迦陵頻伽─ことだまのこゑ─

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2025.06.07
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カテゴリ: 浮世見聞記






當地で明和四年(1767年)に生まれた家は現在も復原された姿で保存され、戸を開けると目の前の土間が土俵になってゐることに驚かされる。



農家にしては立派なつくりなのは、江戸で大關となって里帰りした際に五十両で建て直したからで、



まさに“故郷に錦を飾る”。


生家から十分ほど歩いた縣道七十九號線沿ひの道の驛の一隅には、雷電の現役時代を顕彰した資料館が設けられ、



村相撲での才能を見込まれて天明四年(1784年)に十七歳で江戸相撲に弟子入り、たちまち頭角を表して寛政七年には當時最高位の大關に昇進、いらい十六年にわたって首座を守った雷電本人の手形や番附、松江藩のお抱へ力士となった名譽のほかに、山國育ちらしく船が苦手だったと云ふ人間臭い姿も紹介してゐる。



推定身長197cmと云ふ當時としては特異とも云へる体格を証明するものとして手形が遺されてゐるが、捺す際に少し手をずらしてゐたことが窺へる云々、



そのあたりの小細工ぶりが惡い意味ではなく、また人間臭い。



文化八年(1811年)に雷電が五十九歳で死去したのち、その相撲人生を稱へた石碑が建立されて現在は旧北國街道沿ひに遺るが、







……と云ふことで、臺座のあたりに落ちてゐた欠片をひとつ、私もお守りに分けてもらふことにする。





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最終更新日  2025.06.07 23:07:07
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