森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2016.11.15
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「純な心」の事例としてよく説明される例がある。
ある方がウサギの世話をしておられた。ウサギに餌をやりに小屋に入ったとき、突然猛犬が飛び込み、一頭のウサギをくわえて逃げ出し、噛み殺してしまった事件があった。

この事例をもとに対応を検討してみよう
1、 初一念の感情はなんだったのか。
きっとウサギが噛み殺されて一瞬背筋がぞっとするような、目をそむけたくなるような気持ちになられたことでしょう。誰でもそんな気持ちになります。
初二念はどんな感情だったのか。この方は、これは入口の作り方が悪いからこんなことになってしまったと弁解された。自分のせいでこうなったのではない。
元々入口の作り方に問題があったのだ。だから自分はそんなに悪くはないのだ。
森田ではそう感じたのは自然現象だ。解釈しないでそのままに感じていればよいといいます。

2、 初一念はすぐに消え去ってしまという特徴があります。それは仕方がないことです。

「ウサギが可哀想だ」「なんとか生きかえってくれないだろうか」
それを聞いた人も同じような気持ちになります。同じ感情を共有できることになります。
ここが大きな第1のポイントになります。

3、 初二念はどう扱うのか。これはまずいいことになった。
森田先生にこっぴどく叱られるかもしれない。そうなったらイヤだ。
その状況から逃げ出したい。この気持ちは否定することはありません。
初一念に続いて、自然に湧き起こってきた感情です。
でもこの感情は味わうだけにすることです。ここが第2のポイントです。
普通はこの感情をもとにして弁解や言い訳を口にしてしまうのです。
この方は「これは入口の作り方が悪い」と人に責任転嫁されたのです。
それを聞いている人は、この人は何を言っているの。自分の責任を他人のせいにして。見苦しい。言い訳が森田先生の逆鱗に触れて、自分の思いとは反対に最悪の結果を招くことにもなったのです。


次に忘却の彼方へと消え去っていった初一念を今一度思い出してみることです。
自分の素直な感情に気がつくはずです。そこにこそ宝の山が隠されているのです。
それが思い出せたら、その気持ちをそのまま私メッセージとして吐き出していくのです。

初二念は味わうだけにすることです。これに基づく言動は災いのもとです。
どうしても相手に吐き出したかったら自分の感情とは全く反対の演技をすることです。


この場合は、「私がついうっかりしていた。戸をしっかりと締めるように気をつけていればこんな無残なことは起きなかった。すみませんでした」と言って謝る。
本当は入口の作り方に問題があって、自分には全く非がないと思ってもそんなことは人前で発言しない。
神経症の人は、自分の感じたことを素直に吐き出さないということはストレスの原因になるという。そして、怒りを爆発させたり、責任転嫁をしていく。
ここではもう一つの感情を無視しているのが大きな問題となる。。
責任転嫁をして言い訳をすれば相手がどんな気持ちになるかという「精神拮抗作用」で言う反対の感情を無視している。
初二念を元にして発言するとすれば、両方の感情のバランスをとることが極めて重要になります。

自分の感情とは違う発言を心がける。初二念の取り扱いはまさにこのような展開になるのです。
これは私には少し難しいと思えば、基本に立ち返って、初一念の感情を思い出して、最初に感じたことを素直に口に出していけば万事うまくゆくはずです。
ぜひあなたの体験で試してみてください。





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Last updated  2024.04.07 10:34:25
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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