森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2018.02.23
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生活の発見会の会員が6,000名を超えたのは1993年である。その時が最大であった。
バブルの崩壊が始まったのが1990年であるから、それまでの勢いでその後3年間は拡大を続けたのである。バブル期は社会的には株価が高騰し、毎年大幅なベースアップが行われていた。
経済的には恵まれていたが、神経症を抱える人達は多かった。
一般的に生活に余裕があると、精神的な悩みを抱える人が多いようである。

私の参加していた。集談会では、常時30名を超えていた。
次第に満足できる集談会活動ができなくなり、 3つに分割して根分けを行った。
その結果、どの集談会も時間的にゆとりができてきて、自己紹介や体験交流の密度が濃くなった。
しかし、その後は失われた10年とも20年とも言われる時代を迎えた。
この時は、生きることに精一杯で、心の問題で悩むことよりも、食べていくことにエネルギーを投入せざるを得なくなった。うっかりするとリストラに遭うような時代になったのである。

集談会は、急激に参加者が減少してきた。
私の集談会では、 1つだけは10名から15名の参加者があったが、根分けをした他の2つの集談会では参加者が5名以内にまで落ち込んだ。
根分けをした集談会は、なかなか元へ戻すのが抵抗があり難しかった。
運営がが困難になって再統合したのは、根分けから10年も経ってからであった。
その時は、 2つの集談会では、名前だけはあったが、実質崩壊していた。

私は集談会は、 15名程度が適正人員ではないかと考えている。
15名ぐらいな参加者だと、自己紹介にたっぷりと時間がかけられる。
それ以上多くなると、時間の関係で、自己紹介はあっけなくなる。
症状の話、普段の生活の話など、肝心な部分が抜け落ちてしまう。
相手の状況が把握できないと、その人に対する対応方法がわからない。
体験交流などにつなげていくきっかけがつかめないのである。
15名ぐらいだと、お互いに相手のことがよくわかり、親密な交流ができる。

でも今では反対に、多くの集談会では、参加者が少ないという問題を抱えている。
参加者が少ないと、集談会の幹事や世話人が限られてくる。
集談会では傾聴、共感と受容は大切になるが、人材不足のため対応しきれなくなる。
特定の人に役割が集中してしまうので、運営する人がしんどくなる。
また森田理論学習も、学習の要点を元にして学習していると、表面的なものに終始してしまう。
体験交流も深まりがなくなってしまう。弊害が多くなり、ますます参加者の減少に拍車をかける。

この問題に対して次のような提案をしたい。
そういうところの幹事や世話人の人は、他の人数の多い集談会に時々参加してみることが必要だ。
あるいは宿泊を伴う支部研修会などに参加して、多くの仲間と知り合いになることも大切だ。
そこで知り合った人脈が支えになる。
また新たなエネルギーが湧いてきて、集談会で活用できるようになる。
そういうところに参加すると、 運営の方法や森田理論のヒントをもらうことができる。

次に、集談会同士でネットの掲示板を通じて、 運営や学習の方法などの情報を共有することも大切である。これは各地の支部でそういう交流の場を作っておくことが大切だ。
そして他の集談会での成功事例は、自分のところでも取り入れるようにするのである。
他の集談会では独自の学習ツール・テキストを作っている場合もあるので、それらを利用させてもらうことも有効である。

人数の少ないところは、井の中の蛙となって、他の集談会とは孤立しているというのが1番まずいやり方である。でも余剰金がないので、他の集談会の人や講師を呼ぶことができないという話もよく聞く。
そういう時は、スカイプを利用すればよいのである。Wi-Fi環境とパソコンがあればすぐできる。
スマートフォンでもできる。
時間を決めて、他の集談会のベテラン会員の人に 、テーマを決めて、たとえ1時間でも参加してもらえれば、集談会の内容がガラリと変わる。
体験談を話してもらうのもよいし、講話をしてもらうのもよいし、体験交流だけに参加してもらうのもよい。
先輩会員は、できるだけみんなの役に立ちたいと思っているので、応援してくれる人はいるはずである。
自分でわからなければ、各地の支部委員の人に相談してみればよい。
そのためにも、集談会を超えた人とつながりをつけておくことは大切だ。
あとは、マンネリにならないように新しいことを取り入れたり、喫茶店や居酒屋での交流を増やしたり、とにかく自分たちが楽しいという集談会にする必要があると思う。






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Last updated  2018.02.24 11:22:36
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
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