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秋葉イエサブにて定例会。常連の友Kが仕事で来られなかったが、代わりに普段仕事で来られないことが多い友Hが来てくれて、やはり4人で。●ダークミニオンズ 詳しくはこちら↓ふうかのボードゲーム日記:ダークミニオンズ 悪の軍勢を率いる親玉となって、「誰が一番人間を苦しめられるか競争しようぜ!」ってことで、いたずらに町を占領していくゲーム。ひでえテーマだよw 2度目があるかどうか分からないので、最初から上級ルールと拡張ルール全部乗せで。 手番が来たら自分のレベルに応じた色のダイスを3個(最高レベルでは4個)振り、「町を占領するために手下を送りこむ」「町にある塔を1つ占領する」「死んだ手下を生き返らせる」「ちょっとえらい手下(オーバーロード)を呼ぶ」の4アクションに割り振る。塔は白黒灰の3色あり、1セット揃えるとレベルアップできる。町に規定数の手下駒が置かれるとその町が陥落したことになり、一番多くの手下を送りこんだプレイヤーがその町の得点(+髑髏タイル)を得る。2番手は常に2点、そして町の陥落を発生させたプレイヤーも1点得る。細かい点のようだが、送りこんだ手下はすべて死んでしまうし、手下駒が20個近く必要な町でも得点は6点とかなので、ぎりぎり2位になれれば費用対効果はいい。得点はブラインドで、40点先取したプレイヤーが勝ち。 何となく「手下の復活にダイスを使うのがもったいないなー」という流れになり、皆積極的に町に手下を送りこんでいたように思うが、たぶんそういうゲームではないw 極力3位にならないように、少なくとも1位になりそうな奴が必要手下数の過半数は消費するように計算して、じりじりと手下を置いていくべきだった。別にダイス目の分だけフルに手下を使わなくていいんだから、1位になりそうなプレイヤーが全力で手下を置いてもまだ町が陥落しないように、ちまちま手下置いていくとか、知恵の絞りようはいくらでもあったが、なぜか手なりでぽんぽんと駒を置いてしまった。 それでも出目に助けられ、何回か1位になって町タイルによる得点を稼いだが、私がある町の占領を発生させて1位になり、37点に到達したところで、2位プレイヤーが2点取って40点到達。次のプレイヤーに手番を回していればほぼ間違いなくそのプレイヤーが勝っていたので(36点取っていた)、結果的にはキングメイカーになってしまった。オーバーロードカードを1枚も取れなかったのがきつかったかな。 決して悪くはないが、最近のダイス振ったあと考える系としては、「出目がでかけりゃでかいほどいい」という作りはちょっと古くさいかな。あと40点はちょっと遠いなw うっかり修正前のルールを印刷して持っていってしまったため、オーバーロードカードに関するルールをちょっと間違えたのが心残りだが、もう1回やるかと言われると微妙かなー。●エイリアン・フロンティア(派閥拡張入り) エイリアン・フロンティア拡張:派閥の紹介はこちら。 続いてリクエストのあったこれ。似たようなゲームの連続になったが気にせずにプレイw アップグレードキットも投入したので、コロニーがすべてプラ駒に。↑のリンク先の記事と比べてもらえば分かるが、やはりこちらの方が雰囲気があっていい。木製駒の手触りも捨てがたいが、敬遠されがちなプラ駒のチープさがフューチャーレトロSFの世界観にマッチしていると思う。 3番手スタートで、派閥は「入植者連合」をチョイス。こいつは「入植拠点」の6スペース目に到達するだけでコロニーを置くことができ(通常は7スペース目から)、ダイスを使えば「入植拠点」上のコロニーをさらに1スペース進めることができるという、もう「入植拠点」に注力してくださいと全力で言ってる派閥。なので当然そのようにプレイし、このパワーをさらにアシストする「アシモフクレーター」まで支配して準備万端……のはずだったが、それじゃつまらないかなーと、少し浮気して他プレイヤーを襲撃したりしたのが失敗だった。 1手番中に課題カードを2枚達成してスパートをかけたが、これが時期尚早すぎた。異星人技術カードを取る暇があまりなくて出目操作がなかなかできず、資源の確保にもたついているあいだにコロニー数で他プレイヤーに抜かれ、このまま自分のコロニーを置ききっても勝てない状況に。こうなるとコロニーを置くしかできない我が「入植者連合」は弱いw 全力を尽くして逆転を狙うものの、最後には「新宇宙探検隊」を率いたプレイヤーが、惑星上のコロニー駒を移動させる異星人技術カードを山札からピンポイントで引き当てて奇跡の勝利を遂げた。 拡張を入れてみても、プレイ時間がいたずらに延びることも、ゲームが煩雑になりすぎることもなかった。わずかな隠し得点の要素をもたらす課題カードもスパイスとしてきいている。また、これらの追加要素によって、これまであまり使われることのなかった「軌道市場」にも日が当たるようになったし、終盤までは分散しがちだったコロニーの配置も、序盤から陣取りの様相を呈するようになった。総じて、基本ゲームが好きなら是非入れるべき拡張と言えるだろう。マジで傑作。売れれば売れるほど、発売未定の拡張第2弾「小惑星帯」が出る可能性が高くなるので、みんなこぞって買ってやってくださいw 中途半端な時間になってしまったので、3つ目に予定していた「フェニキア」はプレイせず。うーん、時間がもったいない。次からは、一番分かりやすいゲームのルールだけは全員に読んできてもらおうかなー。そしたらインストの時間が30分から1時間は短縮できるしな。みんな私とは違って忙しい身だが、試してもらうか。
2012.09.29
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TRPG「迷宮キングダム」キャンペーンの最終回をプレイする予定だったが、ゲームマスターの都合が悪くなってお流れに。しかしフットワークの軽い私以外の参加者があっという間に別のゲーム会を企画し、GMTの「Andean Abyss」をプレイすることとなった。つなきさん、旅団長さん、いたるさんと4人で。 私は近代物のマルチゲームは好みではないので、正直乗り気ではなかったが、そんなことを考えていた過去の私に小一時間説教したくなるほどにいいゲームだった。「あんまり興味ないテーマですねー」とか言っちゃってほんとすみませんでした。テーマとか飾りだね! ゲームはシステムがよきゃそれでいいね!●アンデス山系の地獄(Andean Abyss) 詳しくはこちら↓卓游選科:アンデアン・アビス会 GMTのCOIN第1弾。COINとは“ COunterINsurgencies around the world”の略称で、世界のいたるところで起こっている政府軍vs反政府勢力の戦いをテーマにした一連のシリーズものになるらしい。現時点で、1956年のキューバを舞台にした「Cuba Libre」と、今日も続いているアフガニスタン紛争を扱った「A Distant Plain」の発売が予定されている。本作は1990年代の混沌としたコロンビアが舞台。近代の1国内で4勢力が内戦って、マジで地獄だな。 おおざっぱなルールは↑のリンク先に書かれている通り。私はマルクス主義極左組織の「コロンビア革命軍(FARC)」を担当した。ランダムに決めたのだが、たぶん一番プレイングが簡単で(他の勢力と比較すればの話だが)、一番ストレスがたまりにくく、それゆえに一番初心者向けの勢力だった気がする。ゲームの神様はたまにこういう粋な采配してくれるよねw 政府、極左組織、極右組織、麻薬組織の4勢力があり、その初期能力も、実行できるアクションの種類も、勝利条件もまったく異なる。ウォーゲームではむしろ当然のことかもしれないが、ユーロ/アメゲーマーにはなかなか新鮮な体験だった。 とにかく素晴らしいのが、アクション周りのメインメカニズム。「現ラウンドのカードに示されている順にアクションかイベントを実行し、1ラウンドごとに活動できるのは2陣営まで」「2陣営目が実行できる活動は、1陣営目の活動によって制限される」「前ラウンドにアクション/イベントを実行した陣営は現ラウンド中は活動できない」「ラウンド開始時に次ラウンドのカードも公開される」。簡単に言えばこの4つ。たったこれだけなのに、悩まない手番はないと言っていい。このゲームにダウンタイムなんて言葉は無縁だ。 まずは現ラウンドと次ラウンドのカードのイベントを見くらべる。イベントはカードごとに2つあり、たいていはある1勢力にとって恐ろしく有利なイベントと、恐ろしく不利なイベントが並んでる。実行できるのはどちらか1つだけだ。現ラウンドのイベントが自分の勢力に関わるものだったとして、では即座に有利なイベントを実行すべきだろうか。そうすると2番手の陣営がフルにアクションを実行できることになり、ボード上で勢力を広げるだろう。逆にイベントを無視して自分がアクションを実行すれば、2番手の陣営にイベントを実行され、大ダメージを受けるかもしれない。 次ラウンドのカードも重要だ。現ラウンドでイベントかアクションを実行したら、次ラウンドは何もできない。次ラウンドのイベントも自分に関わるものだったらどちらを実行すべきか? あるいは敵対勢力にダメージを与えることができるイベントだったら? 現ラウンドで2番手の勢力は、次ラウンドで1番手になれるならパスすべきではないか? しかしそうすると、もし3番手の勢力がいる場合、みすみすその勢力に貴重な手番を渡してしまうことになる。それで本当にいいのか? ……もう1ラウンド目から思考回路はショート寸前だったw 時間の都合で途中終了となったが、FARCは政府軍と並んで決算ラウンド中にもやることが多くあり、なんだか主人公のライバル的ポジションだったので、それもあって実に楽しかった。傍目には、勝利条件的にFARCが沈まないと絶対勝てない極右勢力と、比較的容易に勝利条件をブロックされてしまう麻薬組織は大変そうだった。しかし、後日私を除く3人でプレイされたときにはノンプレイヤー勢力である麻薬組織が勝ったらしいので、ちゃんとプレイできるようになればまた違うのかもしれない。 たぶんこの手のゲームは、私が普段多くプレイしてるようなゲームに比べ、回数をこなして理解していくのがよりいっそう重要なんだと思う。真髄を理解するにはまだまだかかりそうなので、是非再戦したいところ。●スクラムブロウル 前回のプレイ記録はこちら。 旅団長さんが抜け、残りの3人でこれを。まあ整理運動みたいなものw 3人プレイは初めて。以前予想した通り、やはり2人プレイより各段に面白い。人数増えた分だけカードの周りがよくなるので、派手なイベントも起こりやすい。雷が縦横3列に渡って発生し、ボールもゴールもモンスターもなぎ倒した中、飛んでるおかげで助かった私のフェニックスが華麗なシュートを決めて試合を制した。3点先取の残りの2点はどうしたかって? もちろんそれまでに敵モンスターを虐殺して稼ぎましたw 3人プレイでもまだまだ盤面が寂しいため、なかなか写真では面白さを伝えにくいが、これは「ウィズ・ウォー」と並ぶ殴り合いアメゲーの傑作。強いて欠点を挙げるとすれば、盤面が広すぎるためにボールをパスするルールがほとんど機能していないことかな。ボードだけは20×20ではなく、12×12にして12面ダイスで配置を決めるようにした方がいいかもしれない。その方がボールとゴールの距離も近くなり、よりスピーディーなゲームになるだろう。ゴールの上に登場してモンスターが即死したり、頭上から新たなボールが振ってきてモンスターが即死したりする可能性も高くなるけどねw
2012.09.28
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ボックスアート(ロゴなし)ゲームボード(低画質) デザイナーはJacques BariotとGuillaume Montiage。もう1人と共に「ネフェルティティ」を作ったペアだ。パブリッシャーも同じくMATAGOT。やたらと凝ったプラスチック製のコンポーネントで知られているところだが、今回もリアルな怪物フィギュアを作ってきた。 「ケメト」とは古代エジプト人が自国を指すときに使った言葉で、要するに「エジプト」という意味。文字通りに訳すと「黒い土の国」となり、これは砂漠の「赤い砂」と対比して、ナイル川が運んできた肥沃な黒い土の国、ということらしい。そんな古代エジプトで、プレイヤーは神々の代理人となって陣取りゲームを行う。おおむね戦争するわけだが、何しろ神々が力を貸してくれるので、とんでもない奇跡が飛び交ったり、神話の怪物が軍隊に加わったりする。多彩な得点手段が用意されており、8点先取したプレイヤーの勝ち。 プレイヤーは夜フェイズと昼フェイズを繰り返しプレイしていく。夜フェイズは準備フェイズで、基本収入(神様にお祈りして力を貸してもらうときに消費する請願点)を得たり、さまざまな神様パワーを使えるようになる神性介入カードを引いたりする。最後に手番順を決めるが、なんと最下位プレイヤーが全プレイヤーの手番順を自由に決めるという、なかなか乱暴な方法を採用してるw 昼フェイズがメインフェイズ。自分のプレイヤーボード上にあるアクションスペースに、5枚あるアクショントークンを1枚ずつ置いていき、1回ずつアクションを実行していく。どのアクションをどの順で選んでもいいが、1回選んだスペースをもう一度選ぶことはできない。また、5アクション終えたあと、下3段のアクションスペースの各段に、最低1枚のアクショントークンを置いていなければならない。選択肢に多少制限があるということだ。 アクションスペースはこんな感じ。各段に1枚はトークンを置かなきゃならないので、移動と雇用のどっちかは毎ラウンド行うことになる。一番上の「聖なる意志」スペースは特殊で、パワータイルによって獲得できる金のアクショントークンしか置けない。 「請願」では2請願点を得る。これ以外のほぼすべてのアクションで使う資源なので、毎ラウンド1回は実行するんじゃないかな。「雇用」は請願点を払ってその分のユニットを自都市に置く。「移動」はユニットを移動させ(ピラミッドからオベリスクへとテレポートさせることもできる)、そこに敵がいたら戦闘。ここまではたいていのゲームにあるので、分かりにくいところはないだろう。 「ピラミッドのレベルアップ」は、文字通りピラミッドのレベルを上げる。プレイヤーはそれぞれ3色のピラミッド(4面ダイスw)をボード上に置いており、上げた先のレベル分の請願点を払うとレベルアップさせることができる。レベル3にするなら3請願点、といった具合。そうするとどんないいことがあるかというと、「パワータイルの購入」アクション実行時に、ピラミッドの色とレベルに応じたパワータイルを購入できるようになる。レベルを上げておけば高レベルのパワータイルが買えるわけだ。全然情報が出てないので詳細は不明だが、きっととんでもない効果がわんさとあるんだろうw 「スフィンクス」や「フェニックス」といった神話上の怪物を手に入れるためにもパワータイルが必要になるようだ。また、ピラミッドレベルを4に上げると、そのピラミッドを保持しているあいだは1勝利点を得ることができる(他プレイヤーに取られると勝利点も失う)。 主な勝利点獲得手段である戦闘は、かなり簡略化されたカード戦闘。手札から戦闘カードを2枚出し、1枚は何の効果も発揮せずに捨て札にする(このルールが何を意味してるのかは、ちょっとよく分からない)。もう1枚だけを使って戦力比較。ユニット数とか、神性介入カードとか、怪物とかの効果を足して、戦闘力が高い方が勝ち。攻撃側が勝利した場合、1勝利点を獲得する。この戦闘の勝敗とは別に、互いに「ダメージ-防御力」分のユニットを失う。このため勝者が全ユニットを失い、敗者のユニットだけ残る、なんてこともありうる。防御側は勝っても勝利点を得られないので、勝ち目がありそうなときはどんどん攻撃を仕掛けた方がいいだろう。 ラウンド終了時には、支配している神殿から一時的な勝利点を得たり、聖域でユニットを生贄に捧げて恒久的な勝利点を得たりする。この時点で8勝利点(一時的なものも恒久的なものも含めて数える)獲得しているプレイヤーがいたら、そのプレイヤーの勝利。 最初の陣取りと書いたが、実はその要素は薄い。テーマは確かにそうなんだが、エリアを支配していいことあるのは神殿と聖域だけで、しかも神殿の支配からは一時的勝利点しか得られない(2つ支配していれば恒久的勝利点も得られるが)。誰かに奪還されたら勝利点も失うわけだ。他プレイヤーの都市を奪う意味すらほとんどない。勝利点はまったく得られないし、占領しても相手はその都市で依然としてユニットを雇用できるので、支配を維持し続けるのは難しい。せいぜい、高レベルのピラミッドを一時的に借りて、パワータイルを買うのに役立てるくらい。ほとんどの得点は、攻撃側として戦闘に勝利することで得られるようだ。なので陣取りは結果に過ぎず、がんがんバトルするゲームになるだろう。 残念ながら、現段階でパワータイルや神性介入カードの情報がまったく出ていないため、マネジメントをしっかりして拡大再生産するゲームなのか、トンデモ効果が飛び交うバカゲーなのか、全然分からない。なので私としては「つまんなそう」とも「面白そう」とも言いがたい。しかし、1つだけ言えることがある。「怪物フィギュアがかっこいい」ということだw 手前がスフィンクス。奥に巨大蠍、巨大スカラベ、巨大蛇、先祖伝来の象などがいる。このクオリティはもうさすがとしか言いようがない。 ここのゲームに注目する人は、まあフィギュアの出来がよければ満足なんじゃないかなw その上で、たまに「キクラデス」みたいな良ゲーが拾えれば御の字だろう。このゲームからも、そうなるポテンシャルは充分に感じられる。今年もチケライの拡張フィギュアを出したので、資金繰りも安心のMATAGOT。このフィギュアに惹かれるのもよし、テーマに惹かれるのもよし。ついでにゲーム性に期待しちゃうのもいいだろう。BGGの和訳ルール
2012.09.26
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ちょっと用事があったのでヨドバシカメラをぶらついたあと、前々から約束してたいたるさんと合流して1ゲーム。●DIE, ROBOT, DIE! 詳しくはこちら↓卓游選科:死ね、ロボット死ね! ……まあ直訳すれば確かにそうなるわけだけどもw ダイスをロボットに見立て、戦わせて対戦する2人用ゲームなので、「ダイス」のdieと「死ぬ」のdieをかけてあるわけですな。 ドイツのボードゲーム雑誌、Spielbox2012年第3号のおまけ。これまでのおまけゲーは、さすがにおまけだけあってあんまり面白いのはなかったようだが(全部やったわけではないけど)、これはいけてるとBGGでちょっと話題になったらしい。 詳しいルールは↑のリンク先を見てもらうとして、結論を先に言うと、これは確かにいい。目が大きいダイスの方が攻撃範囲が広くて強そうなのだが、攻撃した相手のダイスとの目合計が10以上になるとこちらも死んでしまうし、移動力をきっちり使い切らなければいけないというルールのせいで、目の大きいダイスは動かしづらくなっている。また、目の“点”の位置が攻撃可能マスを表すというアイディアが非常に秀逸。目新しいというだけでなく、ゲームを面白くするものとしてしっかり機能している。 この日は終盤までもつれる接戦となったが、最後の最後で6の目のダイスの向きを誤り、私の基地に陣取ったいたるさんのダイスをどうやっても攻撃できなくなり、敗北。あそこで横向きではなく縦向きにしてさえいれば……悔しいw 1回やっただけなのではっきりしないが、もしかしたら双方が熟練すると、ほとんど引き分けになるかもしれない。だが最善手を打つと先手か後手のどちらかが必勝することが判明しているゲームだって市販されてるんだし、そのレベルに辿り着くにはかなりの時間がかかるだろう。このまま見た目を改善すれば即市販していいレベル。お手持ちの人は是非一度試してみていただきたい。 ここでドゥーム評議会に参加するために来られたタナカマさんを交えて1ゲーム。●小さなレジスタンス:ワルシャワ1994年(Mali Powstańcy: Warszawa 1944) レアゲーのデパート、いたるさんが取りだしたこいつはポーランドのEgmont Polskaが出してるゲーム。ナチ占領下のワルシャワで、レジスタンスの機密文書を運ぶ少年兵を操るという、「あー、いたるさんだねー」というゲームだw 比較的単純なピックアンドデリバリー。ラウンドごとに規定枚数の機密文書カードが公開され、その受け取り場所と配達先が示される。プレイヤーは1人3キャラ持ちで、手札の移動力カード(1~5)を1枚プレイして、自分のキャラに移動力を自由に割り振って移動させるか、または町にいる1キャラを隣接する町にジャンプさせる。受け取り場所に着いたら機密文書カード上にマーカーを置き、そのキャラが受け取ったことを示す。文書を持ってるキャラが配達先についたらミッション成功で得点。複数のキャラが同じ文書を受け取ることもでき、その場合は早く届けた方だけが得点を得る。 これだけじゃ実に退屈なゲームなようだが、いくつものルールがこのゲームを緊張感あふれるものにしている。まず移動力カードだが、全部使い切らないと手札に帰ってこない。なので5ラウンド1セットとして、そのあいだの移動力合計は常に15になる。長距離輸送を必要とする機密文書を受け取っていると、それを運ぶだけでカツカツだ。しかし低移動力カードには「他のキャラと場所交換」とか「次の町までジャンプ」とかいった特殊能力があるので、これをうまく使ってできるだけ効率よく配達することを目指すことになる。 機密文書はラウンドごとにゲームボード上で下に移動していき、一定ラウンドが過ぎると時間切れで配達失敗になってしまう。経験上、長距離ミッションを2つ同時に受けるとどちらかは配達不可能なくらいのバランスだ。短距離1つ、長距離1つでもぎりぎりかもしれない。 そしてもちろん、ナチ占領下だからナチの兵隊さんが目を光らせているw ラウンド終了時にダイスを振り、出目の分だけ一番近くにいる少年兵に近づいてきて、同じマスに入ると捕まってブタ箱行きw 文書を持ってると自動的に任務失敗の上、近隣の道路を封鎖して移動しにくくしてしまう。幸い、捕まった少年兵は1ラウンド後には釈放され、再度活動できるようになる。このナチは割と良心的だw なお、使うのは特殊ダイスで、赤い目が出ると兵隊さんに一番近い少年兵が火事場の馬鹿力を発揮し、追加移動するw 実はこのゲーム、時間切れやナチに捕まって配達に失敗した機密文書が4枚になると全員敗北するのだが、ゲーム終了時にはプレイヤーの得点を比べて勝者を1人決めるという準協力ゲーム(私しか使ってない用語)だ。だが、ここはあえてルールを曲げて完全協力ゲームとして遊んだ方がいい。思っていたよりミッションの達成は難しく、わざわざ「俺が勝てないなら全員敗北してしまえ」と邪魔するまでもなく、全員敗北する可能性が結構高いのだw そしてルール上、本当に1人のプレイヤーが全員敗北を狙ったら、ほぼ100%成功する。なので準協力ゲーとして遊んだらゲームにならないと思う。 というわけで完全協力ゲームとして遊んだ。これもかなりいい。1人3キャラ持ちだが、私は2キャラに文書を持たせた時点で頭がパンクして1キャラのことを完全に忘れ、気づいたときにはミッション達成が不可能な状態にw しかしいたるさんとタナカマさんが協力してカードの効果を使ってくれ、時間に余裕ができたおかげで何とかミッション失敗を回避。その後も時間切れやナチの妨害によっていくつかのミッションが失敗し、最後まで気の抜けない展開となったが、辛くも勝利した。 かわいらしくも勇敢な、我が少年兵たち。今回のMVPは、一度も機密文書を運ぶことはなかったものの、ナチの目を友人たちからそらすためにあえて囮となって4回ブタ箱にぶち込まれたFranek君w テーマが日本ではなじみのないものなので興味を引きにくいかもしれないが、ゲームとしては当たり。協力ゲームだが個別の特殊能力のようなものはないので、奉行問題も起こりにくいと思う。手に入るならお勧め。 ここで満を持してドゥーム神が降臨。ビッグバントーナメント第二十夜の開催となった。●レガシー:時の歯車 詳しくはこちら↓海長とオビ湾のカジノロワイヤル:ビッグバントーナメント第二十夜~時の研究者とどっかのメーカーのクソ忍者 これもキックの鬼、いたるさんプロデュース。キックスターターといえば糞ゲー、糞ゲーといえばキックスターターだが、これは「エイリアン・フロンティア」以来のビッグヒットと言える出来だった。バックしなかったのが本当に悔やまれる。 1ラウンド目はちょっと手なりなところがあるが、カードが場に残り、駒が手元にいくつかある2ラウンド目以降は急激に面白くなる。過去にさかのぼるかどうか、前提条件がある技術カードを置くかどうか、空になってる技術を生かすために駒を置くかどうか……いくつものジレンマが絡み合って、退屈する暇はない。プレイ感もなかなか新しく、テーマとシステムもぴったりかみ合ってる。イラストのテイストが独特なので、これさえ合うならマストバイ。 終了条件がラウンド制(4ラウンド)で、毎ラウンド得点計算するので、当然の戦略として3ラウンド目にしゃがんでみた(というかしゃがまされた)が、調子に乗って高得点のカードを出しすぎたため、引き続き4ラウンド目もマークされて轟沈。かなり後ろにつけ、勝利はないかと思われたドゥーム神が細かく得点を重ねてちゃっかりトップ。さすがすぎるw まあキックスターターのおまけカード2枚を両方1人で出せたから、それだけで満足w●ベックじいさんのゴルフ トランプの「ゴルフ」というゲームを専用カードでやるための商品らしい。運ゲー以外の何物でもないが、普段ボドゲをせず、旅先で「UNO」を遊ぶくらいのメンバー相手ならちょうどいいかも。●カラスと水差し 同名のイソップ童話をテーマにしたトリックテイク。マストフォロー。今回のプレイだけでいうと、まあかなりの駄目ゲーだったが、ルールをいくつか間違えてたので評価は保留。切り札なしのトリックテイクでリードプレイヤー=トリック取ったプレイヤーだと、さすがにゲームにならないなw バリ帰りのドゥーム神からお土産の「海鮮ピラフ」缶詰までいただき、この日も大満足のドゥーム評議会だった。家に帰って缶詰開けたら「ツナと海鮮の唐辛子炒め」が出てきたのにはさすがにびびったけどw ラベルが缶に直接印刷ではないタイプだったので、貼り間違えたんだろうなあ。こういうのも海外土産の醍醐味よねw
2012.09.25
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ボックスアートゲームボード(たぶんプロトタイプ)プレイヤーボード パブリッシャーはMESAboardgames。日本ではテンデイズゲームズが代理店となっている。これまでデザイナー兼アーティスト兼社長(たぶん)のGil d'Oreyが、多彩なテーマで教育的な、そして日本人の好みをボール半個分外すゲームを作ってきたが、今回初めて別のデザイナーのゲームを発売することになった。それがこの「コスモノーツ」で、デザイナーは新人ペアのNadezhda PenkratとYury Yamshchikovだ。 タイトルから想像がつくように、宇宙がテーマ。プレイヤーは太陽系全体をコースにした、壮大な宇宙船レースゲームの参加者となる。地球をスタートし、チェックポイントである各惑星(とハレー彗星。冥王星はないのになw)を経由して地球に戻る。コース取りは自由に決めていいし、惑星のうち1つだけは経由しなくてもかまわない。各惑星に到達した順に得点が得られ、誰かが地球に帰ってきたらゲーム終了。個別に配られた得点カードによる追加点を得て、最多得点プレイヤーの勝ち。 ボード上に示されている各惑星の軌道上には、惑星駒を置くヘクスがある。その中の任意のヘクスに対応する惑星駒を1個ずつ置いていって、惑星の初期配置を決める。各プレイヤーは普通の燃料駒8個、ちょっといい燃料駒(たぶんハイオクw)2個、シールド駒3個と、ゲーム終了時に得点になる(かもしれない)秘密の特命カード3枚を受け取ってゲーム開始。 ラウンドの最初にイベントが発生する。3枚表向けられてるカードのうち1枚をスタートプレイヤーが選び、その効果を適用。当然スタートプレイヤーは自分に都合のいいイベントを発生させられるのでかなり有利だが、表向きの3枚から選択なので、他プレイヤーも余力があれば充分に備えることができるだろう。効果は「全プレイヤーが燃料補給を受ける」といったプラスのものから、「小惑星帯に突っ込んで燃料駒を失う(ずいぶん密度の高い小惑星帯だなw)」といったマイナスのものまでさまざま。マイナス効果のものは、シールド駒を支払ったり惑星上にとどまったりすることで回避することができる。 そのあと、各プレイヤーは自分のコントロールパネル上に燃料駒を3個まで置き、宇宙船の移動先を制御することができる。ここがこのゲームの一番独特なところだ。 これまで自転車、自動車、犬ぞり、ダチョウなど、さまざまなテーマでレースゲームが作られてきたが、そのほとんど(たぶんすべて?)において、あるラウンドの移動力が次のラウンドの移動力に影響を与えることはなかったと思う。たとえばこのラウンドに5マス進んだからといって、次ラウンドに1マス進むことはできない、なんてことはそんなにないんじゃないか。止まることだってできるゲームが多そうだ。 しかしこのゲームは、なんと言っても舞台が宇宙だ。移動を妨げる空気抵抗も摩擦もほとんどない。ゆえに、一度ある方向にスロットルをふかしたら、惑星に着陸するまではひたすらそっちに移動し続けるのだw このため、毎ラウンド同じ方向に燃料駒を置き続けると、どんどん速度を上げて一直線に突き進むことになる。それで惑星に辿り着けるならいいが、惑星も少しずつ移動するため、なかなかそううまくはいかない。そこで少しずつ違う方向にも噴射して、最終的にぴたりと目的の惑星に止まることを目指すわけだ。 コントロールパネルに上図のように燃料駒を置くと、宇宙船駒は左上に2ヘクス、左に2ヘクス(赤駒は上等な燃料なので、黄駒2個分になる)進む。燃料駒を置いた側に進むことに注意。下図では、これまでのラウンド中に置いた燃料駒3個が右下に残っている。反対方向に追加で燃料駒を置くと対消滅するので、下図の宇宙船は右下に2ヘクス、左下に2ヘクス進むことになる。最後に止まったヘクスが重要なので、どのような順で移動するかは問わない。 ここで思い出して欲しいが、最初の燃料駒は普通のが8個、上等のが2個しかない。いずれかの惑星に着陸すれば補給できるが、それまでは(イベントで補給できなければ)このわずかな燃料だけでやりくりしなければならない。少しでも軌道計算を間違えたり、イベントの「太陽フレア」の影響を受けて宇宙船があらぬ方向に進んだりしてどこにも着陸できなくなったら……その宇宙船は太陽系外に飛び去ってしまうw さすがに1回ミスったら終わりではゲームにならないので、こういう状況になったらレスキュー隊に救出されたことになり、直前の惑星に戻ることができるのでご安心をw 宇宙船を移動させた結果、惑星駒と同じヘクスに止まったらその惑星に着陸することができ、その順位に応じた得点チップを受け取る。惑星に止まったら、当然それまでに使った燃料駒による移動力はすべてキャンセルされる。次ラウンド、宇宙船を移動させずに惑星上にとどまれば、燃料タンクに燃料駒を補充することができる。安全にいくなら惑星に止まるたびに1手番休んで燃料を補給すべきだが、ピットインによるロスタイムが順位に影響を与えることもあるだろう。残った燃料駒だけで次の惑星に辿り着く自信があるなら、即座に飛び立つのも選択肢の1つだ。 こうしてレースを続けていき、誰かが1つを除いてすべての惑星に着陸したあとで地球に到達したらゲーム終了。各惑星の着陸順による得点と、特命カードによるボーナス点を足して、一番得点したプレイヤーの勝ち。 「慣性移動するレースゲーム」という発想がすべてのゲーム。これだけだと、非常に頭のいいプレイヤーにはゲーム開始時点で最適解が見えてしまうかもしれない(相当難しいとは思うけど)ので、イベントカードによって少しランダム性を付加したり、特命カードによってコース取りに制限を与えたりしている。特命カードには「ある惑星に1番目(または2番目)に到着すること」「ある惑星に到達した唯一のプレイヤーになること」の3種類があるので、最適ルートをあえて通らずにカード点を取りに行くという判断も必要になるのだ。 ゲームとして成立させるため、スケール感はめちゃくちゃだ。惑星はすごい速度で(ハレー彗星にいたってはそれを上回る速度で)軌道上を周回するし、宇宙船駒があるヘクスに惑星駒があとから移動してきたときにも着陸できたりする。移動後に小惑星帯や太陽近隣にいるとダメージを受けたりする(シールド駒を失う)……どんだけ密度濃いんだよ! 70年代のスペオペかよw そこいらへんは割り切って、ままならない移動をどう制御して目的地に到達するかを楽しむゲームだろう。本格的な宇宙船マネジメントゲームがやりたければ、シエラマドレの「ハイ・フロンティア」でもやればいい(私はやらないがw)。 宇宙テーマのゲームの常で、ボード一面が暗青色で地味なのが残念だが、なかなかいいんじゃないか。多くのレースゲームが抱える問題である「スピード感のなさ」も、このテーマならさほど問題にならない気もする。太陽系が舞台のレースでデッドヒートは起こらないだろうしねw 特命カードの当たり外れがありそうなのが気になるが、その確認も含めて、一度プレイしてみたいゲームだ。BGGの和訳ルール
2012.09.21
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ボックスアートカード デザイナー名は3人挙がってるが、ルールブックの表紙には1人しか載ってないので、たぶんメインデザイナーはAndrei Novac。日本でも数人のマニアが購入したと思われる「Warriors & Traders」の作者。パブリッシャーも同じNSKN Legendary Games。来年には「Exodus: Proxima Centauri」という、見た目「エクリプス」っぽいゲームも予定されており、幅広いテーマ、幅広い難易度で矢継ぎ早にゲームを出すつもりらしい。今回紹介する「ワイルド・ファン・ウェスト」は、西部開拓時代を舞台にした軽量級ゲームだ。 プレイヤーは出資者となって、みんなで西部に新しい町を建設しましょうというゲーム。といっても協力ゲームではない。各プレイヤーは秘密裏に、町に建設すべき建物が6種類書かれた目的カードを持っている。そのうち4種類を他プレイヤーより早く建設することができたら勝利。もちろん、目的カードに書かれている建物はかぶっているものもあるし、そうでないものもある。 ゲームの大部分は競りゲーだ。プレイヤーは自分の人物カード(特殊能力あり)、目的カード、5ドルを持ってプレイを開始する。競りはラウンドごとに2回、「専門家カード」と「建物カード」に対して行われ、それぞれ異なる競り方式が採用されている。 専門家カードはラウンドごとに3~5枚(プレイ人数による)が1枚ずつ競りにかけられる。各専門家カードには、それを得るための競りの方式(「公開入札」か「非公開入札」)が示されている。 「公開入札」とは、おそらく競りと言われて一番最初に脳裏に浮かぶ、あの入札方式。スタートプレイヤーから順に値付けして競り上げていき、最高値をつけたプレイヤーが落札する。支払うのは落札者のみ。このゲームではいわゆるソフトパスが採用されており、一度パスしても次に手番が回ってきたときにまた入札することができるので、「1人を除いて全員が連続してパスしたとき」に競りが終わる。ソフトパスがうまく機能してるゲームをあまり見たことがないが、このゲームではどうだろうか。ちょっと不安w 「非公開入札」はいわゆる握り競り。全プレイヤーが「こんなもんだろう」と思うだけのお金を握って、いっせいに公開。0ドルもあり。支払い方法はゲームによって異なるが、このゲームでは「落札したかどうかにかかわらず、入札に使われたお金は全部銀行行き」だ。確実に落札したければ少し高めに握るべきだが、当然お金はカツカツなので少しでも安くしたいに決まっている。しかしそれで競り落とせなければまるまる無駄金になる……こっちの方式には安心の悩ましさがあるなw 最高値プレイヤーが複数いる場合、それらのプレイヤーだけで続けて公開入札を行って落札者を決める。金はいくらあっても足りないだろうw 競り落とした専門家カードは手札になり、いつでも1ドルを支払えば手元に出すことができて、その時点からいろんな特殊能力を発揮する。基本的にはさまざまな条件に応じて収入を増やすのだが、多くのカードは「特定の専門家カードのプレイを禁止」する能力を持ってるし、なぜか“左隣の”プレイヤーの収入も増やす。この2つの能力が他プレイヤーに強く干渉するので、どのカードを出すかは相当考えることになるだろう。 専門家カードの1枚、「銀行家」。競り方式は「非公開入札」。「鉄道駅」が建設済みだと、ラウンド終了時の収入+1ドル。「銀行」建設への入札時にはストックから交付金が得られる。入札額が実質2倍になるので、ほぼ間違いなく「銀行」を建設できるだろう。「銀行家」を出したとき、場に出てる「カウボーイ」はそのプレイヤーの手札に戻り、「銀行家」が場に出ているあいだは「カウボーイ」を出すことはできない。ラウンド終了時、自分と左隣のプレイヤーの収入+3ドル。 規定枚数の専門家カードの競りが終わったら、建物カードの競りを行う。山札から3枚めくられ、スタートプレイヤーから順にいずれかのカード上にお金を置くか、パス(やはりソフトパス)する。1人を除いて全員が連続してパスしたら入札終了。この時点で、「一番たくさんのお金が乗ってる建物カード」1枚だけが町エリアに置かれ、建設されたことになる。使われたお金はすべてストック行き。当然、1人で突っ張るより誰かと協力して1枚の建物カードに入札した方が建設しやすいが、それはお互いに勝利に近づくということ。目的カードの建物の重なり方次第だが、どこかで孤独な入札を強いられるんじゃないだろうか。そのときに備えて資金繰りをよくし、お金を貯めておきたい。建物カードの枚数は少なめで、頻繁にシャッフルが入ると思われるので、必須建物が流れてしまっても即座に勝ちがなくなるわけではない。なお、一番たくさんのお金が乗ってるカードが複数ある場合、どれも建設されないというマゾ仕様なのでご注意をw こうして競り(とラウンド終了時の収入獲得)を繰り返し、自分の目的カードに書かれている建物カード6枚のうち、4枚が町エリアに置かれていたら勝利を宣言する。同時の場合は所持金でタイブレイク。それも同じなら引き分け。 何しろ競りしかしない、ほぼ純粋な競りゲーだ。建物カードは競りによる建設結果を示すものに過ぎず、特殊効果は何もない。専門家カードの能力は収入と入札額にしか影響しないし(他のカードのプレイ禁止も、突き詰めれば相手の収入や入札額を減らすためのものだ)、最初に配られる人物カードには強力な特殊能力があるが、だいたい1ゲーム中に1回しか使えないので、それほどゲーム性を変えることはないだろう。 心配なのはソフトパスによるゲームの長期化と、「左隣のプレイヤーの収入を増やす」効果がどれほどゲームを面白くしているかが未知数なところか。この2点を除けば、競りシステムが持つ面白さは周知の通りだし、他プレイヤーの動きから目的カードを推測する楽しみもありそうだ。西部開拓時代というテーマは、日本ではあまり好まれないかもしれないが、逆にそのテーマがいいという競りゲー好きなら充分ありじゃないかな。BGGの和訳ルール
2012.09.19
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ボックスアートカード デザイナーはAlban Viard。長いあいだ、おおむね「蒸気の時代」の拡張マップばかり作ってきたが、今年から来年にかけて「狭いスペースで都市建設ゲームを」というコンセプトでゲームを3つ出す。その「Small City」三部作の第2弾がこの「カード・シティ」だ(第1弾の「タウン・センター」は「蒸気の時代」つながりでAoS Teamから発売済み。第3弾の「スモール・シティ」は来年予定だが、まだパブリッシャーが決まっていない)。パブリッシャーはLudibay。基本的にはボドゲも扱ってるネットショップ。日本にたとえるなら、と○ず広場がオリジナルゲームを販売したようなものか。 プレイヤーはカードで表されている都市の区画を獲得し、自分の手元に5×5の大きさの都市を建設していく。毎ラウンド2枚までカードを置けるが、結構制限が厳しく、常に2枚ずつ置くのは難しい。逆にうまく配置すると、独りでに都市が成長することもある。ラウンド終了時には都市の状態から収入を得る。これを10ラウンド繰り返したらゲーム終了。都市の状態と所持金から勝利点を得て、最多得点プレイヤーの勝ち。 建物カードは住宅、工業施設、商業施設、駐車場、娯楽施設、市庁舎の6種類に分かれている。ゲームの肝は、建物カードを分配するフェイズと、獲得した建物カードを都市に置くフェイズの2つだ。 分配フェイズでは、いわゆる「ケーキの切り分け」を行う。スタートプレイヤーが山から「プレイ人数×2」枚のカードを引く。これを切り分けるのだが、その切り分け方がちょっと面白い。「表向きの2枚のカード(第1グループ)」と「半分表向き、半分裏向きのそれ以外のカード(第2グループ)」に分け、まだカードを持っていない次のプレイヤーに提示するのだ。 たとえば3人プレイではこんな感じ。裏向きのカードが何かは当然分からない。 提示されたプレイヤーはどちらかのグループを選ぶ。第1グループを選んだら、それが自分のものになる。切り分けたプレイヤーは残りのカードをまた「表向きの2枚のカード」と「半分表向き、半分裏向きのそれ以外のカード」に分け、さらに次のプレイヤーに提示する。提示されたプレイヤーが第2グループを選んだ場合、切り分けたプレイヤーは第1グループを自分のものにして、第2グループを選んだプレイヤーに切り分け権が移る。こうして全プレイヤーがカードを2枚ずつ取ることになる。 カードを取ったら建設。他の似たようなゲームと同様に、既存のカードに隣接させて置かなければならない。配置にお金がかかるのは娯楽施設(5金)だけで、あとは無料。配置フェイズの制限はかなり厳しく、プレイヤーは以下のすべてに従わなければならない。 まず枚数制限。各プレイヤーは「(自都市にある工業施設カード数+1)×5」枚までしか、工業施設以外のカードを置けない。最初は市庁舎しかないので、工業施設カードを置かなければ、あと4枚しかカードを置けないということになる。 住宅と住宅、商業施設と商業施設、住宅と工業施設を隣接させて置くことはできない。総配置数を増やすには工業施設を誘致しなければならないが、そうすると住宅を置く場所が減るというところが悩みどころのようだ。 発展フェイズも少し変わっていて、条件を満たした住宅と商業施設は勝手に大きくなり、プレイヤーはリザーブから対応するカードを取って自都市に置かなければならない。 住宅は近くに充分な数の娯楽施設(または市庁舎)があると、カード1枚分大きくなる。商業施設は近くに充分な数の住宅があると、カード1枚分大きくなる。 この発展によってのみ、住宅と住宅、商業施設と商業施設を隣接させて置くことができ、各地区を大きくすることができる。 詳しくは省略するが、左図の住宅や右図の商業施設は、リザーブから取った同種のカードをアルファベットが書かれている位置に置いて拡大することができる。 収入は商業施設の大きさによって決まる。カード1枚の商業区画は1金だが、カード3枚つながった商業区画は1+2+3で6金といった具合。 工業施設の入手方法が山からの引きだけだとランダム性が高すぎるので、ここでプレイヤーはリザーブから工業施設カードを買うこともできる。しかし自都市で1枚目の工業施設は5金、2枚目は10金と価格が跳ね上がっていくので、やすやすと買うことはできないだろう。 10ラウンド終わったら得点計算。住宅の数と、その区画の大きさから得点を得る。カード1枚の住宅区画だと1点だが、カード3枚つながった住宅区画だと1+2+3で6点といった具合。持ち金も5金ごとに1点に変換して、都市内にある空きスペースごとに1点を失う(これがあるから何の役にも立たない駐車場を置く意味が少し出てくる)。最多得点プレイヤーの勝ち。 各建物カードは、絵柄こそ多彩なものの、同種のカード間で能力に違いはなく、テキスト依存はいっさいない。引っかかりそうなのは建設フェイズの配置制限くらいで、ルールに難しいところはないだろう。しかしその配置制限が厳しいおかげで、都市を思い通りに発展させるのは至難の業だw また、ケーキの切り分けシステムを取り入れたゲームが悩ましくないわけはないので、そこでも毎ラウンド苦しい2択を迫られることになるだろう。第2グループのカードを半分伏せるルールがどれほど機能するのか、現段階では未知数だが、より悩ましくなるんじゃないかという気はする。 ここまでの基本ルールだけでも結構遊べるゲームになっていそうだが、選択ルールを入れると各種カードにさらなる役割が与えられ、より複雑なゲームになる。慣れてきたらそれらを1つずつ取り入れてみてもいいだろう。また、他プレイヤーとからむのはケーキ切り分け部分だけなので、そこを少しいじったソロプレイルールもある。ぼっちボードゲーマーにも安心だw 現在、Ludibayのサイトで15ユーロの割引価格+プロモカード(限定200枚)つきで予約受付中。 プロモカード「Ludibay」。商業施設カードだが、普通のカードとはちょっと違った能力があるようだ。 日本で言えばボドゲショップのオリジナル製品みたいなものだろうから、たぶんあんまり数作ってない&品切れたらそれまでじゃないかなー。15ユーロなら突っ込んでもいいんじゃないかなーwBGGの和訳ルール
2012.09.18
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2011年の様子はこちら。 毎年恒例、9月の連休を利用した大学ゲームサークルのOB合宿に今年も行ってきた。今年は去年より人数も増え、全員泊まれるのかとひやひやしたが、何とかなった。人が増えて賑やかだったせいかどうかは分からないが「みんながボドゲしてるのを眺めてるだけで満足病」をこじらせてしまい、2泊3日で5種6回しかゲームしなかったw 特に後悔はないのでいいんだけど。●ヴァンチェン・タンチェン 眺めてた「ペロポネソス」のプレイが終わり、3点しか取れなかったプレイヤーが1人出るという劇的な結末にひとしきり笑ったあと、これを。 手番が来たらダイスを5個振り、1投ごとに最低1個のダイスを確保するか、虫チップ1枚取って今振ったダイスを全部振り直す。確保したダイスでお題カードに示されてる役を作る。示されてるお題(2~4個)を全部作ったらそのカードを取って得点。役作りに失敗するか、パスしたら虫チップ2枚取る。あるお題を完成させたときには虫チップ取らずにパスできる。虫チップが5枚になったら失点カードを取って、“全プレイヤー”が虫チップを捨てる。最多得点プレイヤーの勝ち。 初っぱなにこれをプレイしてしまったのが、今合宿の最大の失敗だった。実に退屈で、最悪につまらない。少し前にプレイした「ストライク」も相当ひどかったが、これはそのさらに下を行く。基本的には一番待ちが広くなるようにダイスを確保し、淡々と振るだけ。下家が結構虫チップ貯め込んでるときに限り、「難しいお題をあえてパスしてバーストさせよう」といった作戦が取れるが、それも成功されてしまったらおしまい。お題カードを取って得点したときも強制パスなので、安いカードを取ってしまって、次に効率のいいカードが出ると下家丸儲け。ほぼ完全な運ゲー。後半に失敗する方が失点が大きくなるというルールも意味不明。いいところまったくなし。これやるならチンチロリンでもやった方がまし。フルコース級。 同じシリーズで「海賊ダイス」というのもあり(デザイナーは違う)、こっちも同じくらいの糞ゲーだろうと思い込んでプレイを辞退したら、そっちはそこそこ面白かったらしい……畜生w●エピックスペルウォーズ:イケイケ魔術師軍団のめちゃスゴ魔法大戦 BGGで和訳ルールが公開されています。 ぐったりして晩飯を食ったあと、これ。正直テキスト読む気力がなかったのであまり乗り気じゃなかったのだが、こいつは当たりだった。 手札から呪文カードを3枚まで伏せておく。呪文カードは序、破、急っぽく分かれており、同種のカードは出せない。全員が出したら枚数を宣言し、少ないプレイヤーから先に効果を解決する。同じ枚数のプレイヤー間では、急カードに示されてるスピード順になる(急カードを出してない場合は0)。 手番プレイヤーは序、破、急の順に効果を解決していく。おおむね他プレイヤーにダメージを与えるが、たまに回復したり、お宝カードを取ったりできる。すべての急カードと一部の破カードでは、呪文に使われてる同種アイコンの数だけダイスを振って効果を決める。多い方がいいに決まってるので、可能なら同じアイコンで揃えて呪文を作った方がいいが、「異なるアイコンごとに~」といった効果を持つカードもある。 で、派手に殴り合って、最後に立ってたプレイヤーが1本取る。2本先取で勝ち。 アメゲーの最右翼。6人でやると手番が回ってくる前にHP半減とかざらにあるし、「最もHPの高いプレイヤー」としてダメージを食らって、続けて「最もHPの低いプレイヤー」としてさらにダメージを食らうとかもあるw さすがに負け抜けゲーで6人だと、先に負けたプレイヤーが退屈だったようなので、もう少し少人数の方がよかったかな。確か勝った気がするが、まあそんなことは枝葉末節に過ぎない。誰かの呪文が解決されるたびに爆笑が起こる、素晴らしいゲームだった。ルールブックのいかした超訳も好評。 この合宿中、一番多い者で4回プレイしたようだ。「最後にタイマンになることを想定して、フィニッシュブローになるカードを残しておく」といった作戦の考案や、各カードの強弱考察もされていたようだ。どんだけ気に入ったの……まあ私も2回やったけどw●パックス 詳しくはこちら↓ふうかのボードゲーム日記:パックス BGGの和訳ルールはこちら。 初日の就寝前にこれ。反乱奴隷としてローマに対抗すべく、いろんな分野で力を蓄えていくのだが、同時にNPCであるローマも強くなっていく。最後に7分野中4分野以上でローマに勝っていれば、最多得点プレイヤーの勝ち。4分野以上で負けていたら全員負けだが、裏切り者カードを出してるプレイヤーがいたら、それを一番多く出してるプレイヤーが勝つ。 独創的なアイディアがいくつか盛り込まれてる意欲作。特にカードの獲得方法が面白い。手番中に3枚引き、1枚を手札にし(あとで無料で出せる)、1枚を場札にし(あとで購入できる)、1枚を山札の下に戻すのだが、3枚いっぺんに引いてから考えるのではなく、1枚ずつ引いて即座に決断しなければならないのだ。1枚目を手札に入れ、あとからさらに欲しいカードを引いても、それは場札にするか、山札の下に戻すしかない。1枚引くたびにそんなジレンマに悩むことになるw 「宗教」分野のカードを何枚か出していると、最初に2枚引いたり、3枚いっぺんに引いたりできるようになるので、結構有利なように見えた。 裏切り勝ちも見据えてみたが、どうもうまくいかず、結局ローマの敗北で終了。他プレイヤー2人に大差をつけられて負けた。ローマに勝たせるのは結構難しいようで、裏切るなら最後にどんとまとめて裏切り者カードを出さないと駄目なようだ。 現時点で「面白い!」と太鼓判を押せるゲームではないんだけど、なんかもう1回やってみたいという気にさせる、不思議なゲーム。なんというか、どうプレイしたらいいのかはっきりしないんだけど、もう1回やったらそれが見えそうな気がするような……。あと、2セットあると8人プレイもできるようなので、それもものの試しにやってみたいところw●イノベーション BGGの和訳ルールはこちら。 前回のプレイ記録はこちら。 写真は以前プレイした偽日本語版のもの。合宿では友人が持ち込んだ完全日本語版をプレイした……くそ! あんなに苦労して日本語化したのに! やはり面白い。相変わらず派手な効果が飛び交い、誰が勝つか分からない(ただし私に勝ち目はなかったw)状況で、やや不利だったプレイヤーが起死回生の「インターネット」を発動……させたところ、10の山が尽きてゲーム終了。影響点の差で他プレイヤーが勝利。こらーw●海賊と商人 BGGの和訳ルールはこちら。 物理的に重たいのを苦労して持ち込んだものの、タイミングが合わなくてプレイできないかと愚痴ってたら、参加者が集まったので2日目の夜更けにこれ。終わったときには深夜2時だったw 4人プレイで、商人型2人、海賊型2人(私はこちらだった)と綺麗に分かれたが、さすがに初回プレイで右も左も分からなかったため、序盤は全員が交易に精を出すおとなしい展開に。これが海賊型プレイヤー最大の失敗だった。船の貨物室数が3あるかないか、そして機動力が4あるかないかですべきことが正反対なのだということに途中まで気づかなかった。海賊型の船であるスループ船を選んだなら、1ラウンド目から港の商品には目もくれず、海上をうろついているNPC商船を片っ端から狩っていくべきだったw 我が栄光の船長。 途中でそれに気づいたものの、時すでに遅し。商人型プレイヤー2人はでかい船に乗り換え、防御用の武装も固めて手が出せない状態に。あとは1人が10金を貯金したら勝ちそうという状態で、少しでも得点を伸ばそうと軍艦がある海域に入ったら発見され、大火力をもって塵も残さず海の藻屑にされたw 「全員が商人型だった場合、退屈なゲームになる」というわずかな欠点があるが、BGGでの高評価もうなずけるゲームだった。経験済みプレイヤー同士でもう一度やると、さらに面白くなると思う。しかし1プレイに3時間はかかるので、なかなか難しそうだw このあと、3日目の朝にめちゃスゴ(略)をタイマンプレイして、私の合宿は終了。卒業から15年ほどが過ぎて、まだ参加者が増えるとかすごいな。来年もまた開催・参加できますように。そしてさらに人が増えますように。
2012.09.15
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野暮用があったのでお昼からタナカマさんとお出かけして、そのあと秋葉ロロステでいたるさんと合流して1ゲーム。●ヒープ 詳しくはこちら↓卓游選科:平日ゲーム会 違法改造した4種類の乗り物を持つギャング団が、1レースごとに1種類を選んで暴走するゲーム……なんだけど、なぜか種族がゴブリンというファンタジーテイストがペーストされてるw 今度CGEから出る「Goblins, Inc.」でもゴブリンがなんか機械をゴチャゴチャいじってるし、そういうイメージのモンスターなのかね。それはグレムリンのポジションのような気がするんだけど。 各プレイヤーはバギー、ジャイロ、バイク、トレーラーっぽい乗り物を持っており、6枚の手札から2枚までをいずれかの乗り物に追加する。これはパーツカードで、各乗り物を強化できる。各乗り物には同種のパーツ(アイコンで示されている)を1種類ずつしか追加できない。カードを追加したときの効果で手札を補充したり、次のレースで使う乗り物を指定したりできる。他プレイヤーのパーツを破壊したり、壊れてる自分のパーツを直したりもできる。 パーツの追加を終えたらレースする。ここはUNOっぽい。手札のパーツカードを使い、色だけフォローしていく。このときパーツの内容はおおむね関係ない。ちょっとUNOと違うのは、出した色と、次のプレイヤーがフォローすべき色が異なるということ。 パーツカードの例。レース中はおおむねカードの左上だけ見る。このカードだと赤アイコンをフォローでき、次プレイヤーは緑アイコンでフォローしなければならない。ワイルドアイコンももちろんある。 ここもUNOと大きく違うが、フォローできなくなるか、手札が尽きたらレースから脱落する。なので手札は多い方がいい。先の乗り物改造フェイズで2枚使った場合、カード補充効果がなければ4枚で戦うことになるので、無思慮にばんばん追加すればいいわけではない。レースに勝ったら商品(何枚かのパーツカード)がもらえ、それを即座に(そして何枚でも)乗り物に追加できる。 誰かが4種類の乗り物すべてに3枚以上のパーツカードを追加したら最終レース。なんとここで、全プレイヤーは全パーツカードを捨て札にするw そして1種類ではなく4種類すべての乗り物でレースに参加し(つまり4種類の乗り物の特殊効果のみで戦い)、これに勝ったら勝者になる。 テーマもアートワークもいいんだけど、ゲームとしての粗が目につく。レース中にカードを出すたびに、場に出てるパーツカードの効果をチェックするので、UNOっぽいのにテンポが悪い。フォローする色とされる色が違うというアイディアはちょっと面白いが、ワイルドアイコンを除くと色の組み合わせがすべて一緒なので、特に3人でプレイすると手番ごとに同じ色をひたすらフォローする羽目になりやすい。そして何より最終決戦がおおざっぱすぎるw 一応、パーツカード3枚つけた乗り物は裏返されて基本性能が上がることになってるのだが……それでも「今までの努力は何だったの?」感は漂う。 あと少しいじればもうちょっと面白くなりそうなだけに、次回作には期待したいところ。 毎週火曜はドゥーム評議会の名だたる面々がビッグバントーナメントを戦っていることは周知の事実なので、そちらのメンバーが集まったらおいとまするつもりでいた。しかしごく自然に参加を許可していただいたので、末席に加えてもらうことにした。 以下、各ゲームについての詳しい説明はこちら↓海長とオビ湾のカジノロワイヤル:ビッグバントーナメント第十九夜~ファッキンスピーシーズ●フェイスイット 和むボックスアート。 見た目がカワイイ。同色の顔タイルを任意の枚数だけ場に置き(一直線に置かなければならない)、その色のタイルでできた同色一直線の枚数分得点。場に赤タイル3枚の列があり、そこに赤タイル2枚をつなげれば5点ということだ。この得点を上家から取るというところがミソ。派手に得点しても、その色で下家に得点チャンスを残したら、必ず得たもの以上を失うことになるのだ。 手軽で、子供でも理解でき、大人でも楽しめる。軽量級ゲームとしてはなかなかのものだった。どううまくプレイしたのか、いたるさんがぶっちぎりで勝利。●フリーゼマテンテン ご存じ緑頭のフリーゼによるカードゲーム。競りでお金を生むカードを落札し、その金でまた他のカードを落札し……と拡大再生産していき、獲得したカードの得点が規定得点に達したらそのプレイヤーの勝ち。ラウンドごとに競りにかけられるカードがあらかじめ見えてるとか、お金を生む工場カードは3枚までしか持てないとか、「電力会社」っぽいところも多いが、特殊カードの効果がトンデモ過ぎて、基本的にはバカゲーとなってるw この日はセット2のカードも混ぜてプレイしたため、ゲーム展開はさらにカオスに。工場1枚ごとに5点のカードと、糞高い絵画カードを購入し、あと一歩で勝利というところでオビ湾さんのハイパーお仕事コンボが炸裂。70金以上も支払った絵画がゴミになったw いたるさんも同様にキーカードを捨てられたが、それなりの収入源と、セット2で追加された緑駒関連のカードの力で巻き返し、勝利。うん、「拡張を追加したら、それによって追加された要素を無視してはいけない」って分かってたけどね、うっかり緑駒無視しちゃったよね。それじゃ勝てないよねw ずいぶん前に1回やったきりだったが、やはり面白い。派手な効果が飛び交う空中戦的ゲームが好きならお勧め。テキスト満載なので日本語化した方がいいが、今回は綺麗に作られたシールが丁寧に貼られていて、もう日本語化どころか完全日本語版と言っていいくらいの出来だった。私は「カード全面スキャンして印刷+スリーブイン」派だが、原語が英語以外ならシール貼ってもいいな、という気にさせられた。どうせ訳に疑問が出ても読めないしねw 私の最終資産。もうちょっと工場が山札に含まれていれば……。 ここで中国の脱出系ゲームやる予定だったが、疲弊した脳みそではルールが理解できず、中止。ググったらだいたいやり方分かったので、今度やりましょう。でも最初はマスター立てた方がいいみたいだけども。●ドミナントスピーシーズカードゲーム 写真取り忘れ。 競りゲー。10ラウンドに渡って競りを繰り返し、落札者がラウンド数に等しい得点を得る。1ラウンド目なら1点だが、10ラウンド目なら10点。種の盛衰が表向きのテーマなので、ラウンドごとに優勢な種族と劣勢な種族が指定され、それらのカードをプレイするとカードの価値が±1される。あとカードには数値以外にもアイコンが描かれており、ラウンドごとに指定されたアイコンを一番多く出したプレイヤーも得点を得る。最後に、競りに使えるカード以外にイベントカードがちょっと混ざっており、鳥類が絶滅して場に出てる鳥さんカードが手札に戻ったり、両生類が繁栄して価値が上がったりする(うろ覚え)。 上が場札で、カード価値に修正を加え、そのラウンド得点になるアイコンを示すもの。下が手札。 この得点方法だと後半に落札した方がいいに決まってるが、落札すると「落札したよマーカー」を1マス進めることができ、これによっていいこともあるので、序盤に落札する意味もある……ということになってた。が、あんまりそんな感じはしなかったな。 ソフトパス、無駄に強制される山札シャッフル、単なる足し算引き算の意外なほどの面倒くささ……などなど、ゲームをつまらない方、つまらない方に向けていくルールが数多くあり、プレイヤーの疲労はつのるばかり。時間も押してたこともあり、私の提案によって7ラウンド打ち切りでタナカマさんの勝利(だった気がする)。ソフトパスがうまく機能してるゲームって少なくないかね? カードを1枚ずつプレイするゲームでは機能しないのかな? ちょっとこのへんを識者に検討していただきたい。 前から参加したかったドゥームナイトでプレイできて大満足。騎士叙勲にはほど遠いが、槍持ちくらいにはなれただろうかw
2012.09.11
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ボックスアートゲームボード デザイナーはJose Antonio Rivero。古代から近代までの歴史をテーマに取り、軽いカードゲームや2人専用のウォーゲームから、90~180分クラスの重量級陣取りまで、幅広いゲームをデザインしている……が、出版にこぎつけたのは今作が初めてのようだw ざっと見た限り、過去作の方が面白そうではあるが……。パブリッシャーはみんな大好きWhite Goblin Games。なんだかんだで、今年発表作品のほぼすべてのルールが和訳されたんじゃなかろうか。 舞台は1884年のコンゴ川。ヨーロッパ列強によるアフリカ諸地域の支配権争奪と植民地化が激しさを増した、いわゆる「アフリカ分割」の時代、だそうだ(ウィキペディアより)。正史ではコンゴ川流域の領有化を図ったのはベルギーだが、このゲームではフランス、イギリス、ドイツもすでに勢力を得ている。プレイヤーはこのコンゴ川沿いにある各拠点に、自分の息のかかったさまざまな国の人物を送りこんで、その支配権を奪おうとする。ポジションとしては、列強の争いの裏で糸を引く黒幕みたいなものかなw 16カ所ある拠点の支配などから得点を得て、最多得点プレイヤーの勝ち。 最初に各拠点がどんな場所かを決める拠点タイルを裏向きで置き、その拠点が現在どの国に支配されているかを示す旗トークンを表向きで置く。各プレイヤーは支配者となり得る人物カードを4枚、その人物を支援する援助者カードを4枚、トンデモイベントを発生させる特殊カードを2枚受け取ってゲーム開始。 ラウンドごとに船駒をコンゴ川に沿って遡上させ、各拠点に停泊させていく。その拠点のタイルを表向けて、そこが「兵舎」「病院」「宣教会」「村」「密林」のいずれなのかを確認する。これはあとで行われる拠点の競りで、人物カードの価値に影響を与える。また、「密林」だった場合や、4点の価値を持つ拠点が「村」だった場合、その拠点に置かれている旗トークンが除外される。これは実際にはそこに拠点がないことや、現地人が列強の勢力を追い返したことを意味している。その拠点を現在支配している勢力がいないことになるので、これものちの競りに影響を与える。 人物カードと援助者カードを山から1枚ずつ引いて手札に加えたら、いよいよこのゲームのメインである「拠点の競り」を行う。基本的には人物カード1枚+援助者カード数枚を出し、その価値合計が一番高いプレイヤーがその拠点を支配したことになり、勝利点を得る。 まずスタートプレイヤーから順に人物カードを表向きで1枚出す。そのあと、順番に特殊カード1枚を使うかどうかを宣言する。誰かが「使う」と宣言したら、それ以降のプレイヤーはもう特殊カードを使うことができない。先手がかなり有利なシステムだが、もちろんスタートプレイヤーはラウンドごとに変わるし、特殊カードは最初に2枚しか配られない(特定の拠点で順位が最下位だと1枚引くことができる)。使いどころが肝心なのは言うまでもないだろう。 特殊カードが解決されたら(または使われなかったら)人物カードの価値を算定する。これには拠点の種類と現在の支配勢力、そして人物カードの職業と国籍が関わってくる。まずは拠点の種類と職業を、ボード上の表で参照する。その拠点に見合った人物であれば支配しやすく、場違いな人物であれば支配しにくいということになる。 この表を参照する。職業はアイコンで示されていて、たとえば「兵舎(一番左)」に「将校」、「密林(一番右)」に「探検家」を置くと価値5になるが、そんなところに「宣教師」を送りこんでも価値1にしかならない。「非交戦国」(アメリカとかオランダとか)の人物は職業を2つ持っているが、その場合は高い方を参照する。 次に拠点の旗トークンと人物カードの国籍を比べる。同じなら何もないが、異なる場合、その2国間の関係に応じて基本値が下がる。ドイツはどの国ともうまくやってるが、ベルギーはイギリス、フランスとやや仲が悪く、イギリスとフランスは不倶戴天の敵同士だw この4国以外の「非交戦国」人物カードを出した場合、その人物が今どの国と仲良くしてるかをダイスで決め、その国籍を持ってるものとして修正を加える。職業を2つ持ってるので基本値が高くなりやすいが、国籍修正が不安定なので戦略が立てづらくなるという感じか。 人物カードの基本値が決まったら、そこに援助者カードを追加していく。1手番ごとに何枚でも出せるが、その人物の職業に見合った援助者カードしか出せない。たとえば「探検家」には「運搬人」、「宣教師」には「修道女」といった具合。追加したカード1枚ごとに、人物の価値が1上がったと見なされる。「少年」というカードもあり、これは人物の価値を0.5しか上げないが、どの職業の人物にも追加することができる。また、特殊カードと同じように、最初に使ったプレイヤー1人しか出すことができない。 非常に面倒なのが、援助者の「通訳」カードだ。どの人物にでも追加できるのだが、何しろ通訳なので、言葉が通じないときしか役に立たない。つまり拠点の旗トークンと、人物の国籍が異なるときしか使えないw ほかにも各人物に1枚しか追加できないとか(通訳が複数いても仕方ないということだろう)、イギリスの拠点でアメリカ人には追加できないとか、ドイツの拠点でオーストリア人には追加できないとか、かなり細かい制限がある。まあそりゃそうかもしれないけどさw この入札を全プレイヤーがパスするまで続け、同値のプレイヤーがいる場合はタイブレイク処理をする。落札者(いない場合もある)がその拠点を支配して、示されている勝利点(2~4)を得る。これを16回繰り返して、最多得点プレイヤーの勝ち。 特殊カードは、さすがにラウンドごとに誰か1人が1枚しか使えないだけあって、恐ろしく効果が派手。たとえば「ゴリラ」なんかは、まず標的となった「医師」「宣教師」を問答無用でたたきつぶして捨て札にするw 「探検家」「将校」「人類学者」ならダイスの振り合いで戦うことができるが、勝率は1/2w 順番に戦っていき、もし皆殺しにしてしまった場合、なんと「ゴリラ」をプレイしたプレイヤーの人物にまで襲いかかってくるという狂戦士っぷりw まあ当時のゴリラのイメージってこんなものだろうけど。平和的な効果のカードも多いが、その強烈さは大なり小なりこんな感じだ。 うーん。ちょっとでもつまらなそうと思ったら翻訳を途中で投げ出してしまうので、最後まで訳したゲームにはある程度好意的な感想しか持たないものなのだが……これはどうだろうねw 最初の拠点でも、16カ所目の拠点でも、やることはほぼ一緒。それまでの得点の積み重ねもあるし、各拠点で何枚カードを使っても補充は人物1枚、援助者1枚だけなので、こういうゲーム作りもありだろうけど、16回はちょっと多いんじゃないかね。飽きそうな気がする。各拠点の支配国が事前に分かってるから、それに基づいて戦略を立て、だけど現地で公開された拠点の種類によってはそれが覆されることも多々ある……ってところに面白みがあるのかなあ。 ちょっと心配なこのゲーム。デザイナーはかなりの親日家らしく、何度か頂いたメールには「domo arigato gozaimasu」とか「Ogenki desu ka?」とか、勉強中の日本語が毎回織り交ぜられている。なので、心情的には“面白そう!”と言ってあげたいのだが……現段階では難しいなw でもボードゲームはやってみなけりゃ分からない。せっかくなので一度はプレイして、もし面白かったらそう伝えてあげたい。きっと批判的な意見でも喜ぶと思うので、皆さんも是非どうぞ。BGGの和訳ルール
2012.09.09
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ボックスアートゲームボード類(クリックで拡大) 2010年に「Florenza」でデビューした(検索しても引っかからないので、日本では流通しなかったのかな?)Stefano Groppiの2作目。パブリッシャーはイタリアのPlacentia Gamesで、Stefano Groppiを中心としたボードゲーム仲間が設立した会社のようだ。「Florenza」は14歳以上200分と超重量級だったが、今作では8歳以上45分と、正反対の方向にターゲットを絞ってきた。 タイトルから明白なように、旧約聖書にあるノアの方舟物語がテーマ。といっても宗教色はまったくなく、知識がなくてもゲームとしてまったく問題なく遊べる。プレイヤーはノアとその息子たち(セム、ハム、ヤペテ)になり、方舟の建造から動物の積み込みまでを行う。方舟の大外枠が完成したら最終ラウンドをプレイしてゲーム終了。最終得点計算を行って最多得点プレイヤーの勝ち。 システムは「プエルトリコ」にかなり近い。ラウンドごとに、各プレイヤーは7種類あるアクションから1種類を選び、それを実行する。他プレイヤーもそのアクションを実行できるが、選んだプレイヤーより効果が弱い。ただ、「プエルトリコ」では 選択→実行→選択→実行→……ラウンド終了 であり、アクションの実行順が異なり、手番順は固定(ラウンドごとにスタートプレイヤーは変わる)だが、「方舟とノア」では先に全プレイヤーがアクションを選択し、そのあと決まった順(アクションボードの左から右)にアクションを実行していく。次ラウンドのアクション選択順は、前ラウンドでどのアクションを選んだかによって決まる。近年のゲームでよく採用されているワーカープレイスメント方式と言っていいだろう。選ばれなかったアクションスペースにはボーナスタイルが置かれ、次ラウンドにそのアクションを選ぶとタイルに示されている勝利点が得られる。ここも「プエルトリコ」によく似てる。 アクションボード。7色の列がアクションに対応している。上のマスに置いてアクションを選択し、左から順に実行。労働者駒が置かれなかったアクションは実行されない。アクションが完了したら駒を下のマスに移動させ、これが次ラウンドの手番順(左から右)となる。アクションの効果はアイコンで示されており、上段が選択プレイヤー、下段が他プレイヤーの効果となる。 全員がアクションを選んだら順番に実行。方舟の建造に必要な「やに」と「木板」、積み込んだ動物を養うのに必要な「食料」を得るアクションは、手番プレイヤーは多めに、他プレイヤーは少なめに得られる。ストックにある分で打ち止めなので、たまにもらえないプレイヤーも出てくることもある。 「動物の収集」では、布袋から動物タイルをプレイ人数分だけ引く。動物タイルには雄と雌があり、それぞれを決まった枚数引くことになる。これを手番プレイヤーから順に1枚ずつ選んでいく。 動物タイル。雄は青色、雌は桃色で、自分の手元か他プレイヤーの手元かに関わらず、つがいになるタイルが両方とも場に出た場合、裏返して橙色面を表向けておく。つがいにならないと方舟に積めないので、意識してそういうタイルを保持する方がいいだろう。 重要になるのは「方舟の建造」と「方舟への積み込み」の2つだ。「方舟の建造」では、手番プレイヤーは計8個、他プレイヤーは計5個までやに駒と木板駒を方舟ボード上に置くことができる。置いた駒ごとに1点。やに駒は船の浸水防止のために使うものなので、大外枠にしか置くことができず、すでに置かれている木板駒2個のあいだしか置けない。木板駒で1~4つのマスを完全に囲むと「動物囲い」ができたことになり、ようやくそのスペースに動物を積み込めるようになる。木板駒はプレイヤーごとに色が違うが、動物囲いは複数のプレイヤーで協力して作ることができる。 こんな感じに木板駒を置いていく。左側に木板駒が置かれていないので、左下隅のマスにやに駒を置くことはできない。 そしていよいよ「方舟への積み込み」。資材を調達して、動物を探して、動物囲いを作ったら、ようやくそこに動物タイルを置くことができる。ここで“積載点”という概念が出てきて、手番プレイヤーは8積載点、他プレイヤーは5積載点を消費して食料タイルや動物タイルをボード上に置いていく。 食料タイルは1枚1積載点で「自分の木板駒が1個以上使われている動物囲い」に置くことができる。なので、自分1人でせっせと囲いを作るよりは、他プレイヤーと協力していろんな囲いに噛んでおいた方が選択肢は広くなる。動物タイルの配置には、さらに以下のような厳しい条件がある。・“つがい”になっていなければならず、そのうち1枚は自分のものでなければならない。・囲いの大きさ(1~4マス)が動物の大きさ(タイルに示されている)に“一致”しなければならない。・その囲いのすべてのマスに食料タイルが置かれていなければならない。・つがいの大きさ分の積載点を支払わなければならない。 などなど。大きさ1の猫のつがいなら、1マスの囲いに食料タイル1枚を置いてあれば1枚1積載点で積み込めるが、おおきさ4のサイなんかは、4マスの囲いに食料タイルを4枚置いた上で、1枚4積載点を支払わなければならない。 ここで重要になるのが、「つがいの一方が他プレイヤーのタイルである場合、その分の積載点は支払わなくていい」というルール。たとえばサイの雄と雌を両方とも自分で用意した場合、それを積み込むだけで8積載点が必要になるが、どちらかが他プレイヤーのものであれば4積載点で両方とも積み込むことができる。もちろんそのタイルの分の得点は相手プレイヤーのものになってしまうのだが、積み込みを実行したプレイヤーにしか入らない得点や、積み込んだ囲いに使われている木板駒による得点があるので、他プレイヤーと協力した方がいいことも多々あるだろう。 10ラウンド以上が経過し、方舟の大外枠の全スペースに木板駒が置かれたらゲーム終了。駆け込みで積載点を支払うことなく食料タイルと動物タイルを置けるだけ置く(得点は得られない)。そのあと大外枠に最も多く木板駒を置いてるプレイヤーは5点を得て、余らせてしまった資材や動物タイルによる失点を計算して、最多得点プレイヤーの勝ち。 テーマは日本人にはあまりなじまないかもしれないが、ゲームとしてはかなりしっかりしている印象。動物タイルの引きがランダムなので、ここでどんなタイルを引いたかによって戦略を随時変更していく必要があるんじゃないか。小さめの動物タイルを他プレイヤーと分け合ったなら、自分から積極的に方舟を作りに行く必要はないが、追加得点を得るために早め早めに積み込みアクションを選ぶ(または手番順の早いアクションを選ぶ)必要があるだろう。逆に大きめの動物タイルを自分1人で揃えてしまった場合、大きい囲いを他プレイヤーに妨害されずに作らないといけないので、自ら方舟の建造アクションを実行しないといけないだろう。配置は非常に困難なものになるが、成功すれば莫大な得点を一人占めできるので、なんとしてもうまくやり遂げたいところだ。 最初に述べたように、対象年齢8歳以上、プレイ時間45分となっているが、これはルールをかなり簡略化したファミリールールを考慮に入れての表記だと思われる。通常ルールなら12歳以上、90分てところじゃないかな。なのでヘビーゲーマーでも敬遠する理由はまったくない。一見協力して方舟を作ってるノア親子が、その実自分一人が勝利を目指すというこのゲーム。顔で笑いながら背中に短剣を隠す系のゲームが好きならお勧めwBGGの和訳ルール
2012.09.08
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ボックスアートボード類(クリックで拡大) デザイナーはこれがデビュー作のYannick Gervais。パブリッシャーは、日本じゃいろいろな意味で有名なWhite Goblin Games。いや、そんな糞ゲーばっか出してるわけじゃないよ? 「ラッタス」とか「ニュルンベルク」とか結構いいゲームだし……ちょっと缶入りゲームの出来がアレすぎるだけでw タイトルの“ピラミディオン”というのは造語かと思ったられっきとした英語らしく、ピラミッドのてっぺんに乗せる冠石のことだそうだ。 時代はクフ王がピラミッド作ってるあたりなので、エジプト第四王朝のころ。その一大事業にプレイヤーも参加するわけだが、ピラミッド建設に直接関わる花形(かどうかは知らんけど)部署ではなく、エジプト中の各都市から建設現場に資材や労働力を輸送する任務に就いてる。集めた資源を小舟に積み込み、現場に向けて出航させると、その小舟に応じた得点を獲得。誰かが10点以上取ったらゲーム終了で、最多得点プレイヤーの勝ち。 プレイエリアは8カ所の現場を表すタイル。これを並べてプレイするのだが、プレイ人数などによってタイルを減らしたりすることはない。じゃあ普通のゲームボードでよかったのではw 全プレイヤーが同じ内容のカードを5枚ずつ持ってゲーム開始。 まず各現場に、ラクダや食料や石材などといった資源が沸く。これは分配カードによって決まる。次ラウンドの分配カードまで見えてるので、少し先のことまで計画することができる。これまでのラウンドで交渉人トークンを現場タイル上に置いていたプレイヤーは、そのタイル上にある任意の資源を1つもらえる。資源が沸かない現場もあるので、ちゃんと次ラウンドに湧く現場を確認して、そこに交渉人トークンを置けるよう頑張りたい。 そのあと、全員同じ内容の基本カード5枚に加え、山からランダムにカードを4枚受け取ったら、いよいよゲームのメインである「現場の稼働」の開始。手番プレイヤーは現場を1カ所選び、そこをターゲットとして全プレイヤーがカードを手元にプレイしていく。すでに稼働済みの現場を同ラウンド中に再稼働させることはできない。これを2周プレイするので、4人プレイなら8カ所全部が必ず稼働することになる。各カードにはおおむね影響点、交渉点、取引点の3種類の数値が書かれており、それぞれの合計が一番高いプレイヤーになると、それに応じた利益が得られる。もちろん全部で一番になれれば最高だが、そううまく行くはずもないので、参加するならどれか1種類ではトップになりたいところだ。 基本カードの一種、「拷問吏」。上段のアイコンが左から取引点、交渉点、影響点を表してる。こいつに商売の才能はない(0取引点)が、現場の労働者に対しては強い影響力を持ってる(6影響点)ということ。 全員がカードのプレイをパスしたら、その解決を行う。まずはレアカードの「反乱」を誰かがプレイしてた場合(3枚しかない)、その枚数分だけ反乱トークンを引き、書かれてる反乱値を合計する。プレイしたカードの影響点合計が反乱値未満のプレイヤーは、出したカードをすべて失う。とんでもねえ効果だなw 以降は順番に、影響点トップなら拷問吏トークンを、交渉点トップなら交渉人トークンを置くことができる。交渉人トークンは次ラウンドに狙った資源を得るのに役立つし、拷問吏トークンはこのあとのフェイズで使える。各現場には拷問吏と交渉人トークンを1枚ずつしか置けず、既存のトークンは所有者の手元に戻ってしまうので、維持したければ毎ラウンドトップになるしかない。取引点トップのプレイヤーは、その現場にあるすべての資源を得ることができる。資源を小舟に積み込む以外に得点する方法はほとんどないので、取引点でトップを取るのが重要なのは明白だが、トークンの効果も侮れない。それに4人プレイなら8カ所で戦わないといけないが、基本的にカードの補充はラウンドの頭にあるだけ。とうてい全部の現場で全力を出してはいられないので、どこに注力するかの判断が必要になるだろう。 また、各現場では資源の獲得などのほか、その現場特有のイベントが発生する。「ギザ」なら「拷問吏」カードをプレイした順に次ラウンドのプレイ順が決まり、「フィラエ」では反乱値が+2され、「カルナック」を稼働させたプレイヤーは自分だけの小舟カードを持つことができ……といった具合。プレイヤー間の能力差はランダムに配られた4枚のカードだけなので、この現場能力をいかにうまく使うかが勝利の鍵かもしれない。 全現場が稼働したら、手番順に小舟に資源を積んでいく。ラウンドの最初に5枚の小舟カードが表向けられてて、各カードにはどの資源を積む必要があるかが示されてる。必要資源を全部積めないとそのカードは得られないが、現場に拷問吏トークンを置いていると、このタイミングでその現場タイルに示されてる資源を追加で得ることができる。 こうして小舟カードを手元にためていき、その得点が10点以上になったプレイヤーがでたらゲーム終了で、最多得点プレイヤーの勝ち。このとき、現場に最も多くの拷問吏トークンを置いているプレイヤーは1点多く持っているものとして計算できる。10点で終わるゲームにおける1点だから、軽視していいものではなさそうだ。 ランダムに配られるカードにはさまざまな特殊能力がある。プレイした瞬間にその現場から資源を1つもらってくる「主席大臣」や、他プレイヤーがプレイしたカードを捨て札にさせる「山賊」など。しかしこれらのカードは3種の基本点を持っていないので、それだけで競り勝つことはできない。あくまで補助カードということだ。 特殊カードの一部。左は現場に任意の資源を1枚追加し、新たなカードを1枚引ける「策士」。右はその現場からトークンを取り除いたり、他プレイヤーがプレイしたカードを捨て札にさせる「護衛」。 ピラミッドがテーマなのにピラミッドを建てないという、なかなか斬新なゲームだw 資源を得ることが主目的の競りゲーだが、カード1枚に3つの数値があり、それぞれで競り合って3通りの方法で資源を得られるというのは面白いアイディアかもね。ただねえ……普通競りゲーだと「このラウンドは力を温存して、次ラウンドで勝負」みたいな戦術があると思うんだけど、このゲームにそれは通用しない。なぜなら、「ラウンドごとに余ったカードは全部捨て札。毎ラウンド必ず、基本カード5枚+新たに配られたランダムカード4枚」で戦うからw いや、このルール必要かな……基本カード5枚が毎ラウンド戻るってだけで、ランダムカードは持ち越しでもよかったんじゃないかねえ。これのおかげで、どうも毎ラウンドまったく同じようなことを繰り返す羽目になりそうな予感。もちろん沸いてくる資源はラウンドごとに異なるし、前ラウンドの拷問吏/交渉人トークンが残ってるから、完全に同じではないんだけどね。けどねえ……。 まああえてこんなデザインにしたからには、何かしら意図があるんだろう……と信じた白ゴブ信者の皆様には、是非突っ込んでいただきたい代物だwBGGの和訳ルール
2012.09.05
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ボックスアートゲームボード 両面仕様で、一面(上)は雰囲気重視、もう一面(下)はエリアの見分けやすさ重視となってる。 デザイナーは、以前「ワカワカ」でも紹介した実力派のRüdiger Dorn。パブリッシャーは2009年にUwe Rosenbergの「洛陽の門にて」、2010年にStefan Feldの「ルナ」と、近年ヒットを飛ばしているデザイナーの作品を出してきたHall Games。 舞台は15世紀のフィレンツェ。当時はメディチ家がぶいぶい言わせてたらしい。なかでも“イル・ベッキオ”(老人という意味)と呼ばれたコジモ・デ・メディチは、政治に経済に文化に芸術にと多方面で精力的に活動し、都市を発展させて一族の名を高めた。プレイヤーは、メディチ家の発展が面白くない他の大貴族となって、周辺地域で影響力を高めたり、フィレンツェ議会に息のかかった者を送りこんだりしてメディチ家の失脚を謀る。メディチ家の勢力が衰えきったらゲーム終了で、得点計算して最多得点プレイヤーの勝ち。タイトルに「イル・ベッキオ」とあるのに、内容はそのイル・ベッキオを失脚させるゲームとか、このネーミングセンスはなかなか真似できないなw ゲームボードはイタリアのトスカーナ地方を表してる。道で区切られたいくつかのエリアに分かれてて、道の上には町がある。この町に自分の一族駒をランダムに2個置き(ダイスを振って出目に応じたエリアに隣接してる町から2つを選ぶ)、さらに2個を任意の1エリアに隣接する町2つに置いてゲーム開始。 スタートプレイヤーから時計回り順に、各プレイヤーはゲームが終わるまで1アクションずつ実行し続ける。主なアクションは「町アクションの実行」「県の支配」「フィレンツェでの官職への就任」の3つ。このほかに一族駒を増やすアクションと、使用済み状態になった一族駒を未使用状態に戻すアクションがある。 これら3つのアクションを実行するには、まずは必要な場所に未使用の一族駒を置いていなければならない。そのため、手番プレイヤーは最初に自分の任意の一族駒を、ボード上で好きなだけ町から町へと移動させることができる。とはいえ、もちろん無料ではなく、道沿いに町1つ分移動させるごとに1金かかる。お金はいくらあっても足りない感じなので、一族駒は常にマップ全体に散らしておいて、どの町にも比較的安く移動できるようにして置いた方がよさそうだ(なかなかうまくはいかないだろうけど)。また、馬車トークンを支払えばどこまででも無料で移動できるので、いざというときに使えるように1枚は保持しておきたい。 大きな紋章がある町では、その紋章内に示されているもの(5フロリンとか、なんかのトークン1、2枚とか)を得ることができる。ただし、その町に仲買人駒が置かれていなければならない。町にコネのある人物に仲介してもらって何かを得てるというわけだ。しかしこの仲買人、衰えつつあるとはいえイル・ベッキオの不興を買いたくないので、アクションを実行すると次の(時計回り方向で同じ紋章のある)町に逃げてしまうw このため、実行したいアクションがある町に仲買人駒がない、なんてことはざらにある。仲買人駒の移動によって他プレイヤーの邪魔をしたり、逆に他プレイヤーを利したりすることもあるだろう。慎重な町の選択が必要だ。また、アクションを実行すると、その一族駒は横倒しになり、立て直すまでは使えなくなる。紋章のない町では常にアクションを実行できるが、効果は「3フロリンを得る」のみと少々弱いし、一族駒はやはり横倒しになる。ここで役立つのが司教トークンで、これを支払えば一族駒は横倒しにならないし、なんと仲買人駒がなくてもアクションを実行できる。宗教強いなw ボードの隅っこにある赤い町では、トスカーナ外部の県を支配することができる。これには大金が必要で、さらに手助けしてくれる支持者トークンも支払わなければならない。支持者トークンは騎士とか修道院長とかを表してるが、なんと暗殺者トークンなんてのもある。おっかないなw 県を支配するとゲーム終了時に得点になる(早いほど高得点)し、使い切りの特殊能力を持った県タイルが手に入る。 フィレンツェでは、一族を市議会に参加させたり、一族の貴族としての格を上げたりできる。市議会に参加すると、特定のアクションの効果を強化するタイルがもらえ、貴族の格を上げるとゲーム終了時に得点になる(かもしれない)タイルがもらえる。言うまでもなくどちらも重要で、1、2枚ずつは持っていないと勝敗に絡めないんじゃないかな。 県の支配、市議会への参加、貴族の格の向上を行うと、対応するトラックに一族駒を置くことになる。これはゲーム終了時に得点になるが、駒を置いたマスにメディチ家の紋章シンボルがある場合、プレイヤーはメディチ家の紋章タイルを取って、それに示されているイベントが発生させる。これはメディチ家の権力がちょっと衰え、そのときメディチ家が反撃してきたことを表している。このためろくなことが起こらないw 税金として持ってるフロリンやトークンを没収されたり、仲買人が次の町に移動しちゃったり、一族駒が横倒しになったり(または手元に戻ったり)する。メディチ家の紋章タイルがなくならないとゲームが終わらないので、イベントは決まった回数だけ必ず発生する。誰かが紋章マスに駒を置きそうな気配があったら、被害を最小限にするべく備えた方がいいだろう。 ゲーム終了時にはいろんなところから得点が入る。ほとんどは「○○に一族駒を置いていたらX点」といった感じで、おおむね駒を置くところに書かれているので簡単だ。貴族タイルによる得点だけがちょっと異なり、示されている条件を満たしていればその得点を得ることができる。別デザイナーだが、Stefan Feldの「ストラスブール」における任務カードみたいなものだと思えば分かりやすいか。こちらは獲得時に5枚引いて1枚選ぶことができるし、条件を満たしていなくても失点はしないし、達成は比較的簡単(今のところはそう見える)なので、できるだけ多く持っておいた方がいいだろう。 さて。金さえ払えばどの町からでも狙った町まで一族駒を移動させることができるので、まあお金は重要だろう。ここのカツカツ加減がどの程度なのかによって、ゲームの評価も変わりそうだ。フィレンツェの市議会トラックと貴族トラックにはいつ駒を置いても1個2or1点だが、外の地域トラックは早く駒を置くほど高得点で、しかも配置に必要なお金も少なくてすむ。たとえば教皇領では、1個目は4金で駒置いて10点なのに、6個目は8金も払って6点にしかならない。前述のように、県の支配にはお金のほかに支持者トークンも必要で、これを集めるのがなかなか大変なので、それをいかにうまくやってのけるかってゲームなのかな。でも早めに市議会トラックに置いた方がアクション強化ボーナスをより有効に使えるし、貴族トラックに置いて得点タイルを引いた方が行動の指針も定めやすいし……うーん、ルール読むだけで戦略を考えちゃうゲームだなw 外部地域での先行有利システムが、大嫌いなGünter Burkhardtっぽくてちょっと私好みではないが、それが気にならない人にはよさそうだ。ああ、あと一族駒を増やすアクションの際にダイスを振るのだが、こういった運の要素をいっさい排除する選択ルールもあるので、自称ダイス運が悪い方々も安心してプレイできるのもいいねw
2012.09.04
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