森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2018.02.22
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カテゴリ: 行動のポイント
森田先生は敬語の使い方に警鐘を鳴らされている。
たとえば、 「私のお祖父さん」ではありません。 「私の祖父」 「貴方のお祖父さん」です。
近頃は小学校の先生までが、 「私のお父さん、 兄さん」という風に言うから、この言葉遣いの教育が普及するものと思われます。本当に不思議な社会現象です。
「大学の先生が、神経を切って上げようと言いました」は、 「神経を切ってやろうとおっしゃった」というべきです。
豊島園の池に、 「金魚を可愛がって上げてください」とあるが、 「金魚可愛がってやってください」が正しい。
「赤ちゃんをお世話して上げてください」は、 「赤ちゃんを世話しておやりなさい」が正しい。
母は娘に対して、 「して上げる」とか言うのは、子供言葉であって、決して成人の正しい言葉ではない。
(森田全集第5巻 692ページより引用)

以後4ページにわたって、言葉の使い方について持論を展開されている。

神経症に陥った時は、関心や興味、注意や意識が内向化している。
森田先生のところに入院して、修養を続けていくうちに、徐々に外向きに変化してくる。
そのうち、あれもこれも気になってくるようになる。そして尻軽に行動できるようになる。
森田理論で言うところの、 「無所住心」の生活態度が身に付いてくるようになる。
これは神経症が治る事から見ると、小学校卒業程度の段階であるといわれる。
第1段階目の神経症が治るということが達成できるのである。
この段階では、いろんなことによく気がついて、関心が興味、気づきや発見がどんどん増えてくる。

例えば、集談会が始まると、ほとんどの人は携帯電話をマナーモードに切り替える。
そうしないと途中で呼び出し音が鳴ってみんなに迷惑をかけるからである。
しかし症状で苦しんでいるときは、そんなことにまでは気が回らない。
心の健康セミナーやコンサートなどに行くと、あらかじめ司会者の方から携帯電話の呼び出し音については注意喚起がある。

森田の修養が進んでくると、そういう心配りが自然にできるようになる。

敬語や言葉遣いについては、無意識に間違って使っている場合が多い。
森田先生が指摘をして初めて、そうなのかなと気がつく。
注意の向けどころか外向きになっている人は、それにヒントを得て、以後自分の敬語や言葉遣いについて意識をして注意するようになるということではなかろうか。
森田先生の発言をきっかけにして、敬語や言葉遣いについても関心が出てきて気にするようになると言う事だと思う。

あるいは、いいこと聞いた。これを書きつけて注意するようにしよう、と思うのではなかろうか。





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Last updated  2018.02.22 06:30:14
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
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