森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.04.11
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事実をよく見ないで先入観で判断を下すことになるととんでもない間違いを起こすようになります。これは森田理論の考え方ではありません。

国立国語研究所で話題となった実話があります。ある一人の女性の事をAさんが、「目がぱっちりして、スリムだ」と言いました。ところがBさんは「目がぎょろっとしていて、電信柱があるいているようだ」と言いました。実際に彼女を見ないでいる人は、Aさんから話を聞いたか、Bさんから話を聞いたかでその女性の印象が全く違ってしまう。仮に事実を確認しないで、その人のイメージを作り上げて対応しているととんでもない間違いにつながります。

福井商工会議所が県内の企業人348人を対象に、言葉のイメージ調査をしたことがあるという。大勢というと何人ぐらいの人のことをいうか。最多が1万人で最少は4人。
おじさんというと何歳以上の人のことか。78歳から22歳までの答えがでた。
長電話に至っては10時間から2分。300倍もの開きがあった。
言葉は便利だが、それを真に受けていると、間違いのもとである。自分で実際に事実を確認しなければならない。その時決して先入観を持って見てはいけないのである。

マル、ながくろ、バック、クロ、くい、リキ、ちょこ、タロ、うろ、チビ、つる、いろ。
これは小学校4年生の横山あやちゃんという子供が、自宅で飼っていた12匹の蚕につけた名前だそうです。一匹ずつ、わずかに違う顔の特徴をつかんでスケッチしているそうです。事実の観察の見本のような話ですね。我々大人には同じようにみえる蚕でも、よく観察していると違いが見えてくるということです。

森田先生のように実際に自分で現地に足を運び、また実際に実験をして確かめるという態度はとても大切です。

事実を観察し、事実を「かくあるべし」という観念を入れずに、そのままに味わうこと、最終的に事実を素直に受け入れてゆくことが森田理論学習の目指すところです。





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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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