迦陵頻伽─ことだまのこゑ─

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2026.01.28
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○大正12年(1923年) 41歳


1月 神戸 中央劇場(1日~4日※) 名古屋 末廣座(12日~19日)

「黄鳥墳」非人栄三郎実は佐々木源之助
「伽羅先代萩 政岡忠義の場」乳人政岡
「廓文章」藤屋伊左衛門

※5日、神戸中央劇場は火災により焼失(「松竹百年史」)、12日より名古屋末廣座にて興行再開。

「一座は『神戸の中央劇場から焼き出され』来名した」(名古屋新聞1.14)



2月 神戸 聚楽館

「吉田御殿鹿子振袖」後室天寿院

「椀屋久兵衛」椀屋久兵衛



4月 高松 大和座 鳥取 戎座

「椀屋久兵衛」椀屋久兵衛



5月 角座(4日~20日)

「伽羅先代萩」乳人政岡
「伊賀越道中双六 沼津」呉服屋重兵衛
「奥州安達原」桂中納言教氏実は安倍貞任、瞽女袖萩
「与話情浮名横櫛」向疵の与三実は伊豆屋与三郎

二の替(24日~6月10日)
「片岡十二集の内 堀川」猿曳与次郎
「酔菩提悟道野晒」俠客野晒悟助



「酔菩提悟道野晒」俠客野晒悟助


6月 角座(14日~27日)

「奴の小万」小万
「勧善懲悪孝子誉」紙屑屋善吉
「松平長七郎」松平長七郎





「片岡十二集の内 鰻谷」古手屋八郎兵衛
「大石東下り」正親町家臣立花左近
「生写朝顔日記」瞽女朝顔実は秋月娘深雪

二の替(18日~27日)
「堀部安兵衛の伝」浅野内匠頭長矩
「国訛嫩笈摺 どんどろ大師」女房お弓
「絵本太功記 尼ヶ崎」武智十次郎光慶
「怪談濡小袖月暈」召使おきつ、おきつの靈、翠の茂兵衛



※9月1日11時59分、関東大震災発生

「(前略)この外浅草公園六区を中心としてそこにある御園座観音劇場や常盤座、金龍館、十二階劇場、帝京座──公園劇場は澤正一座の賭博事件で休場中──、宮戸座、御園座などの各劇場を始め三友館、富士館、帝国館、松竹館、日本館、電気館、萬盛館、キネマ倶楽部等の各活動写真館並びに花屋敷、昆虫館、江川玉乗り等の各興行物に至るまで朔日という物日を書入れで何処も平日よりは開場準備を早め、出盛る人を待っていた際の震災とて場所柄大騒ぎを演じたが、土地の一名物である彼の十二階が半ばから挫折して多くの死人を出したも一惨事であった。



恁(こ)うして以前の火災の為め復活工事半ばであった歌舞伎座を始め、新富明治本郷の五大劇場を持つ松竹の損害額総高は実に一千万円に及び(中略)、帝劇は既に復活工事に着手し本夏六月頃までには竣成の予定であり、


(※建設中に被災した三代目歌舞伎座)


(※炎上する帝劇の様子を伝える絵葉書、ただし炎は後から描き足したものであり、凄惨さを際立たせるためにこうした作為がよく行なわれた)

歌舞伎座もその頃に落成の見込みで、新富明治本郷各座も五六月頃仮設工事を終わり、市村座も四月竣工の上、菊五郎一座の本興行は六月に花々しく開演する予定である。


(※完全に崩壊した新富座跡)


(※同じく明治座跡)

代々木にある歌右衛門吉右衛門の邸宅は火災を免れたが、梅幸は住居を焼かれて蔵が助かり、その他左團次、幸四郎、宗十郎、友右衛門、松助、猿之助、八百蔵、亀蔵、鶴蔵、左升、新十郎、芝鶴、長十郎、權十郎、三升、新之助、羽左衛門、仁左衛門(中略)等は皆焼き出されて、着のみ着のままという惨めな姿になったのが少なくない。
劇界の全滅! それは劇場が皆焼失したからではない。演劇そのもの対しては、最も重大な任務を有するものに衣裳や大道具、小道具やそれと鬘屋という皆特殊の業を専門とするものである。それらがまた揃いも揃って焼失した。よしや俳優そのものがいかに健在であってもオイソレと演劇が出来ないのはこれ等も一つの原因であらねばならぬ。」
(「演芸画報」大正13年1月号 “震災当時の帝都演劇界”より)




11月、12月 南座(10月31日~11月14日) 御園座(15日~21日) 広島 寿座 博多 大博劇場 巡演

「増補・信長記」中納言惟房卿
「壇浦兜軍記」遊君阿古屋
「今様薩摩歌」富士屋おきた





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最終更新日  2026.01.28 02:30:04


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