武田つとむファイナンシャルプランナー事務所　岩手 盛岡駅前

ご本人作成の平面プランです。
送られてきました。

2階。


1階。



いただいたメール。


お世話になってます。
新たな間取りの提案ありがとうございました。

確かに玄関のズレは気になってました。
真ん中に合わせるとシュークロークが
うまくとれないのが難点ですね。

面積が減った分、
玄関内にはみ出る手もあるかと思います。

あと、現在の玄関が外から奥行きがあって
軒も長く雨風が入りにくい上、
自転車も置けて便利なので
同じようにもう少し奥だといいです。

お風呂の壁の防音仕様については
そこまでしなくてもいいかなと思います。

最初の方の間取りであった
納戸～洗面所～お風呂で大丈夫かと。

お風呂場が大きいので1.25坪にして
廊下側の壁に収納をつけても良さそうですが
どうでしょうか。

食品庫～土間にかけての一間幅の戸
については
外からの風や冷気が真っ直ぐにキッチンに
来そうなので
一部ガラスをはめた片開きやドアの採光で
いいと思います。

外に出るドアは
風などがダイレクトにキッチンに入らないように
端にずらした方が良さそうです。

和室には
仏壇の横にお供えやお歳暮などの物を置ける
床につかないタイプの吊り棚があるといいです。

2階はトイレの位置を変えました。

階段の降りる方にあると
寝ぼけた子供が転げ落ちそうなので。

WICはリクシルで見つけた扉タイプが
通風も使い勝手も良さそうです。
子供もオモチャを片付けやすそうですし。

屋根については画像を添付しましたが、
出掛けた先で見かけたお宅が
1階の屋根の尖った天辺部分を平行にしてて
2階の端に大きく窓を取ってたのですが、
我が家でもこういう風にできるんでしょうか？

窓の位置をずらしてもいいので
できるようならその方がいいかと思います。

バルコニーは大人数で洗濯物が多いので
奥行きを広くしたいです。

色々注文が多くてすみませんが
よろしくお願いします。


　　　　　　　※今回いただいた文章で、
　　　　　　　　触れたい要素がいくつもありますが、
　　　　　　　　紙面の（画面の？）関係上、今回は、
　　　　　　　　間取りを考える上で重要な要素である
「建物構造」 にしぼって書いて、
　　　　　　　　Ｋさんの希望を確認したいと思います。

　　　　　　　　いただいた文章の「黒い文字」の
　　　　　　　　部分が、構造に関係します。

　　　　　　　　甚大な被害が出た熊本地震のあと、
　　　　　　　　何人かの大学教授の方々が
　　　　　　　　現地に入って調査した結果、
　　　　　　　　2度の大きな揺れに耐えられず
　　　　　　　　倒壊した住宅に共通する特徴は、
　　　　　　　　『2階の壁のラインの
　　　　　　　　　下に1階の壁が無い』
　　　　　　　　ということが指摘されていました。

　　　　　　　　2階の壁のラインをささえる梁
　　　　　　　　（はり）には大変な重量が常時
　　　　　　　　かかることになります。

　　　　　　　　その梁（はり）の下に、それを支える
　　　　　　　　1階の壁のラインが無い状態で
　　　　　　　　大きな揺れが連続して起きたら・・。
　　　　　　　　（想像したくないことです）

　　　　　　　　マイホーム建築の支援をを依頼
　　　　　　　　されるたびに、
　　　　　　　　そのへんの配慮はしていましたが、
　　　　　　　　熊本地震以降はなおさら、
　　　　　　　　私が係わって手伝うマイホームは、
　　　　　　　　安心できるものにしてあげたいと
　　　　　　　　常に思っています。

1階。

　　　　　　　※この1階の壁の 「ライン3」 の北部分が
　　　　　　　　工夫のしどころで、
　　　　　　　　前回の記事では、この部分に壁を
　　　　　　　　作るようにするためには、どうしても
　　　　　　　　浴室がワークルームと隣接してしまう
　　　　　　　　ので、防音壁の話をしました。

　　　　　　　　Ｋさん作成のプランでは、
　　　　　　　　浴室の中央部分の上空を
　　　　　　　　2階の重量を受け続ける梁（はり）が
　　　　　　　　通ることになります。

　　　　　　　　「だから、このプランは不可能だ。」
　　　　　　　　と言うつもりはありません。

　　　　　　　　これより もっとひどくて危なっかしい
　　　　　　　　住宅は過去に拝見しています。
　　　　　　　　　　　※東北大震災には耐えたようだが、
　　　　　　　　　　　　熊本級の2連続なら確実に
　　　　　　　　　　　　ぺしゃんこだと思われる。

　　　　　　　　建築確認申請が受付けられない
　　　　　　　　ということにもなりません。

　　　　　　　　なので、
　　　　　　　　「どうしてもこの間取りで行きたい」
　　　　　　　　ということであれば、このまま進めます。

　　　　　　　　ただ、その際はいくらなんでも、
　　　　　　　　重要な梁（はり）の下に窓はまずい、
　　　　　　　　梁を受ける柱は設置して、
　　　　　　　　窓は左右どちらかにずらしましょう。

　　　　　　　　浴室と収納の間の壁の中央にも
　　　　　　　　しっかり柱を設置しましょう。

2階。

　　　　　　　※同じく・・構造のお話で、2階に行きましょう。
　　　　　　　　やはり、ライン3の北の部分です。

　　　　　　　　トイレを通っているように見えますが、
　　　　　　　　逆にトイレのこの部分が壁であれば
　　　　　　　　構造上も好ましいし、
　　　　　　　　トイレの長さもこれで1間なので、
　　　　　　　　まともなサイズになります。

　　　　　　　　それから、これも構造に関するお話
　　　　　　　　なんですが、1階、2階の絵それぞれに
　　　　　　　　オレンジの輪を描きましたが、
　　　　　　　　これは建物のコーナー部分を
　　　　　　　　現しています。

　　　　　　　　建物の四角形のコーナーそれぞれに
　　　　　　　　3尺（91センチ）幅の壁があれば、
　　　　　　　　構造的に非常に安定します。
　　　　　　　　（壁だけでなく、箱の構造に）

　　　　　　　　なので、内部の出入り口の位置や、
　　　　　　　　外部建具・・窓の位置も、
　　　　　　　　四角形のコーナーに壁を3尺残す
　　　　　　　　ように、よく計画しています。


　　　　　　　※10数年前に、当事務所が係わって
　　　　　　　　建築したこの家も、すべての
　　　　　　　　四角形のコーナーに3尺の壁が
　　　　　　　　当たり前のように残されています。

　　　　　　　　Ｋさんも、寄棟屋根が希望なので、
　　　　　　　　このような外観になりそうですが、
　　　　　　　　コーナーに3尺の壁を残すと、
　　　　　　　　側面（西側）には、この家のように
　　　　　　　　小さな窓しか設置できません。
　　　　　　　　（下屋（げや：1階の屋根）が
　　　　　　　　　　　　　せりあがってくるため）

　　　　　　　　で・・Ｋさんは、
　　　　　　　　「このようにできないか？」
　　　　　　　　と示したのが下のような家です。

　　　　　　　※まず、下屋（1階の屋根）について
　　　　　　　　ですが、屋根勾配をゆるくすれば
　　　　　　　　2階の壁面を大きく残せます。

　　　　　　　　なので、これまでの感じよりは
　　　　　　　　東西面での窓の設置は
　　　　　　　　やり易くなります。

　　　　　　　　その場合の問題点は？

　　　　　　　　外観が貧相になります。

　　　　　　　　屋根は形がどうであれ、勾配が
　　　　　　　　きついほど、重厚間が増して
　　　　　　　　（屋根が大きく見えて）
　　　　　　　　豪華に見える家になります。

　　　　　　　　神社・仏閣がいい例です。

　　　　　　　　屋根勾配がゆるい家の典型は、
　　　　　　　　ローコスト住宅です。

　　　　　　　　実用性とデザイン性、
　　　　　　　　兼ね合いが難しいところです。

　　　　　　　　で、この家は、
　　　　　　　　東側に窓が設置できています。

　　　　　　　　・・が、四角形のコーナー部分を
　　　　　　　　壁にして、強い家にしたいところを
　　　　　　　　窓にしています。
　　　　　　　　（北側の部屋も南側の部屋も）
　　　　　　　　子ども部屋でしょうか？

　　　　　　　　このようなイメージでよければ、
　　　　　　　　もちろん、やれないことは
　　　　　　　　ありませんので、進めましょう。


　　　　　　　※他の要素について、触れたい
　　　　　　　　部分がいくつかありますが、
　　　　　　　　時間切れ・・です。

　　　　　　　　明日、またコメントします。

間取り、やっぱり難しいべ。
　・・っと。

〇 商品販売をしない。　
〇 しがらみを持たない。

誇りをもって、愚直に、
消費者側に立ち続けて17年目の
ファイナンシャル・プランナー事務所。
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