森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.02.18
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カテゴリ: 行動のポイント
森田先生が土佐へ犬神憑の調査に出張したのは、ある日、呉先生が、「今教室に、60円ばかり旅費が残っている。誰か行きたいものはないか」と聞かれたことがきっかけだった。
ニコニコしながら先生の顔を見ていると、「森田君、どうです」と言われた。
「待ってました」とばかりに、「もしさしつかえない事なら、ぜひお願いしたいものです」と答えた。

もちろんその時には、私にはどこへ行って何を調べるかということは見当はつかない。
まずその機会を取り込んでおいて、しかる後にユルユル考案するつもりである。
これがもし、自分が何を調査し、その金をいかに使うかということを考えて、しかる後にイエスと答えようとするから、最寄り間に合うはずもなく、後になって、あの時に、引き受けておけばよかったと残念がるのである。(森田全集第5巻  535ページより要旨引用)

チャンスの神様は前髪はあるが、後ろ髪はない。
チャンスというのは前から掴まえないと、捕まえることはできないのである。
イエスかノーか迷ったときは、断然イエスと答えること。

運命を切り開く心がけのある人は、自分でこの境遇を作りださなければならない。
そうすれば必ずできない事もでき、無理が通って、道理も引っ込むようになります。

中国の思想家である列子は、「時を得るものは栄え、時を失うものは滅ぶ」言っています。
今がチャンスだと思ったら、機敏に行動するほうが得策である。
チャンスにすぐに動くことができないと、自分の身を滅ぼしてしまうことになるといっているのです。
列子はそこまで言っているのです。
つまりいつまで経っても、生きがいなんて持つことができない。

チャンスを逃さないために必要なものは何でしょうか。
3000m級の山を越えていく渡り鳥が参考になります。
こんな高い山を越えることは、自力だけでは無理です。
うまく上昇気流を捉えて、その気流に乗って山を越えていくのです。

その間、上昇気流が吹きだすのを、じっと待っているわけではありません。
自分の力で高い山を超えようとしては失敗し、また試みては失敗するといったことを何度も繰り返しているのです。試行錯誤を繰り返しているうちに、あるとき急に思っても見ないチャンスが巡ってくるのです。そのチャンスを上手にとらえて、一気に山を越えていくのです。
渡り鳥は普段からチャンスを鵜の目鷹の目で観察しているのです。
そしてチャンスがくれば、躊躇しないで確実にものにしている。
過去に山越えをした経験があるのか、あるいは成功するという確かな信念があるのか、何度失敗してもひるみません。

でもグズグスしていると、すぐにそのチャンスは通り過ぎてしまうのです。
次のチャンスは二度と訪れることはないといったことも十分にあり得ることです。

森田先生は、のっぴきならない状況に自分を追い込んでしまう。
背水の陣を作りだして、そこから目線を上にあげて行動を開始することの重要性を説明されているのだと思います。自分で作りだしたチャンスには、前進する力が次々に湧いてくるようになるのだと思います。





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Last updated  2024.06.03 09:18:03
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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