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July 9, 2019
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​​星 ​寺…ジ、てら 侶…リョ​



​​向日葵も影もひとつや鴎外忌   水原秋桜子​​

 今日は森鴎外の命日です。
『寒山拾得』は唐代の伝承を元にした小品です。
閭丘胤という官吏が任国へ赴く前日、頭痛に悩まされます。訪ねてきた乞食坊主に
治してもらいますが、僧は謝礼を受け取りません。国清寺にいた豊干と名乗る
その僧は、丘胤に問われて

「国清寺に拾得と申すものがおります。実は普賢でございます。それから寺の西の 方に、寒巌という石窟があって、そこに寒山と申すものがおります。実は文殊で ございます。」

と教えてくれました。


厨へ案内してくれますが、閭が役職・氏名を名乗って丁寧に挨拶すると、笑って
逃げて行ってしまいました。
 厨にいたほかの僧侶が閭にたかり、道翹は真っ青な顔で立ちすくんでいました。



 鴎外は文中で道・宗教というようなものに対する世の人の態度には、三通りある
と言います。全く顧みないか、常に心にかけて道を求めるか、その中庸だと。
 中間の人物は、積極的に自分から求めるわけではないが、自分が会得できない
ものに尊敬の念を抱きます。
 ですが、盲目の尊敬では何もならないと言っています。

 閭はまさに、その中間の人でした。寒山と拾得に対して役職を告げて名乗る
ところが俗物なのでしょう。高い地位にある人とわかると、閭にたかってくる
僧侶たちにも幻滅ですが。

 豊干は何故閭丘胤に、寒山・拾得のことを教えたのでしょう。元の伝承では、
寒山拾得は普賢・文殊の化身とは言われますが、これは例えであって、実際は
詩作に励んだ自由人だったようです。鴎外も、二人を普賢・文殊の化身とは考えて
いないと思われます。(「寒山拾得縁起」に「ぱっぱも文殊なんだよ」とあります
から)

 普賢・文殊の化身と言われて、恭しく役職を告げても、世俗の欲得に属さない
寒山拾得には笑われるだけでした。尊敬の念があっても、「名」や見かけだけ
での尊敬は何にもならないという事なのでしょうか。
 考えさせられる作品でした。

     ​引用および参照元:水原秋桜子 堀口星眠・選『水原秋桜子集』朝日文庫
             『日本の文学3 森鴎外(2)』中央公論社 から『寒山拾得』​





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Last updated  July 9, 2019 12:00:19 AM
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