森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2024.11.26
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集談会で発達障害の子供さんを抱えて苦労されている方がいらっしゃいました。
そこでご自身も発達障害だったと言われている精神科医の星野仁彦氏の著書を読んでみることにしました。
星野先生は一人暮らしになって物が片づけられなくなり、ゴミ屋敷状態で生活されていたそうです。

本を読んで分かったことは、発達障害は100人100様であり、一言で説明できるようなものではないということでした。
したがって診断にあたっては専門家による検査と分析が必要になります。
また、これまで発達障害といえば、「知能の遅れがあって学業についていけない子ども」「家や社会から引きこもっている人」というのが一般的な理解でした。
これは明らかに誤解と偏見であって、場合によっては健常者よりも学業成績のよい発達障害児が存在するなどとは、親も教師も想像できなかった。
ベートーヴェン、アインシュタイン、ピカソ、モーツァルトなども発達障害児だったわけですから。

一般的な発達障害は以下のものです。


・後先のことを考えず思い付きで行動してしまう。
・本能のままに行動してしまう。自分勝手な行動をしてしまう。
・心配事や不安が湧き上がると、行動の暴発を招いている。
・その場の空気を読めず、相手が傷付くようなことをすぐに口にしてしまう。
・自己肯定感が弱く、自己嫌悪、自己否定感が強い。
・飽きっぽく、一つのことが長続きしない。
・責任感のある行動がとれない。
・整理整頓ができない。

②社会性(対人スキル)やコミュニケーション能力に問題がある「広汎性発達障害」(PDD) があります。 この中に自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群(AS)が含まれます。

③学習障害(LD) ある特定の学習能力の習得に困難を伴う。

④運動や手先の不器用さがある「発達性協調運動障害」


また学生時代までは周囲の人が気づかないことがあるが、社会に出て初めて大きな問題として顕在化してくる場合もあります。

発達障害の原因について諸説ありますが、星野仁彦氏は次のように説明されている。
生まれつき、あるいは乳幼児期に何らかの理由(遺伝、妊娠中、出産時の異常、乳幼児期の病気など)で脳の発達が損なわれ、本来であれば、成長とともに身につくはずの言葉や社会性、協調運動、基本的な社会習慣、感情や情緒のコントロールなどが未発達、未成熟、アンバランスになるために起こると考えています。
一言で言えば、脳の発達に凹凸が見られるということです。
星野先生は発達障害という言葉は、 「発達アンバランス症候群」
ですから発達障害の人を本人のやる気や性格のせいにして、非難してのけ者扱いするというのは大いに問題があるということになります。

専門家の分析により、自分の悩みが「発達アンバランス症候群」だと理解できれば、気が楽になり親の教育や自分自身を否定することがなくなります。
また今後の対応が大きく変わってくるように思われます。
(発達障害に気づかない大人たち、発達障害に気づかない大人たち職場編 星野仁彦 祥伝社)





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Last updated  2024.11.26 06:20:08
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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