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2017、3、28話の途中ではあるが、僕にとっては今日が記念すべき日なので、そのことを報告する。午後二時に国家試験結果の公式発表があり、三部門での合格を確認することが出来た。ようやく胸を撫で下ろしていると共に、医療従事者としての第一歩を歩み始める責任と緊張を感じている。資格、それは一つの玉を手に入れ、膝の上にそれを抱きかかえながらこれからその球を時間を掛けて、長い年月変わらない情熱と目的を持って、また楽しみながら磨いて行くこと。そんなくすんだ球を手に入れることができたことを心から嬉しく思っている。自分の前に磨くべき球が、そこにあることを嬉しく思う。今日の日を迎えることが出来たのには、二つの大きな要因がある。一つは何一つ知識の無い我々に一から一つ一つ根気よく手ほどきを施して下さった先生方への恩である。もちろんのことではあるが、一人でここまで辿り着くことは出来ない訳で、導いてくれる先輩方がいたからできたことである。その恩は一生わすれることはない。二つ目には、三年間学生生活に没頭する僕を支えてくれた人々の力である。そういうと月並みの感謝の言葉に聞こえるかもしれない。しかし三年前突然僕の我儘で鍼灸師を目指したいと言い出し、三年間の学生生活と共に音楽の仕事も続けるという、その時には無謀と思える僕の意向を陰で実際的に、また精神的に支え続けてくれた人々。歌の生徒さんはレッスンを減らされ、度々そのレッスンさえもドタキャンされ、合唱団では突然言われて代わりに指導に入らされた友人たち。すべての判断と実際の作業をすべて任されてしまった団の運営委員。毎回指導者がころころ変わる中で、文句も言わず付いてきて下さった団員。そしてそれらのシフトをその都度組み替えて皆に連絡し、苦渋の調節をし続けてくれた事務方。どの場に行っても一秒も惜しんで難しい顔でパソコンに向かう僕を傍らで支え続けてくれた人々の力なしではもちろんのこと僕はここへ辿り着くことはできなかったのだ。それを思うと、社会の中に生きて、自分一人で成し得ることなど何もないように思えた。今、様々なことが胸を去来し、感無量である。
2017.03.28
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2017、3、25三年間の学生生活ではもちろん様々な多くの体験があり、嫌なこと、嬉しいこと、感動、この年で初めて思い知らされたこと、若い人たちから教えられたこと、集団意識の恐ろしさなど、たくさんあった。それは自分自身を客観的に見直す機会にも繋がった。しかしここでそれを説明することは個人情報、学校の内容などを開示してしまうことに繋がり、まずいことになりかねない。特に我々医療従事者を目指すものとして、口うるさく戒められることの一つに「守秘義務」がある。よってここでは僕自身のことしか述べることができない。学問のことを言えば、僕は京都の盲学校で小、中、高とほとんど勉学に気を向けなかった。周りの者も勉学に力を入れているものはほとんどいなかったし、入れたところで大学への進学は困難を極めた。なぜなら盲学校での勉強は弱視者や点字使用者の読書スピードや勉強量の可能範囲の関係で、普通学校のそれとは異なり著しく遅れて、例えば数学では数1を三年間で終えるのが精一杯なのだ。よって高校卒業時に共通一次を受けるレベルに遠く及ばない。よって目の不自由なものは皆高等部の上に据えられている理療かに進む。当時はまだ国家試験が開始されておらず、地方試験という受ければほとんど通るというものだった。そのようにして視覚障害者の食べていく術がかろうじて確保されていたのだ。だから先生も親もそこまで強く勉強を強制しなかったように思える。よて本人たちも切羽詰まらないので勉強なんかしない。でも僕はそんな視覚障害者の生きる道がこの世に一つしかないという現実がたまらなく嫌だった。そして音楽というものを通じてなんとかそのレールから抜け出すことに成功した訳である。しかしそのことが自分にとっての地獄の蓋を開けることになろうとは、そのときは知りようもなかった。つづく
2017.03.25
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2017、3、13学生生活最初の一学期中間テストが終わった日、校舎を出て給食室に向かう僅かな間の青空の下、春の陽の光、風の香りを忘れてしまうぐらい久しぶりに身体のセンサーがキャッチしたことを覚えている。生活環境が変わったことや不慣れな勉強へのストレスのせい、それに体を動かすことなど何十年なかったところに週一回の体育の授業、そんなものも作用してか一学期の間に僕は7キロ痩せ、自分でも「ちょっとこれはまずい」と思うほど脂肪を失った。それらのせいもあってか、息絶え絶えにようやく辿り着いた夏休みの途中に突発性難聴を発症した。平日の夜、土日は音楽の方の仕事をしながらの学生生活だったので、せめて朝は5時に起きて登校までの数時間に昨日の復習と今日の予習をするという毎日。ストレスの多い日々である反面、規則正しい生活、栄養バランスを考えられた給食、週一回の体育などのせいで余分な脂肪のない身体、旺盛な食欲、快便、安定した体調が手に入った。今振り返ってみると、三年間風邪を引いたことがなかいことに気付いた。つづく
2017.03.13
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2017、3、8これはこの三年間で身に染みて体験してきたことの一つだが、だめだと思ってもとにかく最後まで手を緩めない、出来るところまでを精一杯やる。あまり先を見過ぎず、足元を確かめて一歩一歩を大切に前に進む。それらを胸に問題を一つ一つ解いていくと、結果全部手を付けることができ、自分の解答を書き写してメモする時間もあったし、簡単に見直すこともできた。「はい、そこまで!」という試験官の声を聞いたとき「ああ、三年間のすべてが終わった」と思った。全く自信はなかったが、その後自己採点によると合格と出た。正式な発表は3月末になる。この学校に入学することにした目的は大きく二つあった。一つはもちろん鍼灸治療への憧れ。二つには今一度生きがいを実感する一日一日を手にしたかったからである。しかし実際の学生生活は生きた心地さえしない、想像以上に激しいものだった。まず一年生の時の最初の試験、一学期中間テストの時のその各教科のテスト範囲にたまげた。このような広大な範囲をどうやって覚えろというのだ、と驚嘆した。つづく
2017.03.08
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