森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2016.08.30
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森田理論学習では「私メッセージ」を身につけることをお勧めしている。
「私メッセージ」は、私を主語にして、「私はこう感じる」「私はこう考える」「私はあなたがこうしてくれたらうれしい」と発信することです。

精神科医の和田秀樹さんも同じことを言われている。
「・・・と思います」というのは応用範囲の広いいい方です。
たとえば相手を軽くとがめるようなときです。
「そういうことはまずいよ」というより「まずいと思うよ」といったほうが相手にやわらかく伝わります。
「まずいよ」では「かまうもんか」と押し切りたくなるのに、「私はまずいと思うよ」といわれると「そうかな」と考えるからです。

「私は・・・と思うよ」が加わるだけでこちらの意見もワンクッション置いて相手に伝わります。
ダイレクトに伝われればダイレクトに拒んだり反論したくなることでも、「私は・・・と思うよ」で不思議に冷静になるものなのです。


相手が無理な要求を押し付けてきたとき、即答で「ムリ」と答えるより、一呼吸間を作って、さらには「私はムリだと思うよ」とやわらかいいい回しをしてみる。

あるいは自分が発言するときには、「わたしは」とか「ぼくは」といった主語をはっきりさせるという話術もあります。
たとえば他人の悪口をいいふらす人はよく、同調を求めてきます。
「ね、そうだよな」と相槌を求めてくるのですが、「知らないよ」とか「そんなことはないよ」といい返せばたちまちむくれてしまいます。
そういうときでも、「私は知らないなあ」「私はそんなことはないと思うよ」といったいい方をするだけで相手にはワンクッション置いて伝わります。
別に相手の悪口を否定したのではなく、自分の感想を述べただけですから、「ああ、そうなのか」と相手も受け止めるしかないのです。
(感情トレーニング 和田秀樹 新講社 182ページより引用)

これらに対して「あなたメッセージ」では、相手に自分の考え方を押しつけて、相手を自分のコントロール下に置こうという「かくあるべし」の押し付けになってしまいます。
非難、説教、命令、指示、禁止、叱責、怒りなどの言葉が自然に出てきます。
これでは相手の反発を誘発して人間関係はうまくゆかなくなります。

「私メッセージ」や「私は・・・と思うよ」といういい方は、相手に「かくあるべし」の押し付けから離れるいい方になると思います。

私の発言によって相手がどう行動するかは相手の自由な選択に任されています。

森田理論ではこれとは別に「純な心」を大切にしています。
「純な心」は最初に感じた感情、直感を大切にします。
最初に感じる感情は不安、恐怖、心配、腹立たしさ、悲しさ、嬉しさ、ハラハラ感、心細さなどです。

この感情を私メッセージにのせて、「私はあなたが帰ってくるのが遅いので、何か事故に巻き込まれたのではないかとても心配していたのよ」というようないい方が身についてくるととても好感が持てます。





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森田生涯 @ Re:阿久悠さんが「ジョニーへの伝言」に託した思いとは(03/06) 通りすがりさんへ コメントありがとうご…
通りすがり@ Re:阿久悠さんが「ジョニーへの伝言」に託した思いとは(03/06) この曲の歌詞の意味がわからなくて検索し…
森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
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