森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.04.19
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​​森田理論を学習する中で、次の2つはとても重要であると考えています。

1、不安と欲望の関係を理解する。不安と欲望のバランスを意識しながら生活をする。

2、「かくあるべし」という思考や観念に振り回されることの弊害を理解する。事実、現実を起点(出発点)として、事実本位、物事本位の生き方ができるようになること。

今日は1番目について考えてみたいと思います。2番目は明日投稿します。
対人恐怖症を例にとって考えてみましょう。
他人が自分を大事に取り扱ったか、あるいは虫けらのように取り扱ったかに注意や意識を向けています。
すると精神交互作用によってどんどん悪循環を繰り返し、最後には人と交流することが苦しくなってきます。生きづらさを抱えるようになります。最悪、不登校、出社拒否に追い込まれることになります。
この状態は、自分の「こうしたい」という欲望を忘れて、不安にばかりかかわっている状態です。
本来不安は欲望があるからこそ生まれてきたものです。
人と仲良く楽しく交流したい。人に役に立つことをして、評価されたい。などの欲望があったからこそ、対人不安が発生したのだということを忘れてはなりません。
この不安と欲望は正比例しています。つまり不安が大きい人は欲望もそれなりに大きいのです。

どこでどう間違ったのか。ミイラ取りがミイラになったような状況が生まれてきたのです。

森田理論学習に取り組んだ人は、この点の理解はできていると思います。
では手段の自己目的化、精神交互作用の打破はどのように行っていればよいのか。
視線を不安から離して、欲望の賦活の方面に向けてゆけばよいのです。
苦しいけれども、一旦不安は横に置いておく。
あるいは不安を抱えたまま、生の欲望の発揮に視線を移していくことです。
最終的には不安と欲望のバランスを意識した生活を目指すことになります。
サーカスの綱渡りのイメージです。

では「生の欲望の発揮」はどのように行っていくのか。
私が取り組んでいることをご紹介します。
1、日常茶飯事、雑事、雑仕事に丁寧に取り組む。規則正しい生活をする。

3、ものそのものになりきって、行動実践する。
4、物の性を尽くす。自分の持っているものをとことん活用していく。
5、境遇に柔順になって、運命を切り開いていく。
6、緊張感を持って、変化に素早く対応する。
7、問題点や課題の解消、目的、目標、夢の実現に向かって努力精進していく。


身近な日常生活や興味のあることにどんどん手を出していくのです。
このようにして不安と欲望の関係を整理して、バランスのとれた生活ができるようになると、蟻地獄からはい出して日常生活が好回転してきます。
この状態を第一段階の神経症の克服を達成したというのです。
この段階では、対人恐怖症の苦悩、生きづらさは取れないかもしれません。
それは明日の投稿によって可能となりますので、参考にしてください。

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Last updated  2019.04.19 06:30:12
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
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