森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2016.01.19
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是非善悪の価値判断の弊害については1月14日に投稿しています。
・モノサシは、個人の主義、主張、思想、信念、好み、クセ、とらわれ、思い込み、勘違いなど自分の価値基準です。
家庭環境や親からのしつけ、教育、個人的体験、周りの影響などによってモノサシがたくさん作られます。

・そしてその物差しとは、人によって、時代によって、場合によっていくらでも変わります。
文明が進めば進むほど、社会が複雑になればなるほど、数が増え、モノサシの基準が時によって変わり、状況によって変わり人によって変わります。

・自分のモノサシと人のモノサシは一致しません。

・モノサシの不一致によって、怒りや悩み、利害の対立、トラブル、争いが起こるのです。

・モノサシが丈夫なほど怒りが強くなり、悩みが深くなり、対立が激しくなります。

・モノサシがやわらかければ、「まあ、いいじゃないか」と冷静になり、話し合える可能性が生まれ、解決できる可能性が生まれます。



どんなふうに価値判断するのか、さらに詳しく見てみましょう。
良い、悪い
正しい、間違い
役に立つか、役に立たないか
優れているか、劣っているか
儲かるか、儲からないか
美しいか、醜いか
有益か、無駄か
幸福か、不幸か
プラスか、マイナスか
ポジティブか、ネガティブか

などなど・・・・

是非善悪の価値判断の強い人は、そのどちらかに自分の立場を明確にしようとします。
中庸、ほどほどということはありません。
これは、森田理論でいう、オール・オア・ナッシング、白か黒、0か100の発想なのです。
そして自分の価値判定したものを絶対的なものとして、すべてのものを比較検討するようになります。

行動としては脅迫、従属、命令、指示、叱責、怒り、恨み、嫉妬などとして表面化してきます。
これは「かくあるべし」的思考により思想の矛盾に苦しむ過程と全く同じことです。

森田理論学習では、是非善悪の価値判断をしないで、事実を受け入れる、事実と一体化する道を勧めています。
自分は見栄えが悪い。能力がない。健康面に不安がある。仕事がない。経済的に不安定だ。
人と比べて現状を正しく分析したら、その先是非善悪の価値判断をすることを緩めていくこと。
現実、現状、事実を受け入れてそこから一歩ずつ歩んでいくこと。
自分はこう思うけれども、あなたはそうは思ないのですねと相手を思いやる関係を作る。

理屈がわかっても、いっぺんに変身することはできません。
2歩前進1歩後退が続くかもしれません。
一番大事なのは、問題が起きたとき、これって是非善悪の価値判断の結果ではないのだろうかと自己内省出来るのかどうかです。
今一歩間をとれるようになることです。
1割でも2割でもその方向性に向かって舵をとることができるようになれば、その人はかなり人間的に成長できていると言えるでしょう。





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森田生涯 @ Re:阿久悠さんが「ジョニーへの伝言」に託した思いとは(03/06) 通りすがりさんへ コメントありがとうご…
通りすがり@ Re:阿久悠さんが「ジョニーへの伝言」に託した思いとは(03/06) この曲の歌詞の意味がわからなくて検索し…
森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…

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