60ばーばの手習い帳

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May 8, 2019
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​​​星 鮮…セン、あざ(やか)



島崎藤村は『若菜集』の刊行後、恩人の経営する、信州小諸の私塾で6年間教鞭
をとりました。その時期に千曲川に臨む人々の生活や自然を詩情豊かに書き残し
たのが『千曲川のスケッチ』です。
 はしがきによると
​​​
もっと自分を新鮮に、そして簡素にすることはないか

という考えの小諸行きだったそうです。

 山の上に、待ちに待った春が来ます。しかし、短い春です。
四月の二十日頃にならなければ、花が咲かない。梅も桜も李も殆(ほとん)ど同時に開く。

東京あたりでは、はっきり梅・桜と順番に咲く春の花ですが、信州も山のほうでは
咲く時期が重なります。百花繚乱といような風景でしょうか。
 春を待ち焦がれる心は都会の比ではありません。


右にも左にも麦畠がある。風が来ると緑の波のように動揺する。その間には、麦の穂の白く光る野が見える。こういう田舎道を歩いて行きながら、深い谷底のほうで起(おこ)る蛙(かわず)の声を聞くと、妙に私は圧しつけられるような心地になる。可怖(おそろ)しい繁殖の声。知らない不思議な生物の世界は、活気づいた感覚を通して、時々私たちの心へ伝わって来る。
​詩人らしい感性で新鮮に感じました。蛙の鳴き声を繁殖の声ととらえられるのも、
大自然の中だからです。都会で暮らし、知識が増えるにつれ、知らないものへの
畏怖の心を、私たちは失っていきます。心が鈍くなるのです。

もう家もない故郷ですが、小諸・松本あたりをまた訪ねてみたいと思ってい
ます。感覚を活気づけるために。


         引用および参照元:島崎藤村『千曲川のスケッチ』岩波文庫





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Last updated  May 8, 2019 12:00:37 AM
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