ねこまんまねこの日記

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2020年09月16日
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普通の絵画、いわゆるファインアートは芸術の表現方法としては古臭く、もはや限界に来ているのだそう。知らなかった。。

しかしピーター・ドイグはこの限界を超えるような新しい表現方法を獲得した稀有な画家として、画家の中の画家、といわれている。

この展覧会はHPで事前に全ての展示作品を3DVRで見られる様になっている。こんな事は珍しい。実際に来場する人が減ってしまうのではないかと懸念する。しかし実際の絵の大きさと迫力はその場に行かないと全く理解出来ないものだった。

スコットランドのエディンバラ出身だが父の仕事の関係で、トリニダード・トバゴ、カナダに転居。トリニダード・トバゴでは映画の鑑賞会を開いていたぐらい映画に精通していた。こうした経験が才能を刺激して覚醒させたと思われる。








ドイツにあるダム湖をイメージして描かれた作品。ちなみに左の人物は自画像。
イメージして、というのは彼は実際の風景を描くのではなく、写真や自分の過去の記憶、想像上のイメージなどを合成して描いているそうだ。だから現実の風景ではなく、何か懐かしい、不思議な光景を生み出すのだそう。人物の足が描かれていないので半分透けているような実体の乏しさを感じさせる。オーロラが発生しているかのような明るい空、遠景に比較して足もとの質感がしっかりしている為、遠近感が半端ない。







馬と騎手、ホースアンドライダー、という作品。ガツン!と衝撃を受けた。騎手の古風な服装や不気味な顔、だけど親しみも感じる。上中下、三階層の描き方と手前の壁より手前の現実感。鈍い紫の海より全然明るい青い空の中には月が出ているから、青い部分は空なのだろう。その下の紫の階層は舟もあるし海であろう。そうすると、空の上にあるグレーの階層は何を描いているのか?!!宇宙か??!
誰か教えてくれーー。。












↑この絵では天の川が湖に映っているのだが、地上の樹木の方がボヤけていて、本来ぼやけるはずの水面に映った樹木の方が輪郭がはっきりしている。しかし湖に浮かぶ小舟とうなだれた1人の人物がいるので、下が水面なのは間違いない。というように、わざと逆の視覚効果を用いて見る者の錯覚を呼んでいる。



上の絵は、建築家ル ・コルビジュエの集合住宅を森の中から見ている構図。しかし樹木のいくつかに大きな白のハイライトが描かれているせいで、観る者は森の手前に更にフィルムかファインダーがあり、それ越しに見ているような錯覚に陥るように描いている。凄すぎる。









卓球をする男。相手がいないし、ボールも無いし、、



湖のほとりで絶望的に頭を抱える男性と、パトカー。




上の絵は、呑まれる という題名で、クリスティーズで30億円で落札されたらしい。。












今回、この展覧会を観たことで、絵画の新しい表現方法とか絵画の可能性とか、又は絵画の限界を知った。また絵画は古い表現方法なのだという認識を得た。
そういう一歩踏み込んだ解釈や領域を知れた事は大きかった。

かといって、古いままの絵画の表現方法から外に出ない作家が劣っているだとか古いタイプという事では無いことも付記しておきたい。





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Last updated  2020年09月17日 10時06分31秒
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