけたら嬉しいです。ドイツの博物館やお城では、たいてい英語が通じるので心配しないで下さいね。たまに田舎の観光施設に行くと、ドイツ語しか通じない場合がありますが、うまくジェスチャーと英単語を丁寧に組み合わせながら(文法は無視して)、話すとちゃんと通じますよ(笑)。では、次のブログの更新は来週になると思います。では、また。
December 4, 2008
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こんばんは。今日はドイツ・ゾースト(Soest)への旅の最終回です。その最後を飾るのは・・・・かわいい教会です。何で可愛いのかというと、比較的小規模の教会で、前回と前々回に紹介した2つの教会と比較すると比べ物にならないほど小さいです。でも、何故だか堂々としていて、内部の修飾が華やかで可愛らしく、あたかも女性的な一面を持っているといえるでしょう。ホーネ教会(Hohnekirche)の外観は石造りの教会で、派手な修飾は一切見当たりません。ちょっとぽっちゃりした感じの教会で、派手で巨大な教会を好むドイツにしては珍しいと言えるでしょう。人間と同じく、外観を見ただけではそのものの本質が分からないものです。上にも書いたように、内部は本当に華やかで、内壁一面に壁画が描かれていて、どこを見ても絵になっています。ステンドグラスは小さいながらもあずき色に輝いていて(写真は上手く撮れていませんが・・・)、暖かくて柔らかな光が窓から差し込んできていました。パイプオルガンも小型ではあるものの、とても可愛らしくて、このパイプからどんな音色の演奏が流れるのか聞いてみたいものです。白壁にあずき色の塗料を使って鳥や模様が描かれていて、まるで古代遺跡に描かれている壁画を見ているようです。下の写真のように、ぐんじょう色の顔料を背景にして、金色に輝く神々の天井絵も素晴らしいです。ちなみに、これら壁と天井に描かれているのは「フレスコ画」と呼ばれるもので、これらの作成には高度な技術が必要とされます。フレスコ画とは以下のようにして描かれます。まず最初に、壁に漆喰(しっくい)を塗ります。漆喰とは日本の蔵の外壁などによく塗られているあの真っ白の塗料のことで、防水性や調湿機能に優れています。その漆喰がまだ生乾き状態で、石灰水で溶いた顔料を使って壁画を描いていきます。これがフレスコ画の作成方法ですが、問題点は壁画を描いているときにうっかり失敗してしまったとき、やり直しが効きません。なので、僕のようなミスの多い人には向いていない方法です。 ブログの読者のみなさんから、Love Love日記が好評のようなので、遠慮なく書かせていただいています。しかし、最近気になることがございますので、ちょっとそのことを書きたいと思います。前回までの日記を読んだ彼女から、「私のイメージが悪くなるから書かないで欲しい」と言われました。しかし、ブログ友達の皆さんは、彼女の言動を支持する方が多いようで、僕の考え方が間違っているとご指摘をたくさん受けました。この調子で彼女を支持するコメントを頂くと、そのうち僕が彼女の尻に敷かれてしまうのは必死のことなので、くれぐれもその辺ご考慮の上コメントを頂きたいと思います・・・・・・でも、皆さんは僕が彼女の座布団になるのが面白いようなので、仕方のない話ではありますが・・・・・。さて、遠距離恋愛中なので、電話で連絡を取り合っています。彼女がかけ放題のプランに入ったため、時間無制限に電話ができるわけです。昨日ですが彼女の体調が悪いということもあって、「今日は電話しない方がいい。(いつも長電話になってしまうので)早く寝て、ゆっくり休むように。」とSMS(au電話で言うcメール)を送りました。しかし、「あなたの声が聞きたいから、電話してもいいでしょ?」というメッセージが返ってきました。「ダメだよ。ちゃんと休んで。」とメッセージを送る・・・・といった具合に意見のやり取りをしていました。結局、そんなやり取りをしているうちに僕が電気を付けたまま、布団も着ずに眠ってしまって、結局その日は電話はしませんでした。翌朝、彼女からメッセージが届き「眠れなかった」とか「ちょっと悲しくて泣いた」とか言ってきました。休養をとって欲しいと気遣ったつもりが、こういう結果になりましたが・・・。でも、今日はちゃんと電話すると約束したので平和的な関係は常に保っていますので、ご安心ください。
December 2, 2008
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今日は、ドイツ・ゾースト(Soest)にある『ヴィーゼン教会(Wiesenkirche)』について簡単に書きたいと思います。この教会は14~15世紀にかけて建設されて、2つの塔を構えるゴシック建築様式に仕上がりました。でも、残念ながら塔の部分は修復中で、写真のようなシートがかけられていました。 この教会の見所は「最後の晩餐」のステンドグラスで、これを見るために多くの観光客を集めているらしいです。僕もそのステンドグラスを一目見ようとこの教会にやってきました。中に入ると、前方で眩しいぐらいにガラスが輝いていて、色鮮やかな色ガラスから降り注ぐ光に思わず息を呑んでしまいました。下の写真が最後の晩餐のステンドグラスだと思い込んでいたもので、何十分も時間をかけて隅々まで見ていました。家に帰ってきてから、ホームページでこの教会のことを検索していろいろと調べていました。すると・・・とんでもない間違いに気づいてしまったのです||||||||||||||。上のステンドグラスですが、実は「最後の晩餐」を表現したものではなかったのです。トホホ・・・。それで・・・本物はどれかというと、コレ(←クリック)です(笑)。晩餐なんだから、食事をしているステンドグラスですよね~。そんな簡単なことすら気づかなかったとは・・・嗚呼、情けない。 最後の晩餐とはイエス・キリストが処刑される前夜に十二使徒と共に摂った夕食をいいます。レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画が有名ですね。次回はゾーストの旅の最終回です。お楽しみに・・・。 昨日は夜中に彼女に説教されました(笑)。あぁ、笑っちゃいけないですね。ちょっとからかってみたつもりが、あのような事になるとは・・・。
December 1, 2008
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