森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2021.05.01
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森田理論学習の中で、「理論と行動」は車の両輪のようなものだといわれます。
よくありがちなのは、森田理論にはとても詳しいが、行動面は見るべき点がないという人です。
たとえば、規則正しい生活、凡事徹底、生の欲望の発揮、変化への対応、物の性を尽くす、事実本位などへの取り組みに注意が向いていない人です。
理論の車輪が大きくなり、行動の車輪は小さいままですと、その車輪を転がしますとまっすぐに進むことができなくなります。横道にそれてしまう。
あるいは、行動の車輪の周りを理論の車輪が回り続けるということになります。
理論が小さい時は、行動の車輪も小さくてかまいません。
森田理論の理解度が高まれば、それに対応した行動・実践力が欠かせないということになります。

さて、森田理論全体を俯瞰したとき、車の両輪にあたるものは何でしょうか。

もう一つは、「かくあるべし」を減らして、「事実本位」を身につける事だと思います。

森田理論を理解し、生活の中に活かそうとするときに、この2つが両輪であるということを忘れてはなりません。


森田理論を学習すると不安の役割、不安と欲望との関係、不安との付き合い方、生の欲望の発揮などがよく分かるようになります。
それを踏まえて、行動としては、不安を抱えたままなすべきことに注意や意識を振り向けていくことになります。この実践で、アリ地獄の底から地上に這い出すことができます。

これで所期の目的は達成できるのですが、車の両輪の考え方からすると、それは片手落ちということになります。その証拠に、心の底にへばりついた生きづらさ、適応不安は解消できません。
せっかく、森田療法で最悪期を乗り越えたのですから、もう一つの車輪も大きなものに付け替えたいものです。つまり、森田先生のいわれる思想の矛盾の打破、事実唯真という考え方を理解して、事実本位の生き方を身につけるということです。
これは人生90年とも100年とも言われる長い人生の心構えを確立することです。
神経質性格者としての人生観の確立を目指すことになります。

森田理論学習によってこの2つがバランスよくステップアップできたとしたら、素晴らしい人生の幕が切って落とされることになります。一つだけでは不十分だと思います。
この2つがベクトルを合わせてバランスを取りながらということが肝心です。
森田理論をこのように捉えるということは、人生哲学を学ぶということになります。
そのためには、森田理論学習の内容を車の両輪としてとらえていることが肝心だと思います。





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Last updated  2021.05.01 06:31:23
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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