60ばーばの手習い帳

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May 15, 2021
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カテゴリ: ミステリー三昧
​  著者の柴田よしきの猫好きは有名です。ミステリー『正太郎』シリーズは、ユーモラスな筆運びながら、本格的なミステリーですが、この作品はミステリーの要素はスパイス程度。

​  田舎の超赤字私鉄路線、柴山電鉄根古万知(ねこまんち)線の終着駅根古万知(ねこまんち)。炭鉱の廃坑に伴って人が減り、国道沿いに大きなショッピングセンターができたことで、駅前はどんどんさびれ、商店街も八軒を残しシャッターを閉めていました。

 商店街の中のラーメン屋の娘、愛美は離婚して都会から戻ってきていました。昼間駅の売店に預けられた猫のノンちゃんがツイッターで話題になったことをきっかけに、愛美はこの町に来てくれる人に何かおもてなしができないだろうか、と考え始めます。

​

 過疎と高齢化で空洞化していく駅前の町が社会問題になった時期に書かれた作品です。現代でも問題は解決していません。

 愛美の町では、跡継ぎのいない高齢者は、娘・息子の家に出て行ったり、シャッター街の中でひっそりと年金暮らしをしようとします。変わらないことが幸せと考える人たちもいました。

 愛美たちは、外から人を呼びたいと考えるだけでなく、この町で育つ子ども・若者に思い出を残し、いつかこの町から旅立っても帰ってこようと思えるような町にしたいと考えます。
​
この町で生まれ、この町に戻って来た。そしてこれからも、この町で生きていく。 ​​
と言える場所があることがすばらしく、うらやましいと思えました。 ​

            引用および参照元:柴田よしき『ねこ町駅前商店街日々便り』祥伝社





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Last updated  May 15, 2021 12:00:19 AM
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