これは、今まで取引がなかった会社に営業展開して、新たに顧客にする仕事である。
営業をかける会社はすでに他の会社と取引をしており、その会社を顧客にするということは、他の会社との取り引を止めて、自分の会社と新たに取引を開始するということである。
ライバル会社にしてみれば、元々あった得意先を奪われるということであり、熾烈な仕事になる。
しかし、常に新規開拓をしていかないと、他の会社に得意先を奪われたり、何らかの事情で会社が消滅したりするので、自社もジリ貧になっていくのである。
今まで取り引きがなかった会社に、営業をかけても断られることが多い。
中には虫けらを扱うように追い出されることもある。
自尊心をつ傷つけられるような冷たい対応をされる事は常につきまとう。
対人恐怖症の人はとてもつらい仕事だ。悪い方に展開すると次のようになる。
一度訪問しても、最初に断られると、見込み客のリストから外し、もう二度と訪問することはなくなる。見込み客の名簿を渡されても、自分の頭の中でいろいろできない理由を考えて、訪問しないことにもなりかねない。
実際に営業活動をしないで、頭の中でダメに決まっていると勝手に選別している。
すると、見込み客が10件あっても、実際に訪問する先は2件か3件になってしまう。
これで契約が成立すればよいのだが、失敗すればその日の実績はゼロになってしまう。
営業活動は人が見ているわけではないので、仕事をさぼって休むようになることが多くなる。
業績が上がらないので、上司から叱責をされ、同僚達から軽蔑の眼差しで見られるようになる。
「さぼってはいけない」「どうしたら成果を上げることができるか」が循環理論になって苦しむことになる。そのうち「自分は何をやってもダメだ」「死んだ方がマシだ」などと投げやりなことを考えるようになる。
反対に、こういう仕事を何年も続けて、成果を出している人はどういう人だろうか。
1度目に断られても、日を変えてまた訪問している。会う人を変えて面談していることもある。
営業に対する考えをしっかりと持っている。
今までの数多い営業経験の中から、成約する確率を頭の中に想い描いている。
例えば、自動車の新規営業活動では、100件のローラー作戦を展開すれば、例えば確率的に1件の成約に結びつくという希望を持っている。だからできるだけ多くの人に会って、営業し、失敗することが成約への近道だと確信しているのだ。
冷たい断りは自尊心を傷つけられつらいけれども、 1件の成約を取るという目標を達成するためには、必ず通過しなければならない関所のようなものだと考えているのだ。
だから、苦しいけれども、きちんと営業活動の計画を立て、仕事に邁進している。
時間が足りなくなるぐらい営業を活動にあたっている。サボるということは考えられない。
営業活動の中で失敗した数多くの経験は、どんどん蓄積されて、成功するための肥やしになっていく。
そして営業能力がどんどん向上しているのである。さぼってばかりの人とは差が開いていく。
そういう人は、心の中でライバルを持って果敢に戦いを挑んでいる。
相手に勝ちたいという強い気持ちを持っている。相手の動向や営業手法を研究している。
それが営業活動の困難を乗り越えるエネルギーとなっている。
私たちの場合は、成功する確率は100%ないとやろうとしない。失敗する確率が10% 、 20%あると、絶対にうまくいかないとネガティブに考えてしまう。そう考えて営業活動をして、失敗をすると、「やっぱり考えていたとおりのことが起きた」と悲観的な思考を正当化して悪循環を招くのである。
心の中には、失敗してエネルギーを消費するようなことはしたくない。
やるからには、 100%成功するようなことだけを手掛けたい。
失敗が予想されることに挑戦することは、人生の無駄や汚点を作ってしまうようなものだと考えている。この考え方は一見すると合理的な考え方のように見える。しかし、そこには、成功は数多くの失敗の積み重ねの上に成り立っているのだという考えがすっぽり抜け落ちている。
最後に、成功の栄冠をつかむ人は、数多くの失敗の中にも、成功のイメージを最後まで持ち続け、諦めなかった人である。神経質性格の人は執着性が強いと言われている。執着性はプラスに活かすと素晴らしい果実を手に入れることができる。しかし、マイナスに作用していくと、坂道を転がる雪だるまのようにどんどん悪循環してくるのである。「失敗は成功の基」という意識をしっかりと持って、失敗を乗り越えて、いつかは目標を達成したいものである。
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