森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.06.19
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落合博満さんは、野球の指導者は、選手の置かれている状況を踏まえて指導することが大切だといわれる。まず1年目の選手。安易に「否定」の言葉を使ってはいけない。
アマチュアでの実力が認められてドラフトで指名された選手たちだ。
プライドも意地も持っている。そんな選手に指導者が「お前のやり方は違う。
こうやらなくてはいけない」と一方的に否定してしまうと混乱する。
そこで1年間だけは、自主性に任せて、選手の方からアドバイスを求めてきた場合に、その選手の実力を評価しながら指導する。その時大切なのは「褒める」「評価」してあげることだ。
とにかくいいところを見つけ出して褒める。
「ここがいけない」というのではなく、「ここがすばらしいね。それならここも同じようにしてみたらどうか」という言い方をする。

次に、2年から3年に入っても結果が出ていない選手。
ある程度練習を積み重ねているのに結果が出ていないというのは、どこかに原因があるということだ。

本人もいろいろと打開策を考えているはずだから、それを尊重しながら、指導者として正しい練習法を教えてやらなければならない。こうした選手には、自信をつけさせることも必要だ。
密にコミュニケーションをとって「俺は指導者から見放されてはいない」と感じさせることも必要だ。

さて、指導者の力量が最も求められるのは、中堅クラス、6年7年と経験を積んでも目が出てこない選手に対してだろう。このままでは先がない選手だ。こういう選手には指導者主導でいく。完璧に洗脳させていくしかない。指導者のノウハウを徹底的に叩き込むしかない。
(コーチング 落合博満 ダイヤモンド社 24ページより要旨引用)

私はこれを参考にして、森田理論を学習し身につけるための援助について考えてみた。
先輩会員は、初心者の神経症についてどんな状態なのかを把握することに専念する。
注意すべきことは、相手の話を真剣に聞かないで、すぐに森田的なアドバイスを始めることだ。
相手との信頼関係ができていないうちに、持論を展開することは百害あって一利なしだと思う。
相手の話を否定しないで、しっかりと聞いてあげることが何よりも大切だ。
今までそんな経験はあまりなかったわけですから、これだけでも精神的に落ちつくことができる。

集談会に初めてやってくる人は、なんとか神経症を治したいという気持ちが強い。

薬物療法、カウンセリング、認知行動療法などの精神療法か。あるいは他の方法か。
その結果はどうだったのか。
森田療法を知ったきっかけは何か。森田についてどの程度の知識を持っているのか。
うつなどの精神疾患がある場合は生活の発見会の協力医の紹介をする。

その上で森田療法適応者かどうかの自己診断テストを受けてもらう。

森田適応者の場合は、集談会に継続して参加することを勧める。
できれば半年から1年は続けて参加してほしいものだ。
1回か2回ですぐに見切りをつけてしまうのは実にもったいないことなのだ。
そして会員になって「生活の発見」誌をよく読むことが神経症の克服に結びつくことを伝える。

そういう段階を通過して、初めて森田学習の出発点に立つことができる。
それから本格的に森田理論学習に取り組んでいくのだ。
森田理論は分かりやすく理論化されている。
安心して先輩会員からその神髄について学んでいかれるとよいと思う。
そうすれば、神経症は自助組織の中で乗り越えることができる。
また神経質者としての人生観も合わせて獲得できると思う。





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Last updated  2019.06.19 06:30:07
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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