迦陵頻伽─ことだまのこゑ─

PR

×

プロフィール

嵐悳江

嵐悳江

カレンダー

カテゴリ

カテゴリ未分類

(0)

浮世見聞記

(699)

現代手猿樂

(19)

鐵路

(25)

十二代目片岡仁左衛門

(35)

戯作

(3)

七代目嵐徳三郎

(17)

コメント新着

コメントに書き込みはありません。

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2025.02.21
XML
カテゴリ: 浮世見聞記
千代田區に用事があったつひでに、一番町のJCII PHOTO SALONの『明治から昭和の写真館物語 「写真師・宮下欽の一族」』展にも立ち寄る。



江戸城最末期の姿を撮影した橫山松三郎を遠祖に、“縁”によって四代にわたり受け繼がれた冩真黎明期の技術(わざ)と精神(こころ)を、その時代のその一瞬を捉へた貴重な一枚一枚からじっくり見て巡る。

宮下欽が明治六年に撮影した、創業間もない富岡製糸場の内部とそこで働く工女たちを冩したステレオ冩真は、いまは世界遺産となってゐる現地へ見學しに行ったことがあるだけに興味深かった。

その父の家業を繼いだ宮下守雄が考案した“ハテナ冩真”は、一枚の冩真に同じ人物が別のポーズで複数冩ってゐる、いはゆるトリック冩真のはしりで、乾板を何枚も重ねて印画紙に焼き付けて作った、遊び心に富んだ作品。

冩真は藝術表現の手立てとしてより、浮世の真實を切り取り記録する媒体としてとしての方に本當の価値があると信じる私は、關東大震災の惨状を記録した一枚に、オヤ? と足が止まる。

それは五十嵐与七と菊池東陽が撮影した、「建設中の橫濱正金銀行東京支店と日本橋三越」と題の付いたもので、當時建設中だった橫濱正金銀行東京支店が被災して足場の大きく崩れた様が、瓦礫の海の上に冩されてゐる。

その構図は私が昨年末に手に入れた資料とそっくりで、



もしかしたらこれが原版なのかもしれないと、しばし見入った。

かくの如く思ひもよらぬ出逢ひがあるゆゑ、氣になったところには出かけてみるものなのだ。







今年は寒氣やら寒波やらがやたら居座って、本場の豆州でも開花がだいぶ遅れてゐると聞く。



ここの河津櫻も、来週あたりが見頃かもしれない。


丸の内と東京驛とをつなぐ地下道で、灯りをつけた繪柄入りの和傘が並んでゐた。



しかし、先日に伊勢の河崎町で年代物の“山田傘”にお目にかかった者としては、なんの感興も催さない。



なんでも“本物”を見ておくものだと思ふ。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2025.05.11 11:34:15
[浮世見聞記] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: