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救いを求めていたのは、僕ではなく、僕と同義である、他の誰かだった。祈りを掲げていたのは、その誰かではなく、僕と彼女だった。どちらも不条理で、どちらも浅はか。同義であるが故に、僕らは血を撒き散らしては、御互いの返り血に淀んでいく。墓標に滅するまでもなく、僕らの心に渦を巻いていく。眼球が充血していくように、徐々に徐々に、傷は膿に冒される。 そして僕らは一つの終局を手にする。彼は生きたまま火炙りに、彼女は死体を湖に遺棄された。神話のように狡猾と、朦朧と、僕らは互いの哲学を放棄した。血に苦を、傷跡に侮蔑を、記憶に涙を。 僕はこれから、彼女の遺棄された死体を捜しに行こうと想う。 眉間に皺を寄せた、彼女のちゃちな顔を思い浮かべて。ついでに、澄んだ湖に揚げられた彼女の身体が、幾分かは奇麗に映えさせてくれるだろうと空を想って。そうして彼女を見つけられたら、僕は僕のすべてを話そうと想う。僕の名前を、僕の言葉を、僕の存在する意味合いを。けれど僕の身体は、まだ見付からないままだった。 碧。 ぼくのなまえは、碧です。空よりもあおく、海よりも深い、世界の不快感を集束したような。誰か、ぼくを信じてください。 ぼくの名前は、碧です。ぼくは、まだ、名を亡くしてはいません。だから。
February 28, 2007
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情欲と性欲の隔たり。初めて感じるその感覚は、気持ち悪さよりも気色悪さの方が強かった。其れは意識だけが、君を酷く求めてしまうという事実。そんなめちゃくちゃなもの、僕は、求めてなんかいなかった筈なのに。だからただ、くるしくなる。 あぁ、結局僕は僕には成れないのか、と。 いつまで経ってもこの身体に馴染めない僕がいるから。 君は一体何処に居るというの。僕は一体誰で在ればいいと言うの。だけど、答えなんて誰にも与えて欲しくない。そんなの今更なことだよ。そうやって自分を幽閉して、息が詰まる想いを噛み締めたいんだろう。 咳き込んで、自分の胸に手を当てて、肺の小ささと身体の脆さを思い知って、この世界の定義に当て嵌められたこの弱っちょろい身体を、出来るだけ自分の物にしようとしているだけ。僕の意識は僕のモノで、僕の悲しみはちゃんと身体に直通してるんだ、って刻み込みたいだけ。無理矢理に涙を押し寄せさせて、僕の悲観をこの身体にぶつけて、ぶつけて、ぶつけて。そうしてまた虚ろに虚ろを注いでく。身体に刃を這わせることで自分の意義を刻み付けるよりも、もっと簡単なことだった。 だけど君は、そんな僕でも羨んだ目で見るのかもしれない。 そんな君だから、僕は、僕を、とても哀れに想ってしまう。だから、これ以上君の名前を僕に刻むことは、もうするべきではないんだと。 涙は浮上なんてしない。ただ道理に従い、重力の元に、僕の頬を濡らしていく。僕の緩んだ涙腺を、感情の起伏さよりも激しく冒してく。そして後にはカラカラに渇いた喉と、充血した眼球が、記憶の中に残るだけ。 君はやさしいから。僕はとても、浅ましいから。だから、僕らは、 碧。
February 26, 2007
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夢を観ていると、何時の間にか境界を見失ってしまうのは仕様だった。 響く残響音と、自分自身とも似つかない声が僕の中をぐるぐると引っ掻き回す。君の初めの一言は、いつも僕の名を呼ぶことから。おぼろげで、優しげで、けれど決して易しくはない。いつになっても変わらない彼と彼女の声色。僕はいつも、その声を聞く度に何処か心が落ち着いてしまう。変わらないんだよ、何時になっても。12歳の夏、僕らが空に祈りを捧げたあの時のように、君はいつだって笑顔で血を流してる。そのやさしさが、僕には酷く心地良い。傷付こうとする僕を、いつも巣食ってくれたのは君だった。だから、その血が滲むのも、徐々に僕の脳髄が溶かされていくのも、いつだって仕様のないことだと判っていた。父さんがヒトラーや昔の知を愛するように、僕も、知を愛するが故に血を滲ませてゆくのだ。 こんなにも捻じ曲がった、生気のない僕らの世界は、正負の区別さえ付けさせない瘴気で満ちていく。虚ろという瘴気は、ただ虚ろに虚ろを注いでく。そしてその虚ろは、時期に視界を阻み、僕らに現実を遠ざける。曖昧な現実は、曖昧な境界を引き、常に曖昧な本質を築いていく。けれど僕は、その本質を理解出来ないが故に自分を現実に近付けさせないのか、その本質を理解するが故に近付かないのか、判らない。ループはループでしかない、名称としての自然さを求めない僕は、不自然な定義ばかりを思い起こしてしまう。其れが、僕の自墜落の様ならば、なんて滑稽なんだろう。 父さんのいた場所に今のわたしはいないように、母さんのいた場所には、当然のように姉さんの乾いた笑顔があって。変わったものは、日々破壊されていくこの環境と、僕を取り巻く環境と、この冷虐な離人性。わたしはつまり、それらに失望したのだ。今更ながらに、何の否応もなく、けれど何処か必然として。意識は常に、僕らを拒絶する。 少しずつ闇に病んでいくように想う。けれどその闇、つまり僕の中に潜む怪物の姿は、今のわたしには観えはしない。けれど其れは、一端に恐怖と定義付けるには、余りにも御粗末過ぎた。だから僕は、僕の中に同じく怪物を産み出していく。不自然で、不可解で、僕にとっても不都合な其れを。 夢が、観える。甘くもない、優しくもない、ただ、名称だけを持ったものが。僕は其れに溶け込み、夢を僕に溶け込ませる。中途半端な矛盾が、白々しく、僕の声を一層荒がせる。
February 20, 2007
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書きたいことだけ書けば良いんだ。考える暇なんて大して必要じゃない。悩む必要なんて、もっとない。そんな時間があるのなら、そんな苦痛を味わうことで、他の快楽を捨てる位なら、御前、いっそのことその苦痛と結婚してみるか。ゲーテだか何処だかの孤高の哲学者を気取って、君は僕を諭す振りして突き放す。「もう良いからその惚けた口を開くなよ」そうして君はいつものように、口端を上げたまま、僕に世界を翳すんだ。ああ、にがい。君はサファイアの様に聡明で、ソフィアの高潔さを持ったまま、スタンスの欠けた僕を更に欠けさせる。歴史の摂理に敵った理知が、いつだって誇りある理知であるように、君はいつだって高潔だ。そうしてその高潔さを意図しないまま、僕を滑稽だと嘲笑っては泣いていた。君の言葉は、僕にとってはいつだって当然のように苦いまま。けれど舌先に広がった苦味を逃がさないように、僕は唾を飲み込むことさえ忘れてしまう。意図しない痛みや苦しみを、僕は君に伝えることが出来ないまま、この苦痛を飲み込むんだ。文字を刻んで、歌を淀ませて、似合いの静寂を宿してる。宿した静寂に、無理矢理言葉を埋め込んでいる。それでも。君にさよならもありがとうも必要ないと解っていた。それだけは、君に伸ばしたこの手が、知っていた。苦痛を苦痛として飲み込んだら、君の夢を観よう。夢を観ては、覚める情緒におぼれてく。ああ、非道く苦いね。この苦味は、この痛みは。嗚呼、僕は、僕らは、この場所で。碧。
February 19, 2007
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今日もただいま、ハローブラザー。 昨日降った雨と低気圧の所為で、風は強いし冷たいし、 道路込み込みの中、スカート全開捲れるしで最悪ですたな。 バレンタインデーも和やかに終わり、二月ももう中旬だなんて早いもんだわねー、とか最近想ってみたり。三月に入れば直ぐに卒業式、其れが終われば進級も近いと考えると余計に、ね。 寝て、起きて、学校に行って、模索して、模作して。 そんなこと繰り返してたら何時の間にか僕も卒業してたりね。 あぁ、時間足りないな、とか。飽きもせず、動けもせず想ってみる。 けど最近は生活に少し変化が訪れた気がするよ、うん。 色んな意味で、もう一度自分のことや世界のことを考えられそうな感じ。ほんの少し、日差しが傾いた。 まぁ、今のところはまだ何とも言えないけどさ、ただ、逃げたくはないと今でも想えてるから、大丈夫。 父さんが出来なかったことを、僕はやってみせるよ。 父さんが信じ、愛し、けれど最期まで信じ切れなかったものを、僕はこれからも僕として信じていきたいと想うんだ。 そう想うことは、凄く、傲慢なことかもしれないけどね。 父さんと同じ路を辿りたい訳じゃあないよ、当然。 父さんのように、朽ち果てていくつもりだって全くない。 けど、僕の好きだった父さんは、いつだって音楽と共にあったから。せめて芸術という形で、貴方と繋がりたいと。もしかしたら僕はね、そう想う部分があるのかもしれない。 だからこんなにも執着するのか、って考えると、 少し情けないというか、苦笑いしてしまうというか。 (全ては僕の妄想でしかないかもしれないけれど) そういった無意識的な観念に、今頃気付いて今頃泣いてる。 ファザコンだったりシスコンだったり、無様だな、僕も。 家族の繋がりが、こんなにも情緒的で、こんなにも、偏執的で。こんなにも、僕に恋愛的な感情を持たせるなんて、さ。 無様だけどさ、無様だからこそ、僕は、創り上げたいんだ。 * さて、それでは。環境の変化に感謝しつつ、彼や彼女に感謝しつつ、僕は今の情けない僕に別れを告げ、僕は僕に言葉を叩き付け、もう一度空を見つめようと想う。 頑張りますですさ。父さんの為なんかじゃねーよ?私の為に。 碧。 無機質な白衣も、夜明けの現実も、今の君には必要ない。 窓辺に隠された論理という廃墟に、今は沈んで夢を観よう。 音律の歪みが戻ったら、君の懐に眼を向けて御覧。 貴方の白衣は、君というナイフを着飾るように、血濡れた夜景を見定める。 紅い薔薇が枯れる頃、林檎の熟れは、共に熟して。
February 18, 2007
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僕はきっと、気休めが欲しかっただけだと想う。僕が僕で在る為の、他者に対する何らかの気休めが。赦して欲しかった。名称としての過去ではなく、現在としての名称を。僕は僕という自己を、彼女の中に残したかったんだ。そして彼女の中の無意識によって、僕の記憶を消されたかった。考えてみれば、僕の他者との馴れ合いには全部意味があったね。其れを彼女に伝えるには、まだ、僕の意識は覚束ない様子だけれど。夢があるなら其処に僕はいる、空があるなら彼女だって其処にいるよ。だから、だから、だから。街角に潜んだ僕を探したりはしないでね、御願いだよ。碧。だけどもう、良いんだ。君はもう少し色んなものを見過ごしていいと想うんだ。君は君の中の、大切なものをもう一度観るべきなんだよ。なぁ、解るかい。だから僕のことも、彼のことも、今は何もかも忘れてみよう。そうして手放すことで、君はもう一度、君を得ることが出来る筈だから。
February 5, 2007
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きっと何かを求めてる、きっと何かで在りたがってる。けれどその指標は得られず、僕らは願うことすら恐れてる。怖い、怖いね。いきられないことって、凄く恐い。僕は君に頬擦りするの、僕は君を優しく撫でるの。けれど君のその温もりは、僕には感じられなかった。此処最近、布団の中で蹲るのが癖になってしまった。休日が続くと、如何にもこういった症状が出てきて、困る。生活も退廃的になり、元にあるべく目的と遠く離れた生活をしてしまう。そうして自分にはない温もりに縋ってる。自分の冷たさなんて、もう嫌と言う程感じてきた筈なのに、僕はいつまでも布団から這い出ることが出来ないままでいる。僕の冷えた足は束の間の温もりに焦がされ、僕の冷えた胸を癒してく。けれど僕の手だけは冷たいまま、其処に残る。だから僕はその手を如何にか温めたくて、何時間でも布団に蹲る。僕の身体は、死人のように覚束ない足取りで、今日も決められた日常を歩んでく。碧。
February 5, 2007
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丁度起きたところだった(笑)おそようさん。君は変わらないみたいだね。ありがとう、嬉しいな。きっと僕も変われてないと想うよ、あの頃から何ら変わってない。何が変わらないか、って言われると、中々情けないものばかりが浮かぶけど。きっと僕は悪い意味で変われていないだろうし、成長出来てない(苦笑)けどそれでも僕の何かは変わっていて、君の中の何かも変わってるんだろうね。嬉しいような悲しいような、よく判らない感じがするよ。そう想わない?(笑*昔は御互いが御互いを傷つけることになるだなんて、想ってなかったよ。あんな形で、君を傷つけることになるとも想ってなかった。誰よりも君を愛してると想ってたし、君もそうであってくれたと想う。けどその代償で、色んなものを見失っていたみたいだった。君に対して僕は如何在りたかったのか、とかね。僕は君に対して何よりも優しい存在で在りたかったのに。それが自己満足によるものであっても。僕は君に優しく在りたかった。僕の方こそ傷つけてごめんね、ありがとう。*足掻きますですよ、これでも昔よりは忍耐力あるつもりなんだからー(笑)僕は僕の為に足掻くの、これ以上ない位に醜く汚くてもね。何もない、何もないよ。僕にだって何もない。けど、だからこそ僕は僕を形成しなきゃ。僕は僕の望む僕を、創り上げてみせなきゃ。だから君も足掻いて欲しいな。君が今、どんな風に生活して、どんな想いで生きてるのか僕は判らないけど。疲れたら、弱音でも何でも吐いていいと想うよ。君は一人で抱え込む奴だから、御母さんも妹さんも心配するでしょうに(苦笑)僕も、君の幸せを願ってる。頼むから、笑っててね。麻衣.
February 4, 2007
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覚えててくれたんだね、ありがとう。僕も、憶えてたよ。意識は途切れるけど、記憶には自信があるんだから(笑)頑張ってるような、頑張ってないような。馬鹿みたいに足掻いてるよ。日々が曖昧過ぎて、今の僕には何とも言えないけど。僕は僕だから。ただ、頑張りたいとは想ってる。君も頑張れ。僕も頑張るから。麻衣.
February 3, 2007
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全9件 (9件中 1-9件目)
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