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昨日もKONさんの新作をアップしましたが、以前ブログにアップしていた同じ作品を勘違いして再度新しく論評を書いてアップしたのでした。それで今日は皆さんにKONさんのまだ見せていない全く新しい作品の評をアップします。 KONさんは犬、猫を題材とした作品をよく描きます。今回の作品はプードルです。KONさんのお友達の飼っている?プードルを描いたようです。KONさんの描く動物の目はいつもキラキラと輝いています。目の中でキラリと光る箇所が主人公であるプードルに命の輝きをもたらしているようです。目の中に描くほんの僅かの光の場所がとても絶妙で、プードルに生命と愛情のある姿を生んでいるような気がします。KONさんの他の作品に描いた犬とか猫にも同様の目の輝きがあり、これはKONさんが動物たちに授ける愛情表現なのかもしれません。 最近のKONさんの描く動物たちは更に毛並みがとても繊細で、微妙な色の違いと柔らかさを感じます。KONさんは以前、絵の具を使って描く時、色と筆の使い方が学校で教わった方法が基本で、その枠内で描いていました。ところが絵の具にも様々な種類があり、描き方にも一辺倒ではなく幅広い捉え方、方法があることを学びました。また筆も使い方によって様々な違った表現ができることにも気がつきました。こんな感じに見せるには筆をどうやって使えば良いのか?どうやって絵の具を使えば良いのか、そういったことが徐々にわかってきました。これは台所で料理をする道具と食材をどう組み合わせるかということと、とても似通った感覚かもしれません。この作品で見られるプードルの毛並み、柔らかさ、美しさの表現はKONさんのこういった研究と学びの賜物かもしれません。。 またこの作品において、KONさんは画面中央に主人公であるプードルを描くのではなく、画面右側に寄せて描いています。そうすることによって背景にある島?そして砂浜、海、空も画面の中でプードルと一体感を生む雰囲気を創っています。KONさんの考えた小さいけれどとても効果的なアイデアですね。そしてプードルの優しい表情が何か私たちをこの景色に誘っているような表現になっています。 よく頑張りました、KONさん!
2024/08/13
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久保さんはこの作品の前に同じ峡谷、宮崎県にある高千穂峡を描いています。その時は高千穂峡を上から眺めた視点で描いています。かなりの時間を費やしてこの高千穂峡の景色を描いたのですが、最終的に満足のいく出来映えにならなかったと悔しがっていました。当然、満足のいくまで筆を走らせ、満足できる域まで諦めずに描き続けることもできたのですが、逆に失敗を繰り返し、何枚も様々な方法、見方を経験しながら、自分の技術、感覚を磨いていく方法もあります。久保さんと私が話し合って後者を選択しました。とりあえず前回の高千穂峡は上手く描けなかった、今回は視点を変えて描いてみようということになりました。そして今回は同じ高千穂峡を下から滝を見上げた視点で描くことにしました。 渓谷に流れる深緑色の透明感のある水、滝の水しぶき、そして艶のある岩肌と自然の醍醐味、そこには様々な自然の美しさが入り交じっています。そして新緑と澄み渡った空の色もこの景色の醍醐味でしょう。それら一つ一つが重なり合い、折り合いながら一つの壮大な自然の景色を作っています。 前回、久保さんは一つ一つの部分としてはまずまず上手く描けたといっていましたが、全体を見ると自然の空気がなぜかバラバラに見えると言ってました。今回、久保さんは色を塗りながらその場の空気感も感じてみようと、制作から感じる空気感に対し、意識を集中しました。写真を基にして描く場合、この空気感を感じながら描くことは非常に難しいことです。実際その場所に行けば、香り、空気、触感など体全体でその場を感じ取ることができますが、写真だけだとその感じ方が視覚のみとなるので、空気を感じ取ることが難しくなります。 でも久保さんは色を何度も塗り直し、描き方を変え、明るさも何度も変化を加えて、できる限りその場所の空気感を表現できるようチャレンジしました。試行錯誤を何度も繰り返すことが、その場の空気感にどんどんと近づける大きなヒントなのかもしれません。そしてできるだけ自分の感覚に正直になれるかということが大事なポイントなのかもしれません。 そして前の高千穂峡とは明らかに違ったその場の空気感を含んだ景色に仕上がりました。 久保さんのこの新作を見ていると、ダイナミックで圧倒されるスケール、そして響きわたる滝の音、ひんやりとした空気、険しい岩肌、そして見上げると鮮やかな空の色といった、全てが一つにまとまった大きな自然の中に自分一人が立っている不思議な空気感を味わえます。 よく頑張りました、久保さん!
2024/08/12
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小倉さんの作品は色と筆のタッチがとても強烈で刺激的です。以前にも書きましたが、印象派的、フォービズム的な表現力を感じさせ、わくわくする表現になってきました。 今回はそういった刺激的な色使いと筆のタッチに加えて、作品構成(作品の組み立て)という面で更なる力強さをもった表現力を感じさせてくれています。 作品を見ると画面上部から下部に流れるアーチはバラ?の花が見られます?画面上部は手前に近づくように幅広くアーチを捉え(ほとんど鑑賞者の頭の真上にアーチが感じられるように描かれ)、画面下部はどんどんと遠ざかって細く見えるアーチの一部として画面を作っています。これはとても難しい画面構成の作り方ですが、画面のダイナミックさを表現する上でとても大事になる構成方法になります。 画面構成する上で考えなければならないことは、「流れ」があります。別の言葉で言うとハーモニーともいいますが、制作する時にどういった画面の流れを作るかを考える必要があります。ただ偶然にこうなったというのではなく、全体の流れをどう組み立てるかを考えながら制作課程を考えていくことは良い作品を創作する一つの条件になります。最初に画面全体の大きな流れをどうするかということを念頭に置くことも大事でしょう。その時に、画面に見えてくる形を意識しても良いかもしれません。 小倉さんのこの作品から見えてくる「流れ」というのは画面上部から下部に大きな流れですね。そして形でいうと上部が広く、下部が狭くなっていることから逆三角形という構成が感じられます。右側に描かれた小高い丘も少し小さめの三角形、左側の遠くに見える木の茂みも三角形です。全体の「流れ」を見ていくと、この作品構成は逆三角形の構図を基本にして制作されていることが感じられます。 画面構成する上で大事になるのはこの三角形の流れがとても大事なポイントになります。そしてその三角形が逆三角形であれば不思議と画面にダイナミズムを生む効果が生まれます。 小倉さんの新作はそういった構図のことを考えた場合、とても良い制作を経験したと感じています。そしてこれから更に刺激的で強烈なイメージを持った制作に進むのではないかと思っています。 全てを写実的に正確に表現するのではなく、その場の雰囲気、空気を大事にする印象派、フォービズムの醍醐味をかなり理解し始めている小倉さんの作品になってきたように思えます。そこに小倉さん独自の構図が見えると、ますます作品は光り輝くと感じました! よく頑張りました、小倉さん!
2024/08/12
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KONさんの新作はツバメの雛が巣の中で親ツバメが運んでくれる餌を待っている姿を表現しています。KONさんは4羽のツバメの雛の姿をそのまま写実的に描写してるだけではないようです。ある程度までは雛の様子を写実的に描いていますが、それだけの表現ではどこか物足りないと感じたのでしょう、そこにKONさんの個人的な思いとか、更に鑑賞者にこの作品を見て少しの笑いを持ってもらう仕掛けを仕組み、作品を仕上げたように感じました。 ここには4羽のツバメの雛が表現されています。どれも同じように見えますが、大きさを少しずつ変え、よく見てみるとそれぞれの姿の向きも僅かずつ変えていることがわかります。これはKONさんが試行錯誤の末、4羽とも全て同じではなく、それぞれに個性を持たせて表現するほうが作品として幅が広がり、面白みが増すと考えたように思えます。また4羽のツバメの雛の目にも注目してください。見てる方向もそれぞれに違うことがわかります。4羽の雛の見てる方向の先には何があるのでしょう。親ツバメでしょうか? ツバメの巣をのぞき込んでいる人の姿でしょうか? 作品を見ながらこういったことを考えるのも鑑賞する楽しみの一つだと思います。 美術の歴史の中で人物画、自画像はたくさんあります。その中でもダ・ビンチの「モナリザ」はとても有名で、よく言われるのは「モナリザ」は一体何を見ているのか、鑑賞者は「モナリザ」から見つめられている、とよく言われています。ゴヤとかゴッホの人物画にしても描かれた人物の目の先は何があるのかと議論されています。描かれた生き物、動物、人間にしても、目の存在というのは作品の中でも、鑑賞する上でも、とても重要でおろそかにはできない部分です。KONさんは猫とか犬をテーマにして多くの作品を制作しています。そして彼らの目をかなり意識しながら表現していることがわかります。少しのタッチを加えることによって、その犬とか猫の表情が大きく変化することも知っているようです。今回の4羽のツバメの雛はなんだか鑑賞者に一生懸命語りかけているような目を持って、巣の中にいるように感じるのは私だけでしょうか? 1羽の雛が赤い風船を咥えていますが、こういったことは99%あり得ない状況でしょう。でもKONさんは実際ありえるような全く自然な姿として表現しています。でも赤い風船の上に目を閉じた老人の顔を発見したときに、思わず笑いがでてきます。KONさんは楽しみを作品に加えたようですね。そこにはなんだか優しい人も顔が浮かんでいて、この作品に温かい空気を醸し出しているようです。そして4羽のツバメの雛は私たちに「何か忘れてない?皆さん?」と語りかけているように感じました。 よく頑張りました、KONさん!
2024/08/12
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高橋さんの新作は継続してスクエアという形態と空間との関連性を追求しています。画面全体から見えてくる空間はとても微妙な動きを感じさせてくれます。激しい流れとか動きではなく、あくまでも僅かに動く流れをどのように表現すれば良いのかということを様々な方法をもって感じようとしているようです。 21世紀に入り、IT技術の発展によって時間の流れがますます速く感じるようになってきました。その時間の流れの早さに人類は遅れてはいけない、早さについて行くという、なぜか時間に追いかけられてしまっている様子を見せ始めています。技術の発展は人間社会に多くの新しい未知なる可能性を提供しようとしています。その可能性というのがどこまで広がっていくのは想像もつきませんが、技術の発展は人類の歴史においても切り離すことができず、芸術の発展に大きく関わっているのは事実です。果たしてこの新しい技術(IT技術)と芸術はこのままずっと関係が続くのかどうかはわかりませんが、持ちつ持たれリの関係はしばらくは続くでしょう。こういった大きく変革しようとする現代文明の中で微妙、微か、僅かといった感覚は忘れ去られていくような、意味を持たないセンスなのかもしれません。 高橋さんの作品にはこういった微妙さという忘れてしまいそうな人間の持つ独特の感覚を再び焦点を当ててみようという視点を感じます。技術では感じ取ることのできない人間が本来持っている感覚、心の襞といったものをどうすれば視覚的に表現できるのかを実験を繰り返し、制作しているような気がします。 一般的に高橋さんの作品はインパクトが少ないといわれるかもしれません。でもインパクトが少ない、或いは限りなくインパクトが少なく、でもその作品空間の中に僅かの浮遊する人間の心の襞が存在することを表現しようとしているならば、この作品はまさに的を得ていると思います。作品を前にして圧倒される、刺激的と思わされる派手さは高橋さんの作品にはありません。逆に作品を前にして寡黙で静寂を感じ、己自身の存在を顧みる時間を感じられるかもしれません。 高橋さんの作品には以前日本の 「わび・さび」に共通するコンセプトがあると書きましたが、今もそのセンスは続いていると思っています。そして微妙さという感覚がさらに強くなっているような感じがします。僅かの動き、僅かの揺れ、僅かの違い、そういったところから感じられる人の心はどこに存在するのか? 高橋さんが制作を通じて一生懸命感じようとしている襞なのかもしれません。 よく頑張りました、高橋さん!
2024/08/11
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