森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2017.05.27
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最近の森田の自助グループの会合では、傾聴、共感と受容がとても重視されている。
これは、自助グループに集まってくる人が、基本的な他人への信頼感が乏しい傾向があるからである。
他人を無条件に信頼することができない人は、いきなり自助グループに参加することは難しい。
1回参加してみてすぐ来なくなる人は、確かに森田が自分に合わないと判断した人もいるだろう。
しかしそれ以前の問題として、自分の居場所がないと判断して参加をためらっている人がいるとするととても残念なことだ。

それを防ぐためには、まず最初に手掛けることは会の中での温かい人間関係作りである。
そのためには、いきなり森田理論の神髄をしゃべるのではなく、まずは相手の話をよく聞く。
基本的には「共感的受容」の気持ちで対応していくことである。
岡田尊司氏によると、「共感的応答」には、次に挙げる3つの効果があるという。


・「共感的応答」は、相手が自分のことを分かってもらえたと感じ、安心感や満足を覚えることで、他者と言うものを心地よい存在として認識できるようになることである。
「基本的信頼感」というものが育まれる上で、「共感的応答」はとても大事なのである。

・自分の感情や意図を鏡のように映し出してくれることにより、自分自身の気持ちを理解する力を育んでいくということだ。
混然とした感情や欲求にとらわれているときは、自分が何を感じ、何を求めているのかさえ分かっていない。
他人が自分の気持ちをくみとってくれ、言葉にして応えてくれることで、自分の感情や欲求が整理されていく。
漠然としていた感情や欲求が、はっきりした言葉によって整理されることで、鮮明化されるのである。
言葉を変えれば、鮮明化されるということは、自分の頭の中に気づきや発見が生まれるということである。
気づきや発見が生まれると、やる気や意欲が高まってきて、行動実践に結びついていくのである。

・「共感的応答」が繰り返しなされることにより、自分自身も「共感的応答」ができる力を身につけることができるようになる。
「共感的応答」は、他人の表情や感情が響き合う共鳴という現象を引き起こし、気持ちを共有し合う相互的な関係を生む出発点となる。
他者と響きあうことの楽しさを知った人は、他者と関わり、体験を共有し合う事を自然に求めるようになる。

(回避性愛着障害 岡田尊司 光文社新書参照)

そういう心構えを持って森田理論の学習会に参加しているかどうかは大変重要である。
生活の発見会の中で神経症を克服して、さらに自分の人生観を見つけた人を観察してみると、自分の症状のことよりは、参加した人にどうしたら続けて参加してもらえるだろうかという方面に頭を使っている人であることは間違いのないところである。





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Last updated  2017.05.27 06:30:07
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通りすがり@ Re:阿久悠さんが「ジョニーへの伝言」に託した思いとは(03/06) この曲の歌詞の意味がわからなくて検索し…
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