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ボックスアートプレイヤーボード(両面仕様になっており、こちらは上級面) ぱっとしないパブリッシャーだったが「Suburbia」で一気にBGGランク54位に食い込んだBezier Gamesが、新人デザイナーのLucas Hedgrenを起用して再び都市開発ゲームを発表してきた。同テーマ、同アーティスト、続編かと見紛うようなボックスアート……このへんは商業的な理由からだろうw プレイヤーは開発業者となり、ゲームを通して分譲地の青写真を描き、依頼主の地方自治体に対して「うちならこんな感じの町に仕上げて見せますよ!」とプレゼン(ボドゲ界の流行語)する。住宅地や工場や学校などのタイル配置による勝利点を計算して、最多得点プレイヤーが最もイケてる町を提示できたことになり、自治体と契約を結んで勝利する。 各プレイヤーは分譲地ボードを1枚持つ。この上にタイルを置いていき、青写真を完成させることになる。タイルは大きく分けて区画タイルと造成タイルの2種類。区画タイル(さらに工業・官庁・高級・商業・住宅の5種類に分かれている)は裏向きで混ぜて4つの山に分ける。そしてそのうち3つの山の上に、2~4ラウンドに対応したボーナスタイルを1枚ずつ表向きで置く。「Suburbia inc」で追加されたボーナス・チャレンジタイルみたいな感じ。造成タイル(さらに公園・学校・湖の3種類に分かれており、裏面はすべて道路になっている)は表向きで種類別に分けて置いておく。初期資金として2ドルを持ったらゲーム開始。ゲームの準備まで「Suburbia」に似てるよねw さすがにここから先は「Suburbia」とは異なる。各プレイヤーは現在のラウンドに対応した山(1ラウンド目はボーナスタイルが置かれていない山になる)から区画タイルを5枚引き、手札として持つ。そのあと、誰かが代表して区画ダイスを振る。このダイスには◆とか★といったアイコンが描かれており、分譲地ボード上のいくつかのヘクスにも同じアイコンが描かれている。各プレイヤーは手札から区画タイルを1枚選んで、出目に対応しているヘクスのいずれかにそのタイルを置く。アイコンの形と色の両方で見分けられるようになってるのは高評価。なお、2ドル払えば出目を無視して任意のヘクスにタイルを置くことができる。 で、区画タイルを置いたあと、隣接している既存の区画タイルがあれば、そのすべての効果を発動させることができる。ここはやっぱり「Suburbia」っぽいが、あちらに比べると区画タイルの効果はいたってシンプル。何しろ同じ種類のタイルの効果はみんな同じなので5種類しかない上に、その内容は「その区画タイルのルールに従って、対応する造成タイル/道路タイル/歩道駒を置く」だけなのだ。これこそシンプルと呼ぶにふさわしいw どの区画タイルを発動させるとどの造成タイル/道路タイル/歩道駒を置けるかはプレイヤーエイドに示されており、分かりやすい。たとえば高級区画タイル(紫)を発動させた場合、タイルに示されている矢印の方向(この場合は上、左下、右下)のいずれかに湖タイルを1枚置くことができる。方向が合っていれば隣接させる必要はないので、離れた場所にある空きヘクスにでも置くことができる。工業区画タイル(黄)なら2ヘクス以内にある空きヘクスに道路タイルを2枚まで置くことができる。商業区画タイル(青)なら、その商業区画タイルからつなげて歩道駒を3個まで置くことができる。 区画タイルを1枚置いたら、残りを次のプレイヤーに渡すドラフト方式。ラウンドごとにドラフト方向が変わるところまで「七不思議」と一緒。5枚中4枚を置いたらラウンド終了。次ラウンド開始時に、対応する山の上に置いてあるボーナスタイルの条件を満たしていればボーナスが得られる。これを4ラウンド繰り返したらゲーム終了で、公園に隣接しているタイルごとに1点とか、所持金2ドルごとに1点とかいった最終得点計算を行って、最多得点プレイヤーの勝ち。 ゲーム終了時には、各プレイヤーの分譲地ボードはこんな感じになる。道路タイルや空きヘクスを通じて幹線道路(分譲地ボード外周を走ってる道路)につながってる区画タイルや、スタックしている学校タイル、一繋がりの歩道駒は高得点をもたらすので、これは結構うまくいってる例だろう。 うーん。うーーーーーーんw どうかなー。ルール読んだだけのゲームはあまり悪く言わないことにしてるが(プレイして駄目だと思ったらぼろくそに言うけど)、これはさすがに多人数ソロプレイ過ぎやしないかねえ。絡みを意識してドラフトするのって、かなり場数を踏んだゲーマーでないと無理よね。区画タイルも5種類しかないから、下家の欲しい種類を絞り続けるのは困難だろう。そんなことしてたら自分も偏って不利だしなw 実際、ほんのちょっといじっただけのソロプレイルールもある。多人数ソロプレイゲームが好きな人もいるだろうから、それはそれでいいのかね。 プレイヤーボードは両面仕様になってて、裏面は幹線道路がマップを縦断するように走っている。また、一部の区画タイルをゲームから除外し、一部の造成タイルを最初から分譲地ボード上に配置しておくシナリオモードもあるので、変化をつけてプレイできるようになってるから、絡みの薄さだけ気にしなければいいかもしれない。どうしてもと言うなら、ドラフトじゃなくて「何枚か公開されてるタイルから手番順に選んでいく」方式にすればいいしな……ますます「Suburbia」になるけどwBGGの和訳ルール
2014.05.30
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ボックスアート デザイナーはポーランドのŁukasz Woźniak。日本では非対称2人専用ゲームの「キング&アサシン」や、地味ながら玄人好みの株ゲー「メルクリウス」が流通してる。2014年時点で弱冠25歳の若手デザイナーだ。パブリッシャーは「マグヌム・サル」「バルト海」「サマーリゾート」を出してるポーランドのGry Leonardo。これまでどちらもポーランドをテーマにしたゲームをいくつかデザイン・リリースしてきたが、今回は毛色を変え、聖書の時代のイスラエルが舞台だ。 「ネヘミヤ」とはバビロン捕囚からの解放後、エルサレムの再建に尽力した人物の名前。「ネヘミヤ記」は旧約聖書中の一書となる。詳しくはウィキペディアの「バビロン捕囚」の項を見てもらうとして、プレイヤーは解放されたユダヤ人の有力者となり、破壊されたエルサレムを再建するために協力する。とはいえ、私利私欲とまったく無縁とはいかないのが人の身の悲しいところで、各プレイヤーは他プレイヤーより再建に貢献して歴史書に名を残そうとすることになる。 エルサレム再建中の仕事は「神殿の再建」「市壁の再建」「町の警備」の3種類。これらを表す影響力ボード3枚を並べて置き、その下に仕事カード(3つの山に分かれてる)を4列4段(2/4人プレイ時には5列4段)に並べて置く。各プレイヤーはついたての内側に労働者駒、影響力駒、初期資源を置いてゲーム開始。 こんな感じ。 プレイ中のついたての内側。勝利点トークンと城門カードがある。 ゲームは3ラウンドプレイされ、そのあいだ、各プレイヤーは手番のプレイを繰り返す。各ラウンドは対応する仕事カードの山がなくなるまで続く。手番プレイヤーは「仕事カード上に労働者駒を置く」か、「すでに仕事カード上にある労働者駒を使う」のどちらかを行う。 最初は誰も1個も置いていないので、当然1手番目には労働者駒を置くことになる。置くときには仕事カードの任意の列を選び、その列で一番上にある空いているカード上に置く。このため、選択肢はだいたい4つか5つになる(全部埋まってる列があれば選択肢は減る)。このとき、労働者駒は立てて置く。この駒の向きが重要なので適当に置かないようにw 2手番目以降、すでに置かれていて“立っている”自分の労働者駒が仕事カード上にあれば、そのうち1個を使ってカードの効果を発動させることができる。 仕事カードの例。左上と中央上の2枚は、発動させると木材駒2個や3金を得られるもの。カードの下段中央に矢印があるものは、左側のコストを支払うと右側のもの(城門カードや勝利点)を得たり、示されている影響力ボード上に影響力駒を何個か置いたりできる。労働者駒の位置を入れ替えたりするトリッキーな効果を持つものもある。 使われた労働者駒は疲労し、横倒しになる。そしてここがこのゲームの肝だが、その労働者駒と同じ列の上段に、疲労した労働者駒が置かれてるカードがある場合、それらのカードを何枚でも使うことができるのだ。ただし、それが他プレイヤーの疲労した駒である場合、相手に1金を支払わなければならない。自分の疲労した駒ならタダだから、選びたいカードが複数ある場合には、できるだけ自分の他の駒がある列を選んだ方がいいだろう。 この状況で赤が左から1列目、上から3段目にある自分の労働者駒を使った場合、まず1金を支払って神殿ボード上に影響力駒を1個置ける。そのあと、同列上段に疲労した青の駒が2個あるので、青に2金支払えばストックから2金(一段目のカードの効果)と木材駒1個(2段目のカードの効果)を得ることができる。差し引き木材駒1個の得だ。 さてこうなると、列の上の方に駒を置いたプレイヤーは「使われるの嫌だから、この駒はできるだけあとで使おう」と考えるだろう。しかしそうも言っていられない。ある列の一番下にある労働者駒が使われると、その列の仕事はすべて終わったと見なされ、その列の全カードが交換になってしまうのだ。それらのカード上に置かれていた労働者駒は、たとえ立っていても(つまり仕事をしていなくても)プレイヤーの手元に戻されてしまう。上の例では、青が左から2列目の最下段にある自分の駒を使った場合、黄の駒1個と赤の駒2個は何もしないうちに各プレイヤーの手元に戻される。完全な手番損になるのだ。「あとから来た奴が仕事終わらせたんだから、当然その前に来た奴らも終わらせてるだろう」というずさんな管理のたまものだw こうしてアクションを繰り返していき、ある山のカードが尽きて補充ができなくなったらラウンド終了。3枚の影響力ボード上にある駒の数を比較し、順位に応じた点数を得る。 3枚の影響力ボード。プレイ人数と順位に応じた得点が左側に書かれている。 3ラウンドプレイしたらゲーム終了で、城門カードとか残りの資源から追加得点を得て、最多得点プレイヤーの勝ち。 ちょっと似たゲームを思いつかないので、どんなプレイ感になるか、あまり想像できない。場には16または20枚の仕事カードが見えているが、自分で選べるのは各列最上段の空きカードだけ。自分だけで1列埋めて、上から順に発動させられれば最高だが、まあそんなうまくはいかないわなw 未使用の駒を3個並べた状態で最下段に他プレイヤーの駒が置かれたら、高い確率で2個は発動できないまま手元に戻ってきてしまう。最下段に誰が労働者駒を置き、それをいつ発動させるかのにらみ合いになるんじゃなかろうか。当然、出てくる仕事カードの順番やその並び順も、判断に大きな影響を与えるだろう。 なじみの薄い(たぶん)宗教テーマだがその色は薄い。得点手段も影響力ボード上でのマジョリティ、城門カードの獲得、仕事カードによる直接入手といくつかあるので、複数の戦術が取れそうな気もする。未知数ながら、一度はプレイしてみたいゲームだ。BGGの和訳ルール
2014.05.28
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タイル画像 デザイナーのBernd Eisensteinが、自分の会社であるIrongamesから出している「ペロポネソス」の拡張。プロモを除くと5つ目になるのかな。ここはスモールパブリッシャーの強みを生かし、意欲的なシステムのゲームを数多く発表しているが、BGGでは今なおデビュー作である「ペロポネソス」の評価が最も高い。それがデザイナーにとっていいことかどうかは分からないがw 仙骨とは骨盤の真ん中にある骨のことで、なぜか世界のいろんな宗教などで神聖なものとされてるようだ。そんなものがタイトルに入ってることから何となく想像がつくように、この拡張では民を神々への生け贄として捧げることができるようになる。 そのために使われる仙骨タイルと仙骨チット。ゲーム開始時に仙骨タイル2枚をテーブル中央に置き、仙骨チット5枚を裏向きの山にする。 ラウンドごとに災害チットを2枚表向ける前に、仙骨チットを山から2枚表向ける。頭蓋骨が描かれているチット(1枚だけある)が引かれた場合、プレイヤーは手番順に自分の人口を好きなだけ減らすことができる。生け贄に捧げたわけだ。プレイヤーはこうして捧げた1人口ごとに1金も支払わなければならず、そのコインを仙骨タイル上の自分の色のスペースに積み重ねて置く。 表向けられた仙骨チットはラウンド終了時に山の下に戻されるので、以降のラウンドで頭蓋骨が出るかどうかをある程度(または確実に)予測することができる。 ゲーム終了時、プレイヤーは生け贄に捧げた1人口ごとに2人口点を得る。最後まで維持した人口からは3人口点入ってくるので、生け贄に捧げると人口点は減るわお金はかかるわといいことなしに見える。しかし、何しろ生け贄にされた人々はもうご飯を食べないので(当たり前)、維持するために食料を供給する必要がない。それに、対策できなければ遅かれ早かれ「疫病」で人口の1/3は失われるわけだしw 勝利点は人口点と名声点の“低い方”なので、人口が突出していてお金に余裕があるなら捧げてしまった方がいい。もちろん、完全に狙ったタイミングで生け贄にできるわけではないし、過剰に捧げてしまって人口と所持金を減らしすぎては元も子もないから、そのへんの見極めが重要になるだろう。 あとは新たな文明と新たな建物。ロードス文明は、収入として4種類の資源から任意の3つを選んで得ることができる。アンティオキア文明はとんでもないことに、最初から“すべての”災害を受けない能力を持っているw 最強に見えるが、もちろんペナルティがあり、ラウンドごとに自動的に人口が1ずつ減っていく。「疫病」の効果も受けないので、減少分を超えるスピードで人口を増やせればかなり強そうだ。最後のデロス文明は、仙骨チットで頭蓋骨が出なくても生け贄を捧げることができる。前述の追加ルールを適用するとき専用の追加文明だ。新たな建物も3種類あり、こちらはどれも生け贄がらみの特殊ルールを持っている。 久しくプレイしていないので、追加ルールがちゃんと機能するかどうかはよく分からない。何回かやった限り、人口増やすのが一苦労だった気がするんだが……それを自主的に減らしてゲームになるんだろうかw 「疫病」をブロックしつつ、潜在的名声点に合わせて人口をマネジメントするって感じになるのかな。「疫病」の発生タイミングにもよりそうだけど……。まあ、たとえあまり使うことのないルールだとしても、単に混ぜて使える文明が2つ増えるだけで楽しみは増すだろう。あと6人プレイ用の木製マーカー類(紫)もついてるので、「海」「山羊」拡張と一緒に使えば最大8人でプレイできる。これはさすがにやめた方がいいと思うがw 「ペロポネソス」は基本ゲームだけでかなり完成されてる傑作で、拡張はどれも(特にあとから出たものほど)コレクターズアイテム的なところがある。これもその域を出てはいない感じだが、紫を持ち色にしているコアな「ペロポネソス」ファンにはいいかもね。BGGの和訳ルール:ペロポネソス海拡張ヘッラス拡張山羊拡張仙骨拡張
2014.05.27
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定例会を秋葉イエサブで。まるみ屋、ハマチ、ssk、gen、私の5人。教訓――重い(物理的に)ゲームの持ち込みは1個まで! 「宗師」と「ユーフォリア」を用意したら肩が抜けそうになったw●宗師 詳しくはこちら↓ふうかのボードゲーム日記:孫子 和訳ルールはこちら。 まずはGryphon Gamesから出てる豪華コンポーネントの中国ゲーから。国内では「孫子」のタイトルで出回っているが、特にゲーム中に孫子らしき人物は出てこない。原題は「Zong Shi」で、プレイヤーは総合芸術家となって村一番の大家として認められることを目指すゲームなので、「第一の師として尊敬すべき人(大辞泉より)」という意味の「宗師」とした方がいいんじゃないかな。デザイナーは「ヴェロシティ」や「アヒルチャンレース(ダック・ダック・ゴー)」のKevin G. Nunn。 前述のように、プレイヤーは中国のとある村で活動する、それなりの腕を持つ芸術家。なかなか野心のある人物で、村で一番大した奴だと認められたがっており、それを示すために優れた作品やでかい工房を作ったり、ある種の素材の扱いに熟練したりする。しかし、それだけで充分とは言えないのが儒教社会のつらいところ。誰が“宗師”かを決める役人や学者といった村の権威たちにちゃんと挨拶して義理を通し、そのときついでに「つまらないものですが、どうぞお納めください」と贈り物をしなければならないのだ……世知辛いなーw システムは駒を使ったアクション選択方式で、「市場」以外では置いたら即アクションする。他プレイヤーが選んだアクションでも自由に選べるので、選択肢を絞られることはない。しかし駒は効果の大きい師匠駒(プレイヤー本人だ)と、たいしたことができない弟子駒の2個しかない。しかも作品作りは(基本的には)師匠駒しかできず、制作に取りかかると作っているものに応じて数ラウンド帰ってこなくなる。「市場」に限り、どの駒を何人が置いたかに応じて得られる資源数が決まってくるので、この作品制作と市場訪問のタイミングがゲームの鍵と言っていいだろう。 最高傑作(特殊能力を持たないが高得点)を作るには資源が6つ必要だが、各プレイヤーは初期値では資源を5つまでしか持てないので、遅かれ早かれ必要になるだろうと思って早めに「大工房(保有資源数+2)」を作った私とハマチ。だがこれは間違いだった。序盤は資源をたくさん持てるようにするのではなく、資源を多く得られる「商人像」か、特殊効果を持つ幸運の巻物カードを余分に引ける「寺院への供物」を作るべきだった。資源は倉庫から溢れるくらいでちょうどよかったw 私のインストミスで誰もが「同じ作品は1人1つしか作れない」と勘違いしている中、一人過ちに気づいていたまるみ屋が2つ目の「商人像」を作って資源無双状態に。常に人より多い作品を完成させていたので、さっさと終わらせることもできた(誰かが作品を6つ作ったらゲーム終了)がそうはせず、表敬訪問など他の要素で稼げる得点もきっちり稼いだあとで盤石の勝利を収めた。 我が宗師候補の活動記録。傑作2つ作れたので満足。たとえトップに作品数で2つ差つけられたとしてもw 序盤はアクションの元になるものを多く得られるようにするってのはどんなゲームでも一緒だけど、このゲームでは特に幸運の巻物カードが強い印象。中でも「他プレイヤーの作品の効果を利用する」はかなり強い。完成までに3ラウンドもかかる「鍛冶屋道具(以降の作品にかかる時間を1ラウンド減らす)」を作ったのに、自分で利用するよりも他プレイヤーにカードを使われて利用されてたハマチは涙目だったw 他にも「資源を2つ得る」とか「弟子駒で作品を作れる」とか「制作時間を1ラウンド減らす」とか(「鍛冶屋道具」と組み合わせれば2ラウンドも縮む!)、とにかくカードがないと始まらないくらいw 初手は「商人像」か「寺院への供物」で、そこからはカード次第ってのがセオリーかな。出遅れるとなかなか追いつけないタイプのゲームなので、このへんが分かってる同士でやれば面白いかも。●ユーフォリア:よりよいディストピアの建設 詳しくはこちら↓ひだりの灰色:ユーフォリア/ Euphoria: Build a Better Dystopia公式サイト(別ページに日本語ルールあり) 物理的に重たいゲー第2弾。日本を代表するボドゲブログ「ひだりの灰色」の管理人、人呼んで“キックの虎”ひだりさんがキックスターター経由で(大量に)入手したものの1つをお譲りいただいた。大感謝。 ユートピアだと思っていた世界が、実はディストピアだと気づいてしまったプレイヤー。日本のエンタメなら体制に歯向かうために立ち上がるところだが、海外のボドゲはひと味違う。「まあそれならそれで、この世界で成り上がるか」 ってことで、一応は外部の勢力ともつながりを持って協力を得つつ、ユーフォリア内で無知な労働者を酷使して資源や必需品や娯楽品(この世界では禁制品だ)を獲得し、それらを使って公共の土地を私物化する。ディストピアなんだから当然だが、まあひでえ話だよw そんな感じでいろんなところに影響力トークンを10枚置いたら、そのプレイヤーが即座に勝利する。 私は1人目の専門家としてサブテラの「爆破技師:デイブ少佐」をチョイス。他プレイヤーの労働者をトンネルから押し出したときに知識を2得ると、追加で資源を得た上でトンネルももう1スペース掘り進められるナイスガイ……だと思ったが、他の4人が全員イカロスの専門家を2枚目として選んでいたため、あまりトンネルが掘られない展開に。いや、彼らも1人目にユーフォリア人とか選んでたのでそのへん掘る意味はあったはずだが、初見で何していいか分からないため、あまりトンネル掘る気にならなかったようだ。2回目以降のプレイならデイブ少佐も光るはず……。 1人目に選んだ専門家の勢力が他プレイヤーとかぶらないと、ちょっと厳しい感じ。今回はユーフォリア2人、サブテラ2人、ウェイストランド1人となり、ウェイストランド人を選んだgenがなかなか利益を得られず苦労していたようだ。ゲーム後、「ウェイストランドはイカロスに比べて選ぶ意味があまりないのではないか」という意見が出たが、どうだろうね。今回はたまたま4人がイカロスを伏せてたのでそう見えただけじゃないかとは思うんだけど。 2人目の専門家に関する協力体制には乗れなかったものの、かろうじて資源確保レースにはついていき、建設からハブられることだけはないように死力を尽くした。genは早々に建設に噛むのを諦め、あとから娯楽品で置く戦術を取ったが、建設されるまで受けるペナルティが分からないので、やはり全無視は厳しそうだった。労働者回収のたびに何かしら失ってたしw 逆に「ロボトミー技師:シェパード博士」の力を駆使し、労働者をプールに戻して無理矢理資源を捻出して建設に参加していたハマチは使える労働者が常に1個か2個しかなく、こりゃ1人脱落だなーと思ってたら、最後に勝ったのは何とそのハマチだった。極端な例ではあるが、やはり建設に加わることが最重要っぽい。 今回は全員が倫理的ジレンマカードを終盤まで保持し、影響力トークンを置くことに使おうと画策してたが(そして実際、ハマチはそのおかげで勝ったが)、序盤にちょっとでも出遅れたと思ったら3人目の専門家を得た方がいいだろうね。それで他プレイヤーが育ててる勢力に相乗りできれば、結局トークンを置くことができる上に特殊能力も得られるので、遅れを取り戻せる可能性もあるだろう。 見た目の割に軽いゲーム、という評判だったが、重ゲーを好むプレイヤーにも充分受けるボリュームだった。テーマ先行なのは否めないが、もっと高く評価されていいゲーム。リプレイにも耐えるよ、これ。●銀杏都市―ギンコポリス― 最後にこれを拡張入りで。sskとgenが初回プレイだったので、入れたのは「新たな建物(21-23番の新たな建物タイルとカード。取るのに通常タイルの2倍のコストがかかる)」と「名声建物(24、25番の建物タイル。カードがないので絶対上書きされないが、取るのに通常タイルの3倍のコストがかかる)」だけを入れ、「緑地」「イベント」「カードの保持」「専門家」は使わなかった。 まあこの2つのモジュールだけだと、基本ゲームとほぼ変わらんなw ドラフトもなしでやって、高層化ボーナスのあるカードがなかったので横に広がる方針でいってみたが、やはりこれだけでは話にならない。盤上の優勢をほぼ無視し、ボーナスカードに注力した初見のsskにトリプルスコアくらいで負けた。何しろ最終得点計算中に1点も取れなかったからなw もちろんこれでも面白かったのだが、やはり拡張を入れて味付けを変えようとするなら、最低でも「緑地」は入れたいところ。初見プレイヤーがいないなら「専門家」も入れたいかな。「イベント」はこのゲームのよさを殺しそうで、「カードの保持」はゲームを長時間化しそうな気がするんだが、どうだろうね。実際に導入したことはないので真偽は不明。あと、やはりインスト時にはsskとgenはつまらなそうな顔してた。うん、分かるよその気持ちw プレイ後は気に入ってくれたようなのでなにより。 ただ、数回プレイして気になるところも出てきた。建設現場マーカーはやはり置き忘れやすいw 全員の手元に数個ずつ置いて置いた方がいいかもね。また、今回初めて5人でプレイしたが、シャッフルが頻繁に発生して煩わしいかな。4人がベストかもね。
2014.05.24
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カバーアート 「スチーム」の拡張マップと言えば、数年前までは「蒸気の時代」と兼用できるBezier Games製の(トンデモ)マップ群が主だった。そのBezier Gamesが2012年から人狼系と自社オリジナルゲームにシフトするのとほぼ同時に、Mayfair Gamesが公式に拡張マップを出してきた。これはその第3弾となる。拡張のデザイナーは、Mayfair Gamesでアートディレクターを務めているMorgan Dontanville。主に同社のミニ拡張を作成しており、完全オリジナル作品だと「西部幽霊鉄道」が日本でも流通した。 マップは両面仕様になっており、全部で4通りのゲームができるようになっている。まずは4つ折りパネル全面を使用する「おーい、西だ!」マップ。西部開拓時代の合衆国西部が舞台となっている。 こんなマップ。ゲーム開始時に右上のシカゴヘクスに都市成長マーカーを5枚置き、貨物供給スペースにサンフランシスコタイルと貨物駒3個を置く。 サンフランシスコタイル。 また、マップを見て分かるように、町ヘクスが1つもない。まあこれから開拓するんだから当然と言えば当然だw 代わりに数字が書かれたヘクスがあり、その数だけそのヘクスにも貨物駒を置く。ゲーム中、プレイヤーは空いているヘクスにならどこにでも町線路タイルを置くことができる。プレイヤーが自分で町を作っていくことになるわけだ。そのヘクスに貨物駒がある場合、その町線路タイル上に移動させ、貨物の輸送フェイズ中に輸送できるようになる。ただし町線路タイルを置くための追加コストが通常の1ドルではなく3ドルに跳ね上がっているため、むやみやたらに町を作ることはできないだろう。できるだけ肥沃な土地に作りたいものだ。 「都市成長」は、アクションとしては選択できない。では貨物駒が枯渇したらそれきりかと言うとそうではなく、ある都市がシカゴにつながったとき(複数のプレイヤーのリンクを経由していい)、その都市は即座に成長するのだ。成長の仕方も変わっており、袋から貨物駒を3個引いて、そのうち2個をつながった都市に置き、残りの1個はシカゴに置く。西部とつながることでシカゴも発展することを表しているんだろうね。 そしてサンフランシスコ。ボード上には、現在のサンフランシスコがある位置(マップ左端の黄色い都市ヘクス)にイェルバブエナという都市がある。ここはゲーム開始時の貨物駒配置数が0という小さな都市なのだが、2ターン目終了時にサンフランシスコへと発展する(サンフランシスコタイルとその上の貨物駒をこのヘクスに置く)。序盤はシカゴ周辺から発展させていくのが定石だろうけど、3ターン目から即座にサンフランシスコの貨物駒を利用できるよう準備する戦術もアリかもね。 ボードの裏面には、3パネルを使う日本マップと1パネルを使うシンガポールマップがある。まずは2人プレイ用のシンガポールマップ。 こんな感じ。何とヘクスの大半が町ヘクスという、非常に縮尺が小さいマップだ。 このマップではルールがかなり改変されており、まずターンとフェイズの概念が廃止されている。ものすごい別ゲー感w 両プレイヤーが線路を引いて、そのあと両プレイヤーが貨物駒を輸送して……という流れではなく、先手プレイヤーが線路を引いてアクションして経費を支払い、そのあと後手プレイヤーが線路を引いてアクションして経費を支払い……と進んでいく。ターンがないので、終了条件が満たされるまでプレイすることになる。 マップが狭いので、プレイヤーは手番ごとに線路タイルを1枚しか置けない。そのあと、追加アクションとして「貨物駒の輸送」「もう1枚の線路タイルの配置」「都市成長」「都市化」のいずれか1つを実行できる(任意)。そしてこの追加アクションを実行した場合に限り、プレイヤーは経費(収入がマイナスになっている場合)を支払う。つまり手番ごとに線路タイル1枚の配置だけを続けていれば、いつまでも支払わなくていいわけだ。無論それでは貨物駒を輸送できない=収入が増えないので、どこかで(おそらくは頻繁に)追加アクションをしなければならないだろう。むしろ“どこで追加アクションを実行せずに我慢するか”を判断することになるんじゃないかな。 また、このマップでは未完成のリンクを数手番に渡って維持できるが、そうした場合コストがかさむため、経費の支払いが発生した際に余分なお金を支払う羽目になる。できるだけ避けたい事態だが、線路タイルを1枚ずつしか置けないので、自ずと未完成のリンクも増えるだろう。町タイルを置き続ければ常に完成させられるが、そうなると輸送時に高い機関車レベルが必要になるわけで……難しいなw さすがに通常ルールでは輸送力が足りなさすぎるため、貨物駒の輸送時には「機関車レベル×2」までのリンクを使うことができる。ただし得られる輸送点は機関車レベルまで(通常と同じ)になり、相手のリンクを使った場合、まずその分の輸送点をすべて相手に与えなければならない。たとえば機関車レベルが2のときに自分のリンク2本と相手のリンク2本を使って輸送した場合、まず相手に2輸送点を与えることになるので、自分は1点も得られない。こういう輸送はやめましょうw どちらかが破産するか(相手の勝ち)、両者が何もせずにパスしたとき(勝利点の多い方が勝ち)、ゲームは終了。また、貨物駒の輸送の結果としてどちらかが15勝利点+プラスの収入を持つ状態になった場合、手番開始時にプラスの収入+相手より多い勝利点を持っているプレイヤーの勝ちになる。場合によっては相手が次の手番開始時に即勝利してしまうので、貨物駒の輸送時には注意が必要だ。 最後に3パネルを使う日本マップ。 こんな感じになっており、2人プレイ時には北海道だけを使い(そしてルールもちょっと変わる)、3人プレイ時には本州だけとなる。全面使うのは4人プレイ時だけだ。 やはり狭いので、手番ごとに配置できる線路タイルは2枚になる。青函トンネルは1ヘクスと見なされ、5ドルで建設できるが、未完成のまま放置しておくと埋め直されてしまい、再建設時には再び5ドルかかるようになるので注意が必要だ。 繰り返すが、何しろ狭い。このためどうしても他プレイヤーの線路を使うことになるのだが、ここで有用なのが急行のルール。機関車レベルを上げるとき、プレイヤーはその代わりに急行レベルを上げることができる。そして貨物駒の輸送時には「機関車レベル+急行レベル」までのリンクを使うことができる。じゃあ何が違うかというと、急行レベル分で使ったリンクは完全に無視されるのだ。このため、自分のだろうが他プレイヤーのだろうが、そのリンク分の輸送点は入ってこなくなる。たとえば機関車レベル3+急行レベル2なら5リンクまで使って輸送できるが、入ってくる輸送点は3点だけ。しかし2リンク分までは、他プレイヤーのリンクを使っても相手に輸送点を与えずにすむのだ。さすがにこれだけだと強力すぎるため、他プレイヤーのリンクを使った場合は1リンクごとに1ドルを支払う必要があるが、それでも充分有用だ。もちろん、急行レベルばかり伸ばすと自分にも輸送点が入りづらくなるので、自分と他プレイヤーのリンク配置を考慮に入れ、適切な成長のさせ方を考える必要があるだろう。 まだ日本マップ4人プレイしかしたことがないが、少なくともこのマップは充分面白かった。特殊すぎるシンガポールマップはちょっと想像がつかないが、西部開拓マップは追加ルールもちゃんと機能しそうで期待が持てる。拡張1、2と同じく、「スチーム」好きなら持ってて損はないだろう。 しかし、大きな問題が1つある。ルールの記述がひどすぎるのだ。偉そうに書いてきたが、これで正しいルールなのか、実を言うとまったく自信がないw ちょっとアメリカ人が書いた英文ルールとは思えないひどさ。BGGを確認した限りでは、英語圏のユーザーもかなり困るレベルのようだ。デザイナーが社の偉い人だから、誰も文句言えないのかねえ……もうほんとひどいので、英語読める方々は是非その点も確認していただきたいwBGGの和訳ルール:スチーム拡張#1拡張#2拡張#3
2014.05.23
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タムラさんに共同購入をお願いしていた「スチーム」の拡張マップ第3弾を引き取らないとなーと思っていたところ、折良くいたるさんから「ゲームしましょう」と誘っていただいたので、引き取りついでにその場でプレイすることにした……のはいいが、いたるさんのネットランナー仲間であるangusさんが気を利かせて一揃い持ってきてくれたので、なぜか2セットあることに。これが2つあってもなーw いたるさん、タムラさん、angusさん、私の4人で。●スチーム日本マップ 詳しい紹介は後日。 まずこれから。「スチーム」の拡張シリーズは1つごとに3通りか4通りのプレイができるようになっており(4つ折りボードの全面を使った大人数用マップが1つと、裏面の一部を使った少人数用マップが2つか3つある)、4人なら西部開拓時代のアメリカがテーマの「おーい、西だ!」マップをプレイすることもできたが、せっかくなのでなじみのある日本マップをプレイすることにした。 この手のゲームで日本が舞台。もう想像できると思うが、やはり狭いw 一度における線路数が2本になったりしてはいるが、本州より南には3人が限界。そして私は陣取り要素のあるゲームで端っこ好きという駄目なプレイヤーなので、当然北海道から線路を延ばした。まあやっぱり駄目だねw 今回は貨物駒の初期配置がまだましだったので、最初の2ラウンドまではよかったが、そこから先が全然回らなかった。だいたい、線路を延ばすにはいずれ青函トンネル経由で東北に上陸するしかない。線路ゲーで将来の計画を他プレイヤーに完全に読まれてる状態ってのは、もう死んでるに等しいw 本州でいたるさんが打った急所の一手によってタムラさんが苦しんだり、1人順調なangusさんを2人がかりで絞ったりしてるのを横目に、私は何とか青函トンネルを完成させて青森にタッチするのがやっと。しかし三つ巴の戦いから完全にハブられていたことと、頑張って機関車レベルを最大にしたことが有利に働き、最終得点計算でangusさんを1点差でかわして勝利した。とはいえ、みんながかなり私に緩い手を打ってたことと(使うあてのない借金したりしてたしw)、青函トンネル周りのルールミス(トンネルを単独で1リンクとして数えてたので、終盤その分だけ輸送点を多めにもらってしまっていた)があったせいなので、あくまで参考記録。メイフェアのルールライティングはもうちょっと何とかして欲しいねえ。 最終形。最終ラウンドにリンク点を稼ぐためにみんな群がってきたけど、それまでは私(白)しか北海道にはいなかったよw 傑作である「スチーム」のまっとうな(=ベジエゲームズ製ではない)拡張マップなので、面白さは保証付き。「スチーム」好きで、プレイ機会が持てるなら拡張は全部揃えていいだろう。メイフェアの商品は高くつきがちなのが問題だけど。他のマップも早くプレイしてみたい。繰り返すが、今回はたまたま勝ったけど、最初に北海道に入植するのはほんとやめた方がいいよw●バントゥ 続いていたるさん持ち込みのこれ。なんかアフリカっぽい雰囲気が乗せてあるけど、実質的にはノンテーマの多人数完全情報公開ゲーム。バックギャモンに似てるらしい(やったことないので詳細は不明)。 これを出すことにした人はこういうゲームが好きなんだろうな、という話をしてた。やる前から分かってたが、私には全然合わない。特に4人プレイは終盤渋滞して「私はこれを動かす“しかなく”、そうするとあなたはこれを動かす“しかなく”……」と続いていく。この“~するしかない”というのがしばらく続くゲームというのはどうにも面白くない。全員で答え合わせしてるようなもんだわな。2人プレイならまた違うかもしれないが……nestorgamesのゲームとかが好きな人は好きなのかもね。●ホーケン:リアルタイムカードゲーム 次にタムラさん持ち込みのこれ。2人用ゲームだけど、勝手にペア戦にしてプレイ。 ロボットで対戦するオンラインFPSゲームが原作のカードゲーム。雰囲気がTRPGの「バトルテック」に似てるなーと思ったら、このゲームでもロボットのことを“メック”と呼ぶようだ。なんか和製英語の“メカ(Mech)”をさらに英語読みし直した用語らしいから、もう一般名詞なのかも。 タイトルから分かるように、リアルタイムでカードをプレイしていく。互いに担当するメックを決め、対応するデックを用意して、ヨーイドンでカードを引いていく。射撃武器、格闘戦装備、装甲、スラスターなどなど、いろんなカテゴリーのカードがあるが、各カテゴリーのカードは1種類しか出せない。たとえば射撃武器の「ヒートキャノン」を出したら、もう他の射撃武器カードは出せなくなる。そういうのを引いたらどうするかというと、伏せて横に置いておく。これは遮蔽カードとなって、次の処理フェイズ中に相手から受けたダメージを減らすのに役立つ。 こうしてどんどんカードを引いては出していき、「こんだけありゃ倒せるだろ」と思ったら終了トークンを取る。この時点で相手もカードを引くのをやめ、処理に移る。 まず装備による移動速度を確定し、速い方が自分に有利な距離を取ったり、先制攻撃したりする。そのあとがこのゲームの醍醐味の1つ、熱処理! 装備を使うとどんどん熱がたまり、その量に応じて自分の機体にダメージを受けるのだ。しかも熱くなるのは一瞬だが、冷ますのは一苦労。いいねー。やっぱロボットものには熱処理がないとなw 最後に、お互いの武器によるダメージとアーマー/遮蔽によるダメージ軽減を適用する。受けたダメージの分だけ山のカードを捨て、山が尽きたらそのことを示すトークンを1枚得る。このトークンを先に3回取った方が負け。なので攻撃前にあまり多くのカードを引きすぎても駄目なのだ。 この日はいたる/angus組が軽量級の「スカウト」、タムラ/私組が重量級の「グレネーダー」を担当。ひょいひょいと跳び回ってちまちまダメージを与えてくる「スカウト」に対し、鈍重だが重装甲で耐え、一撃必殺の攻撃に賭ける「グレネーダー」……という展開になるかと思ったのだが、早さが正義だった。常に有利な距離を「スカウト」に維持され、先制攻撃で削られるのが意外に痛い。しかもスラスター装備で宙を飛んで遮蔽を無視してくるわ、装甲無視するカードはあるわで相性が悪い。極めつけに、近距離格闘戦でブースター付き大キックを食らうと重量級の「グレネーダー」よりでかいダメージをたたき出すので手に負えなかったw こんな感じでカードにはテキストが多くあるが、種類がさほどないのですぐに覚えられる。そもそも、日本語化してたところでカード出してる最中に読んでる暇ないしねw サマリーがあれば英語読めなくても充分プレイできるだろう。すでに2セットがリリースされており、日尼でも扱っているのだが、どういうわけか各セットを個別に頼むことができないので、2セット頼んでも各セット1つずつ来るとは限らないw とても安心して買えないので、どこかのショップで取り扱って欲しいね。●メンバーズオンリー 詳しくはこちら↓ふうかのボードゲーム日記:メンバーズオンリー ここでangusさんがおそるおそる出してきたこれ。いや、別にクニツィアゲーを目の敵にしてるわけじゃないんでどんどん出してくれていいよ! だいたい合わないのは確かだがw 最初に配られた手札と、他プレイヤーの賭け方を見て、どのカードがどれだけ出てくるかを予想する。確率の低い予想が当たるほど得点が高い。5つの要素のそれぞれで、誰かが5点以上取っていたらそこでゲーム終了。4点以下の得点は0点と見なされ、最多得点プレイヤーの勝ち。 クニツィア2.5号あたりが作ったゲームかなあ。得点足切りルールがあるので、終盤には「この要素でここに賭けても仕方がない」ということが多々あり、そうなるともう手札とか他プレイヤーの動きとか関係なしに「万が一これだけの点が取れれば万々歳」というところに賭けるしかない。ほんとに何の根拠もない、ただの博打になるわけだ。ブラフをかける理由もほぼないし……序盤はそれなりに面白いけど、出遅れたら無理目なところに賭けないと追いつけないあたりは、私が嫌いなプレス・ユア・ラック系に近いかな。●パック・オブ・ヒーローズ ネトラン勢がネトランやりたくてうずうずしてたので、2人にはネトランやってもらい、タムラさんと私はこれを。「考古学カードゲーム」「ダンジョンレイダーズ」「スシゴー!」のデザイナー、フィル・ハーディング最新作。 アメコミ風ヒーローが闊歩する町で、どのチームが町のガーディアンとしてふさわしいかを決めるために対戦する。各チーム5人で、3×3のプレイマット上で互いに殴り合い、相手チームを全滅させたら勝ち。 手番にできることは「場に出てるヒーロー1人の移動」と「パワーの使用か、または新たなヒーローの登場」。移動は移動力分だけ縦横に移動させることができ、飛行能力がない限り飛び越し不可。パワーの使用は、パワーに対応するアイコンを持つカードを手札から出し、その効果を適用する。たいていは攻撃だが、隣接する1人しか殴れないものもあれば、遠距離攻撃や十字攻撃(縦横全部に攻撃する)のもあり、回復したり敵を麻痺させたりするのもある。 なんというか、やらかしちゃったなーという感じ。能力ゲーなのに爽快感もうまいこと使ってやった感もなく、淡々と進む。あとでタムラさんが「アメリトラッシュで作るべきテーマをユーロの作法で作ってしまった」的なことを言ってたが、まさにその通り。このテーマで能力バトルものなら、もうバランスとかシンプルさとかを無視して派手にドンパチできるようにすべきなのに、フィールドはたったの3×3で斜め移動不可。各チーム5人いるので、全員が同時に登場することすらできないw 移動力はせいぜい1か2なのにフィールドは常にいっぱいいっぱいなので、いい位置に移動することすらままならない。十字放火できるキャラが中央に陣取ったら、もう相手は投了していいくらいだw デザイナーにも得意不得意あるんだから、こういうの作るのは他の人に任せた方がよかったねw
2014.05.13
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友人のcarrollが引っ越したので、新居を見に行くついでにボドゲしてきた。carroll、まるみ、SSK、私、少し遅れてkadzumiも参加しての5人。GWだったので他の友人たちは泊まり込んでゲームしてたが、私は都合でこの日だけ。4人と3人でCivBGやってたらしい。うらやましい!●ノルダーヴィント 詳しくはこちら↓ふうかのボードゲーム日記:ノルダーヴィント まずはこれを4人で。カタン製造機と化したトイバーが久しぶりにカタン以外を作ったということで、ほんのちょっとだけ期待してた。特に必要のない船をみんなで組み立ててゲーム開始。 手番ごとに3カ所の目的地のうち1カ所を目指して航海し、その道中で商品を売買したり船の性能をアップしたり海賊と戦ったりしながら、運良く目的地に辿り着いたときにその目的地が求めているものを持っていれば、それを支払って任務達成となり、ボード上に駒を置く。持ち駒を全部置ききったらそのプレイヤーの勝ち。 インストを聞いてるだけで、そこかしこから漂うカタン臭に辟易しつつプレイ開始。最初はどこに何のタイルがあるか分からないので、みんなで順番に各目的地を目指す……すると左端が海賊の巣窟であることが判明w しばらくそこには行けないので、他の2カ所を周りながら船の改造にいそしむ。慎重なメンバーが集まると全員が改造しかしないので、なかなかゲームが進まないw あとは惰性でプレイしてたんで特に書くこともなし。序盤こそ能力の伸ばし方に個性があったものの、すぐに全員がほぼマックスまで船を育てて個性が消えた。最初から大砲を伸ばしてた私が海賊の多い左端に行っていればまた違ったかもしれないが、なかなか出てこない塩にこだわったために伸び悩んだ。まるみ屋が全エリアボーナスを無視するという戦術を取り、うまい具合に海賊退治に注力して勝利。私はダブルスコアで敗北。 黄色がまるみ屋。あと1個は乗組員ボーナスで取ってたはず。私は青で4個しか置けなかった。 うーん、この内容にしては長いかなー。タイルの内訳にもよるだろうけど、これだけ長いと遅かれ早かれ船は育てきってしまうから、プレイヤーの個性は出にくいかな。あと、各目的地のタイルを覚えていないとゲームにならない。大した枚数ではないのでちょっと努力すれば誰でも覚えられる程度だけど、私みたいにその努力すらしないプレイヤーでは勝負にならなかったw 特に必要のない船がインパクトあるものの、あえてこれをプレイする必要はないかな。あと大砲ダイスが1個しか入ってないのは問題。4個入ってればプレイアビリティが大きく向上するはずなんだけど……そこまでコストがかかるとは思えないんだけどなあ。●オリジン:人類の起源 詳しくはこちら↓ふうかのボードゲーム日記:オリジン:人類の起源 続いて見た目のインパクトがすごいこれを4人で。さすがMatagot、コンポーネントにこだわらせたらフランス一だw アフリカ中央部にいる最初の人類から、どんどん進化して世界中に広がっていき、海峡を渡ったり狩りをしたり目的を達成したりして勝利点を集め、最多得点プレイヤーの勝ち。 「南アメリカに3つ」と「平原に3つ」という目的が平行してこなしやすそうだったので、そっちを目指して伸ばしていったものの、他プレイヤーが南アフリカの平原にでかくて太い駒を置いたため、一気にやりにくくなったw ここでどちらかの目標をさっさと見限るべきだったが、最初に立てた戦略に拘泥するのがこの私。結局、何とかやりくりしてこの2つの目標を達成したころにはゲーム終了寸前。他の3人が数点差のせめぎ合いをしている中、またもダブルスコアで敗退した。勝ったのは目的を多く達成したSSKだったかな? 序盤はどの駒を置けるかの確認にちょっと手間取るかな。すぐ覚えるし、覚えなくてもどのみちすぐに置けなくなるので問題ないけど。そう、あっという間に置けなくなるのだ。序盤から全員が分かった上でうまく置いていかないと、世界中に発展する展開はなかなかなりにくそうだ。大駒置くのが早すぎると、もうそこで進化がストップしちゃうからね。 コンポーネントの質はいいけど、見た目とテーマとの関連性が希薄で、多人数でノンテーマゲームをやってるように感じる(文明ではなく、人類の進化がテーマだから仕方ないのかもしれないが)。特殊カードはどれも強力なのに、効果が曖昧なものが多い(海渡るカードの効果、たぶん間違ってたな)……うーん。出オチゲーかなー。●レミング 詳しくはこちら↓ふうかのボードゲーム日記:レミング 最後に軽そうなのということで、kadzumiを加えて5人でこれ。私と相性の悪いAMIGO、低い対象年齢、レースゲームということで期待できる要素はまったくなく、正直プレイを遠慮したいくらいだった。だがこれは大間違いで、レースゲーとしては私史上で歴代1、2位を争う出来だった。やっぱゲームはプレイしてみないと分からんねー。 全プレイヤーが共通のプレイエリアにカードを出していく。手番プレイヤーは手札から地形カードを1枚選び、すでに出ている同じ地形カード上に重ねて置く。前のカードより数字が大きい場合、既存のカードを捨て札にして、出したカードの数字分だけレミングを進める。しかし前のカードと数字が同じか、それより小さい場合、すべての数字を足してその分進めるのだ。たとえば4、3、2と森カードが出ているところに3を出した場合、既存のカードは捨て札となって3歩しか進めないが、2を出せば11歩も進めるのだw ただし、平原はどのカードでも進めるものの、その他の地形は対応するカードをプレイしたときしか進めない。森カードを出して11歩進めるようにしたところで、進行方向が湖や山岳でふさがれているとその手前で止まってしまうのだ。 このため、後手を踏んでも一発で追いつく可能性が常にある。逆に他の地形が邪魔で大きく進めないときには、あえてカードを流して後手プレイヤーが進むのを妨害するというのも有効だ。 これだけだと手札運が大きすぎるので、駒を進める代わりに手札を好きなだけ捨て札にし、6枚まで補充するというルールがある。カーレースでいうピットインみたいなもんなので、回数はできるだけ少ない方がいいに決まっているが、すべきときには手札が6枚あるときでもすべきだ。この見極めも戦術的でなかなか難しい。 2匹のレミングを平均的に進めるつもりだったが、お邪魔タイルのおかげで1匹が長期に渡ってブロックされ、kadzumiと共に大きく引き離された。これはまずいかと思ったが、なんとか押し出しを駆使して渋滞していた地点を抜け、適切なピットインを行って先行集団に追いついた。地形が入り組んでいて進みにくい最終コーナーを、セカンドドライバーがエースドライバーを押し出すことでカードを節約しつつ抜けることに成功。あとは平原が多めの最終ストレートを駆け抜けるだけとなり、デッドヒートを繰り広げていたSSKの2匹目の駒を「コースを逆走して後ろに押し出して妨害し、残りの移動力でゴールする」という奇策まで使って勝利を目指した。 私(黒)の1匹目が9移動力を駆使し、SSK(白)の2匹目を2マス後ろに押し出してからゴールしたところ。妨害されずに手番が回ってくれば2匹目もゴールできたが、2マス後退しても移動力が足りたSSKの勝利となった。悔しいw これは手軽ながらかなりいい。レースゲーとしては「スノーテイルズ」に次いで私的ランキング2位くらい。スピード感がないのはもうアナログレースゲーの宿命としても、抜きつ抜かれつの展開がレースしている雰囲気を出していて実にいい。人数による調整は確かなかったので、多人数でやった方が盛り上がるだろうね。欲を言えば、妨害地形の配置が序盤に集中して終盤は平原タイルしか置けなくなるので、タイルを置く意味がそれほどなくなるのが残念かな。しかし妨害地形を多くしても、置く順番を平原→妨害としてもうまく機能しない気もするし、現状が最適解なのかもしれない。まあとにかく一度はプレイしておく価値がある佳作。あとで教えてもらって気づいたが、デザイナーは「キーフラワー」や「プロスペリティ」のSebastian Bleasdaleだった。やはり天才か……。
2014.05.03
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