ビストロフの橋

ビストロフの橋

October 26, 2005
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テーマ: 連載(82)
カテゴリ: カテゴリ未分類
 「えっと・・・何の話してたんだっけ?」汽車がガタゴトと動き出した後、しばし流れた沈黙を破るようにルビーが言葉を紡ぎ出した。
 「・・・ウィルが、『面白いことになった』って言ったとこでわたしが声を掛けたのよ」なんとなく、表情が動かないし、冷たい感じの声と口調だけど、何故か嫌な感じがしない。
 「ああ! そうそう、何が面白いことになったの?」
 ウィルはあの後のことを話して聞かせた。
 オリバンダー翁に杖の造り方を習い始めたことを。
 「ええっ!? じゃあ、ウィルは杖職人になるの?」
 「わからない。・・・でも、ホグワーツを卒業するときに記念に自分の杖を自分で作れたらかっこいいな、と思って」
 ウィルは、漠然と心の中にあったことを口にした。
 「じゃあ、じゃあ、その時にはわたしとキャロルにも作ってね」

 「そうだよ、キャロルももう私たちの友達だもん」ルビーが性格そのままの屈託のない笑顔を目一杯輝かせて、微笑んだ。
 「期待しないでくれよ。途中で挫折するかも知れないんだし、ろくなの作れないかも」
 話しているうちに汽車はロンドンを後にして、スピードを上げ、牛や羊のいる牧場のそばを走り抜けていった。ウィルはこんな目立つ汽車が一度も人目に付かなかったのを不思議に思った。ロンドンからまともに発車して走っている。窓の外を見るまで、ほとんどが地下鉄なのだろうと考えていたのだ。
 だけど、すぐに考えるのをやめた。何しろ今ウィルがいるのは奇妙なことが起きて当たり前の魔法世界なのだから。
 魔法世界、ウィルは自分がまだマグルの服を着ていることに気がついた。もう、ローブに着替えてもいいだろう。ここ一月、ずっとローブを着ていたので今ではローブを来ているほうが落ち着くのだ。
 ウィルが着替え始めると、ルビーとキャロルも着替えだした。ウィルが隅っこで隠れるように着替えてるのとは対照的に、女の子二人は平然と着替えている。ルビーは性格的に【隠す、隠さなくてはならない】という考えがないようだったしキャロルにいたっては【どうでもいいこと】のようだ。





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Last updated  October 26, 2005 08:29:51 PM
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